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「なんでわかるんだ?」
「ここが……、俺の家だからだ……」
「えぇ!?」
「じゃあ、俺たちはどうやって帰ればいいんだ?」
「わからない……。でも、急いだ方がいいだろう……」
「そうだな……。よし、急いでここから出るぞ!」
4人が出口に向かおうとした時だった。
「待て……。まだ終わっていない……」
「何言ってんだ!?」
「まだ……いるはずだ……」
「どういうことだ!?」
「お前たちが探している女が、この街にいるはずだ……」
「まさか、セリーナさんのことですか?」
「ああ……。おそらくそいつだ……」
「もしかしたら、セリーナさんの魂は、その体に宿っているかもしれないってことですか?」
「そういうことだ……。もしそうなら、今度こそ仕留めなくてはならない……」
「おい!ふざけんなよ!」
「俺は本気だ……。それに、このままだと、お前たちも死ぬことになるぞ?」
「どういうことですか?」
「俺には時間がない……。だから、俺の代わりにセリーナを探してくれないか?」
「嫌だって言ったら?」
「無理矢理連れていく……」
「くそっ!」
「皆さん、お願いします……」
「わかりました……」
「セリーナさんのためですからね!」
「仕方がないな……」
4人は、ガバニードに協力することになった。
「ありがとう……。それじゃあ、行ってくるといい……」
ガバニードは光に包まれると消えてしまった。それと同時に建物が揺れ始める。
「どうするんですか?」
「とりあえず、外に出るしかないだろ……」
「ですね……」
シンヤ達は外に出ることにした。
建物の外へ出たシンヤ達は、周囲を見渡してみたが、特に変わった様子はなかった。
「どこにいるんだろうな……」
「とりあえず探しましょう!」
シンヤ達は街を探索することにした。だが、なかなか見つからない。
「やっぱり、建物の中に隠れてるんじゃないのか?」
「いや……。そんな感じじゃないと思う……」
「じゃあどこなんだよ!」
「多分、街の外だと思う……」
「なんでわかるんだ?」
「勘だけどな……。とにかく行ってみようぜ!」
3人はシンヤについていくことにした。
しばらく歩いていると、ようやくセリーナの姿を見つけることができた。
「見つけたぞ!」
「本当にいたな……」
「セリーナさん!無事だったんですね!」
「あなた達……どうしてここに?」
「それはこっちのセリフですよ!」
「私を追ってきたの?馬鹿なことはしないほうがいいわよ?」
「うるさい!」
「まあまあ……。それより、どうしてこんなところにいたんだよ?」
「それは……」
セリーナは事情を説明した。どうやら、この世界に飛ばされたあと、この世界の人々に追われているところをガバニードに助けられたらしい。そして、一緒に旅をしていたのだが、ある目的のために、この街に戻ってきたのだという。
「なるほど……。それで、その目的は?」
「私の体を取り戻すためよ……」
「体を戻す?」
「この体は借り物なの……。私は自分の肉体に戻りたいのよ……」
「つまり、元の身体に戻るために、セリーナさんは戦っていたということですか……?」
「そういうこと……。でも、もう限界みたい……」
「どうしてですか?」
「魂を定着させるのに、かなりの力を使うのよ……。だから、これ以上は力が出ないの……」
「そうだったのか……」
「でも、セリーナさんにはまだやってもらいたいことがあるんですよ!」
「何をするっていうのよ……」
「俺と一緒に、元の世界に帰ってくれ!」
「はぁ!?何言ってんのよ!」
「そうすれば、セリーナさんは助かるんでしょ?」
「確かにそうだけど……」
「決まりだな!行こうぜ!」
「ちょっと待ちなさい!勝手に決めないでくれる!?」
「セリーナさん……。お願いします……」
「うっ……。わかったわよ……」
こうして、セリーナもシンヤ達の仲間になった。
「よし!それじゃあ行くか!」
シンヤ達は、セリーナを連れて街を出ようとした。その時、突然爆発音が聞こえてきた。
「なんだ!?」
シンヤ達が音のした方を見ると、そこには大きな建物があった。
「あれは……」
「セリーナさんの家じゃないかしら?」
「マジかよ……」
「急ごう!」
4人は急いで向かった。
