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昔のこと
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♦︎♦︎♦︎
コンコンとノックをするを聞こえたので私は「はい。どうぞお入りください。何かありましたか? 」
「俺だ。」
とルフト様が珍しくお部屋にいらしゃった。
「ルフト様どうかなさいましたか? 」
「いや、君が上手くやれているか様子を見に来たんだ。さっきリーナとすれ違って彼女の怪我を治してくれたんだろ。彼女の主人として礼を言う。ありがとう。」
「! いえいえ、たいしたことではありませんよ。頭をお上げください。」
「君は本当に変わりないな。」
「えっ……」
「昔、君の母がご存命だった頃に会ったことがあるんだよ。」
「本当ですか? 」
「ああ、君の母方の祖母は私の遠縁に当たるんだ。それで、遊びに行った時に君がいた。一緒に湖で遊んだり、木に登っては怒られたりしたのは覚えていないか? 」
「……ごめんなさい。あまり覚えてません。」
昔のことなんて思い出す暇もなかったので覚えていないけど微かにそのような記憶があるような気がする。
母が健在だった頃父も妹も普通で4人仲良く暮らしていた。
しかし、体が強くない母は病気で倒れてそのまま旅立たれてしまった。
そこから、父は母に似た妹を溺愛するようになった。
妹も小さくあまり母との記憶がないため父の歪んだ愛によって世間や常識を知らずに育っている。
私の母も聖女になれるほどの力は持っていなかったけど軽い治癒はできた。
父はマーガレットを通して母を見てたのだろう。
だから、マーガレットが治癒を使えずに私が使えることを疎ましく思っているのだろう。
「アイシャ大丈夫か? 」
「いえ、昔のことを思い出していただけです。母方の祖母と言うことは祖父は何か武勲などを立てて嫁いで貰ったのですか? 祖母は王家に連なる者として他国に嫁いだのですから。」
「ああ、それは君の祖父は当時珍しくこの国留学をしていたらしい。パーティーで出会い恋に落ちたが一度は離れ離れになったそうだ。しかし、君の国と我が国の友好国で大きな戦があり、軍隊を率いる君の祖父は国に大きく献上して、褒美として君の祖母を嫁いで貰ったのを聞いたことがある。当時は、物語になり皆の憧れだったようだ。」
当時にしては、珍しく恋愛結婚で以外だ。
しかも、聖女並みの力を持つ祖母を嫁いで貰おうと思ったらほぼ祖父が戦争を終わらせてしまったくらいの功績がなければ無理だと思う。
愛の力ってすごい。
それにしても、この国が聖力を持つ人が多いって聞くけどどうしてだろう。
「この国では、聖女が生まれやすいのですか? 」
「この世界の創造主がお造りになった者が人間とそれを支える者が聖女を生み出した。つまり、2種類の人間が生まれたそうだ。彼らは子を産み国を造った。その子孫たちは世界各地に広がって行きその場の者と交わり聖力を持つ者が増えて行った。と言う昔話がある。」
「聞いたことがあります。祖母が故郷のお話しだと教えてくれました。」
「それで、この国が始めの人間と聖女が造り出した国だ。だから、聖力を持つ者が多い。どこにも行かずに滞在し続ける者も多いからな。」
「なるほど……。」
「他にも、俺が知っていることなら教えてやろう。時間のある時にいつでも訪ねてこい。そろそろリーナが帰ってくるだろう。ここで失礼する。」
「色々、教えていただきありがとうございました。」
わたしは知らないことが多過ぎた。
新しいことを知らなくちゃ。
コンコンとノックをするを聞こえたので私は「はい。どうぞお入りください。何かありましたか? 」
「俺だ。」
とルフト様が珍しくお部屋にいらしゃった。
「ルフト様どうかなさいましたか? 」
「いや、君が上手くやれているか様子を見に来たんだ。さっきリーナとすれ違って彼女の怪我を治してくれたんだろ。彼女の主人として礼を言う。ありがとう。」
「! いえいえ、たいしたことではありませんよ。頭をお上げください。」
「君は本当に変わりないな。」
「えっ……」
「昔、君の母がご存命だった頃に会ったことがあるんだよ。」
「本当ですか? 」
「ああ、君の母方の祖母は私の遠縁に当たるんだ。それで、遊びに行った時に君がいた。一緒に湖で遊んだり、木に登っては怒られたりしたのは覚えていないか? 」
「……ごめんなさい。あまり覚えてません。」
昔のことなんて思い出す暇もなかったので覚えていないけど微かにそのような記憶があるような気がする。
母が健在だった頃父も妹も普通で4人仲良く暮らしていた。
しかし、体が強くない母は病気で倒れてそのまま旅立たれてしまった。
そこから、父は母に似た妹を溺愛するようになった。
妹も小さくあまり母との記憶がないため父の歪んだ愛によって世間や常識を知らずに育っている。
私の母も聖女になれるほどの力は持っていなかったけど軽い治癒はできた。
父はマーガレットを通して母を見てたのだろう。
だから、マーガレットが治癒を使えずに私が使えることを疎ましく思っているのだろう。
「アイシャ大丈夫か? 」
「いえ、昔のことを思い出していただけです。母方の祖母と言うことは祖父は何か武勲などを立てて嫁いで貰ったのですか? 祖母は王家に連なる者として他国に嫁いだのですから。」
「ああ、それは君の祖父は当時珍しくこの国留学をしていたらしい。パーティーで出会い恋に落ちたが一度は離れ離れになったそうだ。しかし、君の国と我が国の友好国で大きな戦があり、軍隊を率いる君の祖父は国に大きく献上して、褒美として君の祖母を嫁いで貰ったのを聞いたことがある。当時は、物語になり皆の憧れだったようだ。」
当時にしては、珍しく恋愛結婚で以外だ。
しかも、聖女並みの力を持つ祖母を嫁いで貰おうと思ったらほぼ祖父が戦争を終わらせてしまったくらいの功績がなければ無理だと思う。
愛の力ってすごい。
それにしても、この国が聖力を持つ人が多いって聞くけどどうしてだろう。
「この国では、聖女が生まれやすいのですか? 」
「この世界の創造主がお造りになった者が人間とそれを支える者が聖女を生み出した。つまり、2種類の人間が生まれたそうだ。彼らは子を産み国を造った。その子孫たちは世界各地に広がって行きその場の者と交わり聖力を持つ者が増えて行った。と言う昔話がある。」
「聞いたことがあります。祖母が故郷のお話しだと教えてくれました。」
「それで、この国が始めの人間と聖女が造り出した国だ。だから、聖力を持つ者が多い。どこにも行かずに滞在し続ける者も多いからな。」
「なるほど……。」
「他にも、俺が知っていることなら教えてやろう。時間のある時にいつでも訪ねてこい。そろそろリーナが帰ってくるだろう。ここで失礼する。」
「色々、教えていただきありがとうございました。」
わたしは知らないことが多過ぎた。
新しいことを知らなくちゃ。
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