50 / 58
第50話 昔の犯人捜しと言う脅迫
しおりを挟む
ダンスパーティは母の悲鳴で終わった。
母の後ろから入ってきていた人物は、グレンフェル侯爵夫人だった。
数日前から王都に出てきていて、母からシュザンナに素晴らしい求婚者が現れたので、見に来るように誘われていたのだそうだ。
それが、悲惨な結末になってしまった。
母はぐったりして、別の部屋に引き上げた。
伯母はさすがで、一目見ただけで大体の状況を把握したらしい。
彼女は母付きの侍女を呼ぶと母を任せ、愛想よく私の「お友達」に向かって言った。
「今晩はお越しいただいてありがとう。でも、あまり遅くなって、ご両親に心配をおかけてはいけないわ」
伯母はにこやかに笑うと、異様な雰囲気に包まれていたその場をあっという間に和ませた。
彼女はウィリアムの両親も知っていたし、ルシンダとアーノルド兄妹の母とは懇意らしかった。
「マグダビー伯爵は存じ上げておりますわ。先だってお目にかかった時は跡継ぎが決まってほっとしたと喜んでおられました。武芸に優れる立派な若者だと自慢されていました。そのご本人にお会いできてうれしいわ」
伯母が人がよさそうにニコニコしながらウィリアムに言うと、少し緊張していたウィルアムがほっとしたようで、褒められて嬉しそうな顔になった。
ルシンダとアーノルドとは、3日前に会ったばかりらしかった。どうやら兄妹の母が侯爵夫人をお茶に呼んだらしい。伯母が微笑むと二人は打ち解けた微笑みを見せた。
私より親しそうだわ!
オスカーの母とも知り合いらしく、「この前、温室を見せていただきましたのよ。素晴らしかったですわ」
と微笑んだ。
問題の二人の令嬢に関しては、さすがの伯母もどこにも接点がなかったらしかったが、ニコニコと至極まっとうに二人のドレスの良いところを誉めて二人をほっとさせていた。オスカーとは大違いだ。
お客様へのあいさつや見送り、使用人への指示などの後始末を全部終わらせると、最後に伯母はケネスと私を母のところへ連れてきた。
「あんなことを人前で言うだなんて恥ずかしくないの?」
母の顔は屈辱で歪んでいた。母式の考え方で行くと、娘が男に結婚してくださいと言ったことは衝撃に違いない。そんな恥ずかしい娘に育てた覚えはないと言われるだろう。
「バーカムステッド様がどう思われたことか」
母は思い余ったように、乱れた髪型のまま手で顔を覆っていた。
え?
そっち?
「せっかくの良縁だったのに……それを自分でダメにするだなんて。ケネスの罠に掛かってしまうだなんて。なんて愚かしい真似を。それになんて恥ずかしい」
私は呆然とした。
バーカムステッド家のオスカー様との縁談が、これでダメになったと思ってショックを受けていたのか。
「まあ、さしずめ自爆行為よね」
伯母が苦笑いしていた。
まさか……まさかと思うけど、ケネスの罠だと思っている? オスカー様を断って、ケネスとしか結婚できないようにさせるための罠に私が掛かったとか?
いや、私としては罠に掛かったつもりはない。意思表明だ。でも、母にはそう見えているのかも。
私はなんとなく隣のケネスを見た。
「いや、最初からシュザンナ嬢はオスカーを嫌いだと言っていたろう?」
ええ。確かに言いました。
今だって、あんな訳の分からない人、大嫌いよ。
「ついでにウィリアムも断ったことになるよね」
ま、まあ、そのための婚約申込だから、私は良かったけれど?
