真珠の涙は艶麗に煌めく

枳 雨那

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プロローグ

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 真珠しんじゅ――それは、貝殻から採れる宝石の一種。その美しく無垢な輝きに心惹かれ、アクセサリーとして身に着ける女性は少なくない。人々を華やかに飾る銀色の光は、彼女、宝生ほうしょう真珠まみの憧れだった。

(私も、そんな風に輝けたらよかったのに)

 真珠と書いて、『まみ』。それが彼女の名前だ。名前ばかりきらびやかで、地味な自分には似つかわしくないと、常々思っている。いつかは真珠のように輝けるかもしれない――なんて、子どもの頃は夢見ていた。

 しかし、現実はそんなに甘くない。どんなに努力をしても、叶わない願いは数えきれないほど多い。身分相応に生きていくべき。それを知って、真珠はいつの間にか大人になった。

真珠しんじゅさん、綺麗ですよ」
「お姉さんの甘い香り……すごくそそられる」
「やっ! そこ、舐めないでっ」

 どういうわけか、真珠はある日、異世界のとある村にやってきた。ここが異世界だと確信するに至る理由があるのだが、今は振り返っている余裕がない。とにかく今重要なのは、この世界において、真珠は『しんじゅ』と名乗っているということと、彼女には男性を惹き寄せる強い色香フェロモンがあるということだ。

 その事実を知り不安がる真珠に、この村の首長が用心棒ボディガードをつけてくれた。これで安心だ、とすっかり油断していたら、なぜかその用心棒に襲われている。しかも、相手は二人。

「はあ。この眺め、たまらないですね……」
「兄貴、こっちの方が絶景かも」

 彼らは、玻璃はり瑠璃るりという兄弟。物腰柔らかで常に笑顔、誰に対しても敬語で話す玻璃。そして、人懐っこく素直で欲望に忠実な瑠璃。出逢った時は温厚だった彼らだが、急にたがが外れたかのように、真珠を求め出した。

 今宵は満月。ガラス窓から月明かりが差してくる幻想的な部屋の中、真珠は浴衣を脱がされ、裸の状態になっていた。三人も乗ってしまえば壊れてしまいそうなベッドの上で、後ろから玻璃に拘束され、両胸を揉まれている。その手は時折、赤く色づいた先端を摘まんだり、引っ張ったりして、真珠にみだらな刺激を与えていた。

「あっ……も、やだぁっ!」
「大丈夫ですよ。僕たちは、あなたを酷いようにはしないから」

 真珠の耳元で、玻璃が甘く囁いた。もう充分、ありえないことをされているというのに、どういう思考回路で言っているか。拒みたいのに、甘い痺れが真珠を欲の深淵しんえんへと誘っていく。

「そういう、んっ……問題じゃなくてっ」
「お姉さん。嫌なら、本気で抵抗してみてよ。できる?」

 そう言った瑠璃は、真珠の両脚を左右に大きく開き、さっきから蜜口を舐め続けている。真珠が意見したからか、彼はからかうように秘芽を少し強めに吸った。ぞくぞく、と背中を駆けあがる快感に、真珠の腰が跳ねる。

「あっ、んんっ……!」
「感度良好だね。また蜜が溢れてきた」
「だめっ、ほんとに! 私、初めてなのっ!」

 その言葉に、二人の動きが止まった。真珠は、自分が処女であることを暴露した。二十六歳になった今も、男性を受け入れた経験がない。それがコンプレックスで、二人が真珠に触れはじめてからも黙っていた。

 恥ずかしい告白だが、こうでもしなければ、二人を止められない。真珠はそう判断したのだ。

「あ、そうなんだ。余計においしいじゃん」
「へっ!?」

 瑠璃は、目を細めて笑った。真珠にとっては全くの計算違いだ。さすがに処女は面倒だと敬遠して、止めてくれると思っていたのだが。

「お姉さんのここ、まだ誰も触ってないってことでしょ? 女の人の初めてをもらえるとか、この村の男なら、全員が光栄に思うよ」
「うそっ! んんっ……!」

 瑠璃の指が秘裂を上下にくすぐった後、中にゆっくりはいってきた。たった指一本なのに、真珠は凄まじい異物感を覚える。けれど、不思議と痛くはない。今までに仕入れた情報では、『初めては痛い』というのが鉄板だったから、真珠は動揺した。

「中、熱いね。まだ指だけなのに、蜜がどんどん溢れてきてる」
「やだっ。も、これ以上はっ……」
「だめなの? お姉さんも気持ちよさそうだけど」

(違う、感じてなんかないっ)

 そう反論したいのに、言ったとしても説得力はないに等しい。瑠璃が指を抜き挿しすると、微かに水音が聞こえてくる。しかもそれは、指の動きと一緒になって音量を上げていった。

「真珠さんは、感じやすいんですね。この胸も豊麗ほうれいでおいしそうです。まるで熟れた果物みたいだ」
「ふっ、あっ……玻璃さんっ」
「名前を呼んでもらえるなんて。嬉しいな」

 玻璃は、真珠の顔を包んで自分の方へと振り向かせ、ご褒美だとでも言いたげにキスをした。最初は唇を食むように優しく、次に舌を滑り込ませ、徐々に熱く深いものに変化させていった。歯列をなぞられ、舌を吸われると、真珠の腰が砕けていく。その間も、乳房への執拗な愛撫は続けられた。

「んむっ、ふっ……」
「兄貴だけじゃなくて、こっちも構って」
「んんっ!?」

 瑠璃が若干ねたようにそう言った直後、彼は再び秘芽に舌を伸ばした。くすぐったくて少し物足りないくらいの力加減で、ちろちろと舐められる。真珠が反応すると同時に指の動きが再開され、瑠璃は蜜壺の奥を指で突きながら、充血して膨らんだ芽をちゅうっと吸った。

「ひぁっ! あぁぁぁっ!」

 彼らの連続する愛撫に、真珠のキャパシティは限界を迎えた。ぴくぴくと全身が震え、ひゅっと息を呑んだ後、脱力して玻璃にもたれかかる。

「はぁっ……あっ……」

 今のが、イクということなのだろうか。背中を電流が走ったように感じた後、真珠の下腹部がきゅうっと引き締まる感じがした。真珠が息も絶え絶えにそう考えていると、瑠璃が指を引き抜き、愛液で濡れたそれを見せつけるようにして舐めとる。それがあまりにもいやらしくて、真珠は目を逸らした。

「お姉さん、初めてなのに達したの? やーらしー」
「やっ……」
「こら、瑠璃。からかってはだめですよ」
「はいはい。で、兄貴。俺が先でいいよね?」
「何を言っているんですか。ここは、年長者を敬うべきでしょう?」

 二人は視線を交わし、どちらが先に挿れるかで言い合いを始めた。なんて低俗な会話だ。

(というか、私の意思はどこへ?)

「お姉さんは? 俺と兄貴、どっちがいい?」
「大事な問題ですね。きっと僕を選んでくれると思いますが……」
「え、選ぶ前提!?」

 真珠は数瞬考えた後、口を開いた。
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