【一章完結】王太子殿下は一人の伯爵令嬢を求め国を滅ぼす

山田山田

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本編【表】

第50話-決闘

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-王太子視点-


フェレネス家のボンクラシェーヌ頭が固いだけの木偶の坊ライアンが医務室の扉を蹴破って来た。

どうやらカカシ近衛兵共が怖気て道を開けた様だ。

いや…違う…カカシ共の目線が俺では無く別の方向に向いている。

姉上エミリア王女め…
あなたが水を差したのか…


『ライアン!!!』


数字や計算だけが取り柄の女セリアが木偶の坊の胸に飛び込んで行った。

人前で…それも王族足る俺を前に抱擁する等みっともない…

王妃教育でそこら辺の我意は徹底的に叩き潰し矯正させるべきだろう。

王妃に我意は必要ない。
王が降した仕事を完璧に熟すのが王妃だ。

王の命令を全て飲むのが王妃だ…
自分の意思や…思想等を持つ等以ての外だ。


我が父がもっと厳格な男だったのなら…
王妃の意等聞かぬ男だったのなら…


今此処に俺を止めに来たのは病弱な姉上では無く母だっただろう。


俺の計画は…破綻した。


セリアを懐柔し穏便に我が妃になる事を了承させる計画がだ…


何故セリアはあんな男ライアンに固執する?
俺は全てにおいて奴より勝っているのに…


いやいい…考えるのは後だ。


セリアよ…俺はお前を諦める訳にはいかんのだ。


お前が悪いのだ。


俺は穏便に済ませたかった。


出来れば…同胞から死人は出したくなかった。


お前がこうさせたのだ。


『ライアン・ファルカシオンッ!!!!俺と勝負しろッ!!!!』


俺は近衛兵からひったくった剣を引き抜き
ライアンに決闘を申し込んだ。


残念だが殺すしかない。
俺が王になった暁には何れ此奴にも俺の手足となって貰うつもりでいたが仕方がない。


ファルカシオン家の力はこいつを亡き者にした後、爵位を継承するアークレイを家来に引き抜けばいい。

聞けば弟は奴と違いお人好しで気弱な男と聞く。
時間を掛け押して引くを繰り返せば懐柔出来るだろう。

『セリアを諦めきれぬ男同士…一対一で戦おうでは無いか!!勝った方が正義だ!!神の名の元にどちらがセリアに相応しいか決めようでは無いか!!!』


『リフェリオ!!何を馬鹿な事を!!!』


『姉上は黙っていろ!!!』


止めに入って来た姉上を俺は突き倒した。
床に倒れた姉上は咳込み、カカシ共が群がって案ずる声を掛ける。


邪魔だ…邪魔臭い!!!



木偶の坊  計算女 ボンクラが3人で何やら話している。


無駄だ…アルテアで腰に剣を携える者。
決闘を申し込まれ、それを拒めば戦士として、これ以上の醜聞は無い。


"あいつは決闘を申し込まれても逃げ出した腰抜けだ"と後ろ指刺される人生となる。


お前は断れない…
お前は俺と勝負し…負ける


これはもう…決まっている事なのだ。


『望むなら…受けて立ちましょう。』


木偶の坊は俺との決闘を承諾した。
これでもう…奴の死は確定した。


セリアよ。
よく見ていろ、この男の弱さを知り
弱き者を愛した代償をお前は知る事になる。
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