47 / 111
悪魔狩り
悪魔狩り 第十話
しおりを挟む
美味しいたこ焼きを食べることは、幸せを掴んだという事だ。
そんな格言がこの世に存在するのかは知らないけど、柘榴ちゃんが持ってきてくれたたこ焼きを食べていると幸せを実感することが出来た。
こんなに美味しいたこ焼きを食べながら瑠璃とうまなちゃんが作っているたこ焼きの完成を待つ。そんな至福の時間がたまらなく幸せだ。
「二人が一生懸命にたこ焼きを焼いてくれているのはありがたいんだけどさ、もう少し何か食べておきたいよね。あんまりがっつりとした感じじゃなくて、軽くつまめるようなものをみんなで作って食べちゃおうよ」
「そうですね。私ももう少し何か食べたいって思ってたことろです。イザーさんは何か食べたいものとかってあるんですか?」
「そうだな。せっかくお祭りの屋台もあるんだし、お祭りっぽいものを食べたいかも。みんなは何が食べたいかな?」
「俺はお祭りに行ったのが小学生の時だったからあんまり詳しくないんだ。みんなが食べたいものを食べてみたいかも」
「私もお祭りに入ったことがないんでわからないわ。イザーちゃん愛華ちゃんのおすすめを頂きたいです」
柘榴ちゃんがお祭りに行ったことが無いというのは何となく納得できた。栗鳥院家のお嬢様である柘榴ちゃんが人の多い場所に行くのは危険なこともあるのだろう。それを避けるためにもあえて人ごみに紛れるようなことはしないのかもしれないな。
「柘榴さんってお祭りに行ったことないんですね。真琴さんが行ったことないってのは理解出来るけど、柘榴さんはお友達多そうだから意外ですよ」
「そんな事もないわよ。小さい頃は体も弱かったので決められたもの以外は口に出来なかったの。中学生になって多少は体も強くなったので食べ物に関しては問題も無くなったんだけど、人酔いをしてしまうのでお祭りとかは行けないのよね」
俺が想像していたのとは違う理由でお祭りに行ったことが無かったのか。
今の健康的な柘榴ちゃんからは想像出来ないが、昔は体が弱かったというのも肌の白さに現れているのかもしれないな。
しかし、俺がお祭りに行ったことがないのが当然だと思われているのは心外だ。
俺だってお祭りに行ったことはあるし。
小学生の時の近所のお祭りなんであんまり記憶にはないけど、浴衣を着て花火をしていたというのは覚えているのだ。
「お祭りと言えば浴衣だと思うんだけど、あなたたちは浴衣を着たりするのかしら?」
「私は浴衣ってきたことないかも。和装っぽいものは持ってるけど、着物とか浴衣ってのは着たことないな」
「私は浴衣の着付けできますよ。柘榴さんが浴衣を着たいって言うんだったら手伝いますし」
「あら、それなら機会があればお願いしようかしら。その時はお兄ちゃんも含めてみんなで浴衣を着ましょうね」
浴衣を着る機会なんてお祭りの時か花火大会くらいかな。他には、温泉に行った時くらいだと思うけど、このメンバーで温泉に行くとなると俺が男一人で暇になりそうだな。
「浴衣も良いけど、今は何を食べるか決めないと。たこ焼き食べたら余計にお腹すいちゃったよ。お兄さんは焼きそば作れる?」
「やったことないけど作れると思うよ。そんなに難しくないでしょ?」
焼きそばくらいだったら俺も作れると思ったのだが、どうしてなのか急に愛華ちゃんが眼鏡を少し下げて俺をじっと見つめて何か言いたそうな顔をしていた。
しばらく見つめあっていたが、あまりにも真剣に見つめられていたので俺はそっと視線を外してしまった。
「あの、焼きそばってそんな簡単に作れるもんじゃないと思いますよ。見た目とか味とか食感とか気にしないんだったら簡単かもしれないですけど、ちゃんとしたものを作ろうと思ったら大変だと思いますよ」
「う、うん。そうだろうね。俺は焼きそばも作ったことないから難しいかも」
「そうですよ。わかってくれたならいいんですけど。じゃあ、私が真琴さんの代わりに焼きそばを作りますね。真琴さんは柘榴さんと一緒に綿あめを作っててください。綿あめも簡単じゃないと思いますけど、小さいのしか作れなかったとしても楽しいと思いますよ」
瑠璃とうまなちゃんがたこ焼きに集中しているのと同じような空気を愛華ちゃんからも感じていた。
人間何処に変なスイッチがあるのかわからないものだけど、愛華ちゃんの場合は焼きそばがソレだったようだ。
イザーちゃんが何をしているのだろうと思って探してみると、フランクフルトとアメリカンドックの屋台で考え込んでいるようだった。
「お兄さん。どっちがいいと思うかな?」
「どっちでもいいんじゃないかな。イザーちゃんはどっちの方が好きなの?」
「うーん、好きなのはフランクフルトなんだけど、アメリカンドックってこういう機会でもないと食べないからそっちもいいなって思うんだよね。普段食べないものの方が美味しそうに見えるって言うか、屋台のアメリカンドックって特別感があると思うんだよ」
「あら、フランクフルトも美味しそうね。でも、私もアメリカンドックが食べたいかも。幼いころに食べたアメリカンドックが凄く美味しかったのを覚えているのよ、お砂糖がいっぱいついたアメリカンドックって食べづらいけど美味しいのよね」
お砂糖がいっぱいついたアメリカンドックって何だろう。アメリカンドックを食べる時はケチャップを付けていた気がするんだが。
俺の知らない食べ物なのかもしれないが、お嬢様になると俺の知らないものを食べる機会も多いんだろうな。
「お砂糖も美味しいと思うけど、私はケチャップを付けた方が好きかも。まあ、気分によって変わるんだけどね」
「私はケチャップを付けたものを食べたことがないですわ。ぜひ、食べてみたいわね」
そんな格言がこの世に存在するのかは知らないけど、柘榴ちゃんが持ってきてくれたたこ焼きを食べていると幸せを実感することが出来た。
こんなに美味しいたこ焼きを食べながら瑠璃とうまなちゃんが作っているたこ焼きの完成を待つ。そんな至福の時間がたまらなく幸せだ。
「二人が一生懸命にたこ焼きを焼いてくれているのはありがたいんだけどさ、もう少し何か食べておきたいよね。あんまりがっつりとした感じじゃなくて、軽くつまめるようなものをみんなで作って食べちゃおうよ」
「そうですね。私ももう少し何か食べたいって思ってたことろです。イザーさんは何か食べたいものとかってあるんですか?」
「そうだな。せっかくお祭りの屋台もあるんだし、お祭りっぽいものを食べたいかも。みんなは何が食べたいかな?」
「俺はお祭りに行ったのが小学生の時だったからあんまり詳しくないんだ。みんなが食べたいものを食べてみたいかも」
「私もお祭りに入ったことがないんでわからないわ。イザーちゃん愛華ちゃんのおすすめを頂きたいです」
柘榴ちゃんがお祭りに行ったことが無いというのは何となく納得できた。栗鳥院家のお嬢様である柘榴ちゃんが人の多い場所に行くのは危険なこともあるのだろう。それを避けるためにもあえて人ごみに紛れるようなことはしないのかもしれないな。
「柘榴さんってお祭りに行ったことないんですね。真琴さんが行ったことないってのは理解出来るけど、柘榴さんはお友達多そうだから意外ですよ」
「そんな事もないわよ。小さい頃は体も弱かったので決められたもの以外は口に出来なかったの。中学生になって多少は体も強くなったので食べ物に関しては問題も無くなったんだけど、人酔いをしてしまうのでお祭りとかは行けないのよね」
俺が想像していたのとは違う理由でお祭りに行ったことが無かったのか。
