上 下
2 / 17
悪役令嬢が異世界に転生したら便器でした。

集合

しおりを挟む

その後、おじさんは外にトイレをしに行ってくれた。そしてその後、彼は自分の家族を呼んで来た。

「へーえ、これが意思のあるトイレ?」

一人の太った女の人が私をマジマジと見た。

「それ本当なの?父ちゃん!」

そして一人の男の子も興味深そうに言った。

「ああ、本当だとも。父ちゃんが超能力を使えるのは知っているだろう?それでこのトイレと会話したんだ。」

くそう!人の事をトイレトイレって・・・。

(因みにここは何処なのよ!?)

私はおじさんに聞いた。

(ここは世田谷区だぜ?)

世田谷区?聞いた事無い国ね。

(そこはどんな王国なの?)

(王国?馬鹿言っちゃいけねえよ。ここは、日本って言う普通の国だぜ?)

日本?そんな国聞いた事無い。という事はここは異世界なの!?

「ねえ父ちゃん!トイレはなんて言ってるの?」

「異世界がどうとか言ってるぜ?お前は一体何処から来たんだ?」

そして私はおじさんに今までに起こった事を洗いざらい伝えた。

「へーえ、それは災難だったね。」

「ゴボボッ!」

「えー?じゃあ元の世界に帰るまで大変ね。」

本当よ。どうしよう。早く家族の元に帰りたい。

「じゃあ、いい事思いついた!元の世界に帰れるまで、俺達と一緒に暮らそう!」

えっ?

「でもトイレはどうするの?」

男の子は心配そうに言った。

「なあに、もう一つぐらい安いもんよ!

トイレ!今日からお前は俺達の家族だ!」

(あ・・・ありがとう!)

「ゴボボッ!」

私は心優しきおじさんとその家族にお礼を言った。

今流れているのはトイレの水?それとも・・・



しおりを挟む

処理中です...