淫獄の玩具箱

asami

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第十七話

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 俺は新型のフルサイズミラーレスカメラを買おうと思ったが金がない。
アルバイトを探そうと思ってインターネットを調べているとよさそうな仕事を見つけた。
ショッピングセンターで子供相手に開催される魔法少女ショーのビラくばりだ。
コスプレをしてビラを配るだけでいい楽な仕事だ。
俺はさっそく電話して約束の時間にショッピングセンターに行った。
ショーは午後はじまるのでその前にコスプレをして近所の商店街でビラを配って欲しいと言われた。
俺はきっと魔界の魔物かなにかのコスプレをするんだと思った。
「じゃあ、これに着替えて下さいね」と言って渡されたのは女子高生が着るようなセーラー服だ。
それに下着のブラジャーとパンティーも渡された。
女子高生が着るような水色のレース模様の下着だ。
俺はまだ小さかったころに姉の幼馴染みの誕生会で女装させられたことがある。
その時にワンピースの下に着せられたのもこんな感じの下着だった。
俺は女装させられたときオXンXンが立ってしまい、女の子たちにからかわれた事を思い出した。
その頃はまだ小さかったからなんで自分のオXンXンが立ったのか理由が分からなかったが、今思い出してみると死んでしまいたいほど恥ずかしい。
もう一度女装をすると思うなんだか変な気分になって女装をしたいのかしたくないのか自分でも訳が分からなかった。
「これを俺が着るんですか」と俺は言い返した。
「もちろんですこれが魔法少女のコスプレ衣装なんですよ。他の衣装はもう残ってないのでこれを着て下さい」と言われて俺は困ってしまった。
「コスプレしてビラを配る仕事なんですよ。ちゃんと言いましたよね」と言われて俺は言い返せなかった。
俺はトイレでセーラー服に着替えると化粧もしてもらった。
見た目はどうにか女子高生に見えなくもないがスカートが短くて恥ずかしくてとても歩けない。
ブラジャーには大きなパッドが入れてあって胸がブラウスの前に突き出て足元がみえない。
胸の大きい女の子はいろいろと苦労があるものだと初めて気がついた。
近所の商店街を一回りしてビラを配ったが、友達にでも見つかったりしないかと思ってびくびくしながらビラを渡した。
しばらくビラを配ったあとショッピングセンターに戻るとショーはもう始まっていた。
魔法少女役の女の子が魔界の魔物をバックに主題歌を歌っている。
俺はすぐにでもセーラー服を脱ぎたかったがショーが終わるまでは着替えをするのは無理みたいだ。
俺はどうしようかと思ったが、駅前のモスバーガーで時間潰しをしようと思った。
モスバーガーまで来て店に入ろうとしたが店の中には大勢の女子高生が居るのが目に入った。
普段なら女子高生が居ても気にはならないが、今はセーラー服で女装している。
とても恥ずかしくて店の中には入れなかった。
どうしようかと思っていると「ちょっと、君可愛いねカラオケでもしないか」と男性に声を掛けられた。
知り合いかと思ったが見たことのない顔だ。
それに中年の腹のでたオヤジでどう考えても変だ。
どうやら俺の事を本物の女子高生だと思ってナンパするつもりらしい。
俺は本当の事を行った方がいいかと思ったが、女子高生の振りをして男をからかうのも面白いと思った。
男と一緒にカラオケ店に入ると飲み物を勧められた。
一口飲んで見ると舌にピリッと来た。
なんだか変だと思ったがそのまま飲み込むと胃袋が熱くなった。
頭がぼんやとして目眩がしてきた。



