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アイドル編
036 アイドル編13 鹵獲艦
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「そこの敵艦は僕が鹵獲しました。撃たないでください!」
そうは言ってはみたものの、僕が鹵獲した敵艦に数発のレールガンとビームが当たる。
目の前に現れた敵艦を見て、僕の指揮下にもない僚艦達……しかも獲物を欲した飢えた狼達が手をこまねいているわけがなかった。
ルール的には敵味方識別信号が緑または黄色の段階で手を出したらアウトだが、赤の段階で撃ったレールガンやビームは撃ちっぱなしのため咎められない。
せっかく無傷だった敵艦は、停止していたことで命中率が上がってしまい中破となった。
停滞フィールドが生きていたのでレールガンの被害軽減はあったのだが、それでも酷いものだった。
足の遅いミサイルはルールに則り自爆させられ、それ以上の被害が無かったのが少しは救いか。
『悪かったな、嬢ちゃん。優先権を手放したと誤解される行動には気をつけろよ』
『そうそう、私の獲物に手を出すなぐらい言っとかないとな』
「そうなんですか。気をつけます。ちなみに男です!」
僚艦の荒くれ者たちから通信が入る。
僕が攻撃し続けていたならば、優先権により手を出されなかったものを、回避運動をしてしまったがために優先権が放棄されたとみなされ、僚艦が我先に獲物に手を出したということらしい。
獲物=お金のSFOに於いて、獲物の優先権を手放す行為がどれだけ不利益に繋がるかという勉強になった。
でもまあ鹵獲は鹵獲。1艦まるごと僕のもの、どう処分しようか。
識別信号が緑のため敵鹵獲艦に臨検が入る。
鹵獲されたふりをしてステーション内に搬入されてから自爆、というブービートラップ対策だ。
敵艦の電脳が確かに支配されたという確認が取れ、安全だと判断されるまで動けない。
データリンクにより現在把握出来ている敵鹵獲艦の諸元は以下。
『敵鹵獲艦』
艦種 突撃艦 (ステルス)
艦体 全長150m 軽巡洋艦型 0腕
主機 熱核反応炉E型(8) 高速推進機E型
兵装 主砲 15cmレールガン単装1基1門 通常弾 60/60
副砲 なし
対宙砲 10cmレーザー単装4基4門
ミサイル発射管 C型特殊1基1門 最大弾数1×1 ミサイル残弾 1
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
停滞フィールド(バリヤー)E型
遮蔽フィールド(隠蔽装置)E型
電子兵装 電脳E型 対艦レーダーE型 通信機E型
空きエネルギースロット 0
状態 中破
遮蔽フィールドのステルス機能で強行突入し、C型特殊の巨大ミサイルを撃つことに特化した艦種のようだ。
僚艦の攻撃で被害を受けているのは耐ビームコーティング特殊鋼装甲板が8ヶ所。
15cmレールガンの砲身、10cmレーザーのレンズ、遮蔽フィールド発生装置、対艦レーダーアンテナ、通信アンテナ、高速推進機が破損。
被害は表面装備に集中していた。同じ場所に連射を食らっていたら爆沈していただろう。
内部の巨大ミサイルが誘爆しなくて本当に良かった。
そのミサイルだが、小型艦とでも言って良いほどの自立行動型だった。
母艦が鹵獲できていても、ミサイルが掌握出来ていなかったら危ないところだった。
侵食弾は全ての電子・量子機器に侵食しネットワークで繋がった先も制圧していた。
謎の新特殊弾、侵食弾は敵艦の表面に接触すると装甲を侵食し内部に侵入、電子・量子機器のネットワークを物理的に侵食し続け敵の電脳を侵すという機能を持っていた。
そして外部の主にデータリンクし支配を委ね、ナーブクラックで敵艦の電脳を完全服従させる。そのための弾頭だった。
内蔵していた自立行動型ミサイルも物理的には独立していたが、敵艦のネットワークに繋がっていたためナーブクラックの餌食になっていた。
ネットワークも切れていて自由行動が許されていたならば、ステーションに自爆特攻をかけられていたところだ。
この点はステーション防宙システムに行政府としても今後の対策が必要だろう。
プリンスに恩を売っておこう。
そうこうするうちに臨検が終了した。
敵艦の電脳は完全に服従済み。鹵獲確定。内蔵されたミサイルも支配下にあった。
だが敵鹵獲艦は自立行動型ミサイルという初確認の兵器を搭載していたせいで、ステーション行政府預かりとなってしまった。
まあ借金のせいで鹵獲艦の処分権は向こうに行ってしまう運命だったんだけどね。
そろそろ担当官の汚職が発覚して、こちらに有利に事が運べるかと思っていたんだけど、事情が事情なので仕方ない。
今後はこちらに必要な装備は優先的に回してもらえるように交渉しよう。
困った話だが、せいぜい高く見積もってもらいたいものだ。
そういや中破していても残り2千万Gぐらいならないもう完済できるんじゃないだろうか?
軽巡洋艦それも特殊戦仕様なら高く売れるはずだ。
とらたぬが止まらない。
「そういやナーブクラックでの支配って解除できるんだろうか?
臨検に来た技術官が何やら電脳の支配権が書き換え不能だ~とかボヤいていたな……」
もしそうなら鹵獲艦は売れずに自分で所有する道しかない?
いや中破しているんだから部品取りさえすればお金にはなるはず。
売れないのは電脳周辺の基幹部品だな。
いや、そこが一番お高いんじゃないでしょうか?
