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後日談 黄色いシャツの男1 白豚マックス
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ワトソン家の若旦那マックスは、実は、ダメ息子で有名だった。
両親は気が利いて、口が回って、商売熱心だった。ずっと昔からそうだ。
姉のヘイゼルは両親に似て、美人ではないけれど、その頭の回転の良さとワトソン家の財力を見込まれて隣国にある関係の深い商家の息子と結婚した。
ワトソン家の息子は、そんな大事な結婚式にも、執事が用意した式服を渋々着て、親せきや姉の友達たち、お婿さんのお友達たちが陽気に歓談する間を縫ってぼんやりしていた。
ダメ息子。
それが彼に与えられた評価だった。
学校を卒業すると、せいせいしたと言わんばかりに、王都にあるにぎやかな本邸ではなく、同じ敷地内の小さな別棟に住み着いてしまった。
仕事はしなかった。
本を読んだり、おかしなものの収集をするくらいだった。
致命的な問題として、彼は太っていた。
持た人がドン引きするくらい太っていた。
色白で、ぽよんぽよんしていて、巷で人気のカッコイイ騎士様とかそういう存在とは対極にあった。
何でもないような顔を作ってはいたが、自分でもちょっと自覚はあって、人前に出たくなかった。
学校というところは、なかなか過酷な場所で、結構容赦がない。陰では鈍感だの白豚だの、散々なことを言われていたことを知っている。
ワトソン商会の御曹司ということで、面と向かってそんなことを言う生徒がいないことは救いだった。
だが、聞こえないわけではないので、それなりに傷ついていた。
どうして太っちゃうんだろう。あんまり食べていないのにな……。
その代わり動いてもいなかったので、仕方ないが、多分体質的なものだろう。
どういう訳か、若いころから太り気味だった。別邸にこもるようになってから、肥満は加速した。
姉の婿のバートは、器量がいいわけではなかったが、黒髪をきれいになでつけ、(金はあるので)いつも流行の服を着こみ、なかなかいい男だと言われていた。
「マックス、今度新しい店を出すんだ」
ある日、バートが別邸まで訪ねてきて、マックスに声をかけた。
「それで君にも手伝ってほしいんだよ。家業なんだし、まずは手伝いからでも始めたらどうだ」
お仕事のお誘いである。
マックスも今年でもう二十歳を超える。多分、両親か姉の差し金で、同性の若いの方がいいだろうと遣わされたのだろう。
義兄はマックスをあまりよく知らなかった。それと言うのも、結婚前にワトソン商会には何回も出向いたが、一度も、マックスに会ったことがなかったからだ。
マックスが意図的に避けていたからでもある。
義兄は、初めて、マックスをつくづく眺めた。
ありふれた栗色の髪、病的なまでに白い肌、死んだような茶色の目。たるんだ頬。
何よりもあふれんばかりの脂肪だった。動きが緩慢すぎる。
こりゃダメだ。
バートは口の中でつぶやいた。
いつまでも廃人のように家の中に居続けられては困る。働いてもらわなくちゃ。それは、ワトソン商会の総意でもあった。
別邸の女中もみんなグルだった。このままではぼっちゃまは客間の置物になってしまう。
店を手伝えと言う最初の第一歩、少なくとも、この家から出るようにという説得は、なんだかあんまり意味をなさなかった。
弁舌さわやかと褒められることの多い義兄だったが、マックスはぼんやりとバートの顔を見つめるだけで、反応がなかった。
バートの方はやけくそ気味で最後通牒を出した。
「それじゃあ、新しい店の方は大通りで始めるから。とにかく当日の朝九時には来てほしい。父上からの命令だから」
命令と聞いて、初めてマックスは反応を示した。
「いかないといけませんか?」
バートがぐっと詰まった。
今まで、ずっと来るように説得していたよね? なに聞いてたんだろう?
