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入れ替わり再び!……亜貴の危機
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「……冗談。
もう聞きたい話は全部聞いたし、何が違うかは理央が自分で考えることだろ?
悪いけど理央、純はもう俺のだから。
フラれたのは分かっただろ?きっぱり諦めろ。
こだわるのは理央らしくない。
他にもっといい女はいくらでもいる。
ただ純は、高嶺の花だっただけだ」
「…ふざけんなよ!
僕は…僕は……!」
先輩の近くに亜貴が向かう。
扉から漏れる光を抜け、影の中に姿が消えた。
「僕は…亜貴が嫌いだ」
「さっきまで好きとかなんとか言ってたくせに」
「うるさいっ!」
理央先輩の怒鳴り声に、ビクッと震えた。
こんな先輩、初めてだ……。
「俺は好きだよ、理央」
「は?」
唐突な亜貴の発言に、理央先輩は拍子抜けした声を漏らす。
「お前は大事な親友だと思ってるから。
じゃなきゃ何年も一緒にいねーから。
お前が道を外そうとするなら、俺は何度でも止めてやる。
これからも、ずっと」
亜貴……。
「な、なんだよ、それ…っ!」
「とりあえず、これで仲直りな」
「えっ…はっ!?」
「さっきまでの屈辱。
これでおあいこだろ?」
カチャカチャとベルトを触る音がする。
「や、やめろよ亜貴…あっ!」
「ホントなら入れてあげたいところだけど、純はダメだから」
「やっ…んんっ……ぁ…ああっ!」
「ほら、媚薬効いて辛いだろ?
我慢すんなよ」
「ばっ…あっ……亜貴のんっ…ばかぁ……っ/////」
うわ……////
何やら謎の水音と、先輩の喘ぎ声がひたすら聞こえて。
ふと、部室でのことを思い出した。
腐女子が見て喜ぶようなことが、恐らくこの影の中で起こっていると分かった。
そしてすぐ、終わった。
「…マズ。濃すぎ。
まぁ、これでおあいこな」
あとこれ没収と、何やらビンを持って現れた。
ま、マズイって、濃いって……いや、考えるのはやめとこう。
「はぁ…はぁ……っ……最低……純ちゃんの前でこんなこと……」
心中、お察しします、が、ここは黙っておく。
「だから余計興奮したろ?
なんならその弱り切ったお前の前で純とヤってもいいけど」
「「なっ!?」」
思わず先輩と声が被る。
何を言い出すんだ亜貴は。
と思いつつも、戻ってくる亜貴は口角を上げてニヤリと笑っている。
「お預け食らってこっちも辛そうだし」
「やっ、亜貴、冗談だよな……!」
肩を抱かれて、ビクッと跳ねる。
亜貴の顔を覗くと、フッと吹き出すように笑われた。
どっちだよ!?
「……もう、さっさと行けよ」
先輩は吐き捨てるように呟いた。
それを聞くや否や、亜貴はオレを抱き上げる。
「せ、先輩!」
もうここから出ると分かって、慌てて先輩に声をかける。
「お…私!
どんな形でも私の初恋の相手は、理央先輩です!
私なんかに、優しくしてくれて、ありがとうございました……!」
「……それだよ」
「え?」
「純ちゃん、僕には素を見せないよね。
付き合ったら変わるかと思ったけど、いつまでも距離があった」
「……それ、は……」
「……ありがとう純ちゃん。
僕も、また頑張れるよ」
先輩がはにかんだのが分かった。
「亜貴と別れたりしたら、いつでもおいで。
慰めてあげる」
「理央には行くな。
今日の腹いせでヤられる」
「付け込まないよ。
亜貴じゃ無いんだから」
「まぁその間に心変わりするかもだけど」と笑う理央先輩に、「やっぱダメだ」と突っ込む亜貴。
なんだ、仲直り、出来てんのか。
そのやりとりに、少しだけホッとした。
「じゃ、またな、理央」
「ホント恥ずかしいからさっさと行けよ」
亜貴はオレを抱いて外へ出た。
***
「亜貴!!」
いつもより1オクターブ高い声で鈴菜が倉庫に入って来た。
「……鈴菜?」
「あれ、理央じゃん。
亜貴来なかった?」
「あー、今出てったよ」
「え!入れ違い!?最悪……」
肩を落とす鈴菜の髪が光に揺れてキラキラと輝く。
「なんで亜貴がいるって気付いたの?」
「たまたま窓の外見たら、亜貴が見えて。
ここに入るのが見えたから、追いかけてきたの」
それだけ?
どうして、この人はそれだけのことで動き出せるのだろうか。
「鈴菜は、亜貴のどこがいいの?」
「どこって…顔と声と雰囲気?」
「フッ…外見だけじゃん」
「何よ!そこは大事でしょ!
危険なニオイとかする男って、女は惹かれるもんよ?」
危険なニオイ…か。
「鈴菜」
「何よ」
「僕と付き合ってみる?」
「……へ?」
前に進むのは、何かに片がついた時だ。
偶然は、案外運命かもしれない。
もう聞きたい話は全部聞いたし、何が違うかは理央が自分で考えることだろ?
悪いけど理央、純はもう俺のだから。
フラれたのは分かっただろ?きっぱり諦めろ。
こだわるのは理央らしくない。
他にもっといい女はいくらでもいる。
ただ純は、高嶺の花だっただけだ」
「…ふざけんなよ!
僕は…僕は……!」
先輩の近くに亜貴が向かう。
扉から漏れる光を抜け、影の中に姿が消えた。
「僕は…亜貴が嫌いだ」
「さっきまで好きとかなんとか言ってたくせに」
「うるさいっ!」
理央先輩の怒鳴り声に、ビクッと震えた。
こんな先輩、初めてだ……。
「俺は好きだよ、理央」
「は?」
唐突な亜貴の発言に、理央先輩は拍子抜けした声を漏らす。
「お前は大事な親友だと思ってるから。
じゃなきゃ何年も一緒にいねーから。
お前が道を外そうとするなら、俺は何度でも止めてやる。
これからも、ずっと」
亜貴……。
「な、なんだよ、それ…っ!」
「とりあえず、これで仲直りな」
「えっ…はっ!?」
「さっきまでの屈辱。
これでおあいこだろ?」
カチャカチャとベルトを触る音がする。
「や、やめろよ亜貴…あっ!」
「ホントなら入れてあげたいところだけど、純はダメだから」
「やっ…んんっ……ぁ…ああっ!」
「ほら、媚薬効いて辛いだろ?
我慢すんなよ」
「ばっ…あっ……亜貴のんっ…ばかぁ……っ/////」
うわ……////
何やら謎の水音と、先輩の喘ぎ声がひたすら聞こえて。
ふと、部室でのことを思い出した。
腐女子が見て喜ぶようなことが、恐らくこの影の中で起こっていると分かった。
そしてすぐ、終わった。
「…マズ。濃すぎ。
まぁ、これでおあいこな」
あとこれ没収と、何やらビンを持って現れた。
ま、マズイって、濃いって……いや、考えるのはやめとこう。
「はぁ…はぁ……っ……最低……純ちゃんの前でこんなこと……」
心中、お察しします、が、ここは黙っておく。
「だから余計興奮したろ?
なんならその弱り切ったお前の前で純とヤってもいいけど」
「「なっ!?」」
思わず先輩と声が被る。
何を言い出すんだ亜貴は。
と思いつつも、戻ってくる亜貴は口角を上げてニヤリと笑っている。
「お預け食らってこっちも辛そうだし」
「やっ、亜貴、冗談だよな……!」
肩を抱かれて、ビクッと跳ねる。
亜貴の顔を覗くと、フッと吹き出すように笑われた。
どっちだよ!?
「……もう、さっさと行けよ」
先輩は吐き捨てるように呟いた。
それを聞くや否や、亜貴はオレを抱き上げる。
「せ、先輩!」
もうここから出ると分かって、慌てて先輩に声をかける。
「お…私!
どんな形でも私の初恋の相手は、理央先輩です!
私なんかに、優しくしてくれて、ありがとうございました……!」
「……それだよ」
「え?」
「純ちゃん、僕には素を見せないよね。
付き合ったら変わるかと思ったけど、いつまでも距離があった」
「……それ、は……」
「……ありがとう純ちゃん。
僕も、また頑張れるよ」
先輩がはにかんだのが分かった。
「亜貴と別れたりしたら、いつでもおいで。
慰めてあげる」
「理央には行くな。
今日の腹いせでヤられる」
「付け込まないよ。
亜貴じゃ無いんだから」
「まぁその間に心変わりするかもだけど」と笑う理央先輩に、「やっぱダメだ」と突っ込む亜貴。
なんだ、仲直り、出来てんのか。
そのやりとりに、少しだけホッとした。
「じゃ、またな、理央」
「ホント恥ずかしいからさっさと行けよ」
亜貴はオレを抱いて外へ出た。
***
「亜貴!!」
いつもより1オクターブ高い声で鈴菜が倉庫に入って来た。
「……鈴菜?」
「あれ、理央じゃん。
亜貴来なかった?」
「あー、今出てったよ」
「え!入れ違い!?最悪……」
肩を落とす鈴菜の髪が光に揺れてキラキラと輝く。
「なんで亜貴がいるって気付いたの?」
「たまたま窓の外見たら、亜貴が見えて。
ここに入るのが見えたから、追いかけてきたの」
それだけ?
どうして、この人はそれだけのことで動き出せるのだろうか。
「鈴菜は、亜貴のどこがいいの?」
「どこって…顔と声と雰囲気?」
「フッ…外見だけじゃん」
「何よ!そこは大事でしょ!
危険なニオイとかする男って、女は惹かれるもんよ?」
危険なニオイ…か。
「鈴菜」
「何よ」
「僕と付き合ってみる?」
「……へ?」
前に進むのは、何かに片がついた時だ。
偶然は、案外運命かもしれない。
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