建物の近くに着くと、そこは火の海になっていた。4人が急いで向かうと、炎の中へ飛び込んだ。すると、中は瓦礫だらけになっており、ほとんど何も残っていなかった。
「これは酷いな……」
「セリーナさん!大丈夫ですか!?」
返事はない。
「セリーナさん!セリーナさん!」
4人は大きな声で呼びかけるが、全く反応がない。
「ダメだ……。完全に死んでる……」
「そんな……」
「くそっ……」
「仕方がない……。早くここから離れるぞ……」
4人が出口に向かおうとした時だった。
「逃さないぞ……」
声がする方に目を向けると、そこにはガバニードがいた。
「ガバニード!お前の仕業か!」
「そうだ……。お前たちにはここで消えてもらう……」
「ふざけんな!」
「お前たちの相手は、俺ではない……」
ガバニードがそう言うと、奥の方から誰かが現れた。その人物は、ローブを身に纏っており、顔が見えない。
「誰だあいつは……」
「さあな……。それよりも、まずはあの女を殺すことが先決だ……」
「待て!」
シンヤの声を無視して、ガバニードは歩き出す。
「仕方がない……。やるしかないな……」
4人は戦闘態勢に入る。
「覚悟しろ……」
4人に向かって、ガバニードは剣を振り下ろす。それを、4人はなんとか避けた。
「速いな……」
「当たり前だ……。俺は魔王軍の幹部だぞ?」
「くそっ……。こうなったら仕方がない……」
4人は、ガバニードを倒すのではなく、セリーナを助けることを選択した。そのためには、隙を見つけなければならない。
「行くぞ!」
4人はガバニードに攻撃を仕掛ける。
だが、全て避けられてしまう。
「どうなってんだ!?」
「遅いな……」
「くそっ……」
「諦めろ……」
「まだだよ!」
シンヤ達は何度も攻撃するが、全く当たらない。そしてついに、シンヤの体力が尽きてしまった。
「しまった!」
「終わりだ……」
「シンヤ君!」
ガバニードの攻撃がシンヤに当たる寸前で、突如現れた黒い影によって、シンヤへの攻撃が防がれた。
「なに!?」
「間に合ったようだな……」
シンヤが目を覚ますと、目の前に漆黒の鎧を身に着けた男の姿があった。
「ここが……、俺の家だからだ……」
「えぇ!?」
「じゃあ、俺たちはどうやって帰ればいいんだ?」
「わからない……。でも、急いだ方がいいだろう……」
「そうだな……。よし、急いでここから出るぞ!」
4人が出口に向かおうとした時だった。
「待て……。まだ終わっていない……」
「何言ってんだ!?」
「まだ……いるはずだ……」
「どういうことだ!?」
「お前たちが探している女が、この街にいるはずだ……」
「まさか、セリーナさんのことですか?」
「ああ……。おそらくそいつだ……」
「もしかしたら、セリーナさんの魂は、その体に宿っているかもしれないってことですか?」
「そういうことだ……。もしそうなら、今度こそ仕留めなくてはならない……」
「おい!ふざけんなよ!」
「俺は本気だ……。それに、このままだと、お前たちも死ぬことになるぞ?」
「どういうことですか?」
「俺には時間がない……。だから、俺の代わりにセリーナを探してくれないか?」
「嫌だって言ったら?」
「無理矢理連れていく……」
「くそっ!」
「皆さん、お願いします……」
「わかりました……」
「セリーナさんのためですからね!」
「仕方がないな……」
4人は、ガバニードに協力することになった。
「ありがとう……。それじゃあ、行ってくるといい……」
ガバニードは光に包まれると消えてしまった。それと同時に建物が揺れ始める。
「どうするんですか?」
「とりあえず、外に出るしかないだろ……」
「ですね……」
シンヤ達は外に出ることにした。
建物の外へ出たシンヤ達は、周囲を見渡してみたが、特に変わった様子はなかった。
「どこにいるんだろうな……」
「とりあえず探しましょう!」
シンヤ達は街を探索することにした。だが、なかなか見つからない。
「やっぱり、建物の中に隠れてるんじゃないのか?」
「いや……。そんな感じじゃないと思う……」
「じゃあどこなんだよ!」
「多分、街の外だと思う……」
「なんでわかるんだ?」
「勘だけどな……。とにかく行ってみようぜ!」
3人はシンヤについていくことにした。