バートは出された紅茶をぐっと一気飲みすると、立ち上がった。
「来てくれ」
そんなわけで、当日、白豚マックスは、恐る恐る家の陰から王都の店をのぞいていた。
ずっと家にいられればいいのに。
思っていたより、いつも間にかずっと太ってしまっていたので、どう見ても似合わない黄色のシャツしか入らなかった。余計心臓に悪い。そうかと言って裸で外出するわけにはいかないし。
人と話すのは苦手。他人なんか怖すぎる。できれば目立ちたくない。
問題の店の近くまで来たが、遠目で姉のヘイゼルを見つけた。
自分と似た茶色っぽい髪と目で、口が裂けるかと思うほどの笑顔だった。
怖い。
足が止まった。
マックスはくるりと向きを変えると、心臓がドキドキと高鳴っているのに、プルプルと肉を揺らめかせながら走って帰ろうとした。
だが、すぐ限界が来た。
日頃の運動不足が、効果を発揮したのだ。のども乾く。もう、死にそうだ。
「冷たいジュースいかがですか?」
白豚マックスが、見たのは、涼やかな美少女。さわやかな声。
口から心臓が飛び出した。
う、美しい。
かわいいは、善。そして、毒。
その毒は、目から身体を蕩けさせ、耳から中毒性のある音楽を脳内に響き渡らせる。
「冷たいジュースいかがですかぁ?」
なんと魅惑的な言葉。白豚マックスを震撼させる、天使の声だ。
まだとても若い。すんなりとした肢体。愛らしい顔立ち。
大昔、神が地上に降りたもうた時に、一輪の花を落としたのだ。それが今開花して目の前に咲いている。
「姉の顔と違う(別人だし)。別次元の美しさだ、同じ人間ではない」
白豚マックスは、思わず膝をついた。ひれ伏したい思いが胸に満ちる。
事実は単に息が切れただけだったが。
崇め奉る至高の存在。お仕えすることが至上の幸福。そんな存在に巡り会えたことを神に感謝した。
列の最後尾に並び、マックスはジュースを買うことができた。
天使は、「ありがとうございまーす」と言ってくれた。
「また、お越しくださーい」とマックスに向かって微笑んでくれた。
天使のジュースをぐっと飲む。のど越しさわやか。キレがあるのにコクもある。冷たくて、最っ高ー。
あああ。おいしい。幸せ。こんな幸福がこの世にあったのか。
「また来てくれと言われてしまった。……何度でも、伺います。毎日でも、毎時間でも、毎分でも。このマックス・ワトソン、天に誓います。この命続く限り、お言葉通りに参ります」
両親は気が利いて、口が回って、商売熱心だった。ずっと昔からそうだ。
姉のヘイゼルは両親に似て、美人ではないけれど、その頭の回転の良さとワトソン家の財力を見込まれて隣国にある関係の深い商家の息子と結婚した。
ワトソン家の息子は、そんな大事な結婚式にも、執事が用意した式服を渋々着て、親せきや姉の友達たち、お婿さんのお友達たちが陽気に歓談する間を縫ってぼんやりしていた。
ダメ息子。
それが彼に与えられた評価だった。
学校を卒業すると、せいせいしたと言わんばかりに、王都にあるにぎやかな本邸ではなく、同じ敷地内の小さな別棟に住み着いてしまった。
仕事はしなかった。
本を読んだり、おかしなものの収集をするくらいだった。
致命的な問題として、彼は太っていた。
持た人がドン引きするくらい太っていた。
色白で、ぽよんぽよんしていて、巷で人気のカッコイイ騎士様とかそういう存在とは対極にあった。
何でもないような顔を作ってはいたが、自分でもちょっと自覚はあって、人前に出たくなかった。
学校というところは、なかなか過酷な場所で、結構容赦がない。陰では鈍感だの白豚だの、散々なことを言われていたことを知っている。
ワトソン商会の御曹司ということで、面と向かってそんなことを言う生徒がいないことは救いだった。
だが、聞こえないわけではないので、それなりに傷ついていた。
どうして太っちゃうんだろう。あんまり食べていないのにな……。
その代わり動いてもいなかったので、仕方ないが、多分体質的なものだろう。
どういう訳か、若いころから太り気味だった。別邸にこもるようになってから、肥満は加速した。
姉の婿のバートは、器量がいいわけではなかったが、黒髪をきれいになでつけ、(金はあるので)いつも流行の服を着こみ、なかなかいい男だと言われていた。
「マックス、今度新しい店を出すんだ」
