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 あれから1週間ほど経ったある日のこと……
ラビオリオ達はギルドにいた。
というのも、今日はクエストを受ける予定ではないからだ。
では、なぜいるのか? その理由は簡単である。
ラビオリオ達は帝国について調べていたのだ。
帝国についての情報が少なすぎるため、ラビオリオ達は情報を集めることにした。
そこで、帝都に住んでいる冒険者に聞き込みをしようということになったのだ。
ちなみに、今ここにいるメンバーはラビオリオとアルスレイヤルとベルベルマーとナイガラガだ。
他のみんなは用事があるらしく、今回は参加できないらしい。
「それにしても、意外と冒険者が多いな……」
「確かにそうだね」
「そうなのか?」
「ああ、帝都の冒険者は基本的に依頼をこなすのがメインだからな」
「そうなんだね」
「ところで、どうやって聞き込みをするんだ?」
「それは、とりあえず酒場に行ってみようと思っている」
「なるほど」
「よし、行くか!」
~~~ 数分後、ラビオリオ達一行は酒場に来ていた。
そこには、多くの冒険者がいた。
「さてと……どこに座るか……」
「おっ!あそこのテーブル空いてるぜ!」
ベルベルマーが指差した方を見ると4人組の男達が座って酒を飲んでいた。
「あの人達かい?」
「ああ、間違いないぜ!」
「よし、行ってみるか」
4人の男達に近づき話しかけた。
「すみません、少しいいですか?」
「ん?どうした?」
「俺たちは冒険者のチームを組んでまして……」
「それで?」
「今、あなた方に質問をしてもいいか確認したくて……」
「そういうことか、別に構わないぜ」
「本当ですか?ありがとうございます」
「おう、何でも聞いてくれ」
「では、いくつか質問させていただきますね」
それからしばらく、ラビオリオは質問をした。
その結果、わかったことがあった。
まず、彼らはBランクの冒険者で名前は『炎の剣』というらしい。
それから、彼らは普段はこの近くのダンジョンでレベル上げをしているらしい。
最後に、彼らはかなりの酒豪らしい。
「なるほど……色々と教えてくれてありがとうございました」
「いえいえ、どういたしまして」
「ところで、お二人はどうしてこの国に?」
「俺は武者修行のために来たんだ」
「へぇ~、すごいですね!」
「まあ、お前らも頑張れよ!」
「はい!」
こうして、ラビオリオ達の聞き取り調査は終了した。
「よし、次はどこに行くか……?」
「うーむ……」
「あっ!あそこに人がいっぱい集まってるよ!」
「ほんとだ!行ってみよう!」
「ああ!」
~~~ 一方、その頃皇帝は……
「陛下、よろしいでしょうか?」
「何かあったのですか?」
「実は、例の魔族達のことで……」
「何か進展があったんですか?」
「実は、彼らが何者かに殺されたようなのです……」
「なんでまた急に……」
「おそらく、魔族の仕業ではないかと思われています……」
「そうですか……残念です……」
「本当に申し訳ありません……」
「いえ、大丈夫ですよ……」
「しかし、魔族が人間を殺すとは……」
「はい、私も信じられませんでした……」
「でも、事実なんですよね……」
「ええ……」
「これから、もっと厳しく取り締まらないといけなくなりそうです……」
「そうですね……」
「ところで、彼らについてなんですが……」
「彼らのことについて、どうかしましたか?」
「どうやら、帝国に害をなす存在だったらしいのです……」
「なるほど……」
「なので、彼らを殺った魔族を討伐して欲しいと頼まれました」
「それは、大変そうですね……」
「はい……」
「頑張ってください……」
「ありがとうございます」
「ところで、その魔族はどんな奴なんですか?」
「それが、まだわかっていないんです……」
「そうなんですか……」
「はい……」
「わかりました、できるだけ早く解決できるように頑張りましょう!」
「ありがとうございます!では、失礼します」
こうして、新たな戦いが始まるのであった。
あれから数時間後……
ラビオリオ達は宿に戻ってきていた。
「結局、何も聞けなかったな……」
「うん……」
「そうだな……」
「はぁ……」
「まあまあ、そんなに落ち込むなって!」
「だってさ……せっかくここまで来たのに収穫ゼロだよ?落ち込まない方がおかしいよ……」
「そうだな……すまん……」
「気にするな、アルスレイヤルが悪いわけじゃない」
「そう言ってもらえるとありがたい……」
「よし、もう寝るか……」
「そうだね」
そして、ラビオリオ達は眠りについた。
次の日の朝のこと……
ラビオリオ達は食堂にいた。
今日は、クエストを受けずに帝都を観光することにしたのだ。
「さてと、今日はどこに行こうかな……」
「そうだな……」
「そういえば、昨日酒場に行った時に帝都の地図みたいなものを見たぞ!」
「そうなのか?」
「ああ!確か、受付にあったはずだぜ!」
「じゃあ、そこに行ってみるか」
「ああ!」
~~~ 数分後、ラビオリオ達一行は地図のある場所に来ていた。
そこには、たくさんの人が集まっていた。「ここか……」
「結構、人がいますね……」
「そうだな……」
「よし、とりあえず見に行ってみるか」
「おう!」「はい!」
~~~ しばらくして……
「これは……すごすぎる……」
「確かに……」
「こんなに大きいなんて……」
「想像以上だ……」
「この国って、かなり発展してるんだね……」
「ああ……」
~~~ その後、ラビオリオ達は街を散策した。
「ふう……疲れた……」
「俺も……」
「僕もです……」
「そろそろ、帰ろうか……」
「そうするか……」
「はい」
こうして、ラビオリオ達は宿屋に戻るのであった。
その頃、皇帝は……
「陛下!大変です!!」
「どうしたんですか!?」
「例の魔族の件なんですが……どうやら、あの少年達が倒したようなのです!」
「えっ!!?」
「本当か?」
「はい、間違いありません……」
「そうですか……」
「これで一安心ですね……」
「そうですね……」
こうして、魔族事件は無事解決した。
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