母がキッとして、ケネスを見た。
「あなたは……」
頭に血が上った母がケネスに向かってなにか壊滅的なことを言いだす前に、伯母が穏やかに口をはさんだ。
「エレン、でもね、モンフォール家はオズボーン家へ、オズボーン家のお茶会へ行かないと言うお断りを出しているのよ」
一見、なんの関係もなさそうな話題に、母もケネスも私も戸惑った。
「一体、何のお話?」
「昔の話よ。モンフォール家とオズボーン家の不和の原因の話よ」
「それ、今、問題にすることなの?」
「だって、オズボーン家のケネスしか候補がなくなったのでしょう? 両家の不和の犯人が誰だか知りたくない?」
「犯人?」
私も思わずつぶやいた。
「手紙を隠して、偽のお断り状を書いた人物よ。両家の間を不仲にした人物よ」
「そんなことを追求して、何の役に立つと言うの?」
母はうめいた。
「今更遅いのよ。ケネスは婚約破棄をしたし、そのケネスに向かってシュザンナが求婚したのよ? なんて未練がましい。社交界の笑いものだわ」
「間に僕の求婚が挟まっているのですが、それは無視ですか?」
ケネスが心配そうに聞いたが、母は無視した。
「偽の手紙の話には犯人がいるのよ。考えてみれば、どっちが悪かったか答えは出てるでしょ?」
伯母は、母の愚痴を落ち着き払って完全に無視した。
私とケネスは伯母の顔を見た。私たちは答えを出すことが出来なかったのだ。
母も伯母の顔を見た。その顔は屈辱で歪んでいた。母の計画がことごとく打ち砕かれてしまったのだ。最愛の娘が、ケネスとか言う顔ばかりいい男の手玉に取られて、愚かな行いをしたせいで、好ましい縁談がすべて台無しになってしまった。
「昔の手紙の話なんかどうでもいいじゃないの」
しかし、伯母は食い下がった。
「断り状よ。どうしてモンフォール家は断り状を出さなければならず、オズボーン家は出さなかったの」
「私は何も知らないわ。きっと、オズボーン家は断り状を捏造したのよ」
「両家とも、家族は知らないと言っている。それなら書いたのは使用人でしょう」
オスカー様と同じことを言っている。
「代筆はよくあることだわ」
「でも、断り状を書ける使用人は多くないわ」
余程親しい者同士の私信以外、社交文書を書くのは、執事か侍女頭だ。専門の祐筆がいる家もある。
あれは難しいのだ。決まった形式があって、最初の文章で麗々しく相手の健康状態を尋ね、一言自分の側の状況に触れ、しかる後に用件に触れ、特に断りを入れる場合には失礼にあたらぬよう気を遣うので、文章が長くなる。
「断り状は長いわ。自分の家の使用人が書いたなら、どこかで気が付くと思うわ。オズボーン家の当主に違和感がないのだったら、自作自演ではないと思うの。作ったのはモンフォール家の誰かよ」
私たちは黙って見ていた。
伯母が問い詰めていく。
そして、あの母が応戦一方だった。
「キトリじゃないの?」
伯母はあっさり言った。
「ケネスがシュザンナを虐めるからよ。キトリはいつも心配していたわ」
母が両手で隠された顔の下から言った。
「虐めてたわけでは……」
ケネスが小さい声で抗議をしたが、伯母はおかしそうに口元を歪めた。だが、ここで笑ってはいけない。なぜなら、母が怒るだろうからだ。
伯母は静かに言った。
「招待状の件ではモンフォール家は譲歩しなくてはいけないわ。婚約破棄の件ではオズボーン家は譲歩しなくてはいけないだろうけど」
「僕の家はすでに詫びを入れ、再婚約をお願いしました」
ケネスは小さい声で言った。
「どうしてあなたはケネスのいる場所で、そんなことを言うの?」
「三通も招待状を出すだなんて、不自然でしょ? 普通、返事が来なければ問い合わせるものでしょう。みんな、わかっていたと思うわよ?」
モンフォール家の者が手紙を隠し、断り状を書いて出したと? そして、誰もがそれを知っていたと?
悪いのは、モンフォール家だと?
「モンフォール公爵夫人、婚約を認めていただくことはどうしても難しいでしょうか」
ケネスが静かに言いだした。
「ええ?」
母は疲れたように、ケネスの顔を見た。
「気になって仕方がなかった可愛い女の子を追いかけまわして泣かしてしまったことは、全面的に僕が悪いのですが……。そして、アマンダ王女にモンフォール公爵令嬢を侮辱する嘘を公表すると脅されて、彼女を守るため、やむを得ず婚約破棄をしましたが、僕の心はずっと彼女のものでした。今も、これからも」
母の後ろから入ってきていた人物は、グレンフェル侯爵夫人だった。
数日前から王都に出てきていて、母からシュザンナに素晴らしい求婚者が現れたので、見に来るように誘われていたのだそうだ。
それが、悲惨な結末になってしまった。
母はぐったりして、別の部屋に引き上げた。
伯母はさすがで、一目見ただけで大体の状況を把握したらしい。
彼女は母付きの侍女を呼ぶと母を任せ、愛想よく私の「お友達」に向かって言った。
「今晩はお越しいただいてありがとう。でも、あまり遅くなって、ご両親に心配をおかけてはいけないわ」
伯母はにこやかに笑うと、異様な雰囲気に包まれていたその場をあっという間に和ませた。
彼女はウィリアムの両親も知っていたし、ルシンダとアーノルド兄妹の母とは懇意らしかった。
「マグダビー伯爵は存じ上げておりますわ。先だってお目にかかった時は跡継ぎが決まってほっとしたと喜んでおられました。武芸に優れる立派な若者だと自慢されていました。そのご本人にお会いできてうれしいわ」
伯母が人がよさそうにニコニコしながらウィリアムに言うと、少し緊張していたウィルアムがほっとしたようで、褒められて嬉しそうな顔になった。
ルシンダとアーノルドとは、3日前に会ったばかりらしかった。どうやら兄妹の母が侯爵夫人をお茶に呼んだらしい。伯母が微笑むと二人は打ち解けた微笑みを見せた。
私より親しそうだわ!
