5 / 6
プロローグ:何か面白いことねぇかな~と思ってたさ!だけど違う。これじゃない、これじゃないんだよ!僕が求めた“面白さ”と言うのはさあ…!
「森の中に拠点を造ったよ☆」
しおりを挟む
【悪戯天使のオモチャ箱】──それがゲームでプレイヤーパンドラが作成したダンジョンの名称。
見た目ホグ○ーツ魔法学園、ベルサイユ宮殿の扉のような豪勢な作りの扉から入っていくと…広がるのは何処かの森の中へと強制転移する。
森→洞窟→砦→城内→墓地→草原→城内のループでぐるぐると10階層の階層主を倒すと切り替わる。
難攻不落のSSS級ダンジョン…上へ上へと上っていくダンジョンは…魔物の強さもさることながら──最もプレイヤーを悩ませたのは…その悪質極まりない罠と仕掛けの数々にある。
下層と上層で出てくる罠や仕掛けの殺意と悪意がまるで違うのだ。
一階の始点と三十階の始点では仕掛けられた罠や仕掛けが…例えば低階層なら頭上2mからの盥落下が、中階層ではアダマンタイト製の鉄球や、刃渡り10mの中華包丁の落下にシフトされている。…気付かなければそのまま串刺し死亡→教会死に戻りルートだ。
本当、悪質極まりない。
…誰だろうね?そんなドッキリ仕掛けたの。あーヤダヤダ。
世の中やって良いことと悪い事も分からないのかな?
……。
……僕だけど?何かな?楽しかったんや!許したってーな?!
15歳の誕生日過ぎてから初めて見た「エルダーワールド内」のグロ映像…刃渡り10mの中華包丁串刺し……作ってくれたドワーフのおっちゃんに感謝だあ♪
再生数、凄かったな~。
広告収入うまうまです♪
…炎上?知らないな~。
嫌なら入らなければいい。僕のダンジョンに。強制もされないよ?
…だってゲームなんだもの。義憤に駈られようが怒鳴ろうが、僕には一切関係ない。
ゲーム内マ○オ──…、ああ、あの頭でブロックにぶつかってコイン取るヤツね。…それを仕掛けたりしたんだ~。
頭以外だと一切何の反応もしないブロック片、下はジャンプしやすいようにトランポリン設置、宙に浮いたブロック片…重量3kg、縦15㎝×横15㎝×高さ15㎝の茶色いブロック片…頭で押すと金貨が出て来ます。(一枚~10枚程度ランダムで)
1~4回頭でぶつかると打ち止め。
だけどーーぶつかったら痛い。
…そうだな~、分厚い広辞苑の辞書の角で後頭部にガツン!と殴られたぐらい…かな?
あ、因みに痛みを感じない種族(霊魂とかの身体が半透明なヤツや、角亀のような頑丈さが売りの種族の場合)には急所を鋭い針で刺されたような痛みを受けるようにしてある。世の中平等でないとねー!(笑)
…【天眼】。
これは文字通り天使なら誰もが持っている眼だ。
使用時は瞳の中に十字架が現れるのだ。
…因みにパンドラの髪色は白銀に蒼の瞳。
その中に金の十字架…キラキラしててとても綺麗なのだ。
腰まである白銀の髪がこれまたパンドラの美少女度を上げる…藍地に銀の刺繍…星屑を散りばめたデザインのオフショルダードレス。
女性用をバッチリ着こなして──言う台詞…
『お兄さんお兄さん♪ねぇ、今どんな気持ち~?ww』
『どちらを選んでも泥パック~!あっはっはっはっ!!ww』
『残念でした~♪こちらの道はハズレだよん~♪♪最初からやり直しね?(笑)ww』
『5回連続スカ…実際他のダンジョンではあまり見ないかな?』
『ノー悪戯、ノーライフ!だよ♪』
『悪戯…楽しい…。』
『…えっ、私とリアルで付き合いたい…?男だけど。』
『僕は構わないけれど──お兄さん、大丈夫?男を“抱ける”?』
……。
以下がパンドラが相手に発した言葉である。
「完全コピー出来てて良かったあ~。…まあ、コアルームまで来られる強者は居ないと信じておこう!……まあ、外出時はマスタールームは立ち入り禁止、従魔数体置いておけば何とかなるでしょ♪」
「神威とランファとアスカとナーガは今日、お留守番ね」
『む…、むむむーーっ!』
『主…』
『べ、別に…っ!?さ、寂しく…、なんか……ないんだから…っっ!』
『置いていく…と言うのですか。……いえ、出過ぎた事を言いました。漆黒龍の誇りに賭けて御身の命に全身全霊で従う所存です。』
上から神威、ランファ、アスカ、ナーガの順番だ。
念話で届いた声は…とても不服そうだ、…まあ、納得して貰うしかない。
特にむむむ言っている神威!お前ぇはダメだ…。解き放った瞬間に周囲一帯虚無が拡がる。
七つの大罪の一つ【暴食】のスキルを持ってしまったが為に。
…いや、最初普通の『スライム』だったんだよ~?いや本当。マジで。
…原形、留めてないけど。
乳白色…いや、時々虹色に光る……見た目すんごく大きな楕円形の杏仁豆腐…?のようなスライム。
ビル40階×4棟ぐらいの。
…………
……や、小さくもなれる…よ?
ただ、説明が難しい…と言うか【暴食】スキル封じた状態(あ、ON・OFできるよ?)で召喚するのがめんどくさいだけで。
あと、この世界の強さが分からん。
周囲一帯は太い樹、木、木に囲まれてます。
ボッチで一人寂しく森歩き……何それ、修行?
…空飛ぼうかな。
「へへへ、かわいい嬢ちゃんだな♪」
「俺達と…」
「第一村人発見!じゃないや、ただのテンプレ盗賊かあ~ティアちゃんやっちゃって!!」
「きゅるぅ~~!」
『お任せ下さい、この程度の臓物…すぐにミンチにしてやりますよぉ……はあっ!!』
ヒーリングスライムの【ティア】…彼女の念話が同時にその高いソプラノの可愛い鳴き声と共に脳に直接響く。
…あー、ポップ・ステップ・ジャンプ☆のリズムで盗賊5人の頭が…すぽーん!って取れてる…。
うわーうわーうわー!
…ドサッ、ドサドサッ!
そのまま取れた頭と胴体に…分裂したティアちゃん……見た目は水色スライム、但し核の色は黄金色。
ティアちゃんはテイムした子の中では新参者だ。
まだ進化も三段階目、スライム→ヒールスライム→ヒーリングスライム(今ここ)の。
えっ、それ最初に“太古の”とか“伝説の”とか抜けてないかーって…?
…………
……。
……あ、はは、そうだよ。
ティアちゃん…初めて会ったの“悠久の塔【ゴライアス】”の中層、そこの雑魚敵だった…。
レジェンダリスライム。
それが彼女の初期種族、初期身分だった…あ、因みに初期職業は治癒師。
Lv.60のオールステータス2万超え、その当時僕のレベルは40。明らかに格上。
…でも楽しかった!
ティアちゃんは僕と僕の従魔の戦闘の指南役に暫くはなってたよ。
物理攻撃は中々通らず、移動は速いから連携しないと治癒師のレジェンダリスライムに負ける。
1匹ずつ現れる中層の渡り廊下で何度も挑んだ…。
や、経験値めっちゃ美味しかった…!!
何せレベル差は激しい、連携しないと無理!な放浪者(プレイヤー)末踏の隠れたダンジョン!やったね!(棒)
…神様案件(特殊依頼)だから断れなかったんや。
何でも中層に咲く花、ラナン草を採ってこい、と言う無茶振り。Lv.40の僕に「いけ」と圧迫脅迫してくるメフィスト=フェレス様…本当に勘弁してほしい…!(泣)
ラナン草:エリクサーの材料の一つ。その実は見た目富士リンゴ、食感・味はアップルマンゴー。とっても甘くて美味しい…!!ラナンの実はそのままでもHPMP20%は回復する優れもの。
正直この実の為だけに悠久の塔に通う価値はある。
瑞々しい若葉色のまるでトランプのスペードの形の葉と5枚花弁、中心はほんのり黄色に発光する白い花。
葉はすり鉢で擦って、花は魔力水(水魔法で出した水でも代用可)で蒸留する…そして実は錬金陣の第一テーブルに生のまま配置、茎や根は乾燥し、蒸留が済んだ花と磨り潰した葉とをビーカーに入れて掻き混ぜる。
この花と葉が溶け込んだ水に聖水を加えて調合したのがHPハイポーション、実と根を魔力水で調合したのがMPハイポーション。
無論このラナン草以外の作り方もあるし、素材も上記以外にも数種類とある。
…ただ、味が段違いなだけで。
店売りのポーション=不味い。
自分で美味しいのを作れ、若しくはダンジョン産のポーション使え。
ダンジョン産のポーション…あれ、味気ないんだよね~。
口に含んだ瞬間中身が無くなるの。
腹に溜まらないけど…霞を食うみたいでなんか嫌だ。
ラナン草…手にした者に幸運を授ける花として“カロン”で知らない者(NPC)はいないほど知られた幻の花。
この花を5個ほど納品するのが、メフィスト=フェレス様からの依頼。
…その途中でティアちゃん……レジェンダリスライム(治癒師)と何度も戦った。
いや、もう二度と格上殺しはしたくないね、うん!
通算10匹のレジェンダリスライムと戦っている時に…例のアレ──ドラクエ的「スライムはなかまになりたそうにこちらをみている」と表記が出たのさ!
勿論、「仲間にしますか?Yes/No」Yesを押した。
…それからの付き合い。楽しい。超強い期待の星だあ。
…あ、とうとうなんもない状態に……ん?お金と持ち物…刃こぼれした剣とか、刃こぼれした斧とか、ほんの少しの硬貨。
…は、吐き出して。
「きゅるぅ~。」
『お納め下さい、我が主。』
「う、うん…ありがと。正直武器は…これ粗悪品だから要らない……あ、うん。ありがと」
「きゅっ」
『いえ、お気になさらず』
刃こぼれした武器は再びティアの胃?スライムのボディに溶かされて消えた…。
流石。種族、エンシェントヒーリングスライムなだけはあるな。超強い僕の頼れる仲間の一人だよ。
真面目な女性秘書っぽい感じがする。
「…!?きゅっ、きゅきゅっ!?きゅきゅきゅぅぅ~~っ!!///」
『…!?や、やだ…主様ったら。ほ、褒めても…何も出ませんよ!?も、もう~~ッ!!///』
従魔と主は心で繋がっている。
だからちょっとした感情の機敏は伝わる。
…因みに普通のヒーリングスライムは水色ボディーに核の色は赤。
それはこの世界にも通じる。
スライムが弱いのは初期の時だけだ。(チュートリアルモンスターの一つ)
以降は状態異常攻撃してきたり、酸を飛ばしたり、体当たりしながら魔法打ってきたりもするヤバイヤツ。
“ダンジョンの掃除屋”とは正に彼等のこと。
音もなく近付いては丸呑みされて、気道を封じれれば…あっという間に窒息死♪
「無限収納…に、なるのか~?このメニューの「アイテム」欄。」
「きゅっ」
『そのようですね』
…空から眼下を見下ろしながら、その肩に小さくなった悪戯猿のビヤンキーとエンシェントヒーリングスライムのティアを乗せて空中飛行。
拠点も出来たし何時だってマスタールームに転移で帰れば問題ない。
探知されないぐらい高高度を保って背中に純白の六枚羽根、六翼をはためかせる。
「パンドラ…いや、茜と呼んだ方が良いのか?」
「茜で。…まあ“ダンジョンの主”の時はパンドラと呼んで。いつもみたいに」
「おぅ、わかったぜぇ。」
ニカッと白い牙を見せてきたホワイト手長猿のような形の悪戯猿。
性格は陽気で愉快なお兄さん。
従魔の中では最古参。付き合いも長いし、互いに友人?付き合いから始まった主従関係…どっちかと言うと友人だ。一緒に馬鹿やって喧嘩して。挑戦者の悪戯に精を出したあの日々…ああ、思い出す!
人語を理解し、話せるのは…従魔の中でこいつだけだ。
他は念話以外だと筆談になる。あと、身振り手振り。
「おおーー!?凄い綺麗な所だな…やっぱり自然がいっぱいなのは心が洗われるようで…いいな♪」
「青い空、青い海…それに山と遠くには山脈が見えるな」
「きゅっ」
『そうですね』
空気も澄んでいるし、緑が目に優しい。
穏やかな陽気に触れた肌がほんのり暖かい。
中空で制止し、ふと遠くに見える中世ヨーロッパ風の“栄えた街”のようなものを見掛けた。
天眼で視れば一目瞭然、それを脳内で従魔ネットワークで視界共有する。
Googleアースのようなマップがこの場にいるパノラマと合わせて地図が出てくる。
「ふむふむ…。この森の名前はエフィタス大森林と言って、この森の最も近い街が『カロン・カロンの街』で…僕達はその中央上空に滞空している…」
【天眼】:天使たる者の証。誇りであり、神に愛された者の証明。
この眼で視られた者、また看られた物はその“本質”をつまびらかにされる。通常の鑑定スキルや精密調査の魔法とはまた違う論理で発動しているため、誰も視られている意識がなく相手の隠蔽、偽装、欺瞞、嘘を見抜く。
同族の場合相手とのレベル差でレジスト出来たり、時に弾かれたりする。
鑑定、看破、真贋、鑑定眼…これら鑑定に関するスキルや魔法の遥か上位に在るのが──特殊種族限定の身体特徴だ。
使用するのに特段MPが要らない上に、HPすらも消費する事はない。
…人が呼吸するのに苦労するか?と言うのと同じ原理だ。
遥か遠くまで見通せるのはチートとも言えるかもしれないが…当然メリットばかりでない。
天眼発動後、“酷い二日酔いに遇った”ような頭痛に見舞われる。発動時間に比例効果は持続する。
尚、状態異常回復の魔法、スキル、薬の類いは一切効かない。…状態異常ではない、と言うかこれは放浪者天使が天使種の本拠地、天界に居らず、地上にいることが原因だ。天界では頭は痛まないし、神聖属性の魔法、魔術、召喚術が強化される。
閑話休題。
「──これ、このマップ…」
「…きゅぅ~。」
『はい、“カロン”の世界──〝エルダーワールド〟の世界に非常に酷似していますね、主。』
「……。取り敢えずあの街目指して見ねぇか?直接行ってみて住人に訊いた方が早いぜ、……たぶん。」
……。
天眼を閉じてメニュー欄から『記録』をタップして、そこからワールドマップを表示させる。
薄水色の半透明な板…とても便利だが、プレイヤーとプレイヤーにテイムされた従魔だけが覗ける不可視のメニューバー。
=================
◇アイテム ◇装備
◇魔法 ◇スキル
┗→魔法 ┗→常時発動
┗→魔術 ┗→任意発動
┗→召喚術 ┗→生産
┗→精霊魔法
◇生産 ◇クエスト
◇ステータス ◇従魔
◇領域
◇編成 ◇フレンド
◇記録 ◇検索
┗→マップ
┗→静止画
┗→動画
=================
※┗→で表されている項目は選択しない限り閉じられている※
「セーブやロードの欄はない…ログアウトも出来ない、か…。」
異世界ゾルティアーク──それがこの世界(?)の─…、惑星の名前らしい。
「カロン」ではないのか、そこは。
ゲームのワールドマップ的な映像を滞空したまま確認していく…。
見た目ホグ○ーツ魔法学園、ベルサイユ宮殿の扉のような豪勢な作りの扉から入っていくと…広がるのは何処かの森の中へと強制転移する。
森→洞窟→砦→城内→墓地→草原→城内のループでぐるぐると10階層の階層主を倒すと切り替わる。
難攻不落のSSS級ダンジョン…上へ上へと上っていくダンジョンは…魔物の強さもさることながら──最もプレイヤーを悩ませたのは…その悪質極まりない罠と仕掛けの数々にある。
下層と上層で出てくる罠や仕掛けの殺意と悪意がまるで違うのだ。
一階の始点と三十階の始点では仕掛けられた罠や仕掛けが…例えば低階層なら頭上2mからの盥落下が、中階層ではアダマンタイト製の鉄球や、刃渡り10mの中華包丁の落下にシフトされている。…気付かなければそのまま串刺し死亡→教会死に戻りルートだ。
本当、悪質極まりない。
…誰だろうね?そんなドッキリ仕掛けたの。あーヤダヤダ。
世の中やって良いことと悪い事も分からないのかな?
