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おパンツ戦争
第125話 その結果になるのは仕方ないよ
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放送室には無数のカメラが設置されており、学校内限定ではあるもののリアルタイムで配信されていた。
生徒たちは放送室でのやり取りを投票で使用したタブレット端末で見ることが出来るのだ。
覆面を被った怪しい女性が入ってきた四人を指定の場所に案内していた。それぞれの正面にカメラがあって視聴している側は好きなカメラを選ぶことが出来るのだが、ほとんどの人が工藤珠希を選択していて工藤太郎を選んでいる者は誰もいなかった。
「うまなちゃんとイザーちゃんはそれぞれの派閥の代表として、珠希ちゃんはこのアンケートの結果を受けてどう思うのかの答えを聞かせてもらうために来てもらったよ。太郎ちゃんは、珠希ちゃんが一人だと不安かもしれないと思っておまけとしてついてきてもらったって感じかな。さっそく、アンケートの結果なんだけど、みんなが本音で答えてくれたおかげで想像していたものと違った結果になったわ。心の準備が出来たらタブレット端末にある投票結果のボタンを押してね」
栗宮院うまなとイザーは緊張しているのか画面が消灯した状態のままでタブレット端末を見つめていた。投票結果のボタンを押せば全てが決まる。そう思うと、最後の一歩を踏み出せないでいたのかもしれない。
工藤太郎は特に気にする様子もなく、タブレット端末を操作して結果を見ているようなのだが、何のリアクションも無い栗宮院うまなとイザーの様子を見守っていた。
工藤珠希はどんな結果になろうと気にしないつもりではいたのだが、多くの人が自分のために投票したという事の重さを実感してしまい、投票結果のボタンを押すことが出来ずにいた。
結果を見たところで何も感じるものはないはずなのに、あまりにも多くの期待と不安を感じていたのだ。
どうでもいいと思ってはいるのに、多くの人の気持ちを感じて固まってしまっていたのだ。
「今までうまなちゃんとイザーちゃんが頑張っていたのは知っているよ。結果を見るのは怖いのかもしれないけど、この結果で全てが決まるわけじゃないからね。あくまでも、このアンケートは珠希ちゃんに穿いてほしいおパンツをみんなで決めるってだけのものだから。自分の思いに反した結果だったとしても、珠希ちゃんに対して説得をするなっていう事じゃないって言うのはわかって欲しいな。だから、今までみんなと頑張ってきたという証なんだからね、そんなに気負って考えなくてもいいんじゃないかな」
「俺が言うような事じゃないけど、そこまで重く受け止めなくてもいいと思うよ。うまなちゃんもイザーちゃんもこのアンケートの結果くらいで意見は変わったりしないでしょ?」
栗宮院うまなとイザーは見つめあった後に小さく頷くと、同じタイミングで投票結果のボタンを押していた。
すぐに表示される結果を見て二人は表情を崩して困惑しているのが見て取れたのだが、工藤珠希は二人に続いて投票結果を見たのでその理由をすぐに知ることとなった。
投票結果
水色の可愛らしいおパンツ 十四票
ピンクのセクシーなおパンツ 十七票
その他 四千三百十四票
無効票 一票
「ちょっと待って、その他っていったいどういう事なの?」
「水色よりもピンクの方が多いってのは嬉しいんだけど、その他って何?」
覆面の女性が設置されているスクリーンに投票結果を表示していた。
みんなが見ているものと同じものなのだが、その他の項目についての詳細が記載されているようだ。
工藤珠希はそれを見ようと目を凝らしたのだが、あまりにも小さい文字で書かれているため読み取ることは出来なかった。
「なるほど。そういう事なんだね。でも、その結果になるのは仕方ないよ。うまなちゃんもイザーちゃんも色々と頑張ってはいたみたいだけれど、ここ数日の珠希ちゃんの行動を見ていたら、こんな結果になるのも仕方ないよね」
「どういう事? 太郎はあの文字が読めるの?」
「読めるよ。ドクターポンピーノがやってるみたいにその他をクリックすれば表示されるでしょ。それを拡大すればいいだけだよ」
言われたことを実践した工藤珠希はその他の詳細を見て自分の愚かさを思い知った。
油断していたという事は無いのだけれど、自分が軽い気持ちで行ったことがこんなに結果に反映されるという恐ろしさを痛感していた。
「でも、私はその他に投票した人の気持ちがわかるな。実は、私もその他にしようか悩んでたんだよね。いっしょに戦ってくれた愛華ちゃんをはじめとするみんなの顔が浮かんでそうは出来なかったけど」
「イザーちゃんと一緒で私もその他にしようかなって思ってたよ。でも、何となくこんな結果になるんじゃないかなとは感じてたんだよね。とはいってもさ、ここまで圧倒的な投票になるとは思わなかったよ。零楼館高校以外で珠希ちゃんがブルマを穿いて何かしてたことってないよね?」
「無い無い、ボクはブルマを穿くようになってから学校と家の往復をしただけだよ。どこかに買い物や遊びに行くときも私服だったし、野生のサキュバスと会った時も私服だったよ。口コミだけでこんなに人がるはずが無いと思うんだけど」
「それなんだけど、みんなのために俺が撮影した動画が中学校で流行っちゃったみたい。珠希ちゃんが嬉しそうにブルマを見せてるのと、恥ずかしそうに見せてるのを編集したのがあったんだ。ドクターポンピーノにこんなのが出来たよって見せたんだけど」
全員の視線が覆面の女性に注がれていたのだが、その女性は全く気にする様子もなくアンケート結果の説明をしようとしていたのだ。
「ちょっと待って、ポンピーノ先生がこのアンケートの結果を操作したって事なんですか?」
「さあ、どうだろうね。ちなみに、私はドクターポンピーノではなく、ただの覆面司会者さ」
生徒たちは放送室でのやり取りを投票で使用したタブレット端末で見ることが出来るのだ。
覆面を被った怪しい女性が入ってきた四人を指定の場所に案内していた。それぞれの正面にカメラがあって視聴している側は好きなカメラを選ぶことが出来るのだが、ほとんどの人が工藤珠希を選択していて工藤太郎を選んでいる者は誰もいなかった。
「うまなちゃんとイザーちゃんはそれぞれの派閥の代表として、珠希ちゃんはこのアンケートの結果を受けてどう思うのかの答えを聞かせてもらうために来てもらったよ。太郎ちゃんは、珠希ちゃんが一人だと不安かもしれないと思っておまけとしてついてきてもらったって感じかな。さっそく、アンケートの結果なんだけど、みんなが本音で答えてくれたおかげで想像していたものと違った結果になったわ。心の準備が出来たらタブレット端末にある投票結果のボタンを押してね」
栗宮院うまなとイザーは緊張しているのか画面が消灯した状態のままでタブレット端末を見つめていた。投票結果のボタンを押せば全てが決まる。そう思うと、最後の一歩を踏み出せないでいたのかもしれない。
工藤太郎は特に気にする様子もなく、タブレット端末を操作して結果を見ているようなのだが、何のリアクションも無い栗宮院うまなとイザーの様子を見守っていた。
工藤珠希はどんな結果になろうと気にしないつもりではいたのだが、多くの人が自分のために投票したという事の重さを実感してしまい、投票結果のボタンを押すことが出来ずにいた。
結果を見たところで何も感じるものはないはずなのに、あまりにも多くの期待と不安を感じていたのだ。
どうでもいいと思ってはいるのに、多くの人の気持ちを感じて固まってしまっていたのだ。
「今までうまなちゃんとイザーちゃんが頑張っていたのは知っているよ。結果を見るのは怖いのかもしれないけど、この結果で全てが決まるわけじゃないからね。あくまでも、このアンケートは珠希ちゃんに穿いてほしいおパンツをみんなで決めるってだけのものだから。自分の思いに反した結果だったとしても、珠希ちゃんに対して説得をするなっていう事じゃないって言うのはわかって欲しいな。だから、今までみんなと頑張ってきたという証なんだからね、そんなに気負って考えなくてもいいんじゃないかな」
「俺が言うような事じゃないけど、そこまで重く受け止めなくてもいいと思うよ。うまなちゃんもイザーちゃんもこのアンケートの結果くらいで意見は変わったりしないでしょ?」
栗宮院うまなとイザーは見つめあった後に小さく頷くと、同じタイミングで投票結果のボタンを押していた。
すぐに表示される結果を見て二人は表情を崩して困惑しているのが見て取れたのだが、工藤珠希は二人に続いて投票結果を見たのでその理由をすぐに知ることとなった。
投票結果
水色の可愛らしいおパンツ 十四票
ピンクのセクシーなおパンツ 十七票
その他 四千三百十四票
無効票 一票
「ちょっと待って、その他っていったいどういう事なの?」
「水色よりもピンクの方が多いってのは嬉しいんだけど、その他って何?」
覆面の女性が設置されているスクリーンに投票結果を表示していた。
みんなが見ているものと同じものなのだが、その他の項目についての詳細が記載されているようだ。
工藤珠希はそれを見ようと目を凝らしたのだが、あまりにも小さい文字で書かれているため読み取ることは出来なかった。
「なるほど。そういう事なんだね。でも、その結果になるのは仕方ないよ。うまなちゃんもイザーちゃんも色々と頑張ってはいたみたいだけれど、ここ数日の珠希ちゃんの行動を見ていたら、こんな結果になるのも仕方ないよね」
「どういう事? 太郎はあの文字が読めるの?」
「読めるよ。ドクターポンピーノがやってるみたいにその他をクリックすれば表示されるでしょ。それを拡大すればいいだけだよ」
言われたことを実践した工藤珠希はその他の詳細を見て自分の愚かさを思い知った。
油断していたという事は無いのだけれど、自分が軽い気持ちで行ったことがこんなに結果に反映されるという恐ろしさを痛感していた。
「でも、私はその他に投票した人の気持ちがわかるな。実は、私もその他にしようか悩んでたんだよね。いっしょに戦ってくれた愛華ちゃんをはじめとするみんなの顔が浮かんでそうは出来なかったけど」
「イザーちゃんと一緒で私もその他にしようかなって思ってたよ。でも、何となくこんな結果になるんじゃないかなとは感じてたんだよね。とはいってもさ、ここまで圧倒的な投票になるとは思わなかったよ。零楼館高校以外で珠希ちゃんがブルマを穿いて何かしてたことってないよね?」
「無い無い、ボクはブルマを穿くようになってから学校と家の往復をしただけだよ。どこかに買い物や遊びに行くときも私服だったし、野生のサキュバスと会った時も私服だったよ。口コミだけでこんなに人がるはずが無いと思うんだけど」
「それなんだけど、みんなのために俺が撮影した動画が中学校で流行っちゃったみたい。珠希ちゃんが嬉しそうにブルマを見せてるのと、恥ずかしそうに見せてるのを編集したのがあったんだ。ドクターポンピーノにこんなのが出来たよって見せたんだけど」
全員の視線が覆面の女性に注がれていたのだが、その女性は全く気にする様子もなくアンケート結果の説明をしようとしていたのだ。
「ちょっと待って、ポンピーノ先生がこのアンケートの結果を操作したって事なんですか?」
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