しばらく歩いていると、ようやくセリーナの姿を見つけることができた。
「見つけたぞ!」
「本当にいたな……」
「セリーナさん!無事だったんですね!」
「あなた達……どうしてここに?」
「それはこっちのセリフですよ!」
「私を追ってきたの?馬鹿なことはしないほうがいいわよ?」
「うるさい!」
「まあまあ……。それより、どうしてこんなところにいたんだよ?」
「それは……」
セリーナは事情を説明した。どうやら、この世界に飛ばされたあと、この世界の人々に追われているところをガバニードに助けられたらしい。そして、一緒に旅をしていたのだが、ある目的のために、この街に戻ってきたのだという。
「なるほど……。それで、その目的は?」
「私の体を取り戻すためよ……」
「体を戻す?」
「この体は借り物なの……。私は自分の肉体に戻りたいのよ……」
「つまり、元の身体に戻るために、セリーナさんは戦っていたということですか……?」
「そういうこと……。でも、もう限界みたい……」
「どうしてですか?」
「魂を定着させるのに、かなりの力を使うのよ……。だから、これ以上は力が出ないの……」
「そうだったのか……」
「でも、セリーナさんにはまだやってもらいたいことがあるんですよ!」
「何をするっていうのよ……」
「俺と一緒に、元の世界に帰ってくれ!」
「はぁ!?何言ってんのよ!」
「そうすれば、セリーナさんは助かるんでしょ?」
「確かにそうだけど……」
「決まりだな!行こうぜ!」
「ちょっと待ちなさい!勝手に決めないでくれる!?」
「セリーナさん……。お願いします……」
「うっ……。わかったわよ……」
こうして、セリーナもシンヤ達の仲間になった。
「よし!それじゃあ行くか!」
シンヤ達は、セリーナを連れて街を出ようとした。その時、突然爆発音が聞こえてきた。
「なんだ!?」
シンヤ達が音のした方を見ると、そこには大きな建物があった。
「あれは……」
「セリーナさんの家じゃないかしら?」
「マジかよ……」
「急ごう!」
4人は急いで向かった。
建物の近くに着くと、そこは火の海になっていた。4人が急いで向かうと、炎の中へ飛び込んだ。すると、中は瓦礫だらけになっており、ほとんど何も残っていなかった。
「これは酷いな……」
「セリーナさん!大丈夫ですか!?」
返事はない。
「セリーナさん!セリーナさん!」
4人は大きな声で呼びかけるが、全く反応がない。
「ダメだ……。完全に死んでる……」
「そんな……」
「くそっ……」
「仕方がない……。早くここから離れるぞ……」
4人が出口に向かおうとした時だった。
「逃さないぞ……」
声がする方に目を向けると、そこにはガバニードがいた。
「ガバニード!お前の仕業か!」
「そうだ……。お前たちにはここで消えてもらう……」
「ふざけんな!」
「お前たちの相手は、俺ではない……」
ガバニードがそう言うと、奥の方から誰かが現れた。その人物は、ローブを身に纏っており、顔が見えない。
「誰だあいつは……」
「さあな……。それよりも、まずはあの女を殺すことが先決だ……」
「待て!」
シンヤの声を無視して、ガバニードは歩き出す。
「仕方がない……。やるしかないな……」
4人は戦闘態勢に入る。
「覚悟しろ……」
4人に向かって、ガバニードは剣を振り下ろす。それを、4人はなんとか避けた。
「速いな……」
「当たり前だ……。俺は魔王軍の幹部だぞ?」
「くそっ……。こうなったら仕方がない……」
4人は、ガバニードを倒すのではなく、セリーナを助けることを選択した。そのためには、隙を見つけなければならない。
「行くぞ!」
4人はガバニードに攻撃を仕掛ける。
だが、全て避けられてしまう。
「どうなってんだ!?」
「遅いな……」
「くそっ……」
「諦めろ……」
「まだだよ!」
シンヤ達は何度も攻撃するが、全く当たらない。そしてついに、シンヤの体力が尽きてしまった。
「しまった!」
「終わりだ……」
「シンヤ君!」
ガバニードの攻撃がシンヤに当たる寸前で、突如現れた黒い影によって、シンヤへの攻撃が防がれた。
「なに!?」
「間に合ったようだな……」
シンヤが目を覚ますと、目の前に漆黒の鎧を身に着けた男の姿があった。
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