異世界に再び来たら、ヒロイン…かもしれない?

あろまりん

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森の人編 ~魔渦乱舞~

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ステューが郷を出立してほんの小一時間。
アナコンダが訪ねてきました。



「えっ?・・・剥製?」

「よく見てレディ!動いてますから!」
「結界の侵入を許したのかい!?」

「えっ?・・・えっ!?」



遠くから見てもデカい!!!オリアナが言ってた『成長すると10メートル』って嘘じゃなかったのね!



********************



のそのそ近寄ってくるパイソンスネーク。
周りにエルフがいるが、全く見向きもしません。
何故かの方に向かってくる。ナンデ!?



「え、ナンデコッチ!!!」

「結界が破れたり途切れたりはしなかったはずだよ!どうして中に侵入ってきたんだい!?」
「アーリィ、仕留めた個体が息を吹き返したみたい!」
「しかも脱皮してる!」

「なんだって!?」

「え?脱皮?まずいの?」



脱皮直後なら表皮柔らかいんじゃないの?普通そういうもんでしょ?それとも某配管工のゲームキャラみたいに、ダメージ直後は無敵状態とか?



「普通の蛇なら脱皮直後は弱いんだけど、パイソンスネークは違うんだよ。逆に硬化した状態になるんだ」



はい、無敵状態確定です!!!
だから球状の蛇スネークボールを見つけた時は要注意、らしい。あの球状ボール状は、交配中なのだが、同時に脱皮をする個体も多いとか。

…あれ、蛇の抜け殻って、金運アップのアイテムだっけ?

そんな中、のそのそと近づくパイソンスネーク。
ヒエッ…デカい…逃げていいですか…?



「ううううう、ごめんなさい無理アレ」

「レディは退避!この上襲われて結界が解けるような事があったら目も当てられないからね!」
「とりあえずツリーハウスへ!」

「待ってください、蛇って木に登れますよね」

「・・・」
「・・・」
「・・・その時はほら飛んで逃げるとか」



登れるんじゃん!!!安全な場所ドコ!?

のそのそパイソンスネークが這ってくる向こうから、引っ張られて来るエルフが1人。あれ、リーファラウラさんと、クルエリーサさんでは?



「ほら、リフ、なんとかしますの」

「なんとかってどうするんですの!?脱皮してましたわよ!」

「でも逃がしたのはリフですの」

「しっ、しっー!大きな声で・・・!」

「リフ!!!あんたを絞るのは後だよ!!!
まずは郷にコレを入れてしまった責任を取りな!!!
あたし達も援護してやる!仕留め損なった罰は重いからね!」



アーリィさん激おこです。そりゃそうだ、入れたのあんたかい。
どうやら、魔法で昏倒させたまではよかったが、きちんと仕留める前に結界内へ入れてしまったらしい。
そこで最後の力を振り絞ったパイソンスネークは、脱皮して復活してしまったとのこと。

もちろん前進を止めるために攻撃はしたのだが、硬化した鱗に全て弾かれてしまっている。為す術もなく、今に至る…

そんな中でものそのそ近寄ってくる。
なんでこっちに来るんだ?周りにも小さな子供のエルフや、戦士がいる。でもそんなものに目もくれない。

じり、と後ずさりしたら私の背中に何か当たる。
振り返ると、そこには挿し木状態の生きてる杖リビングワンド



「・・・・・・・・・えっ!?まさかコレ目的!?」

「えっ!?まさか世界樹ユグドラシルの花が目当てか!」

「どっ、どうしましょう?取ってちぎっちゃえばいいですか!?」

「何を考えていますの貴方!!!」
「それ、楽しそうですの」

「だって元凶無くなったら来ないでしょ!」

「それが無くなったら、周りに目標を向けるではありませんの!!!」
「みんな仲良くお腹の中ですの」

「・・・悔しいが確かにそうだね。すまないねレディ、その生きてる杖リビングワンドはそのままにして、下がっておくれ。後は私達がなんとかするよ」



ちゃき、と剣を構えるアーリィさん。弓を構えるレナスさんに、魔法を準備するシルメリアさん。
もちろん他のエルフ達もパイソンスネークを囲む。

諦めたのか腹を括ったのか、リーファラウラさんも剣を構えた。細剣レイピアかい、それ折れたりしませんか?
しかしクルエリーサさんはどこからか戦斧バトルアックスを。待ってよその細腕でどうやって…って持ち上げたーーー!!!嘘でしょ、持ち上がるもんなんですか!?