今の健康的な柘榴ちゃんからは想像出来ないが、昔は体が弱かったというのも肌の白さに現れているのかもしれないな。
しかし、俺がお祭りに行ったことがないのが当然だと思われているのは心外だ。
俺だってお祭りに行ったことはあるし。
小学生の時の近所のお祭りなんであんまり記憶にはないけど、浴衣を着て花火をしていたというのは覚えているのだ。
「お祭りと言えば浴衣だと思うんだけど、あなたたちは浴衣を着たりするのかしら?」
「私は浴衣ってきたことないかも。和装っぽいものは持ってるけど、着物とか浴衣ってのは着たことないな」
「私は浴衣の着付けできますよ。柘榴さんが浴衣を着たいって言うんだったら手伝いますし」
「あら、それなら機会があればお願いしようかしら。その時はお兄ちゃんも含めてみんなで浴衣を着ましょうね」
浴衣を着る機会なんてお祭りの時か花火大会くらいかな。他には、温泉に行った時くらいだと思うけど、このメンバーで温泉に行くとなると俺が男一人で暇になりそうだな。
「浴衣も良いけど、今は何を食べるか決めないと。たこ焼き食べたら余計にお腹すいちゃったよ。お兄さんは焼きそば作れる?」
「やったことないけど作れると思うよ。そんなに難しくないでしょ?」
焼きそばくらいだったら俺も作れると思ったのだが、どうしてなのか急に愛華ちゃんが眼鏡を少し下げて俺をじっと見つめて何か言いたそうな顔をしていた。
しばらく見つめあっていたが、あまりにも真剣に見つめられていたので俺はそっと視線を外してしまった。
「あの、焼きそばってそんな簡単に作れるもんじゃないと思いますよ。見た目とか味とか食感とか気にしないんだったら簡単かもしれないですけど、ちゃんとしたものを作ろうと思ったら大変だと思いますよ」
「う、うん。そうだろうね。俺は焼きそばも作ったことないから難しいかも」
「そうですよ。わかってくれたならいいんですけど。じゃあ、私が真琴さんの代わりに焼きそばを作りますね。真琴さんは柘榴さんと一緒に綿あめを作っててください。綿あめも簡単じゃないと思いますけど、小さいのしか作れなかったとしても楽しいと思いますよ」
瑠璃とうまなちゃんがたこ焼きに集中しているのと同じような空気を愛華ちゃんからも感じていた。
人間何処に変なスイッチがあるのかわからないものだけど、愛華ちゃんの場合は焼きそばがソレだったようだ。
イザーちゃんが何をしているのだろうと思って探してみると、フランクフルトとアメリカンドックの屋台で考え込んでいるようだった。
「お兄さん。どっちがいいと思うかな?」
「どっちでもいいんじゃないかな。イザーちゃんはどっちの方が好きなの?」
「うーん、好きなのはフランクフルトなんだけど、アメリカンドックってこういう機会でもないと食べないからそっちもいいなって思うんだよね。普段食べないものの方が美味しそうに見えるって言うか、屋台のアメリカンドックって特別感があると思うんだよ」
「あら、フランクフルトも美味しそうね。でも、私もアメリカンドックが食べたいかも。幼いころに食べたアメリカンドックが凄く美味しかったのを覚えているのよ、お砂糖がいっぱいついたアメリカンドックって食べづらいけど美味しいのよね」
お砂糖がいっぱいついたアメリカンドックって何だろう。アメリカンドックを食べる時はケチャップを付けていた気がするんだが。
俺の知らない食べ物なのかもしれないが、お嬢様になると俺の知らないものを食べる機会も多いんだろうな。
「お砂糖も美味しいと思うけど、私はケチャップを付けた方が好きかも。まあ、気分によって変わるんだけどね」
「私はケチャップを付けたものを食べたことがないですわ。ぜひ、食べてみたいわね」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる