6 / 93
始まっちゃった
旅路
しおりを挟むどれくらい歩いただろうか。
足が痛い。
喉が渇く。
「おい・・・あと三駅もあるぞ。」
「お母さん、あとどれくらい歩く?」
「えぇと・・・あと一時間半ぐらいかしらね?」
え!?あんなに歩いたのにまだ着かないの!?
「・・・もう疲れたよおおおおお!!」
とさっ
「ちょっとそんな所に座り込まないで!お母さんだって泣きたいわよ!ほら、お父さんも泣いてるし!」
「お父さんも疲れたああああ!」
「ほら!二人ともちゃんとしなさいよ!もう・・・どうしましょう。」
「大丈夫ですか!?」
はっ。
ふと見たら二十代後半ぐらいの男の人が立っている。
私たちがいる歩道の目の前にスクールバスが止められていた。多分この人は運転手だろうな。
「娘さんの制服・・・もしかして鈍倉高校の生徒さんですか?」
「はいそうです。どうかいたしましたか?」
「ちょうど良かった!これ、うちのスクールバスなんですよ!電車があのお偉いさんに止められててね~それでうちの学校が手配したんですよ。」
よ・・・良かった~!!これで無事始業式に向かえる!
ーーーーーーーーーーーーーーー
「では、この子のことはしっかり送り届けますよ。」
やったあ!
「うちの娘のことをよろしくお願いします!」
「スイ!ファイトだよ!」
「うん・・・でも不安だなあ。」
「大丈夫さ!スイのスとイは救いのスとイだぞ!」
「・・・そうね。行ってらっしゃい!」
「・・・ありがとう!行ってきます!」
「では、出発しまーす!」
ブウウウウウウウウウウン・・・
バスが走り出した。
父と母の姿が離れていく。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
はあ・・・もうかれこれ30分ぐらい走ったな。でもまだまだ着くわけ
「おるるるるぁまだ着かねえのかよぉごらあああああああああ!」
「暇だごらあ!」
「なめてっと痛い目みっぞこらあ!!」
うっわーヤンキーだ。最悪!折角静かに過ごしてたのに!
「ほらほら、立ち上がったら危ないよ?」
ガシッ!!
「うっせえこのおおおおおお!やっちまええええええ!」
「おおおおおお!」
運転手さん気の毒だなあ・・・
「ぎゃああああああ!」
え!?何!!
ヤンキーの首が・・・無い?
「えっえっどういうこと!?」
「えええやっば!」パシャッパシャッ
えっ!?何があった!?あと前の席の奴地味にSNSに上げようとするなよ!!
「危ないって言ったじゃ無いか。だって僕は・・・バカが大っ嫌いだからなぁ!」
ヤンキーの首無し死体に運転手が触れる。
シュウウウウウウウウウウウ・・・
そいつの身体が服を残して消えていく。
「オメェもしかして政府の野郎かよ!?」
「この俺にどんな口聞いてやがるんだ?」
シュパンッ!!
運転手に楯突いた男子の首が無くなった。やだ。怖い怖い怖い怖い。
「さあお前ら社会不適合者共!学校着くまで楽しもうな。」
0
あなたにおすすめの小説
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし
かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし
長屋シリーズ一作目。
第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。
頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。
一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる