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第一章 おれとアイツの出逢い
本当に危険なのはこの男の方だった!
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「ふっ」
おれのことをじっと見つめていた龍ケ崎さんは何の前触れもなく吹き出した。
さっきの不機嫌そうな表情は何処へやら。
怒るどころか笑っている。
「ふふっ、ははっ!」
なんだコイツ……。
気でも狂ったのか?
何がそんなにおかしいのかよくわからないけど肩を震わせる程に面白かったらしい。
さっきまでの緊迫した空気とは一転、おれはぽかんとしてしまう。
「威勢のいいガキだな」
「おれはガキじゃねぇ!」
「ほう?それならここはどうだ?」
龍ケ崎さんは楽しそうな顔をしながら身体を近付けてきた。
そしてそのままおれの身体を抱き寄せる。
「ちょっ……何してっ」
龍ケ崎さんは服を捲り上げ、おれの上半身に手を滑らせる。
ゆっくり撫で回すように触られて背筋が粟立った。
「おい、離せ……!」
いきなり何すんだ、コイツ……!
慌てて逃げようとするも、力強く掴まれてて逃げ出すことが出来ない。
龍ケ崎さんはもがくおれを気する様子もなく、触れ続けている。
待て、これどういう状況なんだ……!?
え、おれ襲われてる……?
「やめろって言って―――ひゃっ」
そろそろ本気で怒ろうかと息巻いた矢先、指先が乳首を掠める。
それと同時に自分の声とは思えないほどの高い声が零れた。
え、今のおれの声……?
ふと、龍ケ崎さんの手の動きが止まっていることに気付いた。
チラリと龍ケ崎さんを見ると……。
それはそれは大変愉快そうに笑っていらっしゃいました……。
「へぇ、ここで感じるのか?」
マズい、これは変なスイッチ入れちゃったヤツでは……!?
圧倒的威圧感を出して不良を追い払ったはずのこの男は、嬉々としておれの胸を集中的に触り始めた。
「ふ、ざけんな……んっ」
「嫌がってる割にはずいぶん反応いいなぁ?」
「んっ……はーなーせぇ……!」
胸の先に触れられるたびに身体がピクリと跳ねる。
頭の中は冷静でも口から漏れる言葉はなんだかふにゃふにゃしてる。
なんとかここから逃げ出さないと、なんて考えてるうちに龍ケ崎さんの手はズボンの中まで侵入してきた。
「しっかり勃ってるな」
おれのモノに下着越しに触れていけしゃあしゃあとそんなことを言う。
「だ、誰のせいだと……!」
「俺だな」
満足気にさも同然のように答えられてしまった。
俺だな、じゃねぇよ!
何が目的だよ、ヘンタイかよ!
頭の中でツッコミを入れてる間に龍ケ崎さんはおれのモノを下着越しに撫でる。
「ちょっ……!それダメッ」
あ、これ本格的にダメなやつ!
じたばたともがいて抵抗してみるけど、びくともしない。
自分の意思に反しておれのモノが徐々に形を変えていくのがわかった。
「やだって、それ……あぁっ」
息が荒くなり身体に力が入らなくなっていく。
「お前、名前は?」
「言う……もんか……!」
「生意気」
言いながら龍ケ崎さんはおれの首筋にチュッと音を立ててキスを落とす。
さらに首筋に指を這わせた。
おれの肩がピクリと跳ねる。
ぼんやりとしていく頭の中でおれはここから脱出する術を思い出し、神経を集中させた。
その間も龍ケ崎さんの手が止まることはない。
「もう抵抗は終わりか?」
ニヤリと笑いながら言ってくる龍ケ崎さんをよそにおれは思いっきり龍ケ崎さんを“睨んだ”。
すると龍ケ崎さんはピタリと動きを止めた。
そして先程までびくともしなかった龍ケ崎さんの腕の中からあっさり抜け出す。
それでも龍ケ崎さんは動かない。
いや、動けないのだ。
なぜならおれの能力によって動けなくなったからだ。
それでも顔の筋肉は動くらしく、龍ケ崎さんは驚いた表情をしている。
念を込めて対象人物を睨むと動きを止めることが出来る。
これがおれの能力の一つである。
あぁ、助かった……。
危うくヤられるとこだった……。
けど、この能力で止められるのもせいぜい10秒くらい。
動き出す前にさっさと逃げよう!
おれはパパっと衣服の乱れを直し、取り返したネックレスが手元にあるのを確認し一目散に走り出した。
不良達よりあの男の方が断然危険だった!
おれのことをじっと見つめていた龍ケ崎さんは何の前触れもなく吹き出した。
さっきの不機嫌そうな表情は何処へやら。
怒るどころか笑っている。
「ふふっ、ははっ!」
なんだコイツ……。
気でも狂ったのか?
何がそんなにおかしいのかよくわからないけど肩を震わせる程に面白かったらしい。
さっきまでの緊迫した空気とは一転、おれはぽかんとしてしまう。
「威勢のいいガキだな」
「おれはガキじゃねぇ!」
「ほう?それならここはどうだ?」
龍ケ崎さんは楽しそうな顔をしながら身体を近付けてきた。
そしてそのままおれの身体を抱き寄せる。
「ちょっ……何してっ」
龍ケ崎さんは服を捲り上げ、おれの上半身に手を滑らせる。
ゆっくり撫で回すように触られて背筋が粟立った。
「おい、離せ……!」
いきなり何すんだ、コイツ……!
慌てて逃げようとするも、力強く掴まれてて逃げ出すことが出来ない。
龍ケ崎さんはもがくおれを気する様子もなく、触れ続けている。
待て、これどういう状況なんだ……!?
え、おれ襲われてる……?
「やめろって言って―――ひゃっ」
そろそろ本気で怒ろうかと息巻いた矢先、指先が乳首を掠める。
それと同時に自分の声とは思えないほどの高い声が零れた。
え、今のおれの声……?
ふと、龍ケ崎さんの手の動きが止まっていることに気付いた。
チラリと龍ケ崎さんを見ると……。
それはそれは大変愉快そうに笑っていらっしゃいました……。
「へぇ、ここで感じるのか?」
マズい、これは変なスイッチ入れちゃったヤツでは……!?
圧倒的威圧感を出して不良を追い払ったはずのこの男は、嬉々としておれの胸を集中的に触り始めた。
「ふ、ざけんな……んっ」
「嫌がってる割にはずいぶん反応いいなぁ?」
「んっ……はーなーせぇ……!」
胸の先に触れられるたびに身体がピクリと跳ねる。
頭の中は冷静でも口から漏れる言葉はなんだかふにゃふにゃしてる。
なんとかここから逃げ出さないと、なんて考えてるうちに龍ケ崎さんの手はズボンの中まで侵入してきた。
「しっかり勃ってるな」
おれのモノに下着越しに触れていけしゃあしゃあとそんなことを言う。
「だ、誰のせいだと……!」
「俺だな」
満足気にさも同然のように答えられてしまった。
俺だな、じゃねぇよ!
何が目的だよ、ヘンタイかよ!
頭の中でツッコミを入れてる間に龍ケ崎さんはおれのモノを下着越しに撫でる。
「ちょっ……!それダメッ」
あ、これ本格的にダメなやつ!
じたばたともがいて抵抗してみるけど、びくともしない。
自分の意思に反しておれのモノが徐々に形を変えていくのがわかった。
「やだって、それ……あぁっ」
息が荒くなり身体に力が入らなくなっていく。
「お前、名前は?」
「言う……もんか……!」
「生意気」
言いながら龍ケ崎さんはおれの首筋にチュッと音を立ててキスを落とす。
さらに首筋に指を這わせた。
おれの肩がピクリと跳ねる。
ぼんやりとしていく頭の中でおれはここから脱出する術を思い出し、神経を集中させた。
その間も龍ケ崎さんの手が止まることはない。
「もう抵抗は終わりか?」
ニヤリと笑いながら言ってくる龍ケ崎さんをよそにおれは思いっきり龍ケ崎さんを“睨んだ”。
すると龍ケ崎さんはピタリと動きを止めた。
そして先程までびくともしなかった龍ケ崎さんの腕の中からあっさり抜け出す。
それでも龍ケ崎さんは動かない。
いや、動けないのだ。
なぜならおれの能力によって動けなくなったからだ。
それでも顔の筋肉は動くらしく、龍ケ崎さんは驚いた表情をしている。
念を込めて対象人物を睨むと動きを止めることが出来る。
これがおれの能力の一つである。
あぁ、助かった……。
危うくヤられるとこだった……。
けど、この能力で止められるのもせいぜい10秒くらい。
動き出す前にさっさと逃げよう!
おれはパパっと衣服の乱れを直し、取り返したネックレスが手元にあるのを確認し一目散に走り出した。
不良達よりあの男の方が断然危険だった!
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