 目が覚めたとき俺は公園のベンチで寝ているのに気がついた。
家に戻ったはずだと思ったがどうも違っていたらしい。
どうやらコスプレのセーラー服を着たまま公園のベンチで寝たしまったらしい。
昨日の事を思い出そうとしたが、カラオケを出た所までは覚えているがそのあとの記憶がない。
俺は尿意がしたのでトイレを探した。
見回してみると少し奥にトイレが見えたので俺は急いでトイレに駆け込んだ。
セーラー服を着ているので便器に座って小便をしようとしたとき俺は愕然とした。
股間にあるべきものがないのだ。
何度も手で触って確かめたがやっぱりない。
それでも小便がでるので用は済ませたがやっぱり変だ。
トイレの鏡で自分の顔を確かめてみたがいつもの俺の顔とは全然違う。
お化粧をしているから別人に見えるのかとも思ったが顔の輪郭が全然違う。
胸に手を当てて確かめると肉の塊の感触があって本物の胸だ。
何がなんだかさっぱり訳が分からない。
俺は昨夜何があったのか思い出そうとしてみた。
俺は昨日までは確かに男だったはず。
ビラ配りのバイトでセーラー服の女装をしたが、それだけで身体が女になるはずがない。
俺はセーラー服を着たままなので着替えようと思ったが着替えがない。
持ち物をさがすと財布と携帯をもっている。
これなら家に帰る電車賃くらいはありそうだと思って公園を出たが自分がどこにいるのか分からない。
景色を確かめると体育館が近くにあるのが見えた。
どうやら渋谷にいるらしいと俺はなんとなく気がついた。
とりあえず渋谷駅まで歩くことにした。