「やっちまったーーーーーーーーーーーー!!!!
欲しいのは武装で、そっちは金にしたいのに!」
僕の叫びが宇宙に……空気がないので響けなかった。
そうは言ってはみたものの、僕が鹵獲した敵艦に数発のレールガンとビームが当たる。
目の前に現れた敵艦を見て、僕の指揮下にもない僚艦達……しかも獲物を欲した飢えた狼達が手をこまねいているわけがなかった。
ルール的には敵味方識別信号が緑または黄色の段階で手を出したらアウトだが、赤の段階で撃ったレールガンやビームは撃ちっぱなしのため咎められない。
せっかく無傷だった敵艦は、停止していたことで命中率が上がってしまい中破となった。
停滞フィールドが生きていたのでレールガンの被害軽減はあったのだが、それでも酷いものだった。
足の遅いミサイルはルールに則り自爆させられ、それ以上の被害が無かったのが少しは救いか。
『悪かったな、嬢ちゃん。優先権を手放したと誤解される行動には気をつけろよ』
『そうそう、私の獲物に手を出すなぐらい言っとかないとな』
「そうなんですか。気をつけます。ちなみに男です!」
僚艦の荒くれ者たちから通信が入る。
僕が攻撃し続けていたならば、優先権により手を出されなかったものを、回避運動をしてしまったがために優先権が放棄されたとみなされ、僚艦が我先に獲物に手を出したということらしい。
獲物=お金のSFOに於いて、獲物の優先権を手放す行為がどれだけ不利益に繋がるかという勉強になった。
でもまあ鹵獲は鹵獲。1艦まるごと僕のもの、どう処分しようか。
識別信号が緑のため敵鹵獲艦に臨検が入る。
鹵獲されたふりをしてステーション内に搬入されてから自爆、というブービートラップ対策だ。
敵艦の電脳が確かに支配されたという確認が取れ、安全だと判断されるまで動けない。
データリンクにより現在把握出来ている敵鹵獲艦の諸元は以下。
『敵鹵獲艦』
艦種 突撃艦 (ステルス)
艦体 全長150m 軽巡洋艦型 0腕
主機 熱核反応炉E型(8) 高速推進機E型
兵装 主砲 15cmレールガン単装1基1門 通常弾 60/60
副砲 なし
対宙砲 10cmレーザー単装4基4門
ミサイル発射管 C型特殊1基1門 最大弾数1×1 ミサイル残弾 1
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
停滞フィールド(バリヤー)E型
遮蔽フィールド(隠蔽装置)E型
電子兵装 電脳E型 対艦レーダーE型 通信機E型
空きエネルギースロット 0
状態 中破
遮蔽フィールドのステルス機能で強行突入し、C型特殊の巨大ミサイルを撃つことに特化した艦種のようだ。
僚艦の攻撃で被害を受けているのは耐ビームコーティング特殊鋼装甲板が8ヶ所。
15cmレールガンの砲身、10cmレーザーのレンズ、遮蔽フィールド発生装置、対艦レーダーアンテナ、通信アンテナ、高速推進機が破損。
被害は表面装備に集中していた。同じ場所に連射を食らっていたら爆沈していただろう。
内部の巨大ミサイルが誘爆しなくて本当に良かった。
そのミサイルだが、小型艦とでも言って良いほどの自立行動型だった。
母艦が鹵獲できていても、ミサイルが掌握出来ていなかったら危ないところだった。
侵食弾は全ての電子・量子機器に侵食しネットワークで繋がった先も制圧していた。
謎の新特殊弾、侵食弾は敵艦の表面に接触すると装甲を侵食し内部に侵入、電子・量子機器のネットワークを物理的に侵食し続け敵の電脳を侵すという機能を持っていた。
そして外部の主にデータリンクし支配を委ね、ナーブクラックで敵艦の電脳を完全服従させる。そのための弾頭だった。
内蔵していた自立行動型ミサイルも物理的には独立していたが、敵艦のネットワークに繋がっていたためナーブクラックの餌食になっていた。
ネットワークも切れていて自由行動が許されていたならば、ステーションに自爆特攻をかけられていたところだ。
この点はステーション防宙システムに行政府としても今後の対策が必要だろう。
プリンスに恩を売っておこう。
そうこうするうちに臨検が終了した。
敵艦の電脳は完全に服従済み。鹵獲確定。内蔵されたミサイルも支配下にあった。
だが敵鹵獲艦は自立行動型ミサイルという初確認の兵器を搭載していたせいで、ステーション行政府預かりとなってしまった。
まあ借金のせいで鹵獲艦の処分権は向こうに行ってしまう運命だったんだけどね。
そろそろ担当官の汚職が発覚して、こちらに有利に事が運べるかと思っていたんだけど、事情が事情なので仕方ない。
今後はこちらに必要な装備は優先的に回してもらえるように交渉しよう。
困った話だが、せいぜい高く見積もってもらいたいものだ。
そういや中破していても残り2千万Gぐらいならないもう完済できるんじゃないだろうか?
軽巡洋艦それも特殊戦仕様なら高く売れるはずだ。
とらたぬが止まらない。
「そういやナーブクラックでの支配って解除できるんだろうか?
臨検に来た技術官が何やら電脳の支配権が書き換え不能だ~とかボヤいていたな……」
もしそうなら鹵獲艦は売れずに自分で所有する道しかない?
いや中破しているんだから部品取りさえすればお金にはなるはず。
売れないのは電脳周辺の基幹部品だな。
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