……。
……僕だけど?何かな?楽しかったんや!許したってーな?!
15歳の誕生日過ぎてから初めて見た「エルダーワールド内」のグロ映像…刃渡り10mの中華包丁串刺し……作ってくれたドワーフのおっちゃんに感謝だあ♪
再生数、凄かったな~。
広告収入うまうまです♪
…炎上?知らないな~。
嫌なら入らなければいい。僕のダンジョンに。強制もされないよ?
…だってゲームなんだもの。義憤に駈られようが怒鳴ろうが、僕には一切関係ない。
ゲーム内マ○オ──…、ああ、あの頭でブロックにぶつかってコイン取るヤツね。…それを仕掛けたりしたんだ~。
頭以外だと一切何の反応もしないブロック片、下はジャンプしやすいようにトランポリン設置、宙に浮いたブロック片…重量3kg、縦15㎝×横15㎝×高さ15㎝の茶色いブロック片…頭で押すと金貨が出て来ます。(一枚~10枚程度ランダムで)
1~4回頭でぶつかると打ち止め。
だけどーーぶつかったら痛い。
…そうだな~、分厚い広辞苑の辞書の角で後頭部にガツン!と殴られたぐらい…かな?
あ、因みに痛みを感じない種族(霊魂とかの身体が半透明なヤツや、角亀のような頑丈さが売りの種族の場合)には急所を鋭い針で刺されたような痛みを受けるようにしてある。世の中平等でないとねー!(笑)
…【天眼】。
これは文字通り天使なら誰もが持っている眼だ。
使用時は瞳の中に十字架が現れるのだ。
…因みにパンドラの髪色は白銀に蒼の瞳。
その中に金の十字架…キラキラしててとても綺麗なのだ。
腰まである白銀の髪がこれまたパンドラの美少女度を上げる…藍地に銀の刺繍…星屑を散りばめたデザインのオフショルダードレス。
女性用をバッチリ着こなして──言う台詞…
『お兄さんお兄さん♪ねぇ、今どんな気持ち~?ww』
『どちらを選んでも泥パック~!あっはっはっはっ!!ww』
『残念でした~♪こちらの道はハズレだよん~♪♪最初からやり直しね?(笑)ww』
『5回連続スカ…実際他のダンジョンではあまり見ないかな?』
『ノー悪戯、ノーライフ!だよ♪』
『悪戯…楽しい…。』
『…えっ、私とリアルで付き合いたい…?男だけど。』
『僕は構わないけれど──お兄さん、大丈夫?男を“抱ける”?』
……。
以下がパンドラが相手に発した言葉である。
「完全コピー出来てて良かったあ~。…まあ、コアルームまで来られる強者は居ないと信じておこう!……まあ、外出時はマスタールームは立ち入り禁止、従魔数体置いておけば何とかなるでしょ♪」
「神威とランファとアスカとナーガは今日、お留守番ね」
『む…、むむむーーっ!』
『主…』
『べ、別に…っ!?さ、寂しく…、なんか……ないんだから…っっ!』
『置いていく…と言うのですか。……いえ、出過ぎた事を言いました。漆黒龍の誇りに賭けて御身の命に全身全霊で従う所存です。』
上から神威、ランファ、アスカ、ナーガの順番だ。
念話で届いた声は…とても不服そうだ、…まあ、納得して貰うしかない。
特にむむむ言っている神威!お前ぇはダメだ…。解き放った瞬間に周囲一帯虚無が拡がる。
七つの大罪の一つ【暴食】のスキルを持ってしまったが為に。
…いや、最初普通の『スライム』だったんだよ~?いや本当。マジで。
…原形、留めてないけど。
乳白色…いや、時々虹色に光る……見た目すんごく大きな楕円形の杏仁豆腐…?のようなスライム。
ビル40階×4棟ぐらいの。
…………
……や、小さくもなれる…よ?
ただ、説明が難しい…と言うか【暴食】スキル封じた状態(あ、ON・OFできるよ?)で召喚するのがめんどくさいだけで。
あと、この世界の強さが分からん。
周囲一帯は太い樹、木、木に囲まれてます。
ボッチで一人寂しく森歩き……何それ、修行?
…空飛ぼうかな。
「へへへ、かわいい嬢ちゃんだな♪」
「俺達と…」
「第一村人発見!じゃないや、ただのテンプレ盗賊かあ~ティアちゃんやっちゃって!!」
「きゅるぅ~~!」
『お任せ下さい、この程度の臓物…すぐにミンチにしてやりますよぉ……はあっ!!』
ヒーリングスライムの【ティア】…彼女の念話が同時にその高いソプラノの可愛い鳴き声と共に脳に直接響く。
…あー、ポップ・ステップ・ジャンプ☆のリズムで盗賊5人の頭が…すぽーん!って取れてる…。
うわーうわーうわー!
…ドサッ、ドサドサッ!
そのまま取れた頭と胴体に…分裂したティアちゃん……見た目は水色スライム、但し核の色は黄金色。
ティアちゃんはテイムした子の中では新参者だ。
まだ進化も三段階目、スライム→ヒールスライム→ヒーリングスライム(今ここ)の。
えっ、それ最初に“太古の”とか“伝説の”とか抜けてないかーって…?
…………
……。
……あ、はは、そうだよ。
ティアちゃん…初めて会ったの“悠久の塔【ゴライアス】”の中層、そこの雑魚敵だった…。
レジェンダリスライム。
それが彼女の初期種族、初期身分だった…あ、因みに初期職業は治癒師。
Lv.60のオールステータス2万超え、その当時僕のレベルは40。明らかに格上。
…でも楽しかった!
ティアちゃんは僕と僕の従魔の戦闘の指南役に暫くはなってたよ。
物理攻撃は中々通らず、移動は速いから連携しないと治癒師のレジェンダリスライムに負ける。
1匹ずつ現れる中層の渡り廊下で何度も挑んだ…。
や、経験値めっちゃ美味しかった…!!
何せレベル差は激しい、連携しないと無理!な放浪者(プレイヤー)末踏の隠れたダンジョン!やったね!(棒)
…神様案件(特殊依頼)だから断れなかったんや。
何でも中層に咲く花、ラナン草を採ってこい、と言う無茶振り。Lv.40の僕に「いけ」と圧迫脅迫してくるメフィスト=フェレス様…本当に勘弁してほしい…!(泣)
ラナン草:エリクサーの材料の一つ。その実は見た目富士リンゴ、食感・味はアップルマンゴー。とっても甘くて美味しい…!!ラナンの実はそのままでもHPMP20%は回復する優れもの。
正直この実の為だけに悠久の塔に通う価値はある。
瑞々しい若葉色のまるでトランプのスペードの形の葉と5枚花弁、中心はほんのり黄色に発光する白い花。
葉はすり鉢で擦って、花は魔力水(水魔法で出した水でも代用可)で蒸留する…そして実は錬金陣の第一テーブルに生のまま配置、茎や根は乾燥し、蒸留が済んだ花と磨り潰した葉とをビーカーに入れて掻き混ぜる。
この花と葉が溶け込んだ水に聖水を加えて調合したのがHPハイポーション、実と根を魔力水で調合したのがMPハイポーション。
無論このラナン草以外の作り方もあるし、素材も上記以外にも数種類とある。
…ただ、味が段違いなだけで。
店売りのポーション=不味い。
自分で美味しいのを作れ、若しくはダンジョン産のポーション使え。
ダンジョン産のポーション…あれ、味気ないんだよね~。
口に含んだ瞬間中身が無くなるの。
腹に溜まらないけど…霞を食うみたいでなんか嫌だ。
ラナン草…手にした者に幸運を授ける花として“カロン”で知らない者(NPC)はいないほど知られた幻の花。
この花を5個ほど納品するのが、メフィスト=フェレス様からの依頼。
…その途中でティアちゃん……レジェンダリスライム(治癒師)と何度も戦った。
いや、もう二度と格上殺しはしたくないね、うん!