オスカーの母とも知り合いらしく、「この前、温室を見せていただきましたのよ。素晴らしかったですわ」
と微笑んだ。
問題の二人の令嬢に関しては、さすがの伯母もどこにも接点がなかったらしかったが、ニコニコと至極まっとうに二人のドレスの良いところを誉めて二人をほっとさせていた。オスカーとは大違いだ。
お客様へのあいさつや見送り、使用人への指示などの後始末を全部終わらせると、最後に伯母はケネスと私を母のところへ連れてきた。
「あんなことを人前で言うだなんて恥ずかしくないの?」
母の顔は屈辱で歪んでいた。母式の考え方で行くと、娘が男に結婚してくださいと言ったことは衝撃に違いない。そんな恥ずかしい娘に育てた覚えはないと言われるだろう。
「バーカムステッド様がどう思われたことか」
母は思い余ったように、乱れた髪型のまま手で顔を覆っていた。
え?
そっち?
「せっかくの良縁だったのに……それを自分でダメにするだなんて。ケネスの罠に掛かってしまうだなんて。なんて愚かしい真似を。それになんて恥ずかしい」
私は呆然とした。
バーカムステッド家のオスカー様との縁談が、これでダメになったと思ってショックを受けていたのか。
「まあ、さしずめ自爆行為よね」
伯母が苦笑いしていた。
まさか……まさかと思うけど、ケネスの罠だと思っている? オスカー様を断って、ケネスとしか結婚できないようにさせるための罠に私が掛かったとか?
いや、私としては罠に掛かったつもりはない。意思表明だ。でも、母にはそう見えているのかも。
私はなんとなく隣のケネスを見た。
「いや、最初からシュザンナ嬢はオスカーを嫌いだと言っていたろう?」
ええ。確かに言いました。
今だって、あんな訳の分からない人、大嫌いよ。
「ついでにウィリアムも断ったことになるよね」
ま、まあ、そのための婚約申込だから、私は良かったけれど?
母がキッとして、ケネスを見た。
「あなたは……」
頭に血が上った母がケネスに向かってなにか壊滅的なことを言いだす前に、伯母が穏やかに口をはさんだ。
「エレン、でもね、モンフォール家はオズボーン家へ、オズボーン家のお茶会へ行かないと言うお断りを出しているのよ」
一見、なんの関係もなさそうな話題に、母もケネスも私も戸惑った。
「一体、何のお話?」
「昔の話よ。モンフォール家とオズボーン家の不和の原因の話よ」
「それ、今、問題にすることなの?」
「だって、オズボーン家のケネスしか候補がなくなったのでしょう? 両家の不和の犯人が誰だか知りたくない?」
「犯人?」
私も思わずつぶやいた。
「手紙を隠して、偽のお断り状を書いた人物よ。両家の間を不仲にした人物よ」
「そんなことを追求して、何の役に立つと言うの?」
母はうめいた。
「今更遅いのよ。ケネスは婚約破棄をしたし、そのケネスに向かってシュザンナが求婚したのよ? なんて未練がましい。社交界の笑いものだわ」
「間に僕の求婚が挟まっているのですが、それは無視ですか?」
ケネスが心配そうに聞いたが、母は無視した。
「偽の手紙の話には犯人がいるのよ。考えてみれば、どっちが悪かったか答えは出てるでしょ?」
伯母は、母の愚痴を落ち着き払って完全に無視した。
私とケネスは伯母の顔を見た。私たちは答えを出すことが出来なかったのだ。
母も伯母の顔を見た。その顔は屈辱で歪んでいた。母の計画がことごとく打ち砕かれてしまったのだ。最愛の娘が、ケネスとか言う顔ばかりいい男の手玉に取られて、愚かな行いをしたせいで、好ましい縁談がすべて台無しになってしまった。
「昔の手紙の話なんかどうでもいいじゃないの」
しかし、伯母は食い下がった。
「断り状よ。どうしてモンフォール家は断り状を出さなければならず、オズボーン家は出さなかったの」
「私は何も知らないわ。きっと、オズボーン家は断り状を捏造したのよ」
「両家とも、家族は知らないと言っている。それなら書いたのは使用人でしょう」
オスカー様と同じことを言っている。
「代筆はよくあることだわ」
「でも、断り状を書ける使用人は多くないわ」
余程親しい者同士の私信以外、社交文書を書くのは、執事か侍女頭だ。専門の祐筆がいる家もある。
あれは難しいのだ。決まった形式があって、最初の文章で麗々しく相手の健康状態を尋ね、一言自分の側の状況に触れ、しかる後に用件に触れ、特に断りを入れる場合には失礼にあたらぬよう気を遣うので、文章が長くなる。
「断り状は長いわ。自分の家の使用人が書いたなら、どこかで気が付くと思うわ。オズボーン家の当主に違和感がないのだったら、自作自演ではないと思うの。作ったのはモンフォール家の誰かよ」
私たちは黙って見ていた。
伯母が問い詰めていく。
そして、あの母が応戦一方だった。
「キトリじゃないの?」
伯母はあっさり言った。
「ケネスがシュザンナを虐めるからよ。キトリはいつも心配していたわ」
母が両手で隠された顔の下から言った。
「虐めてたわけでは……」
ケネスが小さい声で抗議をしたが、伯母はおかしそうに口元を歪めた。だが、ここで笑ってはいけない。なぜなら、母が怒るだろうからだ。
伯母は静かに言った。
「招待状の件ではモンフォール家は譲歩しなくてはいけないわ。婚約破棄の件ではオズボーン家は譲歩しなくてはいけないだろうけど」
「僕の家はすでに詫びを入れ、再婚約をお願いしました」
ケネスは小さい声で言った。
「どうしてあなたはケネスのいる場所で、そんなことを言うの?」
「三通も招待状を出すだなんて、不自然でしょ? 普通、返事が来なければ問い合わせるものでしょう。みんな、わかっていたと思うわよ?」
モンフォール家の者が手紙を隠し、断り状を書いて出したと? そして、誰もがそれを知っていたと?
悪いのは、モンフォール家だと?
「モンフォール公爵夫人、婚約を認めていただくことはどうしても難しいでしょうか」
ケネスが静かに言いだした。
「ええ?」
母は疲れたように、ケネスの顔を見た。
「気になって仕方がなかった可愛い女の子を追いかけまわして泣かしてしまったことは、全面的に僕が悪いのですが……。そして、アマンダ王女にモンフォール公爵令嬢を侮辱する嘘を公表すると脅されて、彼女を守るため、やむを得ず婚約破棄をしましたが、僕の心はずっと彼女のものでした。今も、これからも」
6
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された侯爵令嬢ですが、帝国の次席秘書官になりました ――王の隣ではなく、判断を誤らせない場所へ
ふわふわ
恋愛
王太子の婚約者として王宮に仕える侯爵令嬢ゼクレテァ。
彼女は華やかな場に立つことはなく、ただ静かに、しかし確実に政務と外交を支えていた。
――その役割が、突然奪われるまでは。
公の場で告げられた一方的な婚約破棄。
理由はただひとつ、「愛している相手がいるから」。
ゼクレテァは感情を見せることなく、その決定を受け入れる。
だが彼女が王宮を去った後、王国には小さな歪みが生じ始めた。
些細な行き違い、遅れる判断、噛み合わない政策。
それらはやがて、国家全体を揺るがす事態へと発展していく。
一方、行き場を失ったゼクレテァの前に、思いもよらぬ「選択肢」が差し出される。
求められたのは、身分でも立場でもない。
彼女自身の能力だった。
婚約破棄から始まる、
静かで冷静な逆転劇。
王の隣に立つことを拒んだ令嬢は、
やがて「世界を動かす場所」へと歩み出す――。
-
傷付いた騎士なんて要らないと妹は言った~残念ながら、変わってしまった関係は元には戻りません~
キョウキョウ
恋愛
ディアヌ・モリエールの妹であるエレーヌ・モリエールは、とてもワガママな性格だった。
両親もエレーヌの意見や行動を第一に優先して、姉であるディアヌのことは雑に扱った。
ある日、エレーヌの婚約者だったジョセフ・ラングロワという騎士が仕事中に大怪我を負った。
全身を包帯で巻き、1人では歩けないほどの重症だという。
エレーヌは婚約者であるジョセフのことを少しも心配せず、要らなくなったと姉のディアヌに看病を押し付けた。
ついでに、婚約関係まで押し付けようと両親に頼み込む。
こうして、出会うことになったディアヌとジョセフの物語。
4人の女
猫枕
恋愛
