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第1部 青春の始まり篇
第5章 さよならなんて言わせない!【5】
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「さて……ひとしきり最後の話も済んだし、そろそろ保安検査場に行かないと飛行機に乗り遅れちゃうから、わたし行くわね」
天地は全てを洗いざらい話し、手に持っているキャリーバッグを引っ張って二階フロアにある保安検査場へと向かおうとする。
このままでは、また昨日の放課後と同じではないか……天地だけが自分の思いを全て打ち明け、俺はただそれを聞いているだけ。これではまた二の舞を演じてしまうハメになっちまう。
それでは……それでは駄目なんだっ!!
行ってしまいそうになった天地の腕を、俺は咄嗟に掴んだ。意表を突かれた天地は目を丸くして、二階へのエスカレーターに合わせていた視線を俺の方へと修正する。
「どうしたの岡崎君……?わたしはもう行かなきゃならないのよ?」
「……行くな」
多分、もっと気の利いた言葉は他にあったのかもしれない。だが、こういう状況に不慣れな俺にとっては、それを取り繕う言葉のレパートリーが他に無かった。だから、だからこそ俺は率直に、よりダイレクトな言葉で表現するしかなかった。自分の語彙力の無さを、これほど悔いた事が過去にあっただろうか?いや、おそらく無いだろう。
「天地……無理なのは承知で言う。行かないでくれ……俺はもっと……お前と一緒に居たい」
「………………」
天地は何も言い返さず、かといって俺の手を振りほどこうともせず、黙って目を伏せている。こんなに困惑している天地の表情を見るのは多分、初めてかもしれん。もしかして、動揺しているのだろうか?
しかしそんな弱っている天地の姿を見ていると俺の良心は痛み、これ以上攻めてはならんと自分自身を制すよう歯止めをかけてきた。
「ス……スマン……無茶言っちまったな。その……放言だった……ゴメン」
これから天地が外国へ渡る事はもう止めようのない、ある意味絶対不動の境遇。それが分かっていながらも、俺はただ妄りに俺の思った事を言い放った。
本当に無責任な放言。
思い遣りの欠片も無い、疎かで、愚かで、いい加減で、出鱈目な、口から出た出任せだった。
最後にこんな天地の顔を見たくなかった……。
俺は握っていた天地の、細くて柔らかい腕から手を離す。それはある意味、決別を表していたのかもしれない。俺自身、もう再会は無いだろうと諦めていたしな。
だが、そんな俺の意図など全く汲む事も無く、それを真っ向から否定し、拒むヤツがいた。
「うおっ!!」
突如、まるで木星か何かの超巨大惑星から発生した、強力な引力に引き寄せられる如く勢いで、先程天地の腕を手放したはずの俺の右手が屈強な力で引っ張られ、更に右手だけでは収まらず、体全体まで引き寄せられた。
モチロン引っ張った相手は言わずとも分かるであろう、天地魔白だった。
「自分の言いたい事だけ言って、それだけでわたしを出し抜いた気になったのなら岡崎君、万死に値するわ」
俺の顏の目と鼻の先で、天地はそう言い放つ。さっきまでは二度の輪廻転生を俺に要求してきたかと思いきや、今度は万死か……俺は何回死んで、何回蘇えればいいんだよ。
「心配しないで岡崎君、あなたが何度死のうと、何度蘇ろうと……」
刹那、天地は俺の首元へと両腕を回し、俺の身体を引き寄せ、自分の身体に密着させると、俺の耳元でこう囁いてきたんだ。
「わたしはあなたの傍に居てあげるわ」
その囁きは、人を魅了してしまう程に艶めかしく、艶然な悪魔の囁きだった。
だけど……俺にはそこに、愛情もあった様な気がした。異性を虜にするだけのものではなく、そこには多分、この一言が含まれるのだと思う。
『好きな』異性を虜にするもの。
やれやれ……こんな事を平然とやりきれる人間は天地、この世にお前しかいないよ。でも、俺はそういう所も含めて、好きになっちまったんだろうな。女の好みも捻くれてやがる。
「……岡崎君って意外と身体ガッチリしてるのね」
「そ……そうか?」
「ええ、そういえば野球やってたって言ってたわね?」
「まあ中学時代にな。ベンチにも入れなかったが」
「そう……球はまともに拾えなかったけど、わたしのハートはキャッチ出来たってわけね」
なんて小っ恥ずかしい事を堂々と言ってるんだコイツは……まあ、らしいと言えば、らしいんだけどな。
「ねえ岡崎君、わたしの身体はどう?」
「へ……ま……まあその……なんだ……柔らかい」
「鼻の下伸びてるわよ?」
「あっテメェッ!しれっと俺を変態に仕立て上げようとしただろ今っ!!」
「既に変態というか破廉恥じゃない。こんな空港の入口で男女が抱き合ってるのよ?」
瞬間的な事だったので忘れていたが、ここは空港の一階エントランス、更に人が特に行き交う出入口の真ん前。そんな場所で俺は天地と抱き合っていたのだ。
……待て待て待てっ!ラブコメ的経験値がレベルゼロだった俺が、一気にレベル百にもなりそうな事をやっちまったって事なのかっ!!
「今更気づいたの?本当にそのスウェット姿といい、間抜けの最高峰ね岡崎君は」
また痛く、否定出来ない事を……。
「だけど心配はいらないわ、わたしがその分しっかりとしてるから」
「よく自信あり気に言えるよな、そういう事」
「周知の事実だもの」
「知らなかったのは俺だけだったのかっ!」
まあ、俺もお前がしっかり者なのは十分了知していたけどな。でないと、家族のいない独り身で生活したり、いつか見せてくれた、あんな立派な弁当なんて作れやしないだろうからな。今度は俺の分も是非作って欲しいところだ。
「さて……じゃあ岡崎君、本当に行くわね」
「あ……あぁ……」
首元に回っていた腕がほどけていき、天地の身体が俺の元から離れていく。やはり、外国に行く決意を変えさせるまでには至らなかったか……。
「大丈夫、チケットが無駄になるのが嫌だから海外に行くだけよ。それに今は長期休暇だから、旅行に行くのは最適じゃない?」
「えっ……じゃ……じゃあ!」
「ええ、またゴールデンウィーク明けに学校で会いましょ」
そう言ってから、俺に向けて最後に笑いかけると、天地は手に持っているキャリーバッグを引いて、二階へのエスカレーターを使って上って行ってしまった。
やった……天地を引き止める事が出来た。俺は、天地が抱え込んでいる復讐の執念をぶち壊して、アイツをこの地に留める事が出来たんだ!!
だが、それが本当に天地魔白にとって良い結果だったと言えるのだろうか?もし俺がここで天地を引き止めたせいで、将来アイツが天地電産を乗っ取る事に失敗したとなったら、果たして俺なんかがその責任を取る事が出来るのだろうか?
……まあいい、今俺の中で正しいか否か、そんな葛藤を繰り広げたところでどうせ結論には辿り着けまい。それにもし、天地が躓きそうな事があれば、アイツがコケてしまわぬよう、俺がその背中を支えてあげればいい事だ。
何度死のうと、何度蘇ろうと傍に居てくれるか……俺よりも遥かにカッコイイ事言いやがって。
だけどな天地、それは俺も同じ気持ちさ。何処へ行こうが、どんな目に遭おうが、俺はお前の傍に居続けるつもりだ。
だって俺は……お前に雇われた、実験体第一号なのだからな。
天地は全てを洗いざらい話し、手に持っているキャリーバッグを引っ張って二階フロアにある保安検査場へと向かおうとする。
このままでは、また昨日の放課後と同じではないか……天地だけが自分の思いを全て打ち明け、俺はただそれを聞いているだけ。これではまた二の舞を演じてしまうハメになっちまう。
それでは……それでは駄目なんだっ!!
行ってしまいそうになった天地の腕を、俺は咄嗟に掴んだ。意表を突かれた天地は目を丸くして、二階へのエスカレーターに合わせていた視線を俺の方へと修正する。
「どうしたの岡崎君……?わたしはもう行かなきゃならないのよ?」
「……行くな」
多分、もっと気の利いた言葉は他にあったのかもしれない。だが、こういう状況に不慣れな俺にとっては、それを取り繕う言葉のレパートリーが他に無かった。だから、だからこそ俺は率直に、よりダイレクトな言葉で表現するしかなかった。自分の語彙力の無さを、これほど悔いた事が過去にあっただろうか?いや、おそらく無いだろう。
「天地……無理なのは承知で言う。行かないでくれ……俺はもっと……お前と一緒に居たい」
「………………」
天地は何も言い返さず、かといって俺の手を振りほどこうともせず、黙って目を伏せている。こんなに困惑している天地の表情を見るのは多分、初めてかもしれん。もしかして、動揺しているのだろうか?
しかしそんな弱っている天地の姿を見ていると俺の良心は痛み、これ以上攻めてはならんと自分自身を制すよう歯止めをかけてきた。
「ス……スマン……無茶言っちまったな。その……放言だった……ゴメン」
これから天地が外国へ渡る事はもう止めようのない、ある意味絶対不動の境遇。それが分かっていながらも、俺はただ妄りに俺の思った事を言い放った。
本当に無責任な放言。
思い遣りの欠片も無い、疎かで、愚かで、いい加減で、出鱈目な、口から出た出任せだった。
最後にこんな天地の顔を見たくなかった……。
俺は握っていた天地の、細くて柔らかい腕から手を離す。それはある意味、決別を表していたのかもしれない。俺自身、もう再会は無いだろうと諦めていたしな。
だが、そんな俺の意図など全く汲む事も無く、それを真っ向から否定し、拒むヤツがいた。
「うおっ!!」
突如、まるで木星か何かの超巨大惑星から発生した、強力な引力に引き寄せられる如く勢いで、先程天地の腕を手放したはずの俺の右手が屈強な力で引っ張られ、更に右手だけでは収まらず、体全体まで引き寄せられた。
モチロン引っ張った相手は言わずとも分かるであろう、天地魔白だった。
「自分の言いたい事だけ言って、それだけでわたしを出し抜いた気になったのなら岡崎君、万死に値するわ」
俺の顏の目と鼻の先で、天地はそう言い放つ。さっきまでは二度の輪廻転生を俺に要求してきたかと思いきや、今度は万死か……俺は何回死んで、何回蘇えればいいんだよ。
「心配しないで岡崎君、あなたが何度死のうと、何度蘇ろうと……」
刹那、天地は俺の首元へと両腕を回し、俺の身体を引き寄せ、自分の身体に密着させると、俺の耳元でこう囁いてきたんだ。
「わたしはあなたの傍に居てあげるわ」
その囁きは、人を魅了してしまう程に艶めかしく、艶然な悪魔の囁きだった。
だけど……俺にはそこに、愛情もあった様な気がした。異性を虜にするだけのものではなく、そこには多分、この一言が含まれるのだと思う。
『好きな』異性を虜にするもの。
やれやれ……こんな事を平然とやりきれる人間は天地、この世にお前しかいないよ。でも、俺はそういう所も含めて、好きになっちまったんだろうな。女の好みも捻くれてやがる。
「……岡崎君って意外と身体ガッチリしてるのね」
「そ……そうか?」
「ええ、そういえば野球やってたって言ってたわね?」
「まあ中学時代にな。ベンチにも入れなかったが」
「そう……球はまともに拾えなかったけど、わたしのハートはキャッチ出来たってわけね」
なんて小っ恥ずかしい事を堂々と言ってるんだコイツは……まあ、らしいと言えば、らしいんだけどな。
「ねえ岡崎君、わたしの身体はどう?」
「へ……ま……まあその……なんだ……柔らかい」
「鼻の下伸びてるわよ?」
「あっテメェッ!しれっと俺を変態に仕立て上げようとしただろ今っ!!」
「既に変態というか破廉恥じゃない。こんな空港の入口で男女が抱き合ってるのよ?」
瞬間的な事だったので忘れていたが、ここは空港の一階エントランス、更に人が特に行き交う出入口の真ん前。そんな場所で俺は天地と抱き合っていたのだ。
……待て待て待てっ!ラブコメ的経験値がレベルゼロだった俺が、一気にレベル百にもなりそうな事をやっちまったって事なのかっ!!
「今更気づいたの?本当にそのスウェット姿といい、間抜けの最高峰ね岡崎君は」
また痛く、否定出来ない事を……。
「だけど心配はいらないわ、わたしがその分しっかりとしてるから」
「よく自信あり気に言えるよな、そういう事」
「周知の事実だもの」
「知らなかったのは俺だけだったのかっ!」
まあ、俺もお前がしっかり者なのは十分了知していたけどな。でないと、家族のいない独り身で生活したり、いつか見せてくれた、あんな立派な弁当なんて作れやしないだろうからな。今度は俺の分も是非作って欲しいところだ。
「さて……じゃあ岡崎君、本当に行くわね」
「あ……あぁ……」
首元に回っていた腕がほどけていき、天地の身体が俺の元から離れていく。やはり、外国に行く決意を変えさせるまでには至らなかったか……。
「大丈夫、チケットが無駄になるのが嫌だから海外に行くだけよ。それに今は長期休暇だから、旅行に行くのは最適じゃない?」
「えっ……じゃ……じゃあ!」
「ええ、またゴールデンウィーク明けに学校で会いましょ」
そう言ってから、俺に向けて最後に笑いかけると、天地は手に持っているキャリーバッグを引いて、二階へのエスカレーターを使って上って行ってしまった。
やった……天地を引き止める事が出来た。俺は、天地が抱え込んでいる復讐の執念をぶち壊して、アイツをこの地に留める事が出来たんだ!!
だが、それが本当に天地魔白にとって良い結果だったと言えるのだろうか?もし俺がここで天地を引き止めたせいで、将来アイツが天地電産を乗っ取る事に失敗したとなったら、果たして俺なんかがその責任を取る事が出来るのだろうか?
……まあいい、今俺の中で正しいか否か、そんな葛藤を繰り広げたところでどうせ結論には辿り着けまい。それにもし、天地が躓きそうな事があれば、アイツがコケてしまわぬよう、俺がその背中を支えてあげればいい事だ。
何度死のうと、何度蘇ろうと傍に居てくれるか……俺よりも遥かにカッコイイ事言いやがって。
だけどな天地、それは俺も同じ気持ちさ。何処へ行こうが、どんな目に遭おうが、俺はお前の傍に居続けるつもりだ。
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