DRAGONS

ぜろせろり

文字の大きさ
52 / 72
第4章

50話 魔龍襲来

しおりを挟む
空が赤く染まり、辺りが静かになる頃、

ガイアは屋敷の前で仁王立ちしていた。

サユリから魔龍の話を聞いてから2日。
サユリ曰く、今日が魔龍の言っていた決着の日だという。

「あぁ。こうして2時間も立ってっと流石に疲れてくるよなぁ。」

弱音を吐くガイア。

そして、ガイアに近づく1つの影。

「...あぁ?隠れたって無駄だぜぇ?俺は耳がいいもんでなぁ。」

それに気づいたガイアは見えない敵を挑発する。

だが、何も起こる気配はない。

「さっさと出てきやがれぇ!!」

今度は大声を出す。

まだ何も起こらない。

と思ったら突如現れたのは

「あ...?サユリの妹か?」

美しい白髪。整った顔。すらっとした体型。ガイアも1度その姿を見た覚えがあった。

「でも、おめぇ椿や宙とサイバーシティに行ったんじゃなかったのかよ。」

ガイアは尋ねるも返事がない。

すると、

「お、おい!!大丈夫かよ!!」

急に倒れ、うつ伏せになる。

ガイアが駆け寄ったその瞬間。





「ひっかかったぁ。」





耳元で聞こえた。女性の声。





そしてその直後、倒れていた少女の体は爆弾としてガイアに致命傷を与えた。

「...うっ...ぐぁああ...卑怯なぁ...ああ!!」

腕から大量の血を流すガイア。

そしてガイアが見つめる先にいたのは





「あなたは見ない顔だねぇ。私は魔龍。申し訳ないけどぉ。私はあなたにはぁ。用がないんだよねぇ。」

「...行かせねぇえ!!」

「片腕もろくに使えないのにぃ。私に対抗しようっていうのぉ?ならちょーっとだけ遊んであげよっかぁ。」

「...ゴライア!!」

岩柱が魔龍に迫る。

だがその全ては魔龍に近づいた途端破壊し、ガイア自身も吹き飛ばされる。

「その技を見る限りぃ、あなたにはぁ。私に攻撃を当てることすらぁ。許されないんだよぉ?」

「...」

痛みで立ち上がることが出来ないガイア。





「...すまねぇ...あとは頼んだぜ...サユリ。」






一方サユリは屋敷中の結界を強化し屋敷の破壊を免れようとしていた。

「...そろそろね。」

1階へ降り、ロビーへと向かうサユリ。

ロビーへ着くとそこで...






結界をより強化したはずの壁や床が
めちゃくちゃに壊されていた。

「...!!」

そして、壊れされたロビーの中心に立つ黒ずくめの服の女。










「10年ぶりだねぇ。神魔の決着をつけようかぁ!!」
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

処理中です...