少年の香り

サクラノハル

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飛ばない鳥か飛べない鳥か

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 ゆうとは、小学生なのにしっかりしている。俺は自分が情けなるほどに、ゆうとに依存していた。
 俺にはゆうとが必要で、ゆうとにも俺が必要だと思ってしまったのは、いつだっただろうか。

 体を重ねるたびに、してはいけないという頭痛にも似た言葉がリフレインする。これじゃあ俺も親父と変わらないって、お前は俺と同じだって親父に言われているみたいで、泣き叫びそうになる。

 でもあいつは、ゆうとはそんな俺にも優しくしてくれる。痛いと思うのに、ケツに中出ししても、嬉しいと言ってくれる。

 だけど、いつまでもこのままじゃいられない。俺は来年から仕事を始める。ゆうとと居られる時間はほとんどなくなる。ゆうとは、親父に好きなようにされていて、俺はそれを怖くて止めることができない。

 俺の親父のように殴りかかられたら、と考えると体が固まってしまうのだ。

 初めて親父に体を触られたとき、おぞましい嫌悪感に身の毛がよだつ思いをした。あれから行為はエスカレートして、今は毎晩首を絞められながらケツにちんこをいれられている。

 俺はどうすればいいんだ。どこにいけば、何をすれば救われる?
 どうしたら、ゆうとと普通に暮らせる?

 わからないことだらけで、頭の中はめちゃくちゃだった。不安な気持ちを追い出すために、今日も俺はゆうとの優しさに甘えてしまう。

 ふと思い出す。昔、ゆうとは言った。僕は飛べないんじゃないよ、と。鳥のドキュメンタリー番組を眺めていたときだったと思う。
 あれは、飛べるけれど、飛ばない理由があったということなのだろうか。

 意識が混濁する。薬を飲みすぎたかもしれない……。

 俺たちはこれから、どうなるんだ……?

 わからない……。
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