【完結】黒獅子の王は、運命を愛でる【獣人】

Sena

文字の大きさ
48 / 59

第47話 混じり合う独占欲と、甘い蜜 ※

しおりを挟む
やがて澪が、リクの膝にちょこんとまたがるように乗ってきた。

「……今日は……抱っこで……して?」

酔いもあってか、声がいつもより甘えた響きを帯びていて、リクの瞳が一瞬見開く。
そのままぐっと澪を抱きしめて、彼女の首筋に顔を埋めた。

「……澪、もう可愛すぎて……理性、なくなりそう……」

「うん……なくして、いいよ……」

リクは、彼女の中へとゆっくり沈み込む。
肌が重なるたび、粘膜が擦れあうような水音が部屋に響き、澪の喉から漏れる甘い声がリクの耳をくすぐった。

「っ……は、ぁ……ん……リク、さ……ん、きもち……いい、っ……」

彼女の声が、涙まじりに潤んでいて、全神経が澪に集中していく。
脚を引き寄せ、奥へと満たすたび、澪の身体がとろけていくのがわかった。

「ん、ふぁっ……や、ぁ……い、いの、もっと……して……?」

汗ばんだ肌が触れ合い、澪の指先が背中を撫で、尻尾の根元に触れられると、リクが小さく呻く。

「澪……っ、もう、離れたくない……」

「わたしも……リクさんを全部、わたしに……ちょうだい……」

澪が「ちょうだい」と囁いたその瞬間、リクの瞳がギラリと光った。
まるで獣の本能に火がついたように、彼の呼吸が荒くなる。

「……俺の全部、澪に……注ぎ込むからな」

喉の奥で唸るように囁きながら、リクは彼女の奥へとさらに深く沈み込んでいく。
その瞬間、澪の身体がびくんと跳ね、柔らかな吐息が漏れる。

「ぁ、んっ……リクさん、すご……いの、っ……!」

奥を押し広げられるような圧が、ひときわ濃くなった。普段は隠されているそれが、リクの昂ぶりに応じて変化していた。

熱く膨張した獣のそれは、人のものとは異なる太さと形を持ち、根元には硬く脈打つ血管が浮かび上がっている。

澪の中は、リクの熱で満たされていく。

「あぁ……っ、ん、だめ……もう、リクさんの、でいっぱい……」

リクの肉厚な舌が首筋を這い、ぬるく湿った愛撫が耳の裏をなぞる。
甘く溶けた澪の声に応えるように、舌が喉元をゆっくり這い、牙がそっと触れる。
ほんの少しだけ噛まれる感触に、澪の腰がまた震えた。

