見切り教育

ラッキーセヴァン

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9月2日

邪魔者

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ガリガリガリガリガリガリ。

私はただひたすらに問題を解いていく。
四科目めの理科分野をやっている最中だ。

十人位カンニングで失格となったけれど割と順調に進んでいる。他の三科目は勉強の甲斐あってか何とか上手くいった。あとはこの理科と社会だけだ。よしよし。このまま無事に終わってくれるかな。



がしゃあああああああああん!!!


「えっ!?何!?」

「きゃああああああ!!」

突然、どこを割ったのか分からないけれどガラスが割れる音がした。そして野球のバットを握った三人の男子高校生が乱入して来た。嫌な予感的中・・・。

「この模試は終わりだあああああ!」

一人の学ランを来たオレンジに髪を染めた高校生が言った。それを皮切りに残りの二人が言った。

「俺らに逆らったら全員ブチ殺すぞ!」

「覚悟しろこらああ!!!」

こいつらは一体何なんだ。そこで事態を把握した試験監督が言った。

「おいこら!!君達は一体何者なんだ!!」

「俺たちはぁ!なっくんだ!!」

「びっくんだ!!」

「りっくんだ!!」

「「「三人合わせて見切り教育見直し隊だぁ!」」」

だっせえの!!!

「君達は一体何者何なんだ!!」

二回目ですよ?

そこで髪を緑に染めた奴が言った。

「俺たちは家が金持ちで勉強しなくても一生暮らせる筈だった。」

そして最後の一人、髪を虹色に染めた奴が言った。多分こいつが隊長とかだろう。

「しかし!そこで決まっちまったのが見切り教育!!この法律の餌食にならない条件はただ一つ。偏差値を70に到達させる事!!でも俺たちは馬鹿だから絶対助からない。」

「ううう・・・。」

「グスッ・・・。」

内容よりも頭に目がいく。

「だから俺たちはこの近所を周って『抜け駆け』しようとするガリ勉共を道連れにしてやろうとしたわけさ。

こんな風になあ!!!!!!!!」

ばきゃっ!!

「きゃああああああああ!!!」

「わああああああああっ!!!」

見直し隊の三人は机をバットで思い切り破壊した。受験生達は散り散りになって逃げまどう。

「落ち着いて下さい!落ち着いて下さい!」

試験監督や図書館のスタッフが私達を何処かに誘導しようとする。しかし・・・

「おーっと!!いいのかな!?」

「俺たちはなんてったってこの地域じゃ5本指に入る位の金持ちだぞ!!」

「逆らおうが通報しようがお偉いさんは金で買収されて示談になるだけ!!」

どうしよう。このままじゃ

模試が・・・模試が・・・。












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