48 / 111
悪魔狩り
悪魔狩り 第十一話
しおりを挟む
瑠璃とうまなちゃんが真剣にたこ焼きと向き合っているときに俺と柘榴ちゃんは綿あめづくりに悪戦苦闘していた。
作るだけなら簡単に出来るのだけど、ふわふわでボリュームのある綿あめを作ることは俺たちには難易度が高すぎたようだ。
「思っていたよりも難しいものなのですね。私はもっと簡単にフワフワの綿あめが作れるのかと思ってましたわ」
「俺ももっと簡単に作れるのかと思ってたよ。イザーちゃんも愛華ちゃんも夢中になって作ってくれてるから手伝ってって言えないし、俺と柘榴ちゃんで頑張るしかないね」
「そうですね。私とお兄ちゃんで頑張るしかありませんわね」
簡単そうに見えることでも難しいことなんて世の中にはたくさんある。勉強だってゲームだって見てるだけなら簡単そうなのに、自分がやってみると難しいんだって気付くことも多い。綿あめづくりに限らずお菓子作りは全般的に俺には難しいのかもしれないな。
「綿あめの作り方を調べてみたのですが、この人は私たちの十倍くらいコレをいれてますよ。今までの量だと少なすぎるから失敗したのかもしれませんわね」
「その可能性もあるって事か。よし、柘榴ちゃんの好きなだけ入れてみてよ。俺は柘榴ちゃんを信じて見守るよ」
「見守るだけじゃなくてお手伝いもしてくださいね」
量をケチったことで失敗してしまって余計に消費してしまうことはよくあることかもしれない。最初から多めにして失敗するよりも少なめにした方が失敗するリスクが低いことが多いとは思うけど、今回は量を少なくし過ぎて失敗してしまったようだ。
柘榴ちゃんが袋の中に残っていた白ザラメを全部機会に投入すると、あっという間にふわふわの綿あめが機械の中で舞い踊っていた。
あまりの量に驚いてしまってうまく箸に巻き付けることが出来なかったけれど、さっきまでのとは違ってふわふわで大きい綿あめを作ることが出来たのだ。
俺たちは不格好だけど大きくてふわふわした綿あめを作ってソレを両手に持ってイザーちゃんと愛華ちゃんが作っている屋台に向かったのだ。
イザーちゃんはアメリカンドックを揚げ終えていたのだ。その隣の屋台で同時に焼いていたフランクフルトも良い感じに出来ており、あれだけ悩んでいたのに両方作ってしまったという結果になったのだ。
「結構大きく作れたんだね。お兄さんだけだったらそこまでの大きさにならなかったんじゃないかな。柘榴がいて良かったね」
俺一人でも調べれば作れたとは思うけど、そんな事をいちいち訂正する気にはならなかった。
大きい綿あめを作れたという事を柘榴ちゃんが満足しているみたいだし、その気持ちに水を差す必要なんてないと思っていた。
「私一人でも失敗していたと思いますよ。お兄ちゃんが見守っていてくれたというのも大きいんじゃないですかね。イザーさんもお一ついかがですか。ふわふわで美味しいですよ」
「ありがとう。フランクフルトも焼きあがったんでどうぞ。アメリカンドックはもう少し待ってね」
いつも食べてるソーセージよりも安っぽい感じのフランクフルトではあったが、このチープな感じはありだと思う。高いソーセージももちろん美味しいのだけど、こういった感じの素朴な味わいもまた格別なのだ。
「あら、あまりスパイスやハーブの感じはしないですけど、これはこれで美味しいですね。家で食べるソーセージとは違った感じで美味しいですわ」
「でしょ。こういった安っぽいのも美味しいんだよ。私が焼いたってのもあるけど、こういった屋台で作ったってのも美味しさの秘訣かな」
「イザーさんが作ったから美味しいって言うのはあるかもしれませんね。お母様が作ったとしたら、余計な味付けをしてこの素朴な感じが無くなってしまうかもしれませんわ」
たこ焼きに綿あめにフランクフルトを食べた俺のお腹は良い感じに満たされてきていた。
もう少し何か食べても良いかなとは思うのだけど、瑠璃とうまなちゃんが作っているたこ焼きの他にイザーちゃんの作ってくれたアメリカンドックと愛華ちゃんの作っている焼きそばもあるのだ。
こんなに食べられるかなと思いながら三人の様子を見ていると、顔を上げた愛華ちゃんが笑顔を浮かべてパックに入った焼きそばを差し出してきた。
「美味しく出来たと思うから食べてみて。飲み物はラムネでいいよね」
パックに入った焼きそばの見た目はどこにでもありそうな感じだった。
隅の方にある紅ショウガも真っ赤で目を引く色ではあるが、そこまで主張はしていないという絶妙な量であった。
「美味しそうな焼きそばだね。あれだけ自信満々だった理由もわかるよ。じゃあ、焼きそばを食べてからアメリカンドックを持ってくるね」
「本当に美味しそうですわね。焼きそばってあんまり頂いたことがないんですけど、愛華さんの作った焼きそばはとても美味しそうですわ」
「でしょ。家でも良く作ってたから自信あるのよ。半分くらい食べたらこのスパイスをお好みでかけてみてね。屋台風じゃなくなるけど、せっかくなら我が家の美味しい焼きそばも食べてもらいたいからね」
色々なスパイスやハーブが入っていると思われる瓶をテーブルの中央に置いた愛華ちゃんはみんなの事を見守りながら、ラムネのビー玉を落としていた。
愛華ちゃんがビー玉を落とした時にはそこまで泡も出なかったのに、俺が同じようにやったときは物凄い量の泡があふれてきてテーブルがビショビショになってしまった。
俺以外の三人は上手に開けることが出来ていたのに、俺だけ上手くいかず笑われてしまった。
これもお祭りの思い出になるかなと思うと、失敗も良いものだと感じていた。
作るだけなら簡単に出来るのだけど、ふわふわでボリュームのある綿あめを作ることは俺たちには難易度が高すぎたようだ。
「思っていたよりも難しいものなのですね。私はもっと簡単にフワフワの綿あめが作れるのかと思ってましたわ」
「俺ももっと簡単に作れるのかと思ってたよ。イザーちゃんも愛華ちゃんも夢中になって作ってくれてるから手伝ってって言えないし、俺と柘榴ちゃんで頑張るしかないね」
「そうですね。私とお兄ちゃんで頑張るしかありませんわね」
簡単そうに見えることでも難しいことなんて世の中にはたくさんある。勉強だってゲームだって見てるだけなら簡単そうなのに、自分がやってみると難しいんだって気付くことも多い。綿あめづくりに限らずお菓子作りは全般的に俺には難しいのかもしれないな。
「綿あめの作り方を調べてみたのですが、この人は私たちの十倍くらいコレをいれてますよ。今までの量だと少なすぎるから失敗したのかもしれませんわね」
「その可能性もあるって事か。よし、柘榴ちゃんの好きなだけ入れてみてよ。俺は柘榴ちゃんを信じて見守るよ」
「見守るだけじゃなくてお手伝いもしてくださいね」
量をケチったことで失敗してしまって余計に消費してしまうことはよくあることかもしれない。最初から多めにして失敗するよりも少なめにした方が失敗するリスクが低いことが多いとは思うけど、今回は量を少なくし過ぎて失敗してしまったようだ。
柘榴ちゃんが袋の中に残っていた白ザラメを全部機会に投入すると、あっという間にふわふわの綿あめが機械の中で舞い踊っていた。
あまりの量に驚いてしまってうまく箸に巻き付けることが出来なかったけれど、さっきまでのとは違ってふわふわで大きい綿あめを作ることが出来たのだ。
俺たちは不格好だけど大きくてふわふわした綿あめを作ってソレを両手に持ってイザーちゃんと愛華ちゃんが作っている屋台に向かったのだ。
イザーちゃんはアメリカンドックを揚げ終えていたのだ。その隣の屋台で同時に焼いていたフランクフルトも良い感じに出来ており、あれだけ悩んでいたのに両方作ってしまったという結果になったのだ。
「結構大きく作れたんだね。お兄さんだけだったらそこまでの大きさにならなかったんじゃないかな。柘榴がいて良かったね」
俺一人でも調べれば作れたとは思うけど、そんな事をいちいち訂正する気にはならなかった。
大きい綿あめを作れたという事を柘榴ちゃんが満足しているみたいだし、その気持ちに水を差す必要なんてないと思っていた。
「私一人でも失敗していたと思いますよ。お兄ちゃんが見守っていてくれたというのも大きいんじゃないですかね。イザーさんもお一ついかがですか。ふわふわで美味しいですよ」
「ありがとう。フランクフルトも焼きあがったんでどうぞ。アメリカンドックはもう少し待ってね」
いつも食べてるソーセージよりも安っぽい感じのフランクフルトではあったが、このチープな感じはありだと思う。高いソーセージももちろん美味しいのだけど、こういった感じの素朴な味わいもまた格別なのだ。
「あら、あまりスパイスやハーブの感じはしないですけど、これはこれで美味しいですね。家で食べるソーセージとは違った感じで美味しいですわ」
「でしょ。こういった安っぽいのも美味しいんだよ。私が焼いたってのもあるけど、こういった屋台で作ったってのも美味しさの秘訣かな」
「イザーさんが作ったから美味しいって言うのはあるかもしれませんね。お母様が作ったとしたら、余計な味付けをしてこの素朴な感じが無くなってしまうかもしれませんわ」
たこ焼きに綿あめにフランクフルトを食べた俺のお腹は良い感じに満たされてきていた。
もう少し何か食べても良いかなとは思うのだけど、瑠璃とうまなちゃんが作っているたこ焼きの他にイザーちゃんの作ってくれたアメリカンドックと愛華ちゃんの作っている焼きそばもあるのだ。
こんなに食べられるかなと思いながら三人の様子を見ていると、顔を上げた愛華ちゃんが笑顔を浮かべてパックに入った焼きそばを差し出してきた。
「美味しく出来たと思うから食べてみて。飲み物はラムネでいいよね」
パックに入った焼きそばの見た目はどこにでもありそうな感じだった。
隅の方にある紅ショウガも真っ赤で目を引く色ではあるが、そこまで主張はしていないという絶妙な量であった。
「美味しそうな焼きそばだね。あれだけ自信満々だった理由もわかるよ。じゃあ、焼きそばを食べてからアメリカンドックを持ってくるね」
「本当に美味しそうですわね。焼きそばってあんまり頂いたことがないんですけど、愛華さんの作った焼きそばはとても美味しそうですわ」
「でしょ。家でも良く作ってたから自信あるのよ。半分くらい食べたらこのスパイスをお好みでかけてみてね。屋台風じゃなくなるけど、せっかくなら我が家の美味しい焼きそばも食べてもらいたいからね」
色々なスパイスやハーブが入っていると思われる瓶をテーブルの中央に置いた愛華ちゃんはみんなの事を見守りながら、ラムネのビー玉を落としていた。
愛華ちゃんがビー玉を落とした時にはそこまで泡も出なかったのに、俺が同じようにやったときは物凄い量の泡があふれてきてテーブルがビショビショになってしまった。
俺以外の三人は上手に開けることが出来ていたのに、俺だけ上手くいかず笑われてしまった。
これもお祭りの思い出になるかなと思うと、失敗も良いものだと感じていた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…
美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。
※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。
※イラストはAI生成です
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる