DRAGONS

ぜろせろり

文字の大きさ
40 / 72
第3章

38話 ゴウガ・レイゼン

しおりを挟む
椿とゴウガ、2人の拳がぶつかる。

「思っていたより頑丈だな。」

ゴウガはそう呟き、回し蹴り。
それを椿はしゃがんで回避、足を掴んでゴウガを押し倒す。

「あんたは思ってたよりガードが弱いんじゃないか?」

煽るような口調でそう言い放つ椿。

「残念な評価だ。ゴルテス。」

今回を含めて4度目の顔合わせだが、椿はゴウガのその炎龍の力を初めて見る。
椿はとっさに身を引き、上空を見上げる。
すると、ゴウガによって打ち上げられた火の玉が椿目掛けて直進してきていた。

「宙ぁ!!」

「ガルダバ!!」

椿の頭上に生まれた冷気の渦が火の玉を覆い尽くしていく。

 「海守宙。お前についてはあまり深く調べてはいなかったのだが。お前がザードが盗んだ装龍と氷龍、そして天龍の遣いの継承者か。」

「椿のこと散々調べといて俺のこと全然知らなかったんだ...」

なおも戦況は荒れゆく。

「イガシル!」

「メリアルテス。」

宙とゴウガの技が交差する中、
椿は出方をうかがっていた。

「...あいつは容易には近づけなさそうだな...俺から接近戦に持ち込むのはキツイか。」

唯一の戦術を失った椿はこの状況では下手に動けない。

「...ウォーナの量からして、滅龍の力が使えるのは......2回。」

一か八か、椿は宙との戦いに気を取られているゴウガに静かに接近する。

「わかっているぞ。茅崎椿。俺にその戦法は通じない。」

儚くも、その作戦は失敗する。だが、

「それなら真っ正面から行ってやる!!」

地面を蹴り出し、ゴウガとの距離を縮めていく。

「ゴルテス。」

先程は打ち上がった火の玉が今度は直で椿に向かってくる。
それでも、

「きやがれえええ!!」

椿は左手で滅龍の力を解放。
攻撃を打ち消し、ゴウガの腹に全力の拳をぶつける。

「う...ぐ...。」

悶えるゴウガ、膝を落とし、手を地面につける。

椿の一撃は確かに決まった。

だが、

「ゴウガ。」

「気に入らねぇんだよ。その態度がよ。」

椿は、ゴウガを睨む。

「俺のことを散々調べてるお前には今の攻撃だって予想できたはずだ。なのになぜお前はいまこうしてる?」

言葉を続ける。

「────本気でこいよ。ゴウガ・レイゼン。」






「...流石だな。俺も期待した甲斐があった。」

椿はそう言ったゴウガが触れている地面から少しずつ亀裂が生まれていくのが分かった。

「やっと、戦う気になったか?」

「あぁ、全力でやらせてもらおう。」



本当の勝負が今、始まった。






───────────────────

どうも、いつもDRAGONSをご愛読ありがとうございます!
突然ですが、過去の話をぱーっとみていたところ会話シーンがなんか見にくいなぁと思った次第で。それで今回からセリフの上下に空間を設けることにしました!
今後ともDRAGONSを宜しくお願いします!
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

断罪後のモブ令息、誰にも気づかれずに出奔する

まる
ファンタジー
断罪後のモブ令息が誰にも気づかれないよう出奔して幸せを探す話

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜

深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。 処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。 なぜなら彼女は―― 前世で“トップインフルエンサー”だったから。 処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。 空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。 タイトルは―― 『断罪なう』。 王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。 すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、 国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。 そして宣言される、前代未聞のルール。 支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。 処刑台は舞台へ。 断罪はエンタメへ。 悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。 これは、 処刑されるはずだった悪役令嬢が、 “ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。 支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、 それとも――自由か。

【完結】離縁されたので実家には戻らずに自由にさせて貰います!

山葵
恋愛
「キリア、俺と離縁してくれ。ライラの御腹には俺の子が居る。産まれてくる子を庶子としたくない。お前に子供が授からなかったのも悪いのだ。慰謝料は払うから、離婚届にサインをして出て行ってくれ!」 夫のカイロは、自分の横にライラさんを座らせ、向かいに座る私に離婚届を差し出した。

処理中です...