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相羽─病院
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「すいませーん。すいませーん!」
ナースステーションの前で声をかける。誰か隠れていないか、一応念の為に確認。しかしやはり、声に応える者はいなかった。
──たまたま皆往診とかで出払ってるのかな?いやそんな馬鹿な。病院でこんな大声出してたら普通なら誰かは気づくだろう。どうなってるんだ。
ナースステーションの近くの部屋も念の為確認してみる。扉が開いている部屋は入口からチラリと、扉が閉まっている部屋は声をかけてから少し扉を開けてチラリと。しかし、やはり結果は変わらず、誰もいない。これはおかしい、普通じゃ無いと感じ始めた相羽正次は、次第に声を大きくしていく。
──なんだこれ。看護師どころか患者も見当たらない。どうなってんの?
ナースステーションの前に戻った相羽は思考する。が、病院に人が居ない理由など思い付くはずもなく、早々に考えるのをやめ、目的を達成しようと行動の指標を変える。
「失礼しまーす。誰も居ませんか-?」
声をかけて再度確認した相羽は、やはり背徳感があるのかゆっくりと忍び足でナースステーションに入っていく。点滴棒が鬱陶しいが、仕方ない。外していいのかもよくわからないから取り敢えず現状維持しているが、移動するのに片手を塞がれるし微妙に通る場所を選ぶので邪魔でしか無いのだが。
動きながら、目的の物を探す。予想通りそれは机の上にあった。
固定電話。
勝手に使うのは憚られるが、手元に何も無い以上は背に腹はかえられない。
「電話お借りしますよー…。」
番号を入力して、受話器に耳を当てる。
何か違和感があったが、こういう機種なんだろうと思い、待つこと数秒間。
──反応が無い。どうなってるんだ。番号はディスプレイにも出ているし、電気が来てないことはないはずだが、電話回線が駄目なのか?なんだこれ。どうすりゃいいんだ。
やはりここの人を見つけて電話の仕方を聞くしかない。問題はどこに人がいるのかだが、歩き回るしかない。逆に開き直って堂々と人を探すことにしよう。そう結論づけて、ナースステーションを出る。
「何か御用ですか?」
完全に不意を突かれ、飛び上がるような驚きのリアクションと共に慌てて声のした方に間抜けな驚き顔を向けると──。
──なんだこりゃ!?
白くて丸い大きな頭とその中央に表情なのか、顔文字のようなモノを映したディスプレイ、頭と比べて細くてバランスの悪い胴体と腕と脚部。しかし床につく足はその体から想定するより大きい。なんともバランスの悪い、ロボットとしか言えない物が立っていた。
ナースステーションの前で声をかける。誰か隠れていないか、一応念の為に確認。しかしやはり、声に応える者はいなかった。
──たまたま皆往診とかで出払ってるのかな?いやそんな馬鹿な。病院でこんな大声出してたら普通なら誰かは気づくだろう。どうなってるんだ。
ナースステーションの近くの部屋も念の為確認してみる。扉が開いている部屋は入口からチラリと、扉が閉まっている部屋は声をかけてから少し扉を開けてチラリと。しかし、やはり結果は変わらず、誰もいない。これはおかしい、普通じゃ無いと感じ始めた相羽正次は、次第に声を大きくしていく。
──なんだこれ。看護師どころか患者も見当たらない。どうなってんの?
ナースステーションの前に戻った相羽は思考する。が、病院に人が居ない理由など思い付くはずもなく、早々に考えるのをやめ、目的を達成しようと行動の指標を変える。
「失礼しまーす。誰も居ませんか-?」
声をかけて再度確認した相羽は、やはり背徳感があるのかゆっくりと忍び足でナースステーションに入っていく。点滴棒が鬱陶しいが、仕方ない。外していいのかもよくわからないから取り敢えず現状維持しているが、移動するのに片手を塞がれるし微妙に通る場所を選ぶので邪魔でしか無いのだが。
動きながら、目的の物を探す。予想通りそれは机の上にあった。
固定電話。
勝手に使うのは憚られるが、手元に何も無い以上は背に腹はかえられない。
「電話お借りしますよー…。」
番号を入力して、受話器に耳を当てる。
何か違和感があったが、こういう機種なんだろうと思い、待つこと数秒間。
──反応が無い。どうなってるんだ。番号はディスプレイにも出ているし、電気が来てないことはないはずだが、電話回線が駄目なのか?なんだこれ。どうすりゃいいんだ。
やはりここの人を見つけて電話の仕方を聞くしかない。問題はどこに人がいるのかだが、歩き回るしかない。逆に開き直って堂々と人を探すことにしよう。そう結論づけて、ナースステーションを出る。
「何か御用ですか?」
完全に不意を突かれ、飛び上がるような驚きのリアクションと共に慌てて声のした方に間抜けな驚き顔を向けると──。
──なんだこりゃ!?
白くて丸い大きな頭とその中央に表情なのか、顔文字のようなモノを映したディスプレイ、頭と比べて細くてバランスの悪い胴体と腕と脚部。しかし床につく足はその体から想定するより大きい。なんともバランスの悪い、ロボットとしか言えない物が立っていた。
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