矯正恋愛

布袋 梅太郎

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序章

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私、有野ありの奈緒なおには好きな人がいる。

その人はみんなから嫌われている。そして嫌われているのも仕方ないと思う。

それは決して彼の素質が悪いからではない。それを卑屈に見てひねくれていることが一番の理由だろう。

私も彼を敬遠していた節があった。しかし、部活が同じで、かつ活動しているのが私と彼だけなので関わりを無くすことは不可能であった。

そうして彼と接するなかで私は彼のいいところを見つけた。そして…いや、これは内緒にしておこう。

とにかく私はずっといるうちに何故か彼に引き込まれた。彼は蠱惑というかなんというか…やっぱりいい男ではないのは確かだ。

しかし、私が彼に好意を持っているのは事実であり、できることなら付き合いたいが、目的はそれだけではない。

そう、彼には取り戻してほしいのだ。

ひねくれていなかった私の知らない頃の「彼」を。

常に笑顔で素敵だった「彼」を。

私の恋愛はただの恋愛ではない。あえて名前をつけるなら「矯正恋愛」とでも呼ぶのがふさわしい、そんな恋愛である。
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