【完結】皇太子も妹も決して許しませんので覚悟してください

asami

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 「一緒にってことは……その村に行くんですか……?」
「うーん……。ちょっと違うかな……。正確に言えば、君たちが泊まる予定の宿屋に私が連れていくってことだよ!」
「えっと……どうしてですか……?」
「実は……私は今から仕事があるのよ……。でも、この荷物じゃあ運べないじゃない?だから、手伝ってほしいんだよね……」
女性の持っていた袋はパンパンになっていた。
「なるほど……。そういう事なら手伝いますよ……」
「本当!?ありがとう!!」
女性はそう言うと、嬉しそうに笑った。
「いえいえ……。困っている時はお互い様ですよ……」
シンヤは笑顔で答えた。
「あっ……、自己紹介がまだだったわね……。私はリーネっていうの!よろしくね!」
「俺はシンヤっていいます。こちらこそよろしくお願いします……」
「こっちの子の名前はユリナちゃんでいいんだよね?」
「はい、そうですが……」
「よろしくなのです~」
「それで、君は……?」
「えっと、こいつはシラ-ジと言います……」
「よろしくなのさ~♪」
「シランちゃんか……。可愛い名前だね!」
「そうなのですかね……?」
「うん、そうだよ!!それじゃあ、早速行こっか!」
「分かりました……」
シンヤ達が歩き出そうとすると、ユリナは何かを思い出したように女性に声をかけた。
「あの、一つ聞いてもいいですか?」
「なにかな……?」
「あなたの名前を聞いてもいいですか……?」
「そういえば名乗っていなかったね……。ごめん、忘れていたよ……」
「全然大丈夫なのですよ……」
「私はロゼって言うんだ!改めてこれからよろしくね!」「はい!よろしくお願いします!」
こうしてシンヤ達は、ロゼと共に目的地である宿屋に向かうことになった。
「そういえば、どこに向かえばいいのか分かるんですか?」
「それは大丈夫だよ!ここからだと近いからすぐに着くと思うよ!」
「そうなんですね……」
シンヤは周りを見渡したが、それらしき建物は見あたらなかった。
「それにしても、ここら辺はあまり人がいないですね……。もしかして、ここはあまり栄えていない地域なんですか……?」
「うーん……。確かにこの辺りには店とかは少ないかもしれないけど、そこまで廃れてはいないはずなんだけど……」
「そうなのか……。なら、どうしてなんだ……?」
「たぶん、みんなこの国の王都に集まっているんじゃないかな?」
「あぁー、なるほど……」
「ねぇねぇ!それよりも早く行こうよ!」
「分かった……」
シンヤ達は、少し早足で歩き始めた。
しばらく歩くと目的の宿屋が見えてきた。だが、その宿屋はボロボロになっていて、とても営業をしているとは思えなかった。
「この宿屋で合ってるんだよな……?」
「うん、間違いないよ!」
「なんか……見た目は最悪だね……」
「まあ、そう言わずに中に入ろうよ!ほらっ、行くよ!」
「はい……」
(うぅ……、中も酷いことになっているんじゃないだろうな……)
そんなことを考えながら、恐る恐る扉を開けた。すると、中には誰もいなかった。
「あれ……?おかしいな……?」
「とりあえず入ってみようぜ……」
シンヤ達は中に入ってみると、そこには綺麗に掃除されている部屋があった。
「誰かが住んでいるのかしら……?」
「その可能性はあるかもね……。おーい!誰かいませんか~?」
シンヤは大きな声で叫んだが、返事はなかった。
「やっぱりいないみたいだな……」
「そうみたいだね……。まあ、しょうがないよ!私たちだけでやっちゃおう!」
「そうですね……。まずは何をしたらいいんでしょう?」
「とりあえず荷物を置いてきた方がいいんじゃない?そしたら、仕事に取り掛かれるしさ!」
「それもそうですね……。じゃあ、俺達の部屋に行きましょうか……」
「うん!」
シンヤ達は二階にある自分達の部屋に荷物を置いた後、一階の食堂に向かった。
「それじゃあ、仕事を始めますか!」
「そうね!」
「了解なのさ!」
シンヤ達は荷物を置くと、仕事を始めることにした。
「それで、何をするんですか?」
「うーん……。どうしようかな?特に決まってないんだけど……」
「えぇ!?何も決めていなかったんですか!?」
「だって、こんなことになるなんて思ってなかったんだもん……。それに、私ってば方向音痴だからさ……。いつも迷子になるのよ……」
ロゼは頬を掻きながら苦笑いをしていた。
「なるほど……。そういう事なら、この宿屋の主人を探したほうがいいかもしれませんね……」
「そうだね!じゃあ、探しに行ってくるよ!」
「分かりました……。それじゃあ俺は、厨房のほうを見てきます」
「オッケー!!じゃあ、あとでまたここに集合ってことで!!」
「はい!」
シンヤとサユリナは厨房に向かって歩き出した。そして、シラ-ジも一緒についてきたが、シラ-ジは何も喋らずに黙ったままだった。
しばらく歩いていると、シラ-ジが突然立ち止まった。
「おい……!お前は誰だ……!?」
「えっ……?」
シラ-ジの言葉を聞いた瞬間、シンヤは自分の後ろを振り向いた。するとそこには、一人の男性が立っていた。
「あなたは一体……?」
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