【完結済み】私達はあなたを決して許しません

asami

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 わたし、アリス・フォン・エルゼンは、かつて王宮で最も美しい令嬢と謳われていた。青い瞳と金色の髪、優雅な立ち居振る舞いは貴族社会の憧れの的だった。しかし、その美しさは時に災いをもたらす。婚約者である皇太子レオナルドの心を他の者に奪われ、彼は私の前でその妹、エリザベスと親密にしていた。婚約を破棄されたことは、私の心に深い傷を残した。



「アリス、もう終わりにしよう。このままではお互い不幸になるだけだ」と、レオナルドの冷たい声が耳に残った。



彼の言葉は私の心に深く突き刺さり、絶望と怒りが渦巻く。妹のエリザベスは、かつては私の親友だったが、今や裏切り者としか思えない。彼女の笑顔が、私を嘲笑うかのように思えた。







婚約破棄から数ヶ月が経った。私は心の底から復讐を誓った。彼らが私を裏切ったことは、決して許されるべきではない。私の中に眠る闇が、徐々に目を覚まし始めた。私は自らの力を借りて、彼らに恐怖を与える計画を練った。



ある晩、私は古い魔法書を手に入れた。それは禁忌の呪文が記された書物だった。この呪文を使えば、私の復讐が果たされるだろう。心の中で何度も唱え、私は決意を固めた。



「これで、彼らは私に屈するだろう」と、呪文の効果を思い描き、私は夜の闇に身を沈めた。







計画を実行に移したその日、王宮の夜は異様な静けさに包まれていた。私は呪文を唱え、王宮の広間に足を踏み入れた。冷たい風が吹き抜け、薄暗い空間で私の声が響く。背後に気配を感じながら、呪文を続けた。



すると、突然、暗闇から何かが現れた。それは、私がかつて愛した者たちの怨念だった。彼らの顔は恐怖で歪み、私を見つめていた。レオナルドとエリザベスは、私の目の前で震えながら逃げようとするが、足がすくんで動けない。



「あなたたちが私を裏切ったから、今度は私があなたたちを恐れさせる番よ」と、私は彼らに向かって叫んだ。







その後、恐怖の夜は続いた。王宮は狂気に包まれ、住人たちは次々と失踪していった。レオナルドとエリザベスもまた、私の復讐の手段にされ、恐怖におののいていた。彼らの姿は日に日に衰えていく。



しかし、私の心の中には次第に疑念が生まれてきた。果たして、本当に復讐を果たすことが正しいのか?彼らを恐れさせることで、私自身もどんどん闇に飲み込まれているように感じた。一体、どこまで私の心は堕ちていくのか。



「アリス、私を許して」と、エリザベスの声が耳に響く。彼女はもはやかつての無邪気な妹ではなく、怯えた存在だった。私の心は揺れ動くが、それでも復讐の炎は消えない。



### 第五章: 終焉と贖罪



最終的に、私の復讐は思いもよらぬ形で終わりを迎えた。王宮の広間で、私はエリザベスとレオナルドを対峙させた。彼らの目には恐怖が宿り、私の心の中には復讐の快感が渦巻いていた。しかし、何も感じない自分に気づく。復讐を果たしても、心の空虚さは埋まらない。



「あなたたちを許すことはできない。でも、私もこのままではいられない」と、涙が溢れた。私は呪文を唱え、彼らを解放することを選んだ。闇の中から解き放たれた彼らの姿は、私の心に新たな感情を呼び起こした。



結局、復讐がもたらしたものは、私自身の破滅だった。王宮は再び静寂を取り戻し、私は一人残された。心の奥底に残った闇は、私の中で静かに息を潜めている。



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