「ふぁっ……ぁ、リクさん……だめ、そこ、や……っ」

快感の波に揺られながら、澪の脚がリクの腰に絡む。
逃がすまいとするように、肌と肌がさらに密着する。

「ん、っ……澪の中、あったかい……甘くて、やばい」

尻尾がベッドの上でゆっくりとうねり、やがて澪の腰を軽く撫でた。
それだけで澪の身体が跳ね上がる。

「っ、ああ……リク、さん……!そこ、だめ……っ……」

荒々しい呼吸が耳元を掠め、リクの存在が圧のようにのしかかってくる。
それが心地よくて、怖いくらいに嬉しくて、澪の中はとろとろに溶けていた。

「もう……リクさんしか、わかんなくなる……っ」

「全部忘れていい……番の俺だけ、覚えてて……」

リクがゆっくりと動くたび、水音がくちゅくちゅと濃く響く。
ぬるりと澪の中をなぞると、肉の奥が痺れたように熱を帯びていく。

「ふあっ……!や、もっと……来て、リク、さん……っ」

濡れた音と、ふたりの荒い呼吸だけが空間を満たしていく。
リクの手が澪の胸を包みこみ、指先でやさしく、執拗に弄る。

「可愛すぎる……もう、離せない……」

「……わたしも……離れたく、ない……リクさん、じゃなきゃ、だめ……っ」

リクの腰がぐっと沈み込むと、奥深くまで彼が届いた。

「ああぁっ……!だめ、そこ、そこ……っ」

番として、心も身体も完全に溶け合っていく。
境界線が曖昧になる。ふたりが交わるたび、魂ごと重なっていくような錯覚に、澪の喉が甘く震えた。

「……澪、もっと俺を、感じて……全部、澪だけに注ぐ……」

「……ぅん……リクさん、の……ちょうだい……全部、わたしに……」

その瞬間、リクが深く押し込んでくる。
体の奥で熱が爆ぜ、澪の身体がびくびくと跳ねた。

「ふあ、ぁあっ……ん……っ、いっぱい……きてる……!」

リクは彼女の中で達ながら、潤んだ瞳で見つめる。
澪の頬には涙がにじみ、唇が何度も彼の名を甘く呼んだ。

「澪……俺の番……愛してる……」

「……ん……わたしも……リクさん……大好き……」

肌と肌が重なったまま、尻尾がそっと澪の腰に巻きつく。
ふたりの身体から立ちのぼる甘い匂いと、水音の余韻。



汗と熱の余韻が残るベッドの中、澪はリクの腕に包まれながら、小さく身を震わせた。
背中をそっと撫でるだけで、びくんと反応してしまう身体。それすら、リクにはいじらしくてたまらない。

「……そんなに震えるほど……気持ちよかったか?」

耳元で囁くようにそう言うと、澪は頬を真っ赤にして、ぷるぷると小さく首を横に振る。

「違うの……リクさんが、くっついてくるから、……あったかくて……だから……」

言葉の最後は、リクの首元に顔をうずめてしまった。
リクはくすりと笑い、彼女の細い肩をそっと抱きしめた。

「……そうか。なら、ずっとくっついてような」

リクは片足を澪の足に絡めるように滑らせ、ぴたりと密着させる。
そして長く太い尻尾をくるんと回して、澪のお腹に沿わせると、毛先で優しく撫でた。
そのたびに、澪は声にならない吐息をもらし、ぴくりと腰を跳ねさせる。

「……ん、や……っ、くすぐったい……」

「澪が可愛すぎて、俺の尾も勝手に動いてるんだよ」

穏やかに囁く声とは裏腹に、尾はますます澪のお腹にまとわりつき、名残惜しそうに肌を撫でてくる。
そんな愛情表現すら、今のリクには欠かすことができなかった。

少しの間、静かに時間が流れたあと――
リクはふっと、いつになく真剣な表情で澪を見つめた。

「なあ、澪」

「……うん?」

「……さっきの、『帰らない』って言葉。あれは、冗談でも……本当に、俺にはキツイ」

リクの声が少しだけ震えていた。
いつも強くて揺るがないはずの彼の、本能の奥に触れるような低い響き。
澪は息を呑んで、顔を上げた。

「……ごめんなさい。あんなこと言うつもりじゃなかったの。本当は……」

言いながら、澪はリクの胸にそっと手をあてた。
まだ熱が残る肌越しに、彼の鼓動が伝わってくる。

「帰らない、なんて……そんな気持ちなかった。お酒も入ってて、リクさんのことが好きすぎて……わたし、ちょっとだけ、ヤキモチ焼いてた……」

唇を噛みながら視線を伏せた澪に、リクはたまらず唇を寄せた。
けれど、その寸前、澪が先に小さく背伸びして、リクの唇にふわりとキスを落とした。

「……ごめんね、リクさん。もう言わない」

その声が、触れるように優しく、甘くて――
リクの喉が低く唸る。

「もう一回言って。……謝る澪、めちゃくちゃ可愛かった」

「……っ、やだ、バカ……」

唇を軽く尖らせた澪を、リクはぎゅっと抱きしめ、尾でもう一度柔らかく撫でつけた。
肌を合わせたまま、ふたりの間に甘い熱がじわりと溶けていく。

離れたくない。
この腕の中に、ずっといてほしい――

リクの強い本能と、澪のとろけるような安心感が、そっと重なり合っていった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

最愛の番に殺された獣王妃

望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。 彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。 手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。 聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。 哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて―― 突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……? 「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」 謎の人物の言葉に、私が選択したのは――

【完結】呪いを解いて欲しいとお願いしただけなのに、なぜか超絶美形の魔術師に溺愛されました!

藤原ライラ
恋愛
 ルイーゼ=アーベントロートはとある国の末の王女。複雑な呪いにかかっており、訳あって離宮で暮らしている。  ある日、彼女は不思議な夢を見る。それは、とても美しい男が女を抱いている夢だった。その夜、夢で見た通りの男はルイーゼの目の前に現れ、自分は魔術師のハーディだと名乗る。咄嗟に呪いを解いてと頼むルイーゼだったが、魔術師はタダでは願いを叶えてはくれない。当然のようにハーディは対価を要求してくるのだった。  解呪の過程でハーディに恋心を抱くルイーゼだったが、呪いが解けてしまえばもう彼に会うことはできないかもしれないと思い悩み……。 「君は、おれに、一体何をくれる?」  呪いを解く代わりにハーディが求める対価とは?  強情な王女とちょっと性悪な魔術師のお話。   ※ほぼ同じ内容で別タイトルのものをムーンライトノベルズにも掲載しています※

愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました

蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。 そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。 どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。 離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない! 夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー ※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。 ※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。

私から何でも奪い取る妹は、夫でさえも奪い取る ―妹の身代わり嫁の私、離縁させて頂きます―

望月 或
恋愛
「イヤよっ! あたし、大好きな人がいるんだもの。その人と結婚するの。お父様の言う何たらって人と絶対に結婚なんてしないわっ!」 また始まった、妹のワガママ。彼女に届いた縁談なのに。男爵家という貴族の立場なのに。 両親はいつも、昔から可愛がっていた妹の味方だった。 「フィンリー。お前がプリヴィの代わりにルバロ子爵家に嫁ぐんだ。分かったな?」 私には決定権なんてない。家族の中で私だけがずっとそうだった。 「お前みたいな地味で陰気臭い年増なんて全く呼んでないんだよ! ボクの邪魔だけはするなよ? ワガママも口答えも許さない。ボクに従順で大人しくしてろよ」 “初夜”に告げられた、夫となったルバロ子爵の自分勝手な言葉。それにめげず、私は子爵夫人の仕事と子爵代理を務めていった。 すると夫の態度が軟化していき、この場所で上手くやっていけると思った、ある日の夕方。 夫と妹が腕を組んでキスをし、主に密会に使われる宿屋がある路地裏に入っていくのを目撃してしまう。 その日から連日帰りが遅くなる夫。 そしてある衝撃的な場面を目撃してしまい、私は―― ※独自の世界観です。ツッコミはそっと心の中でお願い致します。 ※お読みになって不快に思われた方は、舌打ちしつつそっと引き返しをお願い致します。 ※Rシーンは「*」を、ヒロイン以外のRシーンは「#」をタイトルの後ろに付けています。

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

人形となった王妃に、王の後悔と懺悔は届かない

望月 或
恋愛
◆第18回恋愛小説大賞で【優秀賞】を戴きました。 ありがとうございました! 「どちらかが“過ち”を犯した場合、相手の伴侶に“人”を損なう程の神の『呪い』が下されよう――」 ファローダ王国の国王と王妃が事故で急逝し、急遽王太子であるリオーシュが王に即位する事となった。 まだ齢二十三の王を支える存在として早急に王妃を決める事となり、リオーシュは同い年のシルヴィス侯爵家の長女、エウロペアを指名する。 彼女はそれを承諾し、二人は若き王と王妃として助け合って支え合い、少しずつ絆を育んでいった。 そんなある日、エウロペアの妹のカトレーダが頻繁にリオーシュに会いに来るようになった。 仲睦まじい二人を遠目に眺め、心を痛めるエウロペア。 そして彼女は、リオーシュがカトレーダの肩を抱いて自分の部屋に入る姿を目撃してしまう。 神の『呪い』が発動し、エウロペアの中から、五感が、感情が、思考が次々と失われていく。 そして彼女は、動かぬ、物言わぬ“人形”となった―― ※視点の切り替わりがあります。タイトルの後ろに◇は、??視点です。 ※Rシーンがあるお話はタイトルの後ろに*を付けています。

第3皇子は妃よりも騎士団長の妹の私を溺愛している 【完結】

日下奈緒
恋愛
王家に仕える騎士の妹・リリアーナは、冷徹と噂される第3皇子アシュレイに密かに想いを寄せていた。戦の前夜、命を懸けた一戦を前に、彼のもとを訪ね純潔を捧げる。勝利の凱旋後も、皇子は毎夜彼女を呼び続け、やがてリリアーナは身籠る。正妃に拒まれていた皇子は離縁を決意し、すべてを捨ててリリアーナを正式な妃として迎える——これは、禁じられた愛が真実の絆へと変わる、激甘ロマンス。

【完結】愛する人はあの人の代わりに私を抱く

紬あおい
恋愛
年上の優しい婚約者は、叶わなかった過去の恋人の代わりに私を抱く。気付かない振りが我慢の限界を超えた時、私は………そして、愛する婚約者や家族達は………悔いのない人生を送れましたか?

処理中です...