フューマン

nandemoE

文字の大きさ
9 / 155

安楽死7

しおりを挟む
「でも……ずっと、こういう本音を言わないで来たんですよね」

「ま、社会で生きてる人間は殆ど本音言えませんからね」

「じゃあ、私が今聞いてるのは人間の生の声なんだ」

「そりゃあ死ぬ前ですからね」

「見栄も、保身も、立場も。恥もへったくれも無い人間の心の内側、か」

「他の人間のことは知りません。でも、紛れも無く俺も普通の人間のはずです、普通の」

「そうですね。そう考えると、私、案外貴重な話を聞いてるのかも知れないですね。何か、今になってようやく喜屋武さんの話を本心で聞いてみたいと思えて来ました」

「遅いな」

「あはは、ごめんなさい。でも、私も腹を括りました。気が済むまで何時間でも付き合いますよ、喜屋武さんの最期の話。あ、ちょっと待ってください。ビール持って来ても良いですか?」

「死神さん自由だなあ」

「生きるって、良いものですよ?」

 そうして暫くの間、大君は死神を名乗る女性と生涯を振り返って語り明かしたのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

運極のおっさんが挑む明るいダンジョン攻略のススメ~攻撃も防御も素早さも初期値だけど運だけで乗り切るぜ~(旧題 ラヴィアンローズはこれからだ)

TB
ファンタジー
第三次世界大戦後、地球にダンジョンが現れた。 主人公『速水アキラ』は三十九歳のアラフォーリーマンだったが、勤務していたブラック企業に嫌気がさして、一念発起、【バラ色の人生】を目指してダンジョンシーカーとして生きる道を選択した。 チュートリアルダンジョンのゴール地点に到達したアキラが手に入れる一つのアイテム。 【ラッキーリング】実はこのアイテム名前は凄いが結構な地雷アイテムだった。 全てのステータスがLUCに変換され、他は全部初期値に固定されてしまう。 しかも外せない。 ダンジョンシーカーとしては致命的とも思えるスタートとなったが……アキラは果たして【バラ色の人生】を手に入れることは出来るのか?

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

あべこべな世界

廣瀬純七
ファンタジー
男女の立場が入れ替わったあべこべな世界で想像を越える不思議な日常を体験した健太の話

30歳の英雄王は転生勇者を拾い無双に育てます

蒼井青龍
ファンタジー
山奥の小屋でのんびり暮らしていた 英雄王のライに、現世から転生してきた赤ん坊を立派な無双勇者に育て世界を魔王族から守る 英雄譚

フローライト

藤谷 郁
恋愛
彩子(さいこ)は恋愛経験のない24歳。 ある日、友人の婚約話をきっかけに自分の未来を考えるようになる。 結婚するのか、それとも独身で過ごすのか? 「……そもそも私に、恋愛なんてできるのかな」 そんな時、伯母が見合い話を持ってきた。 写真を見れば、スーツを着た青年が、穏やかに微笑んでいる。 「趣味はこうぶつ?」 釣書を見ながら迷う彩子だが、不思議と、その青年には会いたいと思うのだった… ※他サイトにも掲載

処理中です...