ある日、バートが別邸まで訪ねてきて、マックスに声をかけた。
「それで君にも手伝ってほしいんだよ。家業なんだし、まずは手伝いからでも始めたらどうだ」
お仕事のお誘いである。
マックスも今年でもう二十歳を超える。多分、両親か姉の差し金で、同性の若いの方がいいだろうと遣わされたのだろう。
義兄はマックスをあまりよく知らなかった。それと言うのも、結婚前にワトソン商会には何回も出向いたが、一度も、マックスに会ったことがなかったからだ。
マックスが意図的に避けていたからでもある。
義兄は、初めて、マックスをつくづく眺めた。
ありふれた栗色の髪、病的なまでに白い肌、死んだような茶色の目。たるんだ頬。
何よりもあふれんばかりの脂肪だった。動きが緩慢すぎる。
こりゃダメだ。
バートは口の中でつぶやいた。
いつまでも廃人のように家の中に居続けられては困る。働いてもらわなくちゃ。それは、ワトソン商会の総意でもあった。
別邸の女中もみんなグルだった。このままではぼっちゃまは客間の置物になってしまう。
店を手伝えと言う最初の第一歩、少なくとも、この家から出るようにという説得は、なんだかあんまり意味をなさなかった。
弁舌さわやかと褒められることの多い義兄だったが、マックスはぼんやりとバートの顔を見つめるだけで、反応がなかった。
バートの方はやけくそ気味で最後通牒を出した。
「それじゃあ、新しい店の方は大通りで始めるから。とにかく当日の朝九時には来てほしい。父上からの命令だから」
命令と聞いて、初めてマックスは反応を示した。
「いかないといけませんか?」
バートがぐっと詰まった。
今まで、ずっと来るように説得していたよね? なに聞いてたんだろう?
バートは出された紅茶をぐっと一気飲みすると、立ち上がった。
「来てくれ」
そんなわけで、当日、白豚マックスは、恐る恐る家の陰から王都の店をのぞいていた。
ずっと家にいられればいいのに。
思っていたより、いつも間にかずっと太ってしまっていたので、どう見ても似合わない黄色のシャツしか入らなかった。余計心臓に悪い。そうかと言って裸で外出するわけにはいかないし。
人と話すのは苦手。他人なんか怖すぎる。できれば目立ちたくない。
問題の店の近くまで来たが、遠目で姉のヘイゼルを見つけた。
自分と似た茶色っぽい髪と目で、口が裂けるかと思うほどの笑顔だった。
怖い。
足が止まった。
マックスはくるりと向きを変えると、心臓がドキドキと高鳴っているのに、プルプルと肉を揺らめかせながら走って帰ろうとした。
だが、すぐ限界が来た。
日頃の運動不足が、効果を発揮したのだ。のども乾く。もう、死にそうだ。
「冷たいジュースいかがですか?」
白豚マックスが、見たのは、涼やかな美少女。さわやかな声。
口から心臓が飛び出した。
う、美しい。
かわいいは、善。そして、毒。
その毒は、目から身体を蕩けさせ、耳から中毒性のある音楽を脳内に響き渡らせる。
「冷たいジュースいかがですかぁ?」
なんと魅惑的な言葉。白豚マックスを震撼させる、天使の声だ。
まだとても若い。すんなりとした肢体。愛らしい顔立ち。
大昔、神が地上に降りたもうた時に、一輪の花を落としたのだ。それが今開花して目の前に咲いている。
「姉の顔と違う(別人だし)。別次元の美しさだ、同じ人間ではない」
白豚マックスは、思わず膝をついた。ひれ伏したい思いが胸に満ちる。
事実は単に息が切れただけだったが。
崇め奉る至高の存在。お仕えすることが至上の幸福。そんな存在に巡り会えたことを神に感謝した。
列の最後尾に並び、マックスはジュースを買うことができた。
天使は、「ありがとうございまーす」と言ってくれた。
「また、お越しくださーい」とマックスに向かって微笑んでくれた。
天使のジュースをぐっと飲む。のど越しさわやか。キレがあるのにコクもある。冷たくて、最っ高ー。
あああ。おいしい。幸せ。こんな幸福がこの世にあったのか。
「また来てくれと言われてしまった。……何度でも、伺います。毎日でも、毎時間でも、毎分でも。このマックス・ワトソン、天に誓います。この命続く限り、お言葉通りに参ります」
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