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本編
初めてのショッピング
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通行証を手に入れた三巳達は、大手を振ってウィンブルドンの街並みを観光しています。
因みに門番の隊長は通行証を手に入れた時点で役目を終えましたが、見た目は大人のいない三巳達の保護者を買って出ました。なので結局一緒に街ブラしています。
「でも門番の仕事は大丈夫なのか?」
「隊長職なんて結局はただの管理職みたいなもんだ。俺が居なくても門番は機能するし、何か有れば報せは届く様にしてある。
だから子供は気にせず爺ちゃんに甘えなさい」
「うんっ。有難うダーナ爺ちゃんっ」
門番の隊長。名前をダーナーといいました。
ダーナーは感情豊かに尻尾を揺らす三巳が特に可愛いらしく、折をつけては良く頭を撫で撫でしていました。
撫でられる三巳は大きな手が気持ち良いのか、目を細めて耳をピク、ピピクと震わせます。
「うむ。やはりフード無しの方が可愛い」
元々フードを外さなかったのは、村外の集落における安全性がわからなかったからです。
けれどここ街の領主はとても良い人だし、ダーナーが子供達を守る使命感に燃えていたので、街での安全性は確保されました。
懸念事項が無くなった今、顔を隠す理由は有りません。素顔を見せた子供達にダーナーは眉尻が下がりっぱなしです。
「よーし、それじゃ何処行こうか」
「僕お金を使ったお買い物してみたい」
「それじゃあ気になるお店探ししましょ」
『買い物するなら肉!肉が良いぞ!』
元気いっぱいな三人と一匹に、後ろをついて歩くダーナーはホッコリと和みます。
「子供は元気が一番だな」
異世界の街事情は三巳も知らないので、リリ先導であっちにフラフラ、こっちにフラフラと見て周ります。
ショーウィンドウに飾られた物達を見る度に、ロダは目を輝かせてリリに「これ何あれ何」と聞いていきます。
「ここは防具屋さんよ」
「防具?こんなにゴチャゴチャしてて重そうなの、防具になるの?」
今ロダが聞いているのは銀色が眩しいフルメイルです。
山にはそもそも鎧自体が有りません。物珍しさはひとしおです。
「金属が刃物を退けるし、これは防御魔法も掛かってるから魔法も退けるのよ」
「三巳ならワンパンで凹ませれそうだけどな」
「僕なら継ぎ目の隙間から魔法を打ち込むかな?」
高級なフルメイルも、三巳とロダに掛かるとただの置き物同然でした。
三巳はカラカラ笑うし、ロダは真剣に対策を考えます。
そんな二人の会話に後ろのダーナーは口を痙攣らせました。
「流石あのローガの村の者だけある……か」
小さな呟きでしたが三巳の耳にはしっかり届いていました。
(ロウ村長は山の外で何をしてたんだ?)
そう思いましたがロウ村長の事だからきっと楽しい事だと結論付けました。
「他にも色んな種類があるから見てみる?」
クスクス笑うリリの提案に、ロダは一つ返事で頷きました。
カランとベルを鳴らして入ると、店内は壁一面に鎧や盾が飾られ、中央とカウンターのショーケースに小物の防具が飾られていました。
「あ、籠手とかもあるんだね」
「でもやっぱ村のとちと系統が違う、気がする?」
「うん。これ、金属使ってる。村のは革製品だから」
「おお、それか。でもロイドが持ってるののが強そうだぞ?」
「そりゃロイドのは竜皮で作られてるもん。金属より軽くて強いよ」
三巳とロダは物珍しくショーウィンドウに張り付き覗き込んでいます。
一見すると都会に出て来た田舎者らしいですが、会話の内容が一般人では有りませんでした。何故なら竜の皮なんて物は通常手に入り難く、高価な物だからです。
それを然も当たり前の様に出てくるものですから店員さんの方がビックリです。
「あいすいません。ウチみたいな小さな店じゃ竜皮製品はそうそう置けません」
恐縮してしまった店員さんに、三巳とロダはそういうものかと顔を見合わせます。
「それじゃあこれ買ってこうかな」
ロダはそう言って花の形をあしらった腕輪を手にしました。
「あいありがとうございます。そちら銀貨二枚でございます」
ロダは初めてのお金を使った買い物にドキドキしながら、銀貨を二枚店員さんに渡します。
「また随分可愛らしいの買ったな」
「うん。リリに似合うと思って。これなら軽いし、災いから助けてくれるんだって」
「え!?私!?」
「はい」とリリの腕に付けるロダ。まさか初めての買い物でプレゼントされるとは思わなかったリリは、顔を真っ赤にさせて喜びます。
「あ、ありがとぅ」
付けられた腕輪を大事そうに指でさすってニッコリです。
それを三巳とネルビーが横目で見ていました。
「見たかいネルビーさんや。ロダもやりよるのー」
『番に贈り物する。大人の雄の仲間入りだな』
ニヨニヨ顔の三巳に、したり顔のネルビー。さらには何かを察した店員さんとダーナーもニタリと二人を生暖かく見守るのでした。
因みに門番の隊長は通行証を手に入れた時点で役目を終えましたが、見た目は大人のいない三巳達の保護者を買って出ました。なので結局一緒に街ブラしています。
「でも門番の仕事は大丈夫なのか?」
「隊長職なんて結局はただの管理職みたいなもんだ。俺が居なくても門番は機能するし、何か有れば報せは届く様にしてある。
だから子供は気にせず爺ちゃんに甘えなさい」
「うんっ。有難うダーナ爺ちゃんっ」
門番の隊長。名前をダーナーといいました。
ダーナーは感情豊かに尻尾を揺らす三巳が特に可愛いらしく、折をつけては良く頭を撫で撫でしていました。
撫でられる三巳は大きな手が気持ち良いのか、目を細めて耳をピク、ピピクと震わせます。
「うむ。やはりフード無しの方が可愛い」
元々フードを外さなかったのは、村外の集落における安全性がわからなかったからです。
けれどここ街の領主はとても良い人だし、ダーナーが子供達を守る使命感に燃えていたので、街での安全性は確保されました。
懸念事項が無くなった今、顔を隠す理由は有りません。素顔を見せた子供達にダーナーは眉尻が下がりっぱなしです。
「よーし、それじゃ何処行こうか」
「僕お金を使ったお買い物してみたい」
「それじゃあ気になるお店探ししましょ」
『買い物するなら肉!肉が良いぞ!』
元気いっぱいな三人と一匹に、後ろをついて歩くダーナーはホッコリと和みます。
「子供は元気が一番だな」
異世界の街事情は三巳も知らないので、リリ先導であっちにフラフラ、こっちにフラフラと見て周ります。
ショーウィンドウに飾られた物達を見る度に、ロダは目を輝かせてリリに「これ何あれ何」と聞いていきます。
「ここは防具屋さんよ」
「防具?こんなにゴチャゴチャしてて重そうなの、防具になるの?」
今ロダが聞いているのは銀色が眩しいフルメイルです。
山にはそもそも鎧自体が有りません。物珍しさはひとしおです。
「金属が刃物を退けるし、これは防御魔法も掛かってるから魔法も退けるのよ」
「三巳ならワンパンで凹ませれそうだけどな」
「僕なら継ぎ目の隙間から魔法を打ち込むかな?」
高級なフルメイルも、三巳とロダに掛かるとただの置き物同然でした。
三巳はカラカラ笑うし、ロダは真剣に対策を考えます。
そんな二人の会話に後ろのダーナーは口を痙攣らせました。
「流石あのローガの村の者だけある……か」
小さな呟きでしたが三巳の耳にはしっかり届いていました。
(ロウ村長は山の外で何をしてたんだ?)
そう思いましたがロウ村長の事だからきっと楽しい事だと結論付けました。
「他にも色んな種類があるから見てみる?」
クスクス笑うリリの提案に、ロダは一つ返事で頷きました。
カランとベルを鳴らして入ると、店内は壁一面に鎧や盾が飾られ、中央とカウンターのショーケースに小物の防具が飾られていました。
「あ、籠手とかもあるんだね」
「でもやっぱ村のとちと系統が違う、気がする?」
「うん。これ、金属使ってる。村のは革製品だから」
「おお、それか。でもロイドが持ってるののが強そうだぞ?」
「そりゃロイドのは竜皮で作られてるもん。金属より軽くて強いよ」
三巳とロダは物珍しくショーウィンドウに張り付き覗き込んでいます。
一見すると都会に出て来た田舎者らしいですが、会話の内容が一般人では有りませんでした。何故なら竜の皮なんて物は通常手に入り難く、高価な物だからです。
それを然も当たり前の様に出てくるものですから店員さんの方がビックリです。
「あいすいません。ウチみたいな小さな店じゃ竜皮製品はそうそう置けません」
恐縮してしまった店員さんに、三巳とロダはそういうものかと顔を見合わせます。
「それじゃあこれ買ってこうかな」
ロダはそう言って花の形をあしらった腕輪を手にしました。
「あいありがとうございます。そちら銀貨二枚でございます」
ロダは初めてのお金を使った買い物にドキドキしながら、銀貨を二枚店員さんに渡します。
「また随分可愛らしいの買ったな」
「うん。リリに似合うと思って。これなら軽いし、災いから助けてくれるんだって」
「え!?私!?」
「はい」とリリの腕に付けるロダ。まさか初めての買い物でプレゼントされるとは思わなかったリリは、顔を真っ赤にさせて喜びます。
「あ、ありがとぅ」
付けられた腕輪を大事そうに指でさすってニッコリです。
それを三巳とネルビーが横目で見ていました。
「見たかいネルビーさんや。ロダもやりよるのー」
『番に贈り物する。大人の雄の仲間入りだな』
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