見切り教育

ラッキーセヴァン

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9月3日

質問

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お嬢様口調の手が私の頬に触れそうになったその時だった。

「ちょっと待った。」

原がしゃがんで止めに入った。

「なんですの?私達に指図したらその首を消し炭にしてくれますわよ!!」

「まずは人の話をちゃんと聞こうな。エリートだったら・・・いや、人間なんだからそれぐらい出来るだろ?」

「・・・ちっ!分かりましたわ。」

良かった!やっぱり原が助けてくれた!

「よしよし!じゃあさ、まず質問をするぜ。どうしてお前らは政府公認のウイルスを持ってるんだ?」

「ふふん!そ・れ・は!私達が日本で一番偏差値が高いという事をこの国に認められたから、見切り教育が締結された際にこの法律の推進役として、ウイルスを献上されたのですわ!」

「へぇーそっか。じゃあさ、何で周りの奴らをこんなに傷つけたんだ?」

「それは・・・それは・・・」

「・・・ちっ。」

私はしばらく黙って様子を見ていたが、結局彼女は一言も口にしなかった。

「ふーん・・・そこのメガネ、お前は?」

「えっ!?いや、それはだな!僕達は別に大した理由なんて・・・」

「うーん・・・じゃあ、そこのゆるふわは?」

「えっとぉ・・・それはぁ・・・」

「・・・ダメかぁ。理由を言ってくれなきゃ困るなあ。」

原があぐらをかきながらやれやれといった感じで頭を押さえる。

原でもお手上げか。でもこのままだとウイルスを持っている三人組に勉強部屋を占領されてしまって使う事が出来ない。どうすれば良いのかな。

・・・そうだ!!

「でもさあ・・・おんなじ模試を受けるライバルの事を邪魔するのは日本一のエリートとして最低な行為だよね。だからさ・・・私達と偏差値で勝負しない?」

「偏差値で?」

「勝負ぅ?」

「僕達と?」

三人組は顔を見合わせた。そして・・・

「あーっはっはっは!!この日本一の私達と!偏差値で!あーはははははは!!」

「正気ですかねぇ!!」

「ふざけてるよぉ~。」

リアクションは想像した通りだった。でもその後に私はこう付け加えた。

「私、偏差値67だよ?」

ピタッ。

三人の笑い声が止んだ。

「ろ・・・ろくじゅう・・・なな?」

お嬢様口調に至っては鬼の形相で下を向いている。怖い。

「ルールはこう。今から模試が始まるまでにあと2時間あるから、それまでに勉強して、模試の偏差値が三人の方が高かったらウイルスを使うのは自由だけど、私達が勝ったら今後一切ウイルス使うの、禁止ね!」

「ええ・・・でもこんなのって・・・」

怯むなメガネ。

「おもっしれえな山口!俺は賛成だぜ!・・・何だよ?もしかしてお前ら日本一の癖して山口に負けるのが、怖いのか?」

「・・・伊集院よ、こんな奴らの言う事を鵜呑みにしたらこっちの負けだぞ。」

「ほっとこうよぉ~。」



「いいでしょう!優艶高校トップ3の名に懸けて



その勝負、受けて立ちますわ!」


























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