2 / 3
原因(2)
しおりを挟む
11月18日、いつも通りのお昼時間。
向かいに座ってる彼は携帯を弄りながら対して美味しくもなさそうにパンをかじっていた。
「もうちょいで誕生日だ。プレゼント期待してるね」
なんて、思ってもないのに言って。
「伊野尾ちゃんって趣味とかないから何あげればいいのか分かんないんだよなぁ」
柑橘系の甘ったるい匂いに私の心拍数は上がった。
「隣いい?」 「うん。」
私は昔から優しい人が好きだった。
初恋は中学二年生の時。
地味だけど、凄く笑顔が柔らかかった男の子。
ぼんやりその子の笑顔を思い出していると、いつの間にか2人の視線は私に向いていた。
「な、なんだっけ?」
「だから、今週の休み皆で出掛けないかって。」
「みんなって?」
「伊野尾ちゃんと俺と裕翔くんと、あとまりやだよ。」
西内さんは、山田くんと付き合っている。
まさに絵に書いた美男美女で。
私が山田くんを好きになった時には既に2人は付き合っていた。
西内さんは女子の間では有名な八方美人。
あの綺麗な笑顔は仲の良い人や業界者、そして男の人にしか見せない。
「やめとく、私週末は予定あるんだよね」
「そうなんだ、残念。」
そんな事言いつつ彼は和気あいあいな顔をしている。
私なんか居ても居なくても同じ。
西内さんが居ればいいのだから。
「…っ」
まただ。
昔から私の幼馴染みである慧は、私の苦しむ顔を見ると何でも見透かしたような顔で微笑むのだ。
意地が悪く薄情者なのに彼を取り巻く女子生徒が絶えないのは、綺麗な容姿と完璧な成績、そして表向きの性格のおかげだ。
「伊野尾、山本が呼んでるぞー」
彼が席を経つと、山田くんはこちらを向いた。
「マジで来ないの?」
「何が?」
「週末。本当に予定あるの?」
「うん。」
「なに?予定って」
「別に、言うほどの事でもないよ」
「…もしかしてさ、俺らと距離置こうとか思ってる?」
ドクっと心臓が跳ね上がった気がした。
山田くんはいつも人の気持ちには鈍い方だったから。
「最近も放課後先に帰っちゃうし。
それに目も合わせようとしないし。ほら、今だってそうじゃん。」
「そ、それは…」
「何か、癇に障るような事した?俺ら」
「してないよ、私もう席戻るから」
「ちょ、待てよ」
「やめてっ」
掴まれた腕を引っ張られ痛みで思わず突き飛ばすと、山田くんは壁にぶつかり落ちた。
その音でクラスの人たちが私と山田くんを交互に
見る。
「あ、俺は大丈夫だよ」
山田くんはいつも通り笑うと、みんなはまた先程していた事に戻り始めた。
「どーしたの?2人して。」
「ちょっと言い合いになっただけだよ」
私を庇ってくれている。
お礼を言わなきゃいけないのに、それすら言えないまま放課後になってしまった。
向かいに座ってる彼は携帯を弄りながら対して美味しくもなさそうにパンをかじっていた。
「もうちょいで誕生日だ。プレゼント期待してるね」
なんて、思ってもないのに言って。
「伊野尾ちゃんって趣味とかないから何あげればいいのか分かんないんだよなぁ」
柑橘系の甘ったるい匂いに私の心拍数は上がった。
「隣いい?」 「うん。」
私は昔から優しい人が好きだった。
初恋は中学二年生の時。
地味だけど、凄く笑顔が柔らかかった男の子。
ぼんやりその子の笑顔を思い出していると、いつの間にか2人の視線は私に向いていた。
「な、なんだっけ?」
「だから、今週の休み皆で出掛けないかって。」
「みんなって?」
「伊野尾ちゃんと俺と裕翔くんと、あとまりやだよ。」
西内さんは、山田くんと付き合っている。
まさに絵に書いた美男美女で。
私が山田くんを好きになった時には既に2人は付き合っていた。
西内さんは女子の間では有名な八方美人。
あの綺麗な笑顔は仲の良い人や業界者、そして男の人にしか見せない。
「やめとく、私週末は予定あるんだよね」
「そうなんだ、残念。」
そんな事言いつつ彼は和気あいあいな顔をしている。
私なんか居ても居なくても同じ。
西内さんが居ればいいのだから。
「…っ」
まただ。
昔から私の幼馴染みである慧は、私の苦しむ顔を見ると何でも見透かしたような顔で微笑むのだ。
意地が悪く薄情者なのに彼を取り巻く女子生徒が絶えないのは、綺麗な容姿と完璧な成績、そして表向きの性格のおかげだ。
「伊野尾、山本が呼んでるぞー」
彼が席を経つと、山田くんはこちらを向いた。
「マジで来ないの?」
「何が?」
「週末。本当に予定あるの?」
「うん。」
「なに?予定って」
「別に、言うほどの事でもないよ」
「…もしかしてさ、俺らと距離置こうとか思ってる?」
ドクっと心臓が跳ね上がった気がした。
山田くんはいつも人の気持ちには鈍い方だったから。
「最近も放課後先に帰っちゃうし。
それに目も合わせようとしないし。ほら、今だってそうじゃん。」
「そ、それは…」
「何か、癇に障るような事した?俺ら」
「してないよ、私もう席戻るから」
「ちょ、待てよ」
「やめてっ」
掴まれた腕を引っ張られ痛みで思わず突き飛ばすと、山田くんは壁にぶつかり落ちた。
その音でクラスの人たちが私と山田くんを交互に
見る。
「あ、俺は大丈夫だよ」
山田くんはいつも通り笑うと、みんなはまた先程していた事に戻り始めた。
「どーしたの?2人して。」
「ちょっと言い合いになっただけだよ」
私を庇ってくれている。
お礼を言わなきゃいけないのに、それすら言えないまま放課後になってしまった。
0
あなたにおすすめの小説
幼馴染の許嫁
山見月あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。
彼は、私の許嫁だ。
___あの日までは
その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった
連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった
連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった
女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース
誰が見ても、愛らしいと思う子だった。
それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡
どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服
どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう
「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」
可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる
「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」
例のってことは、前から私のことを話していたのか。
それだけでも、ショックだった。
その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした
「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」
頭を殴られた感覚だった。
いや、それ以上だったかもしれない。
「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」
受け入れたくない。
けど、これが連の本心なんだ。
受け入れるしかない
一つだけ、わかったことがある
私は、連に
「許嫁、やめますっ」
選ばれなかったんだ…
八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
夫と愛し合った翌朝、一方的に離縁されました【完結保証】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
美しい公爵夫人マルグリートは、冷徹な夫ディートリヒと共に、王国の裏で密かに任務をこなす“悪女”。
だがある日、突然夫から離婚を言い渡される。しかもその裏には、平民の愛人の存在が──。
失意の中、王命で新たな婚約者・エルンストと結ばれることに。
どうやら今回の離婚再婚は、王家の陰謀があるよう。
「悪女に、遠慮はいらない」
そう決意した彼女は、華やかな舞踏会で王に真っ向から言い放つ。
「わたくし、人の家庭を壊しておきながら悪びれない方に、下げる頭は持っていませんの。
王族であられる前に、人におなりくださいませ。……失礼」
愛も、誇りも奪われたなら──
今度はこの手で、すべてを取り戻すだけ。
裏切りに燃える、痛快リベンジ・ロマンス!
⚠️本作は AI の生成した文章を一部に使っています。タイトル変えました。コメディーです。主人公は悪女です。
王子様への置き手紙
あおき華
恋愛
フィオナは王太子ジェラルドの婚約者。王宮で暮らしながら王太子妃教育を受けていた。そんなある日、ジェラルドと侯爵家令嬢のマデリーンがキスをする所を目撃してしまう。ショックを受けたフィオナは自ら修道院に行くことを決意し、護衛騎士のエルマーとともに王宮を逃げ出した。置き手紙を読んだ皇太子が追いかけてくるとは思いもせずに⋯⋯
小説家になろうにも掲載しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる