見切り教育

ラッキーセヴァン

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9月2日

開示

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ピンポンパンポーン

『即興模試受験者の皆さん、只今から三階にて、模試の偏差値の開示を始めます。今すぐ来てください。』

「・・・いよいよ、だな。」

「うん。そうだね。」

あれだけ勉強してきたんだ。きっと良い結果が出ているはず。

そう思いながらも、やはり緊張する。気が付いたら私は信じられないスピードで左右に震えていた。

「おいおい!大丈夫かよ!?」

「だだだだだだだだいじょうぶぶぶぶぶぶぶ」

「じゃないな!!・・・まぁ、お前なら大丈夫だろ!だって普段から勉強してしてきたんだろ。あの小さい図書館だけじゃなくてさ!」

原は私の鞄に指を指した。

ああ、さっきの赤本か。

「まあ今回悪くても、次の励みになるだろ!さて、見に行こうぜ!」

「そうだね。・・・ありがと。」

「おう!」

こうして私たちは三階へ向かった。











三階に来た。ここは大きな本棚がある広々とした所だ。そして中央には沢山の機械が並んでいた。

「この機械にお手元に持っている受験番号が書いてあるバーコードをスキャンすると、偏差値が画面に映し出されます。」

スタッフの人が説明をした。

「へー!進んでるね!」

「おう!そうだな!やっぱ3000年ともなると違うな!」

「違うね!・・・ていうかもう何人か結果を見たみたいだよ!」

「マジか!俺たちも行ってみようぜ!」

そして私と原は機械に近づいて行った。

「よし、えーとここにスキャンするんだね・・・あ゛っ!!」

「ん?どうした・・・。」

ふと機械の前に立って下を見ると、一人の少女が黒コゲになって横たわっていた。手には機械から伸びている金属が剥き出しになったコードが握られていた。

「あ・・・ああ・・・」

私達は固まっている。すると男性スタッフが全力ダッシュで駆け寄って来た。

「チッ!またかよ。すみません!今すぐ処理を致しますので!」

「え?またってどういう事ですか?」

「偏差値70越えなきゃ処刑とかいう法律が出来てから模試の結果を見て絶望して自殺してしまう人が後を絶たないんですよ。参っちゃいますよ本当!」

呆然として聞いていると原が横で舌打ちをした。

「俺たちも見るぞ。結果。」

「う・・・うん。」

そして私は早速スキャンを、と言いたい所だがとても勇気が出なかった。それで私は先に原に模試の結果を聞く事にした。

「偏差値いくつだった?」

すると原は真顔で答えた。

「55だぜ。」

「あっ、凄いじゃん!あはははは・・・」

「・・・。」

「よし、私も見てみよう。」

私はその場の雰囲気に流されてバーコードをスキャンした。まあどんな結果でも間に受けないようにしよう。

せーの!!

「ろっ!」

「ろ?」

「ろっ!」

「ろ?・・・!!!」





「「67!?!?」」
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