カトリーヌ・スタール侯爵令嬢、セリーヌ・ラルミナ伯爵令嬢、イネス・フーリエ伯爵令嬢、ミレーユ・リオンヌ子爵令息夫人。
うららかな春の日の午後、4人の見目麗しき女性達の優雅なティータイム。
このご婦人方には共通点がある。
かつて4人共が、ある一人の男性の妻であった。
『氷の貴公子』の異名を持つ男。
ジルベール・タレーラン公爵令息。
絶対的権力と富を有するタレーラン公爵家の唯一の後継者で絶世の美貌を持つ男。
しかしてその本性は冷酷無慈悲の女嫌い。
この国きっての選りすぐりの4人のご令嬢達は揃いも揃ってタレーラン家を叩き出された仲間なのだ。
こうやって集まるのはこれで2回目なのだが、やはり、話は自然と共通の話題、あの男のことになるわけで・・・。
別れたいようなので、別れることにします
天宮有
恋愛
伯爵令嬢のアリザは、両親が優秀な魔法使いという理由でルグド王子の婚約者になる。
魔法学園の入学前、ルグド王子は自分より優秀なアリザが嫌で「力を抑えろ」と命令していた。
命令のせいでアリザの成績は悪く、ルグドはクラスメイトに「アリザと別れたい」と何度も話している。
王子が婚約者でも別れてしまった方がいいと、アリザは考えるようになっていた。
良いものは全部ヒトのもの
猫枕
恋愛
会うたびにミリアム容姿のことを貶しまくる婚約者のクロード。
ある日我慢の限界に達したミリアムはクロードを顔面グーパンして婚約破棄となる。
翌日からは学園でブスゴリラと渾名されるようになる。
一人っ子のミリアムは婿養子を探さなければならない。
『またすぐ別の婚約者候補が現れて、私の顔を見た瞬間にがっかりされるんだろうな』
憂鬱な気分のミリアムに両親は無理に結婚しなくても好きに生きていい、と言う。
自分の望む人生のあり方を模索しはじめるミリアムであったが。
あの、初夜の延期はできますか?
木嶋うめ香
恋愛
「申し訳ないが、延期をお願いできないだろうか。その、いつまでとは今はいえないのだが」
私シュテフイーナ・バウワーは今日ギュスターヴ・エリンケスと結婚し、シュテフイーナ・エリンケスになった。
結婚祝の宴を終え、侍女とメイド達に準備された私は、ベッドの端に座り緊張しつつ夫のギュスターヴが来るのを待っていた。
けれど、夜も更け体が冷え切っても夫は寝室には姿を見せず、明け方朝告げ鶏が鳴く頃に漸く現れたと思ったら、私の前に跪き、彼は泣きそうな顔でそう言ったのだ。
「私と夫婦になるつもりが無いから永久に延期するということですか? それとも何か理由があり延期するだけでしょうか?」
なぜこの人私に求婚したのだろう。
困惑と悲しみを隠し尋ねる。
婚約期間は三ヶ月と短かったが、それでも頻繁に会っていたし、会えない時は手紙や花束が送られてきた。
関係は良好だと感じていたのは、私だけだったのだろうか。
ボツネタ供養の短編です。
十話程度で終わります。
【完結】3度婚約を破棄された皇女は護衛の騎士とともに隣国へ嫁ぐ
七瀬菜々
恋愛
先日、3度目の婚約が破談となったモニカは父である皇帝から呼び出しをくらう。
また皇帝から理不尽なお叱りを受けると嫌々謁見に向かうと、今度はまさかの1回目の元婚約者と再婚約しろと言われて----!?
これは、宮中でも難しい立場にある嫌われ者の第四皇女モニカと、彼女に仕える素行不良の一途な騎士、そして新たにもう一度婚約者となった隣国の王弟公爵との三角関係?のお話。
【完結】瑠璃色の薬草師
シマセイ
恋愛
瑠璃色の瞳を持つ公爵夫人アリアドネは、信じていた夫と親友の裏切りによって全てを奪われ、雨の夜に屋敷を追放される。
絶望の淵で彼女が見出したのは、忘れかけていた薬草への深い知識と、薬師としての秘めたる才能だった。
持ち前の気丈さと聡明さで困難を乗り越え、新たな街で薬草師として人々の信頼を得ていくアリアドネ。
しかし、胸に刻まれた裏切りの傷と復讐の誓いは消えない。
これは、偽りの愛に裁きを下し、真実の幸福と自らの手で築き上げる未来を掴むため、一人の女性が力強く再生していく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる