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第二章[風変わりのダンジョンマスターと今後のこと]
かっぽーーん☆
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天然掛け流し温泉…なんと心踊る文面だろうか。
「温泉」と言えば前世日本では日本のみならず世界各地至る所に存在していた。
美智子の地元は“有馬温泉”が有名だったし、未だ衰えない人気スポットである。進学、就職を機に上京した時も休みの日は近くの銭湯を良く利用していた。
…まあそれでも『遥時』に夢中になっていた時はシャワー5分で済ませていた喪女だったから死んだのだが。
…ゲームはほどほどに。
“寝食を忘れて”夢中になっていたら美智子みたく身の破滅を迎える…。
……。
「…ふぅぅぅ~~ッ…♪♪」
…オッサンみたいなダミ声が出るのは許して欲しい。
もう“貴族令嬢”ではないので…。
…………。
……。
…私は誰に言い訳してるんだろ。
温泉。風呂。露天風呂。言い方は様々、形も様々。
だけれど……それは素晴らしい日本の文化。
思いっきり足を伸ばし身体を解し心と身体の安寧を摂る──それが『お風呂』。
「……ぁあああ゛~~ッ♡」
源泉掛け流しであるこの露天風呂も又素晴らしい…☆
やはり日本人。お風呂──取り分けこのような広々とした『温泉』に浸かるのが一番の贅沢と言えよう…。
無骨な敷石…暗黒色のアダマンタイト製だとか言う湯船、物好きなドワーフが拵えたと言うこの湯船…丁度良い大きさで頭も乗せやすく手前が低め、奥が深めとなっている…頭を乗せて見上げれば青空、雪景色。
…………。
……思えば『遥時』に嵌まってからと言うもの寝食を忘れ風呂さえもシャワー5分で済ますと言う実に勿体ない事をしていたように思う。
…や、乙女ゲーム(バイオレットに逢うため)が楽しすぎた。…………言い訳じゃないわよ?
しんしんと降る雪、身も凍える温度、一年通しても変わらない氷点下…雪景色。氷雪大地。
私みたいに耐性もなく防具や装備もなければこの世界では生きていけないだろう…自然とはそういうものだ。
前世地球では地球温暖化とかで年々氷山が溶けて大騒ぎしていたけれど…この大陸の、住人にとってはこの景色こそが“日常”なのだ、それも厳しい氷雪大地で生き残るしぶとい魔物達との終わらない生存競争が街の外、村の外一歩出れば牙を剥く。
…この地はレベルを40以上上げないと厳しい大型種の魔物や真っ白な雪や透明な凍った湖面に紛れた空飛ぶ魔魚、氷晶怪鮫等が有名だ。変幻自在に変化する氷晶怪鮫は氷雪結晶湖は一面凍っており水面3mまでは凍っているが、それより下は地下で火山と繋がって折深海に近付けば近付くほど水温は高くなる。誰も図った事がないが『遥時』の公式発行本ではこの湖面の水深は1000kmと出ている…元は海の一部だったのが永い時を掛けて地殻変動が置き今は琵琶湖二つ分ほどの楕円形の湖となった。
魔魚…魔力を帯びた魚。海の魔物、いや川や一般の湖にも彼等はいる。
やはり異世界。魔力を帯びた者は魔力無しより強い。
けれど全く魔力がない動植物は居たりするのでこの世界は不思議だ。
日本でも見たような鰯や鯵、植物なら銀杏や楓はあるし、反対に桜は精霊樹で花は春の短い二週間程度どころか千年咲き続ける薄いピンクの花弁が可愛らしく綺麗な八重桜に似た花弁の花を着ける。HPMP完全回復ポーション,超級ポーションの材料。精霊樹の花弁…錬金術師や薬師以外は精霊花、または妖精花と呼ばれ親しまれている。
千年咲き続ける精霊樹…その花を“精霊花”又は“妖精花”と呼び親しまれている高級素材、<桜島>に精霊樹は多く咲き乱れている其拠は精霊と妖精の永遠の楽園。精霊樹に宿る精霊の許可無き存在は永遠辿り着けない場所に彼等は存在している。
其拠はとても綺麗で季節も環境も違う花や樹が至る所に存在している。
『桜島』自体も移動している為今日見掛けたからと言って明日も同じ場所には居ない。
…「桜島」──の胴体は玄武、大きな亀さんが日夜気分や気紛れで海や空…宙を移動する為に一つ所に居ない。この世界では玄武も青龍も白虎や朱雀ですら等しく“途轍もなく強い魔物”に過ぎない。分類は神獣──なのだが、、、
朱雀は人化すると燃えるような緋い腰までの髪に切れ長の碧の瞳、20歳前半の爽やか好青年のような外見に中国民族衣装のような艶やかで華やかなチャイナドレスに似た上衣、下はトラウザース、足元は女性用の3㎝はあるヒールの付いたハイヒール(似合うのがなんとも…)。
明るくて陽気、人好きのする笑顔と愛想を振り撒く男女共に恋愛対象と豪語する不死鳥のユニーク個体。それがこの世界の〝朱雀〟だ。
好きなものは美しいもの、かわいいもの。
4千年生きてきた中で虜にしてきた美女・美男は星の数。(伴侶や恋人を盗られた男女の脳内で)背中を刺された回数も星の数…媚びぬ詫びぬ鑑みぬの精神で食ってきた男女凡そ2億人だと言うのだから凄まじい…。
人外の美しさを誇る朱雀とはベルとして知り合ったのは奥深い森の中だった。
その森にしかない薬草の採取…その途中で出会い頭に口説かれたので即断ったのが出会いであった。
ベル(8)を口説く魔物…いや一応神獣。
他人種とも交流出来る友好的な種族はわりとこの世界多い。
まあ大概が積極的に関わろうとはしないが。
彼等からすれば人間は酷く短命で脆く瞬きの間に死んでしまう儚い存在…弱者だ。折角友人になってもあっという間に別れが来る。
その別れが耐え難く辛いから朱雀のみならず長命種の多くは短命…主に人間とは深く関わろうとしないのだろう…。短命の人間からすれば『一生に一度』あるかないかの出会いでも長命の彼等には永遠に忘れられない出会い…離れ難く視えない鎖に囚われたみたいな…切ない永遠の攻め苦だ。
深く知れば知るほど愛すれば愛するほど別れは辛くなる。だから同じ種族同士狭い世界で行動を共にする。
其拠には停滞と安寧しかない。
永遠に傷付く事はないが永遠に発展しない世界…それが嫌で嫌で堪らなかったのが“朱雀”。
不死鳥…不死に近い長い永い寿命を持つクセに根は臆病な雀と変わらない彼等が嫌だった。
“もし万が一短命な人間を愛してしまったら…?”
それで先に旅たたれたら…?
自分は堪えられない。怖い。愛するべき妻が夫が子が──自分より先に死んでいく。不死鳥を置いて。
脆く儚い弱き者──なのにとてもキラキラと眩しく光り輝く彼等を知るほど、その生き方…在り方を愛すれば愛するほどに──堪えられないのだ。
…神獣と呼ばれるその多くがこんな臆病者だ。
この世界魔物には“種族進化”がある。元はスライムでもドラゴンに成ることも可能だ。…まあ、限りなくゼロに近い低い可能性だが。
魔物は魔力溜まりに生者の意思や念が混ざって自然偶発的に発生するものと朱雀や玄武のように群れで産まれるタイプの二者択一。
当然朱雀は後者、不死鳥の群れの一つ【深き森の】と言う名の里長、その家の次男坊として産まれた。
里は長男…朱雀の兄、朱里が継ぐ事が決まっている。
双子の兄と朱雀の人化した時の外見は瓜二つ。
寧ろ本来の不死鳥の姿の方が不死鳥的には区別が付き易い。
…。
「ベルは今頃何してるかな~?…… ……。あの子の気配が王国に居ない……??」
・・・・・。
暫しポカンと口をあんぐりと開けて呆然としていた…緋の長毛、腰まで伸びた長髪を後ろでハーフアップにした美形は宿の一室でポツリと呟いた。
「…私と相性最悪の氷雪帝国にあの子の気配がある、だと──ッ!?」
不死鳥:炎属性、弱点属性:氷属性
不死鳥:神獣の一種で世界的には最強種の一つとされるが打たれ弱く精神的に惰弱な者が多い。
誇れるのは長命種としてのプライド。
炎属性の魔法や魔術、空からの絨毯爆撃は中々のものだが、群れを中心とした連隊能力に頼った面が強い為例えばダンジョンのような狭い洞窟内だと混乱狼狽えて各個撃破され易い。
「…くっ、こうなったら私も氷雪大陸──氷雪帝国に…ッ!!」
フラれた事を忘れたのか?馬鹿なの、阿呆なの??
「ふ、ふふふふ…♡待っててね、私の愛しの天使…ッ!!♡」
……。
どうやらその事は綺麗すっぱり忘れているようだ。
今の朱雀が狙っているのは“ベル”のようだ。やめとけ。今ベルは温泉にゆっくり浸かっている頃…故郷の不遇を思えばベルが公爵家を見限っても仕方ない境遇だった。
彼女は漸く毒親の元を離れ綺麗すっぱり縁切り出来今失われた諸々を解消している最中…好色不死鳥朱雀、止まるんだ。君の向かう所は其拠ではない筈だ・・。
────
ゾクゥゥ~~ッ!!
「…ッ!?な、なんか途轍もない悪寒が…ッ?!湯冷めしたのかしら・・・?」
……。
いや、そんな筈はない…うん。気の所為よね。
言い知れない悪寒が背筋を駆け巡った…。
「温泉」と言えば前世日本では日本のみならず世界各地至る所に存在していた。
美智子の地元は“有馬温泉”が有名だったし、未だ衰えない人気スポットである。進学、就職を機に上京した時も休みの日は近くの銭湯を良く利用していた。
…まあそれでも『遥時』に夢中になっていた時はシャワー5分で済ませていた喪女だったから死んだのだが。
…ゲームはほどほどに。
“寝食を忘れて”夢中になっていたら美智子みたく身の破滅を迎える…。
……。
「…ふぅぅぅ~~ッ…♪♪」
…オッサンみたいなダミ声が出るのは許して欲しい。
もう“貴族令嬢”ではないので…。
…………。
……。
…私は誰に言い訳してるんだろ。
温泉。風呂。露天風呂。言い方は様々、形も様々。
だけれど……それは素晴らしい日本の文化。
思いっきり足を伸ばし身体を解し心と身体の安寧を摂る──それが『お風呂』。
「……ぁあああ゛~~ッ♡」
源泉掛け流しであるこの露天風呂も又素晴らしい…☆
やはり日本人。お風呂──取り分けこのような広々とした『温泉』に浸かるのが一番の贅沢と言えよう…。
無骨な敷石…暗黒色のアダマンタイト製だとか言う湯船、物好きなドワーフが拵えたと言うこの湯船…丁度良い大きさで頭も乗せやすく手前が低め、奥が深めとなっている…頭を乗せて見上げれば青空、雪景色。
…………。
……思えば『遥時』に嵌まってからと言うもの寝食を忘れ風呂さえもシャワー5分で済ますと言う実に勿体ない事をしていたように思う。
…や、乙女ゲーム(バイオレットに逢うため)が楽しすぎた。…………言い訳じゃないわよ?
しんしんと降る雪、身も凍える温度、一年通しても変わらない氷点下…雪景色。氷雪大地。
私みたいに耐性もなく防具や装備もなければこの世界では生きていけないだろう…自然とはそういうものだ。
前世地球では地球温暖化とかで年々氷山が溶けて大騒ぎしていたけれど…この大陸の、住人にとってはこの景色こそが“日常”なのだ、それも厳しい氷雪大地で生き残るしぶとい魔物達との終わらない生存競争が街の外、村の外一歩出れば牙を剥く。
…この地はレベルを40以上上げないと厳しい大型種の魔物や真っ白な雪や透明な凍った湖面に紛れた空飛ぶ魔魚、氷晶怪鮫等が有名だ。変幻自在に変化する氷晶怪鮫は氷雪結晶湖は一面凍っており水面3mまでは凍っているが、それより下は地下で火山と繋がって折深海に近付けば近付くほど水温は高くなる。誰も図った事がないが『遥時』の公式発行本ではこの湖面の水深は1000kmと出ている…元は海の一部だったのが永い時を掛けて地殻変動が置き今は琵琶湖二つ分ほどの楕円形の湖となった。
魔魚…魔力を帯びた魚。海の魔物、いや川や一般の湖にも彼等はいる。
やはり異世界。魔力を帯びた者は魔力無しより強い。
けれど全く魔力がない動植物は居たりするのでこの世界は不思議だ。
日本でも見たような鰯や鯵、植物なら銀杏や楓はあるし、反対に桜は精霊樹で花は春の短い二週間程度どころか千年咲き続ける薄いピンクの花弁が可愛らしく綺麗な八重桜に似た花弁の花を着ける。HPMP完全回復ポーション,超級ポーションの材料。精霊樹の花弁…錬金術師や薬師以外は精霊花、または妖精花と呼ばれ親しまれている。
千年咲き続ける精霊樹…その花を“精霊花”又は“妖精花”と呼び親しまれている高級素材、<桜島>に精霊樹は多く咲き乱れている其拠は精霊と妖精の永遠の楽園。精霊樹に宿る精霊の許可無き存在は永遠辿り着けない場所に彼等は存在している。
其拠はとても綺麗で季節も環境も違う花や樹が至る所に存在している。
『桜島』自体も移動している為今日見掛けたからと言って明日も同じ場所には居ない。
…「桜島」──の胴体は玄武、大きな亀さんが日夜気分や気紛れで海や空…宙を移動する為に一つ所に居ない。この世界では玄武も青龍も白虎や朱雀ですら等しく“途轍もなく強い魔物”に過ぎない。分類は神獣──なのだが、、、
朱雀は人化すると燃えるような緋い腰までの髪に切れ長の碧の瞳、20歳前半の爽やか好青年のような外見に中国民族衣装のような艶やかで華やかなチャイナドレスに似た上衣、下はトラウザース、足元は女性用の3㎝はあるヒールの付いたハイヒール(似合うのがなんとも…)。
明るくて陽気、人好きのする笑顔と愛想を振り撒く男女共に恋愛対象と豪語する不死鳥のユニーク個体。それがこの世界の〝朱雀〟だ。
好きなものは美しいもの、かわいいもの。
4千年生きてきた中で虜にしてきた美女・美男は星の数。(伴侶や恋人を盗られた男女の脳内で)背中を刺された回数も星の数…媚びぬ詫びぬ鑑みぬの精神で食ってきた男女凡そ2億人だと言うのだから凄まじい…。
人外の美しさを誇る朱雀とはベルとして知り合ったのは奥深い森の中だった。
その森にしかない薬草の採取…その途中で出会い頭に口説かれたので即断ったのが出会いであった。
ベル(8)を口説く魔物…いや一応神獣。
他人種とも交流出来る友好的な種族はわりとこの世界多い。
まあ大概が積極的に関わろうとはしないが。
彼等からすれば人間は酷く短命で脆く瞬きの間に死んでしまう儚い存在…弱者だ。折角友人になってもあっという間に別れが来る。
その別れが耐え難く辛いから朱雀のみならず長命種の多くは短命…主に人間とは深く関わろうとしないのだろう…。短命の人間からすれば『一生に一度』あるかないかの出会いでも長命の彼等には永遠に忘れられない出会い…離れ難く視えない鎖に囚われたみたいな…切ない永遠の攻め苦だ。
深く知れば知るほど愛すれば愛するほど別れは辛くなる。だから同じ種族同士狭い世界で行動を共にする。
其拠には停滞と安寧しかない。
永遠に傷付く事はないが永遠に発展しない世界…それが嫌で嫌で堪らなかったのが“朱雀”。
不死鳥…不死に近い長い永い寿命を持つクセに根は臆病な雀と変わらない彼等が嫌だった。
“もし万が一短命な人間を愛してしまったら…?”
それで先に旅たたれたら…?
自分は堪えられない。怖い。愛するべき妻が夫が子が──自分より先に死んでいく。不死鳥を置いて。
脆く儚い弱き者──なのにとてもキラキラと眩しく光り輝く彼等を知るほど、その生き方…在り方を愛すれば愛するほどに──堪えられないのだ。
…神獣と呼ばれるその多くがこんな臆病者だ。
この世界魔物には“種族進化”がある。元はスライムでもドラゴンに成ることも可能だ。…まあ、限りなくゼロに近い低い可能性だが。
魔物は魔力溜まりに生者の意思や念が混ざって自然偶発的に発生するものと朱雀や玄武のように群れで産まれるタイプの二者択一。
当然朱雀は後者、不死鳥の群れの一つ【深き森の】と言う名の里長、その家の次男坊として産まれた。
里は長男…朱雀の兄、朱里が継ぐ事が決まっている。
双子の兄と朱雀の人化した時の外見は瓜二つ。
寧ろ本来の不死鳥の姿の方が不死鳥的には区別が付き易い。
…。
「ベルは今頃何してるかな~?…… ……。あの子の気配が王国に居ない……??」
・・・・・。
暫しポカンと口をあんぐりと開けて呆然としていた…緋の長毛、腰まで伸びた長髪を後ろでハーフアップにした美形は宿の一室でポツリと呟いた。
「…私と相性最悪の氷雪帝国にあの子の気配がある、だと──ッ!?」
不死鳥:炎属性、弱点属性:氷属性
不死鳥:神獣の一種で世界的には最強種の一つとされるが打たれ弱く精神的に惰弱な者が多い。
誇れるのは長命種としてのプライド。
炎属性の魔法や魔術、空からの絨毯爆撃は中々のものだが、群れを中心とした連隊能力に頼った面が強い為例えばダンジョンのような狭い洞窟内だと混乱狼狽えて各個撃破され易い。
「…くっ、こうなったら私も氷雪大陸──氷雪帝国に…ッ!!」
フラれた事を忘れたのか?馬鹿なの、阿呆なの??
「ふ、ふふふふ…♡待っててね、私の愛しの天使…ッ!!♡」
……。
どうやらその事は綺麗すっぱり忘れているようだ。
今の朱雀が狙っているのは“ベル”のようだ。やめとけ。今ベルは温泉にゆっくり浸かっている頃…故郷の不遇を思えばベルが公爵家を見限っても仕方ない境遇だった。
彼女は漸く毒親の元を離れ綺麗すっぱり縁切り出来今失われた諸々を解消している最中…好色不死鳥朱雀、止まるんだ。君の向かう所は其拠ではない筈だ・・。
────
ゾクゥゥ~~ッ!!
「…ッ!?な、なんか途轍もない悪寒が…ッ?!湯冷めしたのかしら・・・?」
……。
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