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第8章 フォース・オブ・ザ・デッド パートⅤ
その6
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「──いいか、この学校で起きたゾンビカタストロフィーは、この後またたくまに日本中に感染規模を拡大していくことになるんだ……。政府のゾンビ対策は全て後手に回って、気付いたときにはもう手遅れの状態だった……。そして、わずか数年足らずで日本中をゾンビが闊歩する状況が生まれることになる……。膨大な数に膨れ上がったゾンビたちは当然のように餌を求めて、日本各地で暴れまわり、社会は混乱の極みに達した……。ゾンビを倒してくれるはずの自衛隊や警察も、ゾンビの前ではまるで役に立たなかった……。ゾンビと対峙する前からすでに組織内にゾンビ化した人間が紛れ込んでいて、内部崩壊を起こしていたのも一因だったけどな……ウグゲッ……ブボッ……」
話の途中で突然、カケルが大量に口から吐血した。
「カケル!」
キザムは慌てて近寄ろうとしたが、カケルがそれを許さなかった。
「キザム、動くな! 頼むから……そこを動かないでくれ……」
カケルが銃口をぴたりとキザムに向けてくる。
「ど、ど、どうやら……オレの身体も……げ、げ、限界に近いみたいだな……」
「だったら、なおさらすぐに病院に行かないと──」
「その心配はいらない……。こういうときの為に……奥の手を、用意してきたからな──」
カケルは左手で起用に服のポケットから小指サイズのアンプルを取り出した。中には赤い液体が詰まっている。
「安心しろ。これはキザムが考えているような危険なものじゃないから……」
キザムの心を先読みしたかのようにカケルが言った。
「これは一種の強壮剤みたいなものさ……。精神を高揚させて、ゾンビ化の発症を少しだけ遅らせる効果がある……。もっとも、これを飲んだら十分以内に確実に死が訪れるけどな……。つまり、そういう薬なのさ……」
言い終えるやいなや、カケルはアンプルに詰まった液体を躊躇うことなく一息で飲み干した。胸元を押さえて、何度か息をゆっくり吐いて呼吸を整える仕草をする。
「──よし、だいぶ落ち着いてきたぞ。話を再開するとしようか。えーと、どこまで話したかな?」
「カケル、なんでそこまでして……」
キザムの口からは、しかし、それ以上の言葉は出てこなかった。死を覚悟したカケルの行為に衝撃を受けていたのだ。
「たしか日本中がゾンビに蹂躙されたっていうところまで話したな。先を続けるぞ。──ゾンビの襲来の後に起こったのが、生き残った人間たちによる大暴動さ。混乱が混乱を呼んで、日本は未曾有の事態に陥った。その結果、本州の都市はほとんどが壊滅状態になった。ライフラインはことごとく破壊されて、都市機能は完全に停止して、もはや安全に人が住むことが出来なくなってしまったのさ」
キザムの心配をよそに、身体の落ち着きを取り戻したカケルは冷静に話を進めていく。
「オレの両親は親類を頼って、唯一ゾンビ化の波を免れた北海道に移り住んだ。海で隔離された北海道はいち早く強力なゾンビ対策を行っていて、平和な環境下にあったんだ。そこでオレは産まれたのさ。もっとも、平和なときはそう長くは続かなかったけどな……」
カケルが明後日の方に透明な視線を向けた。人は辛い何かを思い出すときに、必ずそんな眼差しを浮かべる。その視線の先には、きっとカケルにしか見えないものが見えているのだろう。
「──どこから侵入したのか分からないが、ついに北海道にもゾンビ化の波がやってきた。船を使って海から無断で北海道に上陸した連中の中に、ゾンビ化した人間が含まれていたっていう噂もあったし、別の話では、政治家がゾンビ化した身内を秘密裏に北海道に連れて来ていたのが、監視の目の隙を突いて外に逃げ出してしまい、そこからゾンビ化の波が道内全域に広がったという噂もあった。まあオレは後者の話を信じているけどな。世界がどう変わったとしても、政治家の連中がやることはいつも汚いからな。──いずれにしろ、北海道も安全な場所ではなくなった。その頃には海外でもゾンビ化の波が広まっていて、地球上にはもう安全なところはなくなりつつあったんだ」
「だから、カケルはこの時代に来ることになったというわけなの?」
キザムは当然の疑問をカケルに対してぶつけてみた。
「そうだな、敢えて言うなら──きっと地上が地獄と化した光景を見て、神様が後悔したんだろうな。哀れな人間に慌てて御慈悲を与えてくれたんだよ。それでオレはこの時代に飛ばされてきたのさ」
カケルは皮肉交じりの冗談をつぶやいて、口元に苦笑いを浮かべてみせた。そして、さらに深い話を続けていく。
「地獄と化した地上では、生き残った人間たちがゾンビ化を止める薬の研究に必死に没頭したけど、これという治療薬はなかなか見付からなかった。そんな中で、とんでもないことを思いついた人間が一人現われたんだ。そいつはIQ200オーバーの産まれながらの天才児だった。その天才児が考え出したのが──」
「そうか。それがタイムマシーンっていうことなのか!」
ようやくカケルの話が見えてきた。
「まあ、当たらずといえども遠からずといったところだな。タイムマシーンというよりは、タイムトラベルといった方が正しいかな。とにかく、その天才児は今のゾンビで溢れた世界を変えるには、元から正せばいいと考えたんだ。それにはゾンビカタストロフィーが起こる前の世界にタイムトラベルして戻り、ゾンビカタストロフィーが起こるのを事前に防げばいいという結論に辿りついたのさ。そして、北海道内で重力異常のある特異点を見付けだすと、その地点からタイムトラベルが出来るとの仮説を立てた」
その天才児の存在こそが、カケルの言うところの神様の御慈悲ということなのだろう。
「もちろんタイムトラベルを実行する前に、この時代の情報収集は怠らずに万全にした。ゾンビカタストロフィーがいつどのように起きたのか調べないとどうにもならないからな。幸いにして、ゾンビカタストロフィーに関する情報は、政府機関のホームサーバーに膨大なデータとして残っていたから、ゾンビカタストロフィーが最初にいつどこで起きたのか、正確な日時と場所は簡単に知ることが出来た。日時は今日、そして場所はこの高校の校舎内だと分かった。だけど、なぜゾンビカタストロフィーが起きたかについては、データ内に資料として残されていなかった。おそらく、当時は誰も明確な発生原因をつかめなかったんだろうな。そこでゾンビ化の発生原因を突き止める為に、ホームサーバーに残されていたこの学校のデータから推論することになった。その天才児が目を付けたのが、学校の生徒に関するありとあらゆる個人情報だった。生年月日はもちろんのこと、家族構成からテストの成績、個人個人の健康状態に、果ては部活動の試合結果に至るまで、手に入る情報は余すことなく全て分析し、解析した。そして数百人近い生徒の中から、とうとうこれはという生徒をただ一人だけ見つけ出した」
カケルの力強い視線がキザムの顔をしっかりと捉えた。
話の途中で突然、カケルが大量に口から吐血した。
「カケル!」
キザムは慌てて近寄ろうとしたが、カケルがそれを許さなかった。
「キザム、動くな! 頼むから……そこを動かないでくれ……」
カケルが銃口をぴたりとキザムに向けてくる。
「ど、ど、どうやら……オレの身体も……げ、げ、限界に近いみたいだな……」
「だったら、なおさらすぐに病院に行かないと──」
「その心配はいらない……。こういうときの為に……奥の手を、用意してきたからな──」
カケルは左手で起用に服のポケットから小指サイズのアンプルを取り出した。中には赤い液体が詰まっている。
「安心しろ。これはキザムが考えているような危険なものじゃないから……」
キザムの心を先読みしたかのようにカケルが言った。
「これは一種の強壮剤みたいなものさ……。精神を高揚させて、ゾンビ化の発症を少しだけ遅らせる効果がある……。もっとも、これを飲んだら十分以内に確実に死が訪れるけどな……。つまり、そういう薬なのさ……」
言い終えるやいなや、カケルはアンプルに詰まった液体を躊躇うことなく一息で飲み干した。胸元を押さえて、何度か息をゆっくり吐いて呼吸を整える仕草をする。
「──よし、だいぶ落ち着いてきたぞ。話を再開するとしようか。えーと、どこまで話したかな?」
「カケル、なんでそこまでして……」
キザムの口からは、しかし、それ以上の言葉は出てこなかった。死を覚悟したカケルの行為に衝撃を受けていたのだ。
「たしか日本中がゾンビに蹂躙されたっていうところまで話したな。先を続けるぞ。──ゾンビの襲来の後に起こったのが、生き残った人間たちによる大暴動さ。混乱が混乱を呼んで、日本は未曾有の事態に陥った。その結果、本州の都市はほとんどが壊滅状態になった。ライフラインはことごとく破壊されて、都市機能は完全に停止して、もはや安全に人が住むことが出来なくなってしまったのさ」
キザムの心配をよそに、身体の落ち着きを取り戻したカケルは冷静に話を進めていく。
「オレの両親は親類を頼って、唯一ゾンビ化の波を免れた北海道に移り住んだ。海で隔離された北海道はいち早く強力なゾンビ対策を行っていて、平和な環境下にあったんだ。そこでオレは産まれたのさ。もっとも、平和なときはそう長くは続かなかったけどな……」
カケルが明後日の方に透明な視線を向けた。人は辛い何かを思い出すときに、必ずそんな眼差しを浮かべる。その視線の先には、きっとカケルにしか見えないものが見えているのだろう。
「──どこから侵入したのか分からないが、ついに北海道にもゾンビ化の波がやってきた。船を使って海から無断で北海道に上陸した連中の中に、ゾンビ化した人間が含まれていたっていう噂もあったし、別の話では、政治家がゾンビ化した身内を秘密裏に北海道に連れて来ていたのが、監視の目の隙を突いて外に逃げ出してしまい、そこからゾンビ化の波が道内全域に広がったという噂もあった。まあオレは後者の話を信じているけどな。世界がどう変わったとしても、政治家の連中がやることはいつも汚いからな。──いずれにしろ、北海道も安全な場所ではなくなった。その頃には海外でもゾンビ化の波が広まっていて、地球上にはもう安全なところはなくなりつつあったんだ」
「だから、カケルはこの時代に来ることになったというわけなの?」
キザムは当然の疑問をカケルに対してぶつけてみた。
「そうだな、敢えて言うなら──きっと地上が地獄と化した光景を見て、神様が後悔したんだろうな。哀れな人間に慌てて御慈悲を与えてくれたんだよ。それでオレはこの時代に飛ばされてきたのさ」
カケルは皮肉交じりの冗談をつぶやいて、口元に苦笑いを浮かべてみせた。そして、さらに深い話を続けていく。
「地獄と化した地上では、生き残った人間たちがゾンビ化を止める薬の研究に必死に没頭したけど、これという治療薬はなかなか見付からなかった。そんな中で、とんでもないことを思いついた人間が一人現われたんだ。そいつはIQ200オーバーの産まれながらの天才児だった。その天才児が考え出したのが──」
「そうか。それがタイムマシーンっていうことなのか!」
ようやくカケルの話が見えてきた。
「まあ、当たらずといえども遠からずといったところだな。タイムマシーンというよりは、タイムトラベルといった方が正しいかな。とにかく、その天才児は今のゾンビで溢れた世界を変えるには、元から正せばいいと考えたんだ。それにはゾンビカタストロフィーが起こる前の世界にタイムトラベルして戻り、ゾンビカタストロフィーが起こるのを事前に防げばいいという結論に辿りついたのさ。そして、北海道内で重力異常のある特異点を見付けだすと、その地点からタイムトラベルが出来るとの仮説を立てた」
その天才児の存在こそが、カケルの言うところの神様の御慈悲ということなのだろう。
「もちろんタイムトラベルを実行する前に、この時代の情報収集は怠らずに万全にした。ゾンビカタストロフィーがいつどのように起きたのか調べないとどうにもならないからな。幸いにして、ゾンビカタストロフィーに関する情報は、政府機関のホームサーバーに膨大なデータとして残っていたから、ゾンビカタストロフィーが最初にいつどこで起きたのか、正確な日時と場所は簡単に知ることが出来た。日時は今日、そして場所はこの高校の校舎内だと分かった。だけど、なぜゾンビカタストロフィーが起きたかについては、データ内に資料として残されていなかった。おそらく、当時は誰も明確な発生原因をつかめなかったんだろうな。そこでゾンビ化の発生原因を突き止める為に、ホームサーバーに残されていたこの学校のデータから推論することになった。その天才児が目を付けたのが、学校の生徒に関するありとあらゆる個人情報だった。生年月日はもちろんのこと、家族構成からテストの成績、個人個人の健康状態に、果ては部活動の試合結果に至るまで、手に入る情報は余すことなく全て分析し、解析した。そして数百人近い生徒の中から、とうとうこれはという生徒をただ一人だけ見つけ出した」
カケルの力強い視線がキザムの顔をしっかりと捉えた。
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