 坂を下ってセンター街まで出ると人通りが多くて歩いているだけでも他の人とぶつかりそうになる。
渋谷の駅が見えてきたが俺はどうしようかと迷った。
このまま電車に乗って家に帰る訳にもいかないしかと言って行く当てもない。
とりあえず喉が渇いたのでどこかで一休みしようと思った。
財布を確かめるとコーヒー代くらいはある。
ケンタッキーを見かけたので、一休みしてコーヒーを飲むことにした。
レジでコーヒーを買って席を探したが、店はかなり混んでいてなかなか席が見つからない。
しばらくトレーを持って待っていると、席が空いたのでやっと座れた。
コーヒーに砂糖とミルクを入れていると「その席座っていいわよね」と声を掛けられた。
顔を上げると女子高生がすぐ俺の目の前に立っている。
俺は女子高生の制服が俺と一緒なのに気が付いた。
俺はどう返事をしていいのか一瞬迷ったが、俺が返事をする前に女子高生は俺の前の席に勝手に座った。
「あなた今日学校さぼったんでしょう、勝手にさぼると大変よ」と女子高生が俺に話しかけてきた。
「私邦美って言うのよ。宜しくね」と女子高生が挨拶した所をみると俺とは知り合いではないらしい。
「私は晴子です」と俺は仕方なく返事をした。
邦美ちゃんは席に着くなり、もの凄い勢いで喋りだした。
俺は適当に相槌を打ちながら、邦美ちゃんの話を聞いていた。
邦美ちゃんの話は全部が全部男と女の話で、それ以外の話題は一切ない。
女子高生というのはそんなに男と女の事にしか興味がないのかと思って呆れてしまった。
しばらくお喋りが続いた後に邦美ちゃんが「晴夫ちゃんお腹空いたでしょう、ご飯食べにいかない」と誘った。
俺は「お金がないから」と断ろうとしたが「大丈夫、女の子ならただでご飯食べられる店があるのよ」と邦美ちゃんが言い出した。
女の子ならただでご飯が食べられる店なんか聞いたこともないけど、邦美ちゃんが言うので一緒に行くことにした。
センター街をしばらく歩いて小道に入ると、坂を上がった途中に「相席居酒屋」の看板が見えた。
「ここよ、タダでご飯食べられるのは」と邦美ちゃんに言われて俺は一緒に中に入った。
店はランチタイムらしくて、お昼の食事をしている客の姿が見えるがどの席も男性二人に女性二人が向かい合って座っている。
男性が女性に食事を奢るシステムになってるらしくて、順番を待つ男が何人か並んでいる。
相手は選べない仕組みらしくて、誰と相席になるのかは分からない。
すぐに席に案内されると、男性が二人私達の前に座った。
二人とも背広を着ているが普通のサラリーマンの背広よりも細身だ。
髪も染めているのでどうみても普通のサラリーマンではない。
ランチメニューを適当に選んで注文を済ませるとさっそく男が話しかけてきた。
邦美ちゃんは楽しそうに笑顔で男達とお喋りを始めた。
男は何気ない会話の中にもエッチな下ネタを混ぜて俺達の反応を面白がってる様子だ。
俺は別に男と喋ったところで楽しくもないが、邦美ちゃんは何を言われてもニコニコしてる。
初対面の相手なのにこんなに楽しそうに男とお喋りができるなんて女というのはとんでもない生き物だ。
食事も済んだ後、俺達は男達がレジで会計を済ませるのを待った。
お昼のランチタイムだからそれほど高額でもないがそれでも結構な金額を払ってる。
店を出ようとすると「これからカラオケに行かないか」と男達に誘われた。
お昼の食事を奢ってもらったので、カラオケに誘われたら断るわけにもいかない。
邦美ちゃんは「わたしカラオケ大好きなんです」と嬉しそうな口ぶりで返事をした。
相席居酒屋というのは最初からナンパのための店で、食事のあとカラオケに誘われるのは当たり前の事らしい。
坂道を上がって大通りにでると、カラオケ店が見えた。
カラオケルームに案内されると、さっそく邦美ちゃんが曲を選び始めた。
四人で何曲か歌ったあと男の子が「面白いビデオがあるから見ないか」と言い出した。
どうやら携帯の動画をカラオケの液晶画面で見られるらしい。
「どんなビデオなんですか」と邦美ちゃんが聞くと男の子は「見てのお楽しみだぜ」と言って教えてくれない。
男が液晶画面の裏にあるコネクターに携帯をつなぐとさっそく液晶画面に動画が映し出された。
裸の男とセーラー服を着た女が身体を絡ませている画像が映ってすぐにアダルトビデオだと分かった。
それもモザイクなしの裏ビデオだ。
裏ビデオなんて珍しくもないがいつもはパソコンの小さな画面で見てるだけだ。
家に置いてある液晶テレビの倍くらいもある巨大な液晶テレビで見ると迫力が全然ちがう。
まるで目の前で実際に男と女が居るみたいに見える。
女の方はまだ幼くて女子高生らしいが、男は太った中年の男性だ。
どうやら援助交際のカップルらしい。
「このビデオ何なんですか」と邦美ちゃんが大きな声を上げた。
「お前らも金が欲しいんだろう、いくら欲しいんだ」と男の子が言うと邦美ちゃんは「馬鹿にしないで下さい。私帰ります」と言い返した。
俺はこんな男の子達の相手をしていたら何をされるか分からないと思って邦美ちゃんの手をつかんで部屋から出ようとした。
「おい逃げるんじゃねえ」と男の子の一人が大声をだした。
俺は必死でドアのノブを握って開けようとしたが手が震えてうまくいかない。
男の子達はすばやい動きで俺と邦美ちゃんに飛び掛かると床に押し倒してきた。
俺は男の子の急所を蹴飛ばそうとして足を蹴り上げたが上手くいかない。
男の子の体が俺の体の上に覆い被さってくると息が苦しくて身動きできなくなった。
諦めて体の力を抜くと男の子の手が俺のスカートの下に手を入れてオXXコに直に触れてきた。
「おい、濡れてるじゃないか、そんなに男が欲しいのか。この女とんでもないドスケベ女だぜ」と男の子に言われて俺は何も言い返せなかった。
俺の身体を襲う欲望は、嵐のような激しさだった。
しだいに激しさを増す欲望には抵抗する気力もなくなるほどの荒々しさがあった。
俺の体は空高く放り上げられたまま、落ちることを許されずに回り続けた。
子宮からあふれる潮の流れがつま先から頭のてっぺんまでを奔流となって走り抜けていった。
意志を失った人形の体を女の宿命が支配し続けた。
支配者が最後の満足の時を告げるのを待つしかもう希望はなくなった。
男の欲望は俺の体を十分に楽しむと、ようやく最後の一撃で俺を貫いた。
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