恋愛マイスターとMs.Aの誘惑

月駆 ニヤリ

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作戦その3「Ms.Aと総仕上げ」

恋愛マイスターとデート①

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集合時間30分前の駅で、ひとりそわそわとしている少年東野はある決意をしていた。

“今回のデートで必ず落とす”

すでに遊園地までの経路の下見を済ましている東野は完全に臨戦態勢に入った。

集合時間15分前、Ms.Aは現れた。
まだ知り合って少ししかたっていないやつにデートに誘われたのに余裕を持って集合場所に来る当たり、彼女の人柄が現れる。
淡い色のカーディガンに、白いフワフワとした膝上のワンピース。そして頭にかぶるオレンジのベレー帽は一つだけ効いたアクセントのようで、上の方を見てと主張するようだ。

「待ったっ??」
「いや、ぜんぜん待ってないよ?むしろもっとゆっくりでよかったのに」
「どうして??」
「君の笑顔を見るための心の準備が足りないからね」

と、軽いジョークを飛ばすのもこの会話の一言一句もすべて予定通りだった。

徒歩で10分ほど歩くと遊園地には到着した。
まずここで聞かなければならないことが一つある。

「ジェットコースターとか好き?」

古典的だが、吊り橋効果というのは本当に効果があるらしい。やってみないに越したことは無いが、Ms.Aが乗れるとは限らない。だからまず聞く必要があったのだ。

「あ、うん!得意じゃないけどね。」

へへっ、と片目をつむりながら照れくさそうにベレー帽を直す仕草一つにも胸が熱くなる。

「じゃ、行こっか。」

今回用意したのは、普段のチケットの2倍の料金で購入するエクスプレスチケットだ。並ばずにすべて乗れる。

乗る直前、彼女はこんなことを言い出した。

「やっぱり高いから裾、掴んでていい?」

あざとさが少し見え隠れするくらいの彼女の上目遣いはいつも断るという選択肢を無くしてしまうほどかわいい。
チークで少し赤みを帯びた頬がよりそれを引き立たせて、東野を虜にしていく。

「あ、ああいいよ。」

クールに答えたつもりだったが、やはり声が上ずってしまった。

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