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第16話 婚約者のジョージとカーラ嬢
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その横では、別の騎士候補生と公爵令嬢が押し問答していた。
「あなたに用事があるんじゃございません」
「誰に用があるのですか?」
騎士候補生が単刀直入に尋ねる。
「それは、あの、ええと……」
リオ・リーズ狙いだとは言いにくい。淑女のたしなみが邪魔をした。
「具体的にお決まりではないのですね? どんな殿方がお好みだと?」
相手は丁重に聞いてきた。答えにくいことを。
「あのう、背が高くて……」
相手の男はグッと肩を張った。背が高く見えるように。
「武道の達人で……」
「まあ、騎士候補生ですからね」
何を言うとんじゃ、お前はお呼びじゃないと公爵令嬢はムカッとしたが、まさか、そう言うわけにもいかない。
「ええと、見目麗しい方」
地雷だったらしい。
相手は見る間にへこんでひどく傷ついた様子だった。
「女性の皆様は残酷ですね。確かに見目は大事だと思います。でも肝心なのは中身ではないでしょうか。女性は美しい方がよいと言われはしますが、あなたは、女性は美しさだけで判断されるべきだとお考えですか? もっとたしなみや、品や、お考えの深さなども……」
なんか、話が無駄に長い。
「ええと、ブライトン公爵令嬢にその話を始めちゃダメですわよね」
何の用事もないくせに、ご令嬢方の最後尾をノコノコついていったイライザ嬢以下ファンクラブの面々は、どこかの公爵令嬢のようにご身分を盾に邪魔者が全員退いてくれるのを前提に騎士候補生のど真ん中に突っ込んでいったわけではなく、高位貴族令嬢がたの後をうまい事それとなく引っ付いて、紛れ込んでいた。
ブライトン公爵令嬢の唯一の欠点は、女性の価値を美貌だけに求める考え方にアレルギーを持っている点である。
女性でも活躍できる分野がある、力を発揮できると信じていた。実際彼女は学年でトップだった。例の十位以内は高位貴族の子女と言う縛りの中での話だが。
「女性の価値は、美しさやたしなみとかそう言った問題だけではないと思いますの!」
ブライトン公爵令嬢は、赤毛の目立つ髪を振り立てて、胸を張って答えた。
「でも、あなたは見目麗しい男性がお好きだと」
「それはそれ、これはこれです!」
リンリンと声が響き渡ったが、イライザ嬢たちはちょっとだけ心配した。所詮はお貴族様の問題で、彼女たちには関係がないこと。しかし、騎士候補生は、ブライトン嬢のスイッチを押してしまったのだ。
美しい男は観賞用として価値がある。
ブライトン嬢の持論である。
リオ目当てのイライザ嬢たちも信奉する考え方ではある。
「やっぱイケメンはイケメンよねえ。至高の存在価値があるわ……」
うっとりとイライザ嬢は周りに解説し、周りのファンクラブは深く理解を示した。しかし、多分、騎士候補生にとっては何の説明にもなっていない。
なぜなら、相手は、全員男だから。同性の美に、普通は、あんまり関心ない。
「多分、美しい女も観賞用として価値があるって言い返されるわよね」
「それはブライトン様の逆鱗に触れるわよねー」
かくして、騎士候補生と貴族令嬢たちが図らずも真剣に討論に没頭する構図が出来上がってしまった。その頭脳の限りを傾けた真剣な論戦の遥か外側で、シエナ嬢はポツンと一人で立っていた。
「おいしい」
シエナは、会場の隅の方で、呑気に飲み食いを楽しんでいた。
じゃがいもと豆以外、ほとんど口にすることが出来なかったシエナは、新鮮なオレンジジュースに感嘆し、肉料理の皿に手を出して、感動していた。うまい。
これまでシエナの悩みは金銭問題オンリーだった。
だが、現在のところ、アッシュフォード子爵という好事家のおかげで、あらゆる陰口や疑惑が一時的に止まっている。
シエナは幸せだった。
食事がうまい。肉がある。やっぱ、肉だよね……などと思った。
リオにも会えたし。
「リオもお肉、食べられたかなー?」
シエナは知らなかったが、騎士学校の寄宿舎には立派な食堂が付いていて、三食食べ放題だった。騎士は体が基本だからである。
リオも恩恵にあずかっていた。
田舎から出て来た当初、いささか細すぎるきらいのあったリオだったが、毎食満腹するだけ食べていたら、めきめき体が出来てきた。その結果、見た目と違って、怪力のリオとして名を馳せていた。
会場ではダンスが続いており、一部騎士候補生の集まっているあたりは何やらにぎやかなことになっていたが、この件に関しては触らぬ神に祟りなしとシエナは認定した。自分から首を突っ込む必要はないだろう。
そして、あばずれ姉妹(?)で破産寸前の伯爵家の娘の自分に声をかけてくる男はいないだろう。
「楽しそうな雰囲気。すてきね。心配事もない。いい夜だわ」
シエナはこっそりヒールの片方を脱いだ。足が楽だ。
しかし、婚約解消したはずなので、これ以上関わりがない筈のカーラ嬢が目の前に現れると言う不測の事態に見舞われた。計算外もいいところである。気楽で素敵な夜が台無しだ。
「カ、カーラ嬢?」
シエナはいきなり現れたカーラ嬢に目を白黒させた。
何の用事?
ジョージと婚約したんでしょう? 今更私に何の用事があるの?
「どうしてダンスパーティなどに出て来たのかしら? 伯爵家は破産寸前のはずですわよね」
また、そんなことを。破産寸前とかいうその噂はもう必要ないんじゃないかしら。なぜなら、無事に婚約は解消されたのだから。
ジョージは思い切り、破産寸前の伯爵家という言葉に反応していましたわよ?
シエナは思い切って答えた。
「一体、どなたがそんなことをあなたに教えたのだか、私の方が聞きたいですわ」
シエナは、すばらしいドレスを着ていた。すばらしい宝石を身に着けていた。
本当は父からの贈り物ではないのだけれど。
それを思うと手が震えた。
だけど、カーラ嬢に、伯爵家の財政状態が悪いと噂をばらまかれてはたまらない。
カーラ嬢が噂の出どころなのは知っていた。
だが、今の彼女にその噂をばらまくメリットはもうないはずだ。
「私、別に着るものに苦労しているわけではございませんわ」
カーラ嬢もそれには気がついていた。
後ろのジョージも気がついていた。
「誰からお貰いになったの? それとも借り物?」
シエナは、手先が冷たくなってくるような気がしたが、胸を張って答えた。
「まあ、ご冗談を。このようなドレスをくれたり、貸したりする方はおりません。はばかりながら、ハリソン商会に作らせましたのよ?」
ハリソン商会!
カーラ嬢もハリソン商会の名前だけは知っていた。もちろん注文したことなどない。
「ですからね、とても不思議ですの。どこから、そんな話を聞いてこられましたの? ことと次第によっては名誉棄損になりますわ?」
「あなたに用事があるんじゃございません」
「誰に用があるのですか?」
騎士候補生が単刀直入に尋ねる。
「それは、あの、ええと……」
リオ・リーズ狙いだとは言いにくい。淑女のたしなみが邪魔をした。
「具体的にお決まりではないのですね? どんな殿方がお好みだと?」
相手は丁重に聞いてきた。答えにくいことを。
「あのう、背が高くて……」
相手の男はグッと肩を張った。背が高く見えるように。
「武道の達人で……」
「まあ、騎士候補生ですからね」
何を言うとんじゃ、お前はお呼びじゃないと公爵令嬢はムカッとしたが、まさか、そう言うわけにもいかない。
「ええと、見目麗しい方」
地雷だったらしい。
相手は見る間にへこんでひどく傷ついた様子だった。
「女性の皆様は残酷ですね。確かに見目は大事だと思います。でも肝心なのは中身ではないでしょうか。女性は美しい方がよいと言われはしますが、あなたは、女性は美しさだけで判断されるべきだとお考えですか? もっとたしなみや、品や、お考えの深さなども……」
なんか、話が無駄に長い。
「ええと、ブライトン公爵令嬢にその話を始めちゃダメですわよね」
何の用事もないくせに、ご令嬢方の最後尾をノコノコついていったイライザ嬢以下ファンクラブの面々は、どこかの公爵令嬢のようにご身分を盾に邪魔者が全員退いてくれるのを前提に騎士候補生のど真ん中に突っ込んでいったわけではなく、高位貴族令嬢がたの後をうまい事それとなく引っ付いて、紛れ込んでいた。
ブライトン公爵令嬢の唯一の欠点は、女性の価値を美貌だけに求める考え方にアレルギーを持っている点である。
女性でも活躍できる分野がある、力を発揮できると信じていた。実際彼女は学年でトップだった。例の十位以内は高位貴族の子女と言う縛りの中での話だが。
「女性の価値は、美しさやたしなみとかそう言った問題だけではないと思いますの!」
ブライトン公爵令嬢は、赤毛の目立つ髪を振り立てて、胸を張って答えた。
「でも、あなたは見目麗しい男性がお好きだと」
「それはそれ、これはこれです!」
リンリンと声が響き渡ったが、イライザ嬢たちはちょっとだけ心配した。所詮はお貴族様の問題で、彼女たちには関係がないこと。しかし、騎士候補生は、ブライトン嬢のスイッチを押してしまったのだ。
美しい男は観賞用として価値がある。
ブライトン嬢の持論である。
リオ目当てのイライザ嬢たちも信奉する考え方ではある。
「やっぱイケメンはイケメンよねえ。至高の存在価値があるわ……」
うっとりとイライザ嬢は周りに解説し、周りのファンクラブは深く理解を示した。しかし、多分、騎士候補生にとっては何の説明にもなっていない。
なぜなら、相手は、全員男だから。同性の美に、普通は、あんまり関心ない。
「多分、美しい女も観賞用として価値があるって言い返されるわよね」
「それはブライトン様の逆鱗に触れるわよねー」
かくして、騎士候補生と貴族令嬢たちが図らずも真剣に討論に没頭する構図が出来上がってしまった。その頭脳の限りを傾けた真剣な論戦の遥か外側で、シエナ嬢はポツンと一人で立っていた。
「おいしい」
シエナは、会場の隅の方で、呑気に飲み食いを楽しんでいた。
じゃがいもと豆以外、ほとんど口にすることが出来なかったシエナは、新鮮なオレンジジュースに感嘆し、肉料理の皿に手を出して、感動していた。うまい。
これまでシエナの悩みは金銭問題オンリーだった。
だが、現在のところ、アッシュフォード子爵という好事家のおかげで、あらゆる陰口や疑惑が一時的に止まっている。
シエナは幸せだった。
食事がうまい。肉がある。やっぱ、肉だよね……などと思った。
リオにも会えたし。
「リオもお肉、食べられたかなー?」
シエナは知らなかったが、騎士学校の寄宿舎には立派な食堂が付いていて、三食食べ放題だった。騎士は体が基本だからである。
リオも恩恵にあずかっていた。
田舎から出て来た当初、いささか細すぎるきらいのあったリオだったが、毎食満腹するだけ食べていたら、めきめき体が出来てきた。その結果、見た目と違って、怪力のリオとして名を馳せていた。
会場ではダンスが続いており、一部騎士候補生の集まっているあたりは何やらにぎやかなことになっていたが、この件に関しては触らぬ神に祟りなしとシエナは認定した。自分から首を突っ込む必要はないだろう。
そして、あばずれ姉妹(?)で破産寸前の伯爵家の娘の自分に声をかけてくる男はいないだろう。
「楽しそうな雰囲気。すてきね。心配事もない。いい夜だわ」
シエナはこっそりヒールの片方を脱いだ。足が楽だ。
しかし、婚約解消したはずなので、これ以上関わりがない筈のカーラ嬢が目の前に現れると言う不測の事態に見舞われた。計算外もいいところである。気楽で素敵な夜が台無しだ。
「カ、カーラ嬢?」
シエナはいきなり現れたカーラ嬢に目を白黒させた。
何の用事?
ジョージと婚約したんでしょう? 今更私に何の用事があるの?
「どうしてダンスパーティなどに出て来たのかしら? 伯爵家は破産寸前のはずですわよね」
また、そんなことを。破産寸前とかいうその噂はもう必要ないんじゃないかしら。なぜなら、無事に婚約は解消されたのだから。
ジョージは思い切り、破産寸前の伯爵家という言葉に反応していましたわよ?
シエナは思い切って答えた。
「一体、どなたがそんなことをあなたに教えたのだか、私の方が聞きたいですわ」
シエナは、すばらしいドレスを着ていた。すばらしい宝石を身に着けていた。
本当は父からの贈り物ではないのだけれど。
それを思うと手が震えた。
だけど、カーラ嬢に、伯爵家の財政状態が悪いと噂をばらまかれてはたまらない。
カーラ嬢が噂の出どころなのは知っていた。
だが、今の彼女にその噂をばらまくメリットはもうないはずだ。
「私、別に着るものに苦労しているわけではございませんわ」
カーラ嬢もそれには気がついていた。
後ろのジョージも気がついていた。
「誰からお貰いになったの? それとも借り物?」
シエナは、手先が冷たくなってくるような気がしたが、胸を張って答えた。
「まあ、ご冗談を。このようなドレスをくれたり、貸したりする方はおりません。はばかりながら、ハリソン商会に作らせましたのよ?」
ハリソン商会!
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