10 / 21
またもや気管挿管
しおりを挟む
カズくんはリカバリールームで、5日ほど過ぎた頃。透析を週3日に戻し、ステロイド剤も中止されていました。
落ち着いた・・・
誰もがそう思っていたのですが・・・
7日目にお見舞いにいくと、酸素が再び5Lマスクに上がっていました。
どうしたのか聞くと、
「透析の後から調子が悪い」
と、言うのです。
私は心配になり、看護師さんを呼びます。
看護師さんは、
「大丈夫ですよ。」
と言うだけで、どう言う状態なのかは説明をしてくれませんでした。
1時間ほど私は病室にいましたが、その間、酸素はドンドン上がっていき、7Lまで上がっていました。
カズくんは、オーバーテーブルに寄りかかり、ゼーゼーと喘鳴をしながら息をしています。
私は、直感しました。今晩は医者からの呼び出しがあると。
そこで、私はカズくんにまた来ると伝えて、リカバリールームを後にしました。
私は家に帰ると、すぐさま風呂に入り、ご飯を食べました。
明日は、丁度仕事はお休みでしたし。
夜の呼び出しに備えて、準備をしました。
こうして早めに就寝をしたのです。
そして、それは夜中の2時でした。
スマホの着信音が、夜中に鳴り響きます。
私は飛び起きて、電話に出ます。
やはり看護師さんでした。
「今すぐ病院へ来てください」
私はすぐに電話を切ると、服を着替えて病院へ向かいました。
病院へ着くと、看護師さんが待っていて、
「今処置中なので、おかけになってお待ちください」
と、対応されました。
私は、流行る思いをなんとか抑えて、病棟のホールの椅子にかけて待ちました。
30分ほどして、リカバリールームから主治医が出てきました。
私が椅子から立ち上がると、
「今、再び人工呼吸器を装着しました。出来ることは全てやっています。」
そう、主治医は言ってきました。
ああ、まただ!
私は体から力が抜けそうになりましてが、なんとか踏ん張ってその場に立ち続けます。
「分かりました」
なんとか返事をすると、主治医は会釈をしてその場を離れていきました。
側についていた看護師は、
「大丈夫ですか?」
と、私に声を変えてきました。
大丈夫なわけがない!
しかし、私は頷いて、カズくんに会いたいと伝えました。
看護師は了解すると、私をリカバリールームへと連れて行ってくれました。
そこにいたのは・・・
眠らされ、人工呼吸器に繋がれたカズくんでした。
機械の音が再びカズくんの呼吸にシンクロして聞こえます。
私は泣きそうになりながら、それを必死にこらえると、今は動かない手に自分の手を添わせた。
「カズくん、頑張ったね」
私はそう言って5分ほど無言でそこに立ち尽くした。
そして、すでに時間は夜中の3時を回っていた。
私は看護師さんに、
「よろしくお願いします」
と言うと、リカバリールームを後にした。
帰りの車の中、私は堪えていた涙がブワッと溢れた。
恥ずかしいほど大声で泣きながら、何度も何度もカズくんの名前を呼んだ。
ここから、カズくんの人工呼吸器は、中々外されることがなくなるのである。
落ち着いた・・・
誰もがそう思っていたのですが・・・
7日目にお見舞いにいくと、酸素が再び5Lマスクに上がっていました。
どうしたのか聞くと、
「透析の後から調子が悪い」
と、言うのです。
私は心配になり、看護師さんを呼びます。
看護師さんは、
「大丈夫ですよ。」
と言うだけで、どう言う状態なのかは説明をしてくれませんでした。
1時間ほど私は病室にいましたが、その間、酸素はドンドン上がっていき、7Lまで上がっていました。
カズくんは、オーバーテーブルに寄りかかり、ゼーゼーと喘鳴をしながら息をしています。
私は、直感しました。今晩は医者からの呼び出しがあると。
そこで、私はカズくんにまた来ると伝えて、リカバリールームを後にしました。
私は家に帰ると、すぐさま風呂に入り、ご飯を食べました。
明日は、丁度仕事はお休みでしたし。
夜の呼び出しに備えて、準備をしました。
こうして早めに就寝をしたのです。
そして、それは夜中の2時でした。
スマホの着信音が、夜中に鳴り響きます。
私は飛び起きて、電話に出ます。
やはり看護師さんでした。
「今すぐ病院へ来てください」
私はすぐに電話を切ると、服を着替えて病院へ向かいました。
病院へ着くと、看護師さんが待っていて、
「今処置中なので、おかけになってお待ちください」
と、対応されました。
私は、流行る思いをなんとか抑えて、病棟のホールの椅子にかけて待ちました。
30分ほどして、リカバリールームから主治医が出てきました。
私が椅子から立ち上がると、
「今、再び人工呼吸器を装着しました。出来ることは全てやっています。」
そう、主治医は言ってきました。
ああ、まただ!
私は体から力が抜けそうになりましてが、なんとか踏ん張ってその場に立ち続けます。
「分かりました」
なんとか返事をすると、主治医は会釈をしてその場を離れていきました。
側についていた看護師は、
「大丈夫ですか?」
と、私に声を変えてきました。
大丈夫なわけがない!
しかし、私は頷いて、カズくんに会いたいと伝えました。
看護師は了解すると、私をリカバリールームへと連れて行ってくれました。
そこにいたのは・・・
眠らされ、人工呼吸器に繋がれたカズくんでした。
機械の音が再びカズくんの呼吸にシンクロして聞こえます。
私は泣きそうになりながら、それを必死にこらえると、今は動かない手に自分の手を添わせた。
「カズくん、頑張ったね」
私はそう言って5分ほど無言でそこに立ち尽くした。
そして、すでに時間は夜中の3時を回っていた。
私は看護師さんに、
「よろしくお願いします」
と言うと、リカバリールームを後にした。
帰りの車の中、私は堪えていた涙がブワッと溢れた。
恥ずかしいほど大声で泣きながら、何度も何度もカズくんの名前を呼んだ。
ここから、カズくんの人工呼吸器は、中々外されることがなくなるのである。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる