10 / 16
作戦その3「Ms.Aと総仕上げ」
恋愛マイスターとデート①
しおりを挟む
集合時間30分前の駅で、ひとりそわそわとしている少年東野はある決意をしていた。
“今回のデートで必ず落とす”
すでに遊園地までの経路の下見を済ましている東野は完全に臨戦態勢に入った。
集合時間15分前、Ms.Aは現れた。
まだ知り合って少ししかたっていないやつにデートに誘われたのに余裕を持って集合場所に来る当たり、彼女の人柄が現れる。
淡い色のカーディガンに、白いフワフワとした膝上のワンピース。そして頭にかぶるオレンジのベレー帽は一つだけ効いたアクセントのようで、上の方を見てと主張するようだ。
「待ったっ??」
「いや、ぜんぜん待ってないよ?むしろもっとゆっくりでよかったのに」
「どうして??」
「君の笑顔を見るための心の準備が足りないからね」
と、軽いジョークを飛ばすのもこの会話の一言一句もすべて予定通りだった。
徒歩で10分ほど歩くと遊園地には到着した。
まずここで聞かなければならないことが一つある。
「ジェットコースターとか好き?」
古典的だが、吊り橋効果というのは本当に効果があるらしい。やってみないに越したことは無いが、Ms.Aが乗れるとは限らない。だからまず聞く必要があったのだ。
「あ、うん!得意じゃないけどね。」
へへっ、と片目をつむりながら照れくさそうにベレー帽を直す仕草一つにも胸が熱くなる。
「じゃ、行こっか。」
今回用意したのは、普段のチケットの2倍の料金で購入するエクスプレスチケットだ。並ばずにすべて乗れる。
乗る直前、彼女はこんなことを言い出した。
「やっぱり高いから裾、掴んでていい?」
あざとさが少し見え隠れするくらいの彼女の上目遣いはいつも断るという選択肢を無くしてしまうほどかわいい。
チークで少し赤みを帯びた頬がよりそれを引き立たせて、東野を虜にしていく。
「あ、ああいいよ。」
クールに答えたつもりだったが、やはり声が上ずってしまった。
“今回のデートで必ず落とす”
すでに遊園地までの経路の下見を済ましている東野は完全に臨戦態勢に入った。
集合時間15分前、Ms.Aは現れた。
まだ知り合って少ししかたっていないやつにデートに誘われたのに余裕を持って集合場所に来る当たり、彼女の人柄が現れる。
淡い色のカーディガンに、白いフワフワとした膝上のワンピース。そして頭にかぶるオレンジのベレー帽は一つだけ効いたアクセントのようで、上の方を見てと主張するようだ。
「待ったっ??」
「いや、ぜんぜん待ってないよ?むしろもっとゆっくりでよかったのに」
「どうして??」
「君の笑顔を見るための心の準備が足りないからね」
と、軽いジョークを飛ばすのもこの会話の一言一句もすべて予定通りだった。
徒歩で10分ほど歩くと遊園地には到着した。
まずここで聞かなければならないことが一つある。
「ジェットコースターとか好き?」
古典的だが、吊り橋効果というのは本当に効果があるらしい。やってみないに越したことは無いが、Ms.Aが乗れるとは限らない。だからまず聞く必要があったのだ。
「あ、うん!得意じゃないけどね。」
へへっ、と片目をつむりながら照れくさそうにベレー帽を直す仕草一つにも胸が熱くなる。
「じゃ、行こっか。」
今回用意したのは、普段のチケットの2倍の料金で購入するエクスプレスチケットだ。並ばずにすべて乗れる。
乗る直前、彼女はこんなことを言い出した。
「やっぱり高いから裾、掴んでていい?」
あざとさが少し見え隠れするくらいの彼女の上目遣いはいつも断るという選択肢を無くしてしまうほどかわいい。
チークで少し赤みを帯びた頬がよりそれを引き立たせて、東野を虜にしていく。
「あ、ああいいよ。」
クールに答えたつもりだったが、やはり声が上ずってしまった。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
幼馴染の許嫁
山見月あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。
彼は、私の許嫁だ。
___あの日までは
その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった
連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった
連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった
女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース
誰が見ても、愛らしいと思う子だった。
それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡
どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服
どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう
「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」
可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる
「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」
例のってことは、前から私のことを話していたのか。
それだけでも、ショックだった。
その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした
「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」
頭を殴られた感覚だった。
いや、それ以上だったかもしれない。
「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」
受け入れたくない。
けど、これが連の本心なんだ。
受け入れるしかない
一つだけ、わかったことがある
私は、連に
「許嫁、やめますっ」
選ばれなかったんだ…
八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる