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ほぼ犯罪者の宇佐美さん
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それから、三ヶ月ほど経った。
仕事の休憩中。ポケットの中で俺のスマホがブルブルっとメール着信を知らせた。取り出してチェックすると。
『夜、行ってええ?』
おっぱい星人からメールがきていた。
『ええよ』
そっけなく一言で返信してやる。
このやり取りを宇佐美と何回したことか。
こんなことになるとは思うてなかった。あん時のことは、一回こっきりのもんやと思うてた。
まさか、最初に乳を触られた時に我を忘れて喘いどった動画を撮られとったなんて(おっぱい星人は鞄に仕舞うフリしてスマホをポケットに忍ばせとったらしい)。それを例の動画とセットにされて脅されたのだ。これを拡散されたなかったら、この関係を続けろと。
あいつ、犯罪者やん、もう。
もちろん、抗議した。ばらまくなりなんなりしたらええやんっ、と逆ギレもしてみた。やけど、効果はあらへんかった。
宇佐美はそんな俺を見て、すぐさま作戦を変えてきよった。あいつはほんま、悪知恵が働くわ。
『小野がおっぱい提供してくれへんかったら、ほんま、俺、そこら辺の女襲うで』
『……それはあかん』
『俺も結構な痛手を負うかもしれへんけど、会社もダメージ凄いで、たぶん』
『せやな。やからあかん。するな』
『なんでこんなことしたんやって警察に聞かれたら、同僚の小野が触らせてくれへんかったって正直に言うで』
『それ、俺も被害受けるやつやん。巻き込み事故やん!』
俺だけやなく、会社や一般女性を巻き添えにすると脅して俺の罪悪感を呷るやり取りを繰り返し、最終的には、俺が拒否ったら本気で誰かの胸を揉みそうな勢いの宇佐美に根負けした。
いや、まあ。そんな脅しは口先だけで、宇佐美がそんなことせえへんのは分かってんねんけど(たぶん)。
ほんまは。傍目から見たら理解できひんやろうこの宇佐美との謎の行為が、俺にとってそれほど苦痛やないというか、むしろ快楽になっとったことが根負けした理由やったりした。
宇佐美は宇佐美で、どうやら俺の平たい胸を大層気に入ったらしい。何がどう違うのか俺には分からへんけど、『小野のおっぱいええわ~』と毎回言われる。当分、俺の胸(というか乳首)でおっぱい触りたい欲を解消することに決めたようやった。
俺たちは、なんやかんやで週一回は時間を駆使して会っとった。会うのは決まって俺のマンションやった。
宇佐美との逢瀬?が始まって、俺はプライベートで女の子と会う機会が皆無となった。そちらに割く時間がなくなってもうたから。いや、まあ、最近は縁もなくてもともとご無沙汰ではあったけど。
時々思う。これは、なんとも生産性の低い関係じゃなかろうか。他の時間を犠牲にしてまでする行為にしては、そこになんも生まれへん。強いて言うなら、宇佐美の犯罪防止できる、ぐらいで。しかも、乳触られてるだけで、セックスするわけでもないし。キスさえもせえへんし。
やけど、止められへんかった。
あの、宇佐美の指の呪いにかかってもうて。
それに。この関係のおかげでいいこともあった。出会って数年、ちゃんと顔を付き合わせてじっくり話したことなん、なかったんやけど。盛り上がるとまではいかへんけど、会話ができるようになった。それは、俺にとってなかなか心躍る、ガ○ガ○君の当たりが出るみたいなラッキーなおまけやった。
帰りになんかおやつになるもんでも買ってこうか。
そう思い付いて、一人でニヤついた顔を、小野、きしょ。と一緒に休憩しとった先輩社員に言われながら、仕事に戻った。
仕事の休憩中。ポケットの中で俺のスマホがブルブルっとメール着信を知らせた。取り出してチェックすると。
『夜、行ってええ?』
おっぱい星人からメールがきていた。
『ええよ』
そっけなく一言で返信してやる。
このやり取りを宇佐美と何回したことか。
こんなことになるとは思うてなかった。あん時のことは、一回こっきりのもんやと思うてた。
まさか、最初に乳を触られた時に我を忘れて喘いどった動画を撮られとったなんて(おっぱい星人は鞄に仕舞うフリしてスマホをポケットに忍ばせとったらしい)。それを例の動画とセットにされて脅されたのだ。これを拡散されたなかったら、この関係を続けろと。
あいつ、犯罪者やん、もう。
もちろん、抗議した。ばらまくなりなんなりしたらええやんっ、と逆ギレもしてみた。やけど、効果はあらへんかった。
宇佐美はそんな俺を見て、すぐさま作戦を変えてきよった。あいつはほんま、悪知恵が働くわ。
『小野がおっぱい提供してくれへんかったら、ほんま、俺、そこら辺の女襲うで』
『……それはあかん』
『俺も結構な痛手を負うかもしれへんけど、会社もダメージ凄いで、たぶん』
『せやな。やからあかん。するな』
『なんでこんなことしたんやって警察に聞かれたら、同僚の小野が触らせてくれへんかったって正直に言うで』
『それ、俺も被害受けるやつやん。巻き込み事故やん!』
俺だけやなく、会社や一般女性を巻き添えにすると脅して俺の罪悪感を呷るやり取りを繰り返し、最終的には、俺が拒否ったら本気で誰かの胸を揉みそうな勢いの宇佐美に根負けした。
いや、まあ。そんな脅しは口先だけで、宇佐美がそんなことせえへんのは分かってんねんけど(たぶん)。
ほんまは。傍目から見たら理解できひんやろうこの宇佐美との謎の行為が、俺にとってそれほど苦痛やないというか、むしろ快楽になっとったことが根負けした理由やったりした。
宇佐美は宇佐美で、どうやら俺の平たい胸を大層気に入ったらしい。何がどう違うのか俺には分からへんけど、『小野のおっぱいええわ~』と毎回言われる。当分、俺の胸(というか乳首)でおっぱい触りたい欲を解消することに決めたようやった。
俺たちは、なんやかんやで週一回は時間を駆使して会っとった。会うのは決まって俺のマンションやった。
宇佐美との逢瀬?が始まって、俺はプライベートで女の子と会う機会が皆無となった。そちらに割く時間がなくなってもうたから。いや、まあ、最近は縁もなくてもともとご無沙汰ではあったけど。
時々思う。これは、なんとも生産性の低い関係じゃなかろうか。他の時間を犠牲にしてまでする行為にしては、そこになんも生まれへん。強いて言うなら、宇佐美の犯罪防止できる、ぐらいで。しかも、乳触られてるだけで、セックスするわけでもないし。キスさえもせえへんし。
やけど、止められへんかった。
あの、宇佐美の指の呪いにかかってもうて。
それに。この関係のおかげでいいこともあった。出会って数年、ちゃんと顔を付き合わせてじっくり話したことなん、なかったんやけど。盛り上がるとまではいかへんけど、会話ができるようになった。それは、俺にとってなかなか心躍る、ガ○ガ○君の当たりが出るみたいなラッキーなおまけやった。
帰りになんかおやつになるもんでも買ってこうか。
そう思い付いて、一人でニヤついた顔を、小野、きしょ。と一緒に休憩しとった先輩社員に言われながら、仕事に戻った。
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