通算10匹のレジェンダリスライムと戦っている時に…例のアレ──ドラクエ的「スライムはなかまになりたそうにこちらをみている」と表記が出たのさ!
勿論、「仲間にしますか?Yes/No」Yesを押した。
…それからの付き合い。楽しい。超強い期待の星だあ。
…あ、とうとうなんもない状態に……ん?お金と持ち物…刃こぼれした剣とか、刃こぼれした斧とか、ほんの少しの硬貨。
…は、吐き出して。
「きゅるぅ~。」
『お納め下さい、我が主。』
「う、うん…ありがと。正直武器は…これ粗悪品だから要らない……あ、うん。ありがと」
「きゅっ」
『いえ、お気になさらず』
刃こぼれした武器は再びティアの胃?スライムのボディに溶かされて消えた…。
流石。種族、エンシェントヒーリングスライムなだけはあるな。超強い僕の頼れる仲間の一人だよ。
真面目な女性秘書っぽい感じがする。
「…!?きゅっ、きゅきゅっ!?きゅきゅきゅぅぅ~~っ!!///」
『…!?や、やだ…主様ったら。ほ、褒めても…何も出ませんよ!?も、もう~~ッ!!///』
従魔と主は心で繋がっている。
だからちょっとした感情の機敏は伝わる。
…因みに普通のヒーリングスライムは水色ボディーに核の色は赤。
それはこの世界にも通じる。
スライムが弱いのは初期の時だけだ。(チュートリアルモンスターの一つ)
以降は状態異常攻撃してきたり、酸を飛ばしたり、体当たりしながら魔法打ってきたりもするヤバイヤツ。
“ダンジョンの掃除屋”とは正に彼等のこと。
音もなく近付いては丸呑みされて、気道を封じれれば…あっという間に窒息死♪
「無限収納…に、なるのか~?このメニューの「アイテム」欄。」
「きゅっ」
『そのようですね』
…空から眼下を見下ろしながら、その肩に小さくなった悪戯猿のビヤンキーとエンシェントヒーリングスライムのティアを乗せて空中飛行。
拠点も出来たし何時だってマスタールームに転移で帰れば問題ない。
探知されないぐらい高高度を保って背中に純白の六枚羽根、六翼をはためかせる。
「パンドラ…いや、茜と呼んだ方が良いのか?」
「茜で。…まあ“ダンジョンの主”の時はパンドラと呼んで。いつもみたいに」
「おぅ、わかったぜぇ。」
ニカッと白い牙を見せてきたホワイト手長猿のような形の悪戯猿。
性格は陽気で愉快なお兄さん。
従魔の中では最古参。付き合いも長いし、互いに友人?付き合いから始まった主従関係…どっちかと言うと友人だ。一緒に馬鹿やって喧嘩して。挑戦者の悪戯に精を出したあの日々…ああ、思い出す!
人語を理解し、話せるのは…従魔の中でこいつだけだ。
他は念話以外だと筆談になる。あと、身振り手振り。
「おおーー!?凄い綺麗な所だな…やっぱり自然がいっぱいなのは心が洗われるようで…いいな♪」
「青い空、青い海…それに山と遠くには山脈が見えるな」
「きゅっ」
『そうですね』
空気も澄んでいるし、緑が目に優しい。
穏やかな陽気に触れた肌がほんのり暖かい。
中空で制止し、ふと遠くに見える中世ヨーロッパ風の“栄えた街”のようなものを見掛けた。
天眼で視れば一目瞭然、それを脳内で従魔ネットワークで視界共有する。
Googleアースのようなマップがこの場にいるパノラマと合わせて地図が出てくる。
「ふむふむ…。この森の名前はエフィタス大森林と言って、この森の最も近い街が『カロン・カロンの街』で…僕達はその中央上空に滞空している…」
【天眼】:天使たる者の証。誇りであり、神に愛された者の証明。
この眼で視られた者、また看られた物はその“本質”をつまびらかにされる。通常の鑑定スキルや精密調査の魔法とはまた違う論理で発動しているため、誰も視られている意識がなく相手の隠蔽、偽装、欺瞞、嘘を見抜く。
同族の場合相手とのレベル差でレジスト出来たり、時に弾かれたりする。
鑑定、看破、真贋、鑑定眼…これら鑑定に関するスキルや魔法の遥か上位に在るのが──特殊種族限定の身体特徴だ。
使用するのに特段MPが要らない上に、HPすらも消費する事はない。
…人が呼吸するのに苦労するか?と言うのと同じ原理だ。
遥か遠くまで見通せるのはチートとも言えるかもしれないが…当然メリットばかりでない。
天眼発動後、“酷い二日酔いに遇った”ような頭痛に見舞われる。発動時間に比例効果は持続する。
尚、状態異常回復の魔法、スキル、薬の類いは一切効かない。…状態異常ではない、と言うかこれは放浪者天使が天使種の本拠地、天界に居らず、地上にいることが原因だ。天界では頭は痛まないし、神聖属性の魔法、魔術、召喚術が強化される。
閑話休題。
「──これ、このマップ…」
「…きゅぅ~。」
『はい、“カロン”の世界──〝エルダーワールド〟の世界に非常に酷似していますね、主。』
「……。取り敢えずあの街目指して見ねぇか?直接行ってみて住人に訊いた方が早いぜ、……たぶん。」
……。
天眼を閉じてメニュー欄から『記録』をタップして、そこからワールドマップを表示させる。
薄水色の半透明な板…とても便利だが、プレイヤーとプレイヤーにテイムされた従魔だけが覗ける不可視のメニューバー。
=================
◇アイテム ◇装備
◇魔法 ◇スキル
┗→魔法 ┗→常時発動
┗→魔術 ┗→任意発動
┗→召喚術 ┗→生産
┗→精霊魔法
◇生産 ◇クエスト
◇ステータス ◇従魔
◇領域
◇編成 ◇フレンド
◇記録 ◇検索
┗→マップ
┗→静止画
┗→動画
=================
※┗→で表されている項目は選択しない限り閉じられている※
「セーブやロードの欄はない…ログアウトも出来ない、か…。」
異世界ゾルティアーク──それがこの世界(?)の─…、惑星の名前らしい。
「カロン」ではないのか、そこは。
ゲームのワールドマップ的な映像を滞空したまま確認していく…。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜
水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。
その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。
危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。
彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。
初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。
そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。
警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。
これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
私が美女??美醜逆転世界に転移した私
鍋
恋愛
私の名前は如月美夕。
27才入浴剤のメーカーの商品開発室に勤める会社員。
私は都内で独り暮らし。
風邪を拗らせ自宅で寝ていたら異世界転移したらしい。
転移した世界は美醜逆転??
こんな地味な丸顔が絶世の美女。
私の好みど真ん中のイケメンが、醜男らしい。
このお話は転生した女性が優秀な宰相補佐官(醜男/イケメン)に囲い込まれるお話です。
※ゆるゆるな設定です
※ご都合主義
※感想欄はほとんど公開してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる