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作戦その3「Ms.Aと総仕上げ」
恋愛マイスターとデート②
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エクスプレスチケットの効力はさすがで、並ばずに一番前の席に座れてしまった。
カタカタとジェットコースターは高度を上げて遊園地全体を見渡せるほどの高さになった時、急降下を始めた。
「きゃーっ!!」
ぎゅっと裾を掴む力が強くなるのがわかる。
東野はジェットコースターを楽しむことをすっかり忘れてしまうほど、ジェットコースター以上のドキドキを感じていた。
「はやかったねー!」
風で舞い上がった髪を手ぐしで直して再びベレー帽をかぶる。
デートだからだろうか。彼女の手首からふわりとフローラルの香水が香ってくる。
「次あれ乗りたーい!」
そう言ってグイグイと東野の腕を引っ張った指さすMs.Aが、クラスで居た時とは少し違う子供っぽい一面を見せてくれていることにもいちいち心を踊らせた。
グルグルと先程から高速回転しているのはコーヒーカップだ。
ゆっくり回して楽しくおしゃべりするのが普通だと思っていた東野には当然耐えきれない速度で回っている。
「優くんごめんねー?つい楽しくって...。嫌になった??」
上目遣いの彼女に腕をつかまれながら言われてしまっては、
「ううんぜんぜん!君となら楽しかったよ!」
と答えざるを得なかった。
「そろそろお昼にしない??」
本当はもう立っているのもつらかった東野は少し早めの昼食を提案して近くのレストランに足を運んだ。
「何でも頼んでいいよ?今日は俺の奢りだからね。」
「そんなぁ、悪いよ...。」
本当に申し訳ないと思っている様な彼女にも、東野の好感度はメーターを上げてく。
「いやいや、気にしないで?今日は俺がデートに誘ったんだから、ねっ?」
「ありがとね!」
その時の彼女の満面の笑みは、一人2000円もするランチの値段で買えるなら儲けものだと思えるほど美しかった。
彼女も歩くのには疲れてしまったみたいで、メリーゴーランドに乗ったあとは夕方になるまでカフェで話し込んでいた。
そのあいだの彼女ふふふっという笑いは、東野を世界一のエンターテイナーというふうに勘違いさせる。
「じゃあ最後、あれ行こっか」
そう言って東野が指差したのはもちろんお化け屋敷だ。
日本一と名高いここのお化け屋敷は、高校生でも泣き出す人がいるくらいだ。
「えー、私、お化け苦手なんだよね...」
「俺と一緒になら大丈夫でしょ、ね?いこ?」
半ばここまで強引なのには理由があった。ジェットコースターではそこまで望めなかった吊り橋効果その2をするためだ。
女の子をお化けから守る勇敢な男に惚れないやつなんていないはず。
さっそく入ったお化け屋敷でわずか数分後、彼女は震える手で東野の手を握ってきた。
カタカタとジェットコースターは高度を上げて遊園地全体を見渡せるほどの高さになった時、急降下を始めた。
「きゃーっ!!」
ぎゅっと裾を掴む力が強くなるのがわかる。
東野はジェットコースターを楽しむことをすっかり忘れてしまうほど、ジェットコースター以上のドキドキを感じていた。
「はやかったねー!」
風で舞い上がった髪を手ぐしで直して再びベレー帽をかぶる。
デートだからだろうか。彼女の手首からふわりとフローラルの香水が香ってくる。
「次あれ乗りたーい!」
そう言ってグイグイと東野の腕を引っ張った指さすMs.Aが、クラスで居た時とは少し違う子供っぽい一面を見せてくれていることにもいちいち心を踊らせた。
グルグルと先程から高速回転しているのはコーヒーカップだ。
ゆっくり回して楽しくおしゃべりするのが普通だと思っていた東野には当然耐えきれない速度で回っている。
「優くんごめんねー?つい楽しくって...。嫌になった??」
上目遣いの彼女に腕をつかまれながら言われてしまっては、
「ううんぜんぜん!君となら楽しかったよ!」
と答えざるを得なかった。
「そろそろお昼にしない??」
本当はもう立っているのもつらかった東野は少し早めの昼食を提案して近くのレストランに足を運んだ。
「何でも頼んでいいよ?今日は俺の奢りだからね。」
「そんなぁ、悪いよ...。」
本当に申し訳ないと思っている様な彼女にも、東野の好感度はメーターを上げてく。
「いやいや、気にしないで?今日は俺がデートに誘ったんだから、ねっ?」
「ありがとね!」
その時の彼女の満面の笑みは、一人2000円もするランチの値段で買えるなら儲けものだと思えるほど美しかった。
彼女も歩くのには疲れてしまったみたいで、メリーゴーランドに乗ったあとは夕方になるまでカフェで話し込んでいた。
そのあいだの彼女ふふふっという笑いは、東野を世界一のエンターテイナーというふうに勘違いさせる。
「じゃあ最後、あれ行こっか」
そう言って東野が指差したのはもちろんお化け屋敷だ。
日本一と名高いここのお化け屋敷は、高校生でも泣き出す人がいるくらいだ。
「えー、私、お化け苦手なんだよね...」
「俺と一緒になら大丈夫でしょ、ね?いこ?」
半ばここまで強引なのには理由があった。ジェットコースターではそこまで望めなかった吊り橋効果その2をするためだ。
女の子をお化けから守る勇敢な男に惚れないやつなんていないはず。
さっそく入ったお化け屋敷でわずか数分後、彼女は震える手で東野の手を握ってきた。
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