乙女ゲームのヒロインだからってヒロインらしく攻略すると思うなよ!!

アリス

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プロローグ:転生ヒロイン、ランスフォード男爵家の人々

転生者メイアのステータス

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ステータスを表示させた…結果はこれ。


名前:メイア・ランスフォード        性別:女
年齢:6            職業ジョブ:竜騎士ドラグナー
身分:ランスフォード男爵家三女                  :称号タイトル:因果を断ち斬る星巫女ソシエール・グーララ・フィーニス
属性:全属性
▽魔法
▽術技
▽スキル
*詳細は▽をタップしてください。
ーーーーーーーーーーー
レベル250(Lv.MAX)
HP:9999/9999(MAX)
MP:9999/9999(MAX)
ATK12000      DEF5000
INT99999 (MAX)      MID99999(MAX)
SPD5000        DEX99999
RAK9999(MAX)

所持金155552875レグナス

一周目…初期プレイはレベル上限100、二周目で学園の購買で買えるようになるアイテム…その名を『上限の鐘』と言う。
…説明文も──“いつ作られたかも製作者も謎の時計塔の鐘のミニモニュメント”──と謎な置物。手の平サイズの小さな鐘…色・形・大きさまったく同じのインテリア…?……。インテリア…だと思う、うん。
 1つ購入する毎にレベル上限が50レベル解放される。最大3個(Lv.250MAX)まで。
…トンでもなぶっ壊れアイテムである。1つ500レグナス。二周目以降にこのアイテムは購入出来ない…それも3つしか購入出来ないこの置物。
主に自室のテーブルの上にインテリアとして飾る。……いや、それしか使用用途が見出せないので。

能力値パラメーターの上限は一周目だと999がMAX、二周目以降で上限を解放した後なら『上限の鐘』1個購入で上限2000まで、2個購入で5000まで、3個(MAX)購入で上限はHPMPなら9999、その他の能力値なら99999までが上限だ。

…普通に本編を進ませるならレベル150ぐらいあれば隠しキャラのルートで復活する事になる魔王やその配下の四天王等をコンテンパンに出来るが──…。

なんと!

『恋7』には乙女ゲームには珍しくが用意されているのだ…!
それは勿論、“真ルート”か隠しキャラのルート…“大団円ルート”のどちらかでしか現れない。
そのダンジョンの魔物はとても強く正直鬼畜難易度である。

…だが、それが良い…!!

と、言う男性ユーザーからの熱いファンレターやレビューが一時期朝のニュースのトップを飾るぐらいにはエグかった…踏破したけど。
謎解きから罠、落とし穴に落とされる事数十回…ツルツルする足場に串刺し死亡したのも何度目になるのやら。
数々の苦難と困難と魔物とボスがお出迎え…いや、凄いだった…!?( ノД`)…汗

大変だったけど、この“隠し要素”が意外にも“女子”に…数々の“乙女達”に受けた。

鍛えた主人公達のステータスや能力値は周回する毎に引き継がれていく(持ち越し可)…つまり、相応に強くなった乙女達は燻る闘争本能に従い挙ってこの隠しダンジョン攻略に殺到した。(そこに祭も含む)

ご褒美“おまけ美麗スチル”と鍛えた仲間の絆と力を信じて突き進むのだ…!



*レグナス=この世界の共通通貨。1レグナス=1円。

因みに時計塔とは学園の本館から倶楽部塔に向かう道の中央にある見晴台兼警備隊の待機場所=学園詰所。その総称だ。
 高さ100mの屋上に鐘がある。それは“時計塔”と生徒から称される警備隊学園詰所の要因ともなった大きな円形の時計の時刻と連動して鐘が鳴るからだ。朝は6時と9時の二回、昼は12時と15時の二回、夜は18時と21時と24時の三回のサイクルで時刻を告げる(それは警備員の入れ替えと休憩の合図でもある)。

この“共通通貨”の導入で面倒な通貨交換レートが一本化されて随分と楽になった。
今メイアがいるレーニア王国は東西に広がる肥沃な大地、穀倉地帯と南に海、北に活火山であるレーゲン山を持つ前世で言うスペインぐらいの国の規模で国民性は穏やかでマイペースな者が多く長く平和が保たれている。
ここ、アルタイル大陸は前世で言うアメリカ大陸と中国大陸を足したような非常に広大で雄大な陸地となっている。
レーニア王国とバロニア公国(ここは元はレーニア王国の一部だった)、グータルカント王国、エミュー王国、ローディス王国、エルディナ連邦国、アルミラ皇国、大和やまと王国の計8ヶ国。
それがアルタイル大陸にある国の名前だ。
大国なのはレーニア王国とグータルカント王国、次点でエルディナ連邦国…だろうか?
まあ、今はこの8ヶ国で共通通貨を扱っているぐらいには国と国の仲は悪くない。
過去魔王討伐に協力したのがこの8ヶ国で未だその時の名残で協力態勢、連携体系が出来上がっているのだ。…もうその魔王が討伐されてから400年もの月日が流れたと言うのに。
前世で言う“国連”と言うものがここでは既に出来上がりつつある…それを“王国歴”から知るのは……何と言うのか。

 「…魔法があって剣で魔物と戦ったりするファンタジー世界なのに…、いやに現実的って言うか…。」

…上手く言えないや。

つまり!

──詰まるところ人間が考える社会システムは大なり小なり“似か寄る”と言いたいのだ。

『近代史』と言う本には隣国のローディス王国がエミュー王国に経済制裁!魔導兵器『コルドロン』の開発に猛反対!だのの見出しが踊る…。
エミュー王国は…魔導兵器を使って何をしようとしているのだろうか…?
……。
それは分からない。分からないが…この本が出たのは昨年度末だ。今は5月。
最新版はこの続きが書かれているのだろうか…?
少し気になる話しだ。
魔導兵器…それは大気中の魔素マナを吸収して原動力に稼働する戦車のような“移動する暴力装置”だ。
燃費が悪くそれのみでは魔素食いが激しい為幾つかの魔石を連結させ魔銀ミスリル神鉱石オリハルコンを贅沢にも使った戦略級兵器。
一度に6人が同時に同乗出来、35径とか馬鹿か?と言うほどの巨大な口径を持つ主砲…それが全部で16口。全て魔力で稼働し、操舵者の号令キーワード一つで六属性の魔法が放たれる。
これの凄い所は起動が可能と言う所だ。
予め操舵者の音声を記録媒体に録音しておき、遠隔からのスイッチ一つで全弾なのか、1弾だけなのかを幾つかパターン化させれば無人のまま敵陣へ突貫できる。
場所もかなり取るので体の良い盾にもなれるし、敵陣中央で全弾発射すればそれだけでも十分威力となる。
…まあ、これの対策はそもその音声記録を見つけ出し破壊すれば問題はなくなる。
“何でも自動化”はこう言う所に融通が効かない。
…それをローディス王国は脅威と見ているのだろうか?
エミュー王国がローディス王国に攻め入る、と?
軍国化に難色を示すほど、両国の距離は近くない…と言うか、何処かで隣り合うものがあっただろうか…?
…………
……。

…よく分からないな。やはり男爵家が手に入る本ではこれ以上の詳しい内情は書かれていない。
パタン。
本を閉じて覚めた紅茶を喉に流し込んだ。


「…近代史はなんだかキナ臭いし、物騒だわ。平和な世界が好ましいのだけど」
このステータスなら最悪自分だけは生き残るだろう。
だが、家族は?家族同然に世話になっている使用人は?或いはその使用人の家族や、友達は?
皆巻き込まれるかもしれない…。
“大陸同盟”に亀裂が走るような事…エミュー王国は何故ーー?
父の執務室から取ってきた朝刊を開いた。

 「あったあった…え~となになに…?」
〝開戦!スメラルグ帝国と独立を叫ぶオルドル州、リゼア州、マカダミア州の全面戦争──〟
〝判明!ローディス王国はスメラルグ帝国派、エミュー王国は独立派〟

あ、これか…。

 「…代理戦争?なのね…帝国派と独立派の。」
キナ臭い。
…まあ、今のところ我が国レーニア王国は静観、らしいが。
状況次第ではどちらにでも転がる…。
 「…なんで乙女ゲームなのに独立とか戦争とか出てくるのかしら?」
…まあ、それが“現実”と言われればそうなのだけど。
乙女ゲーム…あれは所詮“ゲーム”だしな。
物語の始まりと終わりがあって、それに沿って主人公は如何様にも進む…=何れかの攻略対象との幸せな未来…と言った具合に。
願わくば戦争の気運がレーニア王国まで来ないと良いのだが。
……。

朝刊を読み終えたメイアは元の場所に朝刊を戻し、魔導テレビを着けた。

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