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アイドル編
044 アイドル編21 戦力増強
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「アヤメ、改めてよろしく!」
右手を差し伸べる僕に、アヤメも右手を出し握手した。
アヤメはメンバーと次々に握手していった。
社長と沙也加さんは早速契約書を用意している。
アヤメにサインを求め契約の締結を目論む。
「アヤメ、今後は契約書をよく読んでからサインした方がいいぞ。
社長を見ろ。いかにも怪しい人物じゃないか」
僕のその言葉にアヤメの筆が止まった。
「特に賞金の返還義務の所は良く読んで納得した方がいいぞ。
まあ、契約期間満了まで自分都合では止められないってだけだ。
騙すようなことはその書類は書いてないから大丈夫だろうけどね」
アヤメがサインを中止し契約書類をよく読んでいる。
社長がジト目で俺を見て来るが、自分も契約書類をよく読んでなくて酷い目にあった沙也加さんはウンウンと頷いている。
アヤメが契約書類を読み、納得したうえでサインをした。
「さて、契約も済んだし、加入発表の前にアヤメの芸名を決めようか」
神澤社長が顎に手を当てて思案のポーズで話す。
「あれだけ注目されたVPの個別デュエルだし、映像配信でアヤメの顔も名前も知られすぎじゃないのか?」
僕の疑問に神澤社長も頷く。
「そうだな。映像配信のアクセス数も上々で、ファンによりネットでも美談として語られだしている。
アヤメという読みは変えられない。どの字を当てるかということだな」
「美談って、いったいどこからそんな話が……」
僕が考え込んでいると、僕の視界にニヤける神澤社長の顔が映った。
「あんたか! リーク元は社長自身か!」
社長にはとぼけられた。
アヤメ以外はみんな同じ結論に達したようで、ジト目で社長を見ている。
「アヤメの本名は? しろのあやめさん?」
社長が契約書のサインを見るも読めなかったようだ。
「城之綾姫で『じょうのあやめ』です」
「「「何そのお姫様な名前!」」」
「もうその字で確定でしょ。アヤメ本人が嫌なら考えるべきだけど」
「社長権限で決まりだ。苗字は個人特定可能な珍しい姓だが、使うのは下の名だけで同名はいくらでもいるから問題ないだろ」
「決まりね」
菜穂さんも同意する。
「愛称はあ◯やでいけるな」
神澤社長がとんでもないことを言い出す。
やめてあげて! ニューハーフに振り真似されることになるぞ。
「それだけはやめてあげて! その愛称は禁止ならいいよね? 綾姫で」
「はい。それでいいです」
こうして新メンバー綾姫加入がSNSに拡散された。
この加入劇からファンの間では、先の個別デュエルが演出だったのではないか、という噂が流れるほどの騒動となった。
だが、バルチャー艦隊の被害女性が大量にいることが発覚、不正を暴いたブラッシュリップスの株が更に上がることになった。
最初はアイドル存続の危機だったけど、怪我の功名でプロモーション効果抜群だった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◆
ブラッシュリップス艦隊の強化として前衛の綾姫が加わった。
ただ、NPC艦との入れ替えのため、逆に僕の制御で意表を突くという戦法が使えなくなる結果となった。
綾姫艦の諸元は以下。
『AYAME』
艦種 突撃艦
艦体 全長200m 巡洋艦型 2腕
主機 熱核反応炉C型(10) 高速推進機E型
兵装 主砲 長砲身20cmレールガン単装1基1門 通常弾 80/80
副砲 15cm粒子ビーム砲連装2基4門
対宙砲 10cmレーザー単装4基4門
ミサイル発射管 なし
対艦刀 C型 1
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
耐実体弾耐ビーム盾E型 1
停滞フィールド(バリヤー)E型
電子兵装 電脳E型 対艦レーダーE型 通信機E型
空きエネルギースロット 0
状態 良好
綾姫艦はエネルギー炉が高性能であるがエネルギー消費の大きい対艦刀を搭載していて、なぜか格闘仕様になっている。
綾姫に聞くと、元々剣術を嗜んでいたそうで、特技を取り入れたということらしい。
艦隊としては、特に長距離攻撃力か乏しいので、融合その他を活用して個別の戦力増強をはかることに決定した。
その第一弾として、最新の艦載機2機を確保した。
これは神澤社長がSFO行政府から艦載機のアイデア料として毟り取ってきた機体だ。
その先行量産型を交渉力だけで手に入れて来たらしい。
この人の対人交渉力は半端じゃない。悪の道に走れば普通に詐欺師になれる。
その2機を格納庫に余裕のあった美優艦に搭載することにした。
これで美優艦は艦種が軽空母となった。
『MIYU』
艦種 軽空母
艦体 全長250m 輸送艦型 2腕 拡張格納庫 (艦載機『攻撃機』 2)
主機 熱核反応炉E型(8) 高速推進機F型
兵装 主砲 なし
副砲 近接戦用散弾投射機 4 残弾20×4
対宙砲 10cmレーザー単装12基12門
ミサイル発射管 F型防宙4基4門 最大弾数20×4 ミサイル残弾 80
艦載機用ミサイル D型標準2基×2 最大弾数4×2×2 ミサイル残弾 16
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
耐実体弾耐ビーム盾E型 2
停滞フィールド(バリヤー)D型
電子兵装 電脳D型 対艦レーダーE型 通信機E型
空きエネルギースロット 2
状態 良好
『艦載機』
種別 攻撃機
機体 全長20m
主機 熱核反応炉H型(5) 高速推進機H型
兵装 対宙砲 10cmレーザー連装1基2門
ミサイル D型標準2基搭載可能
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
電子兵装 電脳H型 対艦レーダーG型 通信機H型
空きエネルギースロット 0
状態 良好
ただし美優艦は艦載機を制御する電脳(量子コンピューター)の性能が若干心もとない。
攻撃機のAIは敵から鹵獲した自立型ミサイルを改造した『すてるす』よりは落ちるそうだ。
ちなみに『すてるす』の諸元は以下。
『すてるす』
種別 ステルス攻撃機
機体 全長25m
主機 熱核反応炉F型(7) 高速推進機G型
兵装 主砲 15cm粒子ビーム砲連装1基2門
ミサイル D型標準2基搭載可能
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
遮蔽フィールド(隠蔽装置)E型
電子兵装 電脳F型 対艦レーダーF型 通信機F型
空きエネルギースロット 1
状態 良好
ステーションでは、コストの高い艦載機に自爆をさせるつもりはなく、大型ミサイルとしての運用は考慮していないらしい。
そのためミサイルを抱え撃ち込むミサイルキャリアとしての用途を目指し、『攻撃機』と称するそうだ。
遮蔽フィールドの搭載も、同様のコスト面の問題で量産機としては見送られている。
そのため艦載機は艦の電脳と量子通信でデータリンクすることで、より高度な活動が出来るように設計されている。
これは艦の電脳の能力に依存するため、このままだと艦載機に搭載されている電脳のAIのみでの自立作戦行動になり、細かい運用が難しくなる。
ここはまた僕が敵艦を鹵獲して電脳を確保し、融合でアップグレードするしかないかも。
続けて僕個人の活動として融合で装備を充実させたい。
これはリアル空間での活動をしなければ不可能だ。
綾姫が借金返済のためにリアル空間での活動を望んでいるため、僕と艦隊を組んでゲーマーアヤメとして活動することになった。
最優先はアヤメの借金の返済だけど、強化ポイントとして僕の装備獲得も目指す。
強化ポイントは自立型ミサイル対策と遮蔽フィールド対策になる。
アヤメには僕の専用艦の護衛を頼むことにした。
なので獲物はアヤメと折半になる。
行政府にそこを念押ししに行ったところ、アヤメの借金を行政府が肩代わりして返済は物納ということになった。
あわよくば鹵獲品を丸々販売して借金を返済させてしまおうと思っていたのだが、さすがSFO行政府、半分の優先権を手放さなかった。
というか、もろもろの貢献の報奨金を出して欲しいところだ。
「あれ? そうなると艦載機って僕の報酬だよね? 20m級の機体2機なら30m級の回収艦1艦より高くない? もしかして億の金を損した?」
「何を言う! 一番高い電脳の性能が段違いだろ。艦載機はそんなに高くない。
それに艦隊の戦力増強として『すてるす』の改修費に金を出したが、そのまま全て晶羅の装備になっているじゃないか!」
「確かにそれはそうだなぁ」
また社長にやられてしまったなと思っていたら、つんつんと僕の袖が引っ張られる。
そっちを見ると美優が僕を見つめている。
「ありがと……」
美優の可愛さにやられてしまった。
まあ、艦隊のためは、巡り巡って自分のためになるだろうから仕方ないか。
右手を差し伸べる僕に、アヤメも右手を出し握手した。
アヤメはメンバーと次々に握手していった。
社長と沙也加さんは早速契約書を用意している。
アヤメにサインを求め契約の締結を目論む。
「アヤメ、今後は契約書をよく読んでからサインした方がいいぞ。
社長を見ろ。いかにも怪しい人物じゃないか」
僕のその言葉にアヤメの筆が止まった。
「特に賞金の返還義務の所は良く読んで納得した方がいいぞ。
まあ、契約期間満了まで自分都合では止められないってだけだ。
騙すようなことはその書類は書いてないから大丈夫だろうけどね」
アヤメがサインを中止し契約書類をよく読んでいる。
社長がジト目で俺を見て来るが、自分も契約書類をよく読んでなくて酷い目にあった沙也加さんはウンウンと頷いている。
アヤメが契約書類を読み、納得したうえでサインをした。
「さて、契約も済んだし、加入発表の前にアヤメの芸名を決めようか」
神澤社長が顎に手を当てて思案のポーズで話す。
「あれだけ注目されたVPの個別デュエルだし、映像配信でアヤメの顔も名前も知られすぎじゃないのか?」
僕の疑問に神澤社長も頷く。
「そうだな。映像配信のアクセス数も上々で、ファンによりネットでも美談として語られだしている。
アヤメという読みは変えられない。どの字を当てるかということだな」
「美談って、いったいどこからそんな話が……」
僕が考え込んでいると、僕の視界にニヤける神澤社長の顔が映った。
「あんたか! リーク元は社長自身か!」
社長にはとぼけられた。
アヤメ以外はみんな同じ結論に達したようで、ジト目で社長を見ている。
「アヤメの本名は? しろのあやめさん?」
社長が契約書のサインを見るも読めなかったようだ。
「城之綾姫で『じょうのあやめ』です」
「「「何そのお姫様な名前!」」」
「もうその字で確定でしょ。アヤメ本人が嫌なら考えるべきだけど」
「社長権限で決まりだ。苗字は個人特定可能な珍しい姓だが、使うのは下の名だけで同名はいくらでもいるから問題ないだろ」
「決まりね」
菜穂さんも同意する。
「愛称はあ◯やでいけるな」
神澤社長がとんでもないことを言い出す。
やめてあげて! ニューハーフに振り真似されることになるぞ。
「それだけはやめてあげて! その愛称は禁止ならいいよね? 綾姫で」
「はい。それでいいです」
こうして新メンバー綾姫加入がSNSに拡散された。
この加入劇からファンの間では、先の個別デュエルが演出だったのではないか、という噂が流れるほどの騒動となった。
だが、バルチャー艦隊の被害女性が大量にいることが発覚、不正を暴いたブラッシュリップスの株が更に上がることになった。
最初はアイドル存続の危機だったけど、怪我の功名でプロモーション効果抜群だった。
◇ ◇ ◇ ◇ ◆
ブラッシュリップス艦隊の強化として前衛の綾姫が加わった。
ただ、NPC艦との入れ替えのため、逆に僕の制御で意表を突くという戦法が使えなくなる結果となった。
綾姫艦の諸元は以下。
『AYAME』
艦種 突撃艦
艦体 全長200m 巡洋艦型 2腕
主機 熱核反応炉C型(10) 高速推進機E型
兵装 主砲 長砲身20cmレールガン単装1基1門 通常弾 80/80
副砲 15cm粒子ビーム砲連装2基4門
対宙砲 10cmレーザー単装4基4門
ミサイル発射管 なし
対艦刀 C型 1
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
耐実体弾耐ビーム盾E型 1
停滞フィールド(バリヤー)E型
電子兵装 電脳E型 対艦レーダーE型 通信機E型
空きエネルギースロット 0
状態 良好
綾姫艦はエネルギー炉が高性能であるがエネルギー消費の大きい対艦刀を搭載していて、なぜか格闘仕様になっている。
綾姫に聞くと、元々剣術を嗜んでいたそうで、特技を取り入れたということらしい。
艦隊としては、特に長距離攻撃力か乏しいので、融合その他を活用して個別の戦力増強をはかることに決定した。
その第一弾として、最新の艦載機2機を確保した。
これは神澤社長がSFO行政府から艦載機のアイデア料として毟り取ってきた機体だ。
その先行量産型を交渉力だけで手に入れて来たらしい。
この人の対人交渉力は半端じゃない。悪の道に走れば普通に詐欺師になれる。
その2機を格納庫に余裕のあった美優艦に搭載することにした。
これで美優艦は艦種が軽空母となった。
『MIYU』
艦種 軽空母
艦体 全長250m 輸送艦型 2腕 拡張格納庫 (艦載機『攻撃機』 2)
主機 熱核反応炉E型(8) 高速推進機F型
兵装 主砲 なし
副砲 近接戦用散弾投射機 4 残弾20×4
対宙砲 10cmレーザー単装12基12門
ミサイル発射管 F型防宙4基4門 最大弾数20×4 ミサイル残弾 80
艦載機用ミサイル D型標準2基×2 最大弾数4×2×2 ミサイル残弾 16
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
耐実体弾耐ビーム盾E型 2
停滞フィールド(バリヤー)D型
電子兵装 電脳D型 対艦レーダーE型 通信機E型
空きエネルギースロット 2
状態 良好
『艦載機』
種別 攻撃機
機体 全長20m
主機 熱核反応炉H型(5) 高速推進機H型
兵装 対宙砲 10cmレーザー連装1基2門
ミサイル D型標準2基搭載可能
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
電子兵装 電脳H型 対艦レーダーG型 通信機H型
空きエネルギースロット 0
状態 良好
ただし美優艦は艦載機を制御する電脳(量子コンピューター)の性能が若干心もとない。
攻撃機のAIは敵から鹵獲した自立型ミサイルを改造した『すてるす』よりは落ちるそうだ。
ちなみに『すてるす』の諸元は以下。
『すてるす』
種別 ステルス攻撃機
機体 全長25m
主機 熱核反応炉F型(7) 高速推進機G型
兵装 主砲 15cm粒子ビーム砲連装1基2門
ミサイル D型標準2基搭載可能
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
遮蔽フィールド(隠蔽装置)E型
電子兵装 電脳F型 対艦レーダーF型 通信機F型
空きエネルギースロット 1
状態 良好
ステーションでは、コストの高い艦載機に自爆をさせるつもりはなく、大型ミサイルとしての運用は考慮していないらしい。
そのためミサイルを抱え撃ち込むミサイルキャリアとしての用途を目指し、『攻撃機』と称するそうだ。
遮蔽フィールドの搭載も、同様のコスト面の問題で量産機としては見送られている。
そのため艦載機は艦の電脳と量子通信でデータリンクすることで、より高度な活動が出来るように設計されている。
これは艦の電脳の能力に依存するため、このままだと艦載機に搭載されている電脳のAIのみでの自立作戦行動になり、細かい運用が難しくなる。
ここはまた僕が敵艦を鹵獲して電脳を確保し、融合でアップグレードするしかないかも。
続けて僕個人の活動として融合で装備を充実させたい。
これはリアル空間での活動をしなければ不可能だ。
綾姫が借金返済のためにリアル空間での活動を望んでいるため、僕と艦隊を組んでゲーマーアヤメとして活動することになった。
最優先はアヤメの借金の返済だけど、強化ポイントとして僕の装備獲得も目指す。
強化ポイントは自立型ミサイル対策と遮蔽フィールド対策になる。
アヤメには僕の専用艦の護衛を頼むことにした。
なので獲物はアヤメと折半になる。
行政府にそこを念押ししに行ったところ、アヤメの借金を行政府が肩代わりして返済は物納ということになった。
あわよくば鹵獲品を丸々販売して借金を返済させてしまおうと思っていたのだが、さすがSFO行政府、半分の優先権を手放さなかった。
というか、もろもろの貢献の報奨金を出して欲しいところだ。
「あれ? そうなると艦載機って僕の報酬だよね? 20m級の機体2機なら30m級の回収艦1艦より高くない? もしかして億の金を損した?」
「何を言う! 一番高い電脳の性能が段違いだろ。艦載機はそんなに高くない。
それに艦隊の戦力増強として『すてるす』の改修費に金を出したが、そのまま全て晶羅の装備になっているじゃないか!」
「確かにそれはそうだなぁ」
また社長にやられてしまったなと思っていたら、つんつんと僕の袖が引っ張られる。
そっちを見ると美優が僕を見つめている。
「ありがと……」
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まあ、艦隊のためは、巡り巡って自分のためになるだろうから仕方ないか。
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