DRAGONS

ぜろせろり

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第4章

47話 幼き記憶 IV

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「...何故お主がここにいる。」

消えた紗由里たちの家から屋敷へ戻ると、そこにいたのは...

「もぉ。おそいよぉ、待ちくたびれちゃったぁ。」

両手を血で赤く染め、立ち塞がる。

「魔龍...っ。」

「私にかかればぁ。あなたを追うことくらいぃ。簡単なのぉ。」

「...っ!」

「魔龍。儂の孫に手を出す者は許さぬぞ。」

「そう怒らないでほしいなぁ。神龍は元気ぃ?」

「...」

「あらぁ。無視は悲しいねぇ。だったらぁ元気かどうかぁ、実際にぃ試してみよっかぁ。」

そう言うと魔龍は一瞬でココの目の前に移動し、殴りかかろうとした。

だが、

「甘いのじゃよ。自分の腹を見るのじゃ。」

魔龍が憑依した紗由希の体にクリスタルが刺さる。

そして、

「うわあああぁぁぁ!!」

魔龍が悲鳴をあげて退く。

刺さったクリスタルは瞬時に爆発し、魔龍の体を痺れさせる。

「おばあちゃん!!ママの体が!!」

「...今は仕方がないことなのじゃ。」

魔龍が憑依してはいるが、見た目は母親だった人物と何一つ変わらない。

「ママは...助かるの?」

「...何とも言えんな。」

ココは続けてクリスタルを放つ。

体が痺れて動かない魔龍は地面を這う。

放たれたクリスタルは魔龍の照準狂わせの力によって直撃はしなかったものの魔龍の周りで爆発しなおも痺れが続く。

「さぁ、魔龍よ。儂の娘の体を返してもらおうか。」

「やぁだねぇ。この体は私のお気に入りの体なんだからぁ!!」

痺れた体を無理矢理動かし、

「ギルス!!」

魔龍の周りの空気が爆発し、その煙が魔龍を包む。


「...神龍の遣い。あなたとは絶対にぃ決着をつけるからぁ。10年後にぃ。また会いましょうねぇ!!」

爆煙が消え去った頃には魔龍の姿は消えていた。








「今年、そして明後日が魔龍の言っていた『決着』の日なの。」

「...あぁ。」

「当然椿や宙の力を借りることもできない。だから、あなたの力を借りたいの。ダメかしら...。」

「そんな話聞かされてよぉ。断れるやつがいるかってぇの。」

「...!!」






「────ただし、止めはお前が決めろよ。サユリ。」

「...えぇ。協力に感謝するわ。」






魔龍との決着の日まで
あと2日。

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