本当の聖女は私です〜偽物聖女の結婚式のどさくさに紛れて逃げようと思います〜

結果

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「ルフト様、隣国のアレ結構大きい事件として話題ですね。」

私はルフト様とシュテルンとお茶を飲んでいた。
ルフト様は私とシュテルンにケーキを用意してくれた。

「ああ、そうだな。」

報告書を見ていたルフト様は生返事をしていた。

「もう、聞いていないのだから。ね、アイシャさん。」

「そうね。あら、このケーキおいしい。」

「アイシャさん」

「そうか良かった。」

シュテルンは話を聞いてくれなかったことに拗ねてケーキを食べていた。

ルフト様は一応話は聞いていたみたいでたまに会話に入ってきたりしていた。

近衛兵が急いだ様子でテラスに駆け込んできた。

「っ！　ルフト様」

「どうした。」

「それが街で火事があり怪我人多数出ておりまして火は鎮火しています。」

「わかった、すぐに物資と治療できる者を……」

「私に行かせてください。お願いします。」

ルフト様は一瞬困った様子だったがすぐに了承してくれた。

「わかった。その代わり俺もついていく。危険だと判断したらすぐに引き返すからな。」

「はい、分かりました。」

私たちは急いで現場へ向かった。
遠くから焦げた匂いとたくさんの人が座り込んでいるのが見えた。

重症の方と軽傷の方で分けられていた。

重症の方は民間の聖力が使える人が付ききっりで軽傷の方を見れていない状況だった。

「ここは私が代わります。軽傷の方をお願いします。」

「えっ、でも」

「ここは任せて。」

「はい。分かりました。」

重症の方を見ていた小柄な女性に声をかけて代わってもらった。

ルフト様も現場の指示をして現場の人は少しは落ち着きを取り戻していた。

私は出来る限り多くの人を治していった。

一通り終えると治したい小さな男の子がやってきた。

「お姉ちゃんありがとう。すごいね、聖女様なの？　助けてくれてありがとう。じゃあね、聖女様」

手を振りながら笑顔で母親らしき人の元に走っていった。

私も振り返してルフト様の元へ行った。

「ルフト様こちらは終わりしまた。他の仕事で手伝えることはありますか？　」

「いや、こちらもう終わりそうだ。死者なし、重症者回復。本当に君のおかげだ。ありがとう。」

「いえ、お役に立ててよかったです。」

「もう少ししたら、城へ帰ろう。」

「そうですね。シュテルンの話聞かなくちゃ。」

「そうだな。あいつ拗ねていたからな。」

ルフト様は今まで一番穏やかな顔をしていた。