DRAGONS

ぜろせろり

文字の大きさ
37 / 72
第3章

35話 第2ラウンド

しおりを挟む
「おかえり!椿!!どうだった??」
ゴウガとのババ抜きを終え屋敷へ帰ってきた椿。
「今回は負けたよ。でも次があるから。俺は絶対に勝つよ。」
「...そっかぁ。」
宙はにっこりと笑う。
「諦め悪いしね、椿は。」
「宙に言われたかねぇよ。」
共に笑い合う。




ゴウガの言う通りだと、このゲームは勝ち負けの判定がありさえすればイカサマでもなんでもありなゲーム。
どれだけ相手を不利な状況に落とせるかが鍵だ。
だが、


「俺は正々堂々実力でやらせてもらうぜ。」
「シューティングゲーム。やったことはないが銃には手慣れているぞ。」
ゴウガとのババ抜きから2日後の夜。
ゲームセンターのシューティングゲームの台の前に2人はいた。
「んじゃ始めるか。」
「あぁ。構わない。」
椿によってスタートボタンが押されゲームがスタートする。
この台は高スコアを取れば取るほど難易度が高くなり、ゲームオーバーになりやすい。
それは事前に椿がゴウガに伝えてあり、それをゴウガも承知している。
2人は最初は足並みを揃えるように画面上に現れる敵に射撃していったが、中盤に差し掛かりスコアが高くなり、ゴウガは所々わざと敵を見逃すようにした。
一方の椿は全ての敵を的確に射撃していたため、一気に敵が押し寄せてきていた。






────『ミッション成功』


2人の画面に大きくその文字が表示され、次にゴウガの画面に青く『CLEAR』の文字が、そして椿の画面には...
「『COMPLETE』ってことで、今回は俺の勝ちだ。」
「見事だった。君の勝ちを認めよう。」
途中で敵を見逃していたゴウガと違い、あえてリスクを背負って全ての敵を倒した椿が2戦目を勝ち取った。
「...それでは、2日後。今度は俺の指定する場所で会おう。」
ゴウガはゲームセンターの出口の方へと向きその場を去ろうとする。
「あのさ」
「...?なんだ。」
「ちょっと聞きたいことがあるんだけど。」
「俺が答えられる範囲でしか答えないが。」






「お前らの目的ってなんだ?」
「残念ながら秘密だ。」
「あぁ、そう。んじゃお前が率いる5つの組織ってやつについて聞いていいか。」
「『RED』、『BLUE』、『GREEN』、『WHITE』、『GOLD』俺が教えられんのはその存在だけだ。」
「秘密だらけだな。まぁいいや、最後に一ついいか」
「あぁ。構わないぞ。」







「────なんでこんな無意味なゲームを行う必要がある。」
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

処理中です...