シルメリアさんが魔法を発動させると、皆の武器に魔力光が灯る。なるほど、魔力剣ね。なら刺さるかも。

リーファラウラさんが先陣を切ってパイソンスネークに攻撃!

残念!ダメージをあたえられない!



「っ、痛ぅ」
「ダメですの?」

「全然ダメですわ、通常ならばこれで引き裂けない事などありませんのに」
「なら、私の番ですの」



細腕で戦斧バトルアックスを振り回し、危なげなくパイソンスネークへヒットさせた。
…が、全く意に介さない。ダメージはあるようだが、気にしてません。それよりも生きてる杖リビングワンドのようだ。

アーリィさんやレナスさんがやっても同じ。シルメリアさんが放った魔法の矢は突き刺さったけれど、止まらなかった。

そのままパイソンスネークは、生きてる杖リビングワンドの前へ。鎌首をもたげ、クワっと口を開いた。



「えっ、まさか食べるの?」

「っ!いけない!世界樹ユグドラシルの魔力を取り込む気だね!?リフ!リーサ!構うことない、全力でやりな!」

「わかりましたわ!」
「やりますの」

「えっ!?うわっ!?」



突然、2人とも武器を構えて立つ。
足元に魔法陣のように光が集まり、魔力を結集させている。
奥義ってやつですか!?秘奥義的な!?スキルバースト!?リミットブレイク!?チャンスタイム!?

ここぞとばかりに、知ってるRPGの必殺技を並べてみました。が、結果はものすごく目に優しくない光を放ち、怒涛の攻撃が目の前で行われましたが、パイソンスネーク元気です。
あ、若干フラついてるかな?でも頭が生きてる杖リビングワンドから離れ、リーファラウラさん達に向く。

直後、尻尾の一撃が2人を襲った。
瞬間、防盾魔法シールドが出現したけど、崩れる。
尻尾が振り抜かれ、彼女達は吹っ飛んだ。



「っ!リフ!リーサ!」
「ミネルヴァ、回復を!レナスとシルメリアは蛇を抑えな!」



側に来ていた別のエルフさんが、2人の名を呼んですっ飛んでいく。ミネルヴァさん、かな?
アーリィさんはこちらを向いたパイソンスネークを睨みつつ、他2人に指示をとばす。

その間に、またもクワっと口を開けたパイソンスネークが、生きてる杖リビングワンドへ齧り付いた。

途端、バチバチバチィっ!とスパークが走る。
結界魔法バリアが出現し、それ以上噛み付けない。
…ん?私の魔力消費してませんか?



「はぁ、最悪は免れそうだね。生きてる杖リビングワンドの防衛反応が働いてる」

「・・・いえあの、私の魔力消費されてるんですけど」

「そりゃそうじゃないのかい?だってアレを成長させたのはレディなんだから」

「そーゆーもんです?」



ツリーハウスに逃げ遅れた私。
離れて場を見ていたが、アーリィさんが寄ってきて守る体制を取る。パイソンスネークと私たちの間に、レナスさんとシルメリアさんが立つ。



「さて、どうしようかね」

「攻撃は通らない、んですよね?なんとか外まで誘導出来ればいいんですけど。または昏倒させるとか」

「私達の攻撃力じゃ無理だね。それこそ振り絞ればなんとかなるかもしれないが、ダメだった場合レディを守る人員がいなくなるからね。それは避けないと」

「なら、どうしましょうか?私にも手は・・・手は・・・?ええと・・・?」

「何かあるのかい?結界の維持を優先しておくれよ?」



ペルソナもどき召喚獣呼ぶくらいの余力はあるんだよな…
ただし、アレに対抗出来るようなやつ?持ち上げてブン投げられればいいかしら?または風魔法でぶっ飛ばす?…そっちの方が現実的?

体長は10メートル近い。
あんなものを持ち上げて運ぶ…のは周りの家とか破壊しそう。
だったら、上空に打ち上げて跳ね飛ばす方が出来そうかな?

それとももう諦めて燃やす?
こんがりサクッと。対象範囲を絞り、更に周りに被害が出ないように皆さんで膜を作ってもらう…というのはどうだろうか?

気分はホイル焼きに近い。
…どうしてお料理に例えてしまうのか。そう言えばお腹すいてきたような気がするわ。

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