89 / 199
放浪編
086 放浪編5 修理・遠征
しおりを挟む
社長の艦を修理しようにもお金が無かったので融合でどうにかすることになった。
いつまでもドックに入れておいてもお金がかかるだけなので引き取りに行く。
ドック入りしていた艦を、預かり代金を支払って菜穂さんの戦艦で曳航する。
菜穂さんの艦が2km級に拡大しているので、神澤艦を操作腕で掴んで曳航、タグボート代金を節約した。
破壊されて飛び散った細かな部品は美優の格納庫に入れて持ち帰った。
僕たちは待機室の窓から神澤艦を見ながら修理対策会議を始める。
「思ったより酷いね。後部推進機は全損。反応炉を掠って左舷に抜けた破孔が酷い」
「うーーむ」
僕が破損状況を逐一報告すると神澤社長が深刻な表情で唸りを上げる。
「社長の艦って対消滅反応炉だよね?
これ反応炉が壊れて反物質が漏出してたら脱出の暇もなく艦ごと対消滅で大爆発してたよ?」
「ちょっと、今は大丈夫なんでしょうね?」
曳航した菜穂さんが顔を青くして詰め寄る。
「傷ついたのは制御系とエネルギー伝送系の部品みたい。炉心はきっちり緊急隔離されているから安心して。
そうでなければアノイ要塞のドックで修理待ちなんてさせてもらえてないよ。
でも社長。対消滅反応炉の余剰部品なんて貴重品、どこを探しても無いよ?」
「だよな。買うにしろ、あれは高いんだよな……。
俺も鹵獲した敵艦が偶然持ってなかったら手に入ってないからな」
項垂れる社長。
SFOランカーまでも上り詰めた神澤社長でも、艦を成長させていく過程で対消滅反応炉を手に入れるのは並大抵のことではなかったらしい。
初期に鹵獲巡洋艦から得た僕の専用艦なんて恵まれすぎらしい。
「高速推進機は巡洋艦と突撃艦のやつが次元格納庫にある。性能ダウンかもしれないけど2艦分使うから我慢してね。
問題の反応炉だけど、対消滅反応炉を諦めて熱核反応炉2基で我慢するか、艦の修復能力に任せて対消滅反応炉の復活に賭けるかだね」
「とりあえず補機に熱核反応炉を1基提供してくれ。
艦の修復能力に賭けてみる。推進機はその2基で頼む」
まあ、それで対消滅反応炉が復活しなかったら、外してもう1基熱核反応炉を搭載すればいい。
時間がかかるけどしょうがない。
「それじゃあ、次に外部装甲の修理だけど、佐藤艦の装甲が手に入ったよ。
敵撃沈の一番槍で僕に権利があるそうで、無事だった装甲板を現物でもらった」
「そういや奴の艦の残骸が売れて、その一部が賠償として俺にも払い込まれていたな」
賠償金といっても殲滅に近い形で滅多撃ちされたので、金額の高い基幹部品は使い物にならないぐらい破壊されていて、修理代を賄うほどは出なかった。
僕が鹵獲出来るまで機能停止させたのに余計なことをしたもんだ。
まあ、あれは反乱に対する処刑の意味合いが強いから仕方ないにしろね。
「その装甲を使うのでいい? 気分的な問題もあるだろうし一応聞いておくよ」
自分を殺しに来た奴の専用艦の一部がずっと自分の艦に残るのって気分的に嫌な人もいるよね。
「ああそれでいい。戦利品として記念にしてやる!
それと晶羅、貰った賠償金をお前に渡す。
それを部品代の足しにしてくれ」
「うん。わかった。貰っとくよ。
それじゃあ始めようか」
図太い!
社長はそんな柔いメンタルの人じゃなかったかw
まあ、修理部品が僕の持ち出しだから、それをタダで寄越せとは言えないわな。
僕の次元格納庫にはブラッシュリップス艦隊が遠征で確保した艦も入っているから、菜穂さんなんかは無償提供しようとしたんだけど、社長は断った。
でも僕の在庫には遠慮がないのは、女性の世話になるのは恥じという男の矜持みたいなものだろうか?
方針は決まったので、僕たちは専用艦に乗り込み作業を開始する。
菜穂さん、紗綾の2人は艦が大型化してしまったので、比較的細かい作業が出来る小型艦――巡洋艦クラスだが――の僕と綾姫が部品を運ぶ。
美優艦は全長310mと短いが幅があるので却下された。
僕は次元格納庫から高速推進機D型、高速推進機E型、熱核反応炉D型、耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲板×10枚を取り出した。
神澤社長が専用艦のパイロットシートに座り融合の準備をする。
僕と綾姫は専用艦の腕を使って各種部品を神澤艦の破孔に設置する。
「あれ? これどこに置くの?」
「まず熱核反応炉を後部の破孔に突っ込んで」
「これは?」
「装甲板は左舷の破孔に並べといて」
「高速推進機は上がD? 下がD?」
「下がDだ。そう上下に重ねといて。
そう、その周囲に装甲板を配置だ」
部品を定位置に置き終わった。
僕たちは神澤艦から離れる。
「準備終わったよ」
「よし、融合カウントダウン」
僕たちが離れ終わると神澤社長は融合のカウントダウンを開始し艦を降りる。
これで閉じ込められることはない。
結構閉じ込められ事故というのが発生するんだそうだ。
融合終了まで艦内の非常食で過ごすなんて、いつ終わるかわからない状況じゃ恐怖でしかない。
「5・4・3・2・1・ゼロ、融合開始」
艦の周囲に融合フィールドが展開され繭のように包み込んでいく。
これでしばらく様子を見るしかない。
神澤艦は融合中は使用不能だ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◆
いつのまにか僕の専用艦が成長していた。
おそらく遠征での敵艦の大量撃墜に加えて、先日の佐藤艦行動不能化が効いたんだろう。
成長した点は3点。
1つ目は跳躍弾という特殊弾が増えた。
跳躍というと次元跳躍のことだと思うんだけど、まさかのワープ弾だったりして。
2つ目は残弾のMAXが∞になった。
次元格納庫が重量を無視した所謂無限収納のようなものなのはご存知の通り。
なので、艦の弾体製造能力さえ追いつけば残弾を気にしないで撃てる。
3つ目は、その弾体製造能力の向上だ。
通常の艦は艦の搭載能力によって最大弾数が制限されている。
しかし次元格納庫を持つ僕の専用艦は重量容積問題を無視出来る。
さらに弾の材料も格納可能、外部反応炉で余剰なエネルギーもある。
それで製造能力が上がったのだろう。
Gバレットのチャージも余剰エネルギーが瞬殺していて、全弾いつでも打てる状態にある。
「晶羅、いるか?」
そんなことを考えていると社長の声がした。
社長が僕を探しに社長室に入って来る。いや普通逆でしょ?
「いるよ?」
「そこにいたか。よし遠征に行くぞ」
「どこに?」
「アノイ星系から近隣星系への緊急援軍の依頼が出ています」
サボートAIの有機端末である愛さんが答える。
そういや彼女も社長室にいたんだった。
アノイ行政府の差し金である愛さんは、もしかするとスパイかもしれないので発言に気を付けた方が良いのだろうか?
まあ遠征に行く行かないなんて会話はスパイする意味がないだろうけど。
「それだ。今クエストを募集していると傭兵達が騒いでいたぞ」
僕は腕輪を起動して仮想スクリーンを空中に映す。
そこで検索を始めると愛さんが説明しだした。
「惑星グラウルが敵勢力により攻撃を受けているようです。
そこへの援軍が募集されています。
参加資格は緊急のためなし。誰でも参加出来ます」
「だそうだ。俺に余剰艦を貸せ。稼ぐぞ」
神澤社長がニヤリと笑う。
僕が提供した部品代の残りを稼ぐつもりらしい。
僕は両手を広げてヤレヤレというポーズをして追従する。
「でも、綾姫は置いていくよ?」
「そうだな。以前の討伐任務とは違って戦いの真っ最中への援軍だ。危険度も違う。
次元跳躍門から出ると境界面の性質上、艦隊を組んでいてもバラけて出てしまう。
お前も1人で戦え。俺は指揮をするのは性に合わんし指揮を受けるのも面倒だ」
「わかった」
さて僕は久々のぼっちで戦うか。
グラウル星系に突入するにあたって、僕は出来るだけ情報を手に入れる事にした。
まあ、サポートAIの有機端末である愛さんからの受け売りなんだけどね。
それによると、遠征先の惑星グラウルは巨大ガス惑星だそうだ。
居住可能な星は、その衛星であるグラウルαとグラウルβ。その2つの衛星が帝国の植民星となっている。
グラウルαとグラウルβは巨大ガス惑星の衛星であるがために厳しい気候の星らしい。
衛星が巨大ガス惑星の太陽側に来た時はガス惑星からの反射で夜が無く、ガス惑星の太陽から裏側に来ると蝕により昼が無くなる。
それが公転周期により四季のように繰り返されるため、かなり過酷な環境なのだそうだ。
それを上手く回避するために2つの衛星を行き来して住むという面倒なことをやっているのだとか。
全住民の季節による大移動だなんて宇宙船がある恩恵を受けまくった生活をしているんだな。
人工太陽とか遮蔽フィールドの応用とかで対処出来るんだろうけど、コストを考えると移動の方が安くつくらしい。
人口が少ないからこそ出来ることと出来ないことがあるんだろう。
その惑星グラウルこそが犬族が治めるグラウル領だ。
巨大ガス惑星からの重水素採集が主な産業なのだそうだ。
これが熱核反応炉の燃料になっているのだから足を向けて眠れない。
領軍がアノイ星系という最前線に出向しているため、帝国領としてはあまり戦力が常駐していない。
帝国軍の駐留艦隊がいるが最低限のものになっている。
なので緊急時には、いつもアノイ要塞から援軍が向かうことになっているのだそうだ。
僕と神澤社長は援軍に応募し、ハブ次元跳躍門の前に集合した。
僕たちの艦の諸元は以下。
『AKIRA』
艦種 艦隊旗艦
艦体 全長250m 高速巡洋艦型+α 2腕 次元格納庫S型 (ステルス艦 1 艦載機『すてるす』1 外部反応炉 外部兵装 外部電脳 予備部品多数 預かり物 巡5 駆9)
主機 対消滅反応炉G型(15)(+外部反応炉 対消滅D型(18)) 高速推進機C型
補機 熱核反応炉G型(6)
兵装 主砲 長砲身5cmレールガン単装1基1門 通常弾 200/∞ 特殊弾 40/∞ 特殊弾 40/∞ 特殊弾 40/∞
(外部兵装 長砲身40cmレールガン単装1基1門 通常弾 160/∞ 他)
36cmブラスター単装1基1門
副砲 40cm粒子ビーム砲単装1基1門
20cm粒子ビーム砲単装1基1門
対艦刀 30m対艦刀【不知火】
対宙砲 10cmレーザー単装4基4門
ミサイル発射管 D型標準2基2門 最大弾数4×2 ミサイル残弾 8
艦載機用ミサイル D型標準2基×1 最大弾数4×2×1 ミサイル残弾 8
防御 耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲板(盾S型相当)
ビームキャンセラー(対ビームバリヤー)
耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲盾S型 1
停滞フィールド(対実体弾バリヤー)C型
電子兵装 電脳S型 対艦レーダーS型 広域通信機S型 戦術兵器統合制御システムS型 サブ電脳D型 (外部電脳A型)
空きエネルギースロット 0(5)
状態 良好
『巡洋艦A』(神澤社長座乗)
艦種 高速巡洋艦
艦体 全長230m 巡洋艦型 2腕
主機 熱核反応炉D型 高速推進機E型
兵装 主砲 長砲身20cmレールガン単装1基1門 通常弾 80/80
副砲 20cm粒子ビーム砲連装2基4門
対宙砲 10cmレーザー単装4基4門
ミサイル発射管 E型標準4基4門 最大弾数2×4 ミサイル残弾 8
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
耐実体弾耐ビーム盾D型 1
停滞フィールド(バリヤー)E型
電子兵装 対艦レーダーE型 通信機E型
空きエネルギースロット 0
状態 良好
僕の専用艦は最大弾数限定解除で残弾数が増え続けている。
新装備は長砲身5cmレールガンの特殊弾で跳躍弾。
長砲身5cmレールガンは発射間隔と弾体速度が速いのでこの特殊弾の性能如何によっては凄いことになる。
この跳躍弾だが、ワープ弾だと期待しているので必殺の急所狙いをしてみたい。
社長の専用艦の修理で次元格納庫に入っていた巡洋艦1突撃艦1が部品獲りで分解されている。
取られた部品が推進系なので外側はそのままでも航行不能だ。
そして社長貸し出しで巡洋艦1も出ているので、使える艦はステルス艦――これも遮蔽フィールドを部品獲りされている――ぐらいのものだ。
貸し出した巡洋艦は余剰部品を使っていろいろ改造済み。
推進機もワンランクアップしてE型にしてある。
ただし重量が増えているので強襲巡洋艦としての高速性は落ちてしまい艦種が高速巡洋艦になっている。
かなりの戦力アップにはなっているはず。
この2艦が僕たちの事務所の遠征参加艦だ。
◇ ◇ ◇ ◆ ◇
『みんさん、よく集まってくれた。
私はグラウル領軍司令のハンターだ。
わが母星の危機に参集していただき感謝する。
作戦としては駐留軍が遅滞戦闘で支えているうちに、援軍の我々が通常次元跳躍門から星系へ突入、敵を後方から挟み撃ちにして撃破する。
各員通常次元跳躍門出口は任意に突入し戦闘に入ってくれ。よろしく頼む』
援軍は当然グラウル領軍が行くが、増援部隊として任意参加の小領地混成軍や地球軍の艦船が加わる。
カプリース領軍の艦はゼロだ。
アノイ要塞の守りが必要とはいえ本当に仲が悪い。
『座標セット、ハブ次元跳躍門突入!
ハブ下にある通常次元跳躍門のグラウル星系には直ぐに着く。
敵味方識別信号に注意しレッドを殲滅せよ!』
僕たちの艦は次々にハブ次元跳躍門へと突入して行く。
初めての救援任務だ。胸の高鳴りが抑えられない。
ハブ次元跳躍門へと突入すると目の前に亜空間が広がる。
パイロットシートに座る僕の目の前全周に仮想画面が開き、外部映像が表示されているのだ。
その映像には航路を示すグラフィックがAR表示で重なっている。
その航路の先に丸い鏡のような次元跳躍門の出口が見える。めちゃくちゃ近い。
僕は航路にそって艦を進め、打ち合わせ通りに境界面に入る。
一瞬の違和感の先には、僕の目の前に巨大ガス惑星が鎮座していた。
横を見ると神澤社長が乗る巡洋艦Aも飛び出していた。
出現先はランダムなので恐ろしい偶然だ。
『社長! 暴れるよ!』
『おう! お前もがんばれよ!』
ジミーちゃんか! という突っ込みを飲み込み、僕は対艦レーダーと戦術兵器統合制御システムを起動し、地球軍全艦とグラウス領軍旗艦にデータリンクを繋げる。
巡洋艦Aが僕の完全支配下にあって、いつでも介入出来ることは社長には内緒だ。
レーダー各種センサーのデータを一瞬で収集して敵味方展開図を作成、地球軍全艦にデータリンクでおすそ分けする。
今回は救助目的の援軍なので、敵勢力の殲滅を優先する。
僕は外部兵装の長砲身40cmレールガンを次元格納庫から取り出す。
もう秘匿することは諦めた。SFOならいざ知らず、ここでは皆命がけ、最大戦闘力を隠して何の意味がある?
射撃補正装置を起動、敵勢力の脅威優先度でナンバリングをして狙い撃つ!
「初弾発射! 直撃! 次弾チャージ。発射! 直撃!」
思うように狩れる。
余裕が出て来たので狙撃の合間に侵食弾も撃つ。
実はレールガン2門持ちなんだよね。
その2門で別々の目標を撃てる。
狙いは敵戦艦。神澤社長に対消滅反応炉をプレゼントしてあげよう。
「目標敵戦艦。侵食弾撃て!」
侵食弾が敵戦艦の艦橋に当たる。
侵食が終わるのを待つ間に他の艦を長砲身40cmレールガンで狙い撃つ。
『侵食完了。データリンク開始。乗っ取りますか?』
システムメッセージが目の前の仮想画面に表示される。
「NOだ」
今回は電脳を売りたい。しばしの行動不能だけでいい。
対艦刀でエネルギー分配器を破壊して制圧する。
『跳躍弾を発射しますか?』
今までに無い新しい反応がある。もしかするとこれは……。
「YESだ!」
『了解。敵艦サーチ開始。敵艦ウイークポイント把握。どこを狙いますか?』
「エネルギー分配器だ! 跳躍弾発射!」
『電磁誘導路のエネルギー吸収。跳躍弾発射します』
跳躍弾の弾体が電磁誘導炉のエネルギーを吸収し紫の電磁パルスを纏う。
輝きが増したと思った瞬間、その輝きが消え去る。
と同時に弾体が消え敵戦艦内で爆発が起こる。
『その戦艦は僕が鹵獲した。手を出すなよ!』
僕は味方艦に鹵獲宣言を発した。
『こら晶羅、俺達にも残しとけ。こっちはまだ有効射程にも入らん!』
『てめー独り占めは許さん!』
『そうだそうだ!』
神澤社長が愚痴る。傭兵さんたちも追従して一斉抗議だ。
僕の奇襲攻撃で敵艦隊は統制を乱し始めている。
脅威度認定で艦隊の指揮を取っている艦ばかり狙ってたからね。
後は傭兵さんらに任せるか。
独占し過ぎると恨まれるからね。
この後僕は戦場を見回し、危ない場面にだけ介入して過ごすことにした。
僕の戦果は戦艦1鹵獲。巡洋艦12大破だった。
これらは戦場を駆けまわり、サクっと次元格納庫に回収した。
戦艦鹵獲は美味しかった。現在次元格納庫内で電脳を調教中だ。
侵食弾と跳躍弾の組み合わせで楽に鹵獲できることがわかった。
今後は楽に大いに稼げそうだ。
ついでに犬族にとても感謝された。
アノイ要塞に帰ったら表彰してくれるらしい。
他民族の友好度が上がり共存共栄できるのは今後の生活に役立ちそうだ。
いつまでもドックに入れておいてもお金がかかるだけなので引き取りに行く。
ドック入りしていた艦を、預かり代金を支払って菜穂さんの戦艦で曳航する。
菜穂さんの艦が2km級に拡大しているので、神澤艦を操作腕で掴んで曳航、タグボート代金を節約した。
破壊されて飛び散った細かな部品は美優の格納庫に入れて持ち帰った。
僕たちは待機室の窓から神澤艦を見ながら修理対策会議を始める。
「思ったより酷いね。後部推進機は全損。反応炉を掠って左舷に抜けた破孔が酷い」
「うーーむ」
僕が破損状況を逐一報告すると神澤社長が深刻な表情で唸りを上げる。
「社長の艦って対消滅反応炉だよね?
これ反応炉が壊れて反物質が漏出してたら脱出の暇もなく艦ごと対消滅で大爆発してたよ?」
「ちょっと、今は大丈夫なんでしょうね?」
曳航した菜穂さんが顔を青くして詰め寄る。
「傷ついたのは制御系とエネルギー伝送系の部品みたい。炉心はきっちり緊急隔離されているから安心して。
そうでなければアノイ要塞のドックで修理待ちなんてさせてもらえてないよ。
でも社長。対消滅反応炉の余剰部品なんて貴重品、どこを探しても無いよ?」
「だよな。買うにしろ、あれは高いんだよな……。
俺も鹵獲した敵艦が偶然持ってなかったら手に入ってないからな」
項垂れる社長。
SFOランカーまでも上り詰めた神澤社長でも、艦を成長させていく過程で対消滅反応炉を手に入れるのは並大抵のことではなかったらしい。
初期に鹵獲巡洋艦から得た僕の専用艦なんて恵まれすぎらしい。
「高速推進機は巡洋艦と突撃艦のやつが次元格納庫にある。性能ダウンかもしれないけど2艦分使うから我慢してね。
問題の反応炉だけど、対消滅反応炉を諦めて熱核反応炉2基で我慢するか、艦の修復能力に任せて対消滅反応炉の復活に賭けるかだね」
「とりあえず補機に熱核反応炉を1基提供してくれ。
艦の修復能力に賭けてみる。推進機はその2基で頼む」
まあ、それで対消滅反応炉が復活しなかったら、外してもう1基熱核反応炉を搭載すればいい。
時間がかかるけどしょうがない。
「それじゃあ、次に外部装甲の修理だけど、佐藤艦の装甲が手に入ったよ。
敵撃沈の一番槍で僕に権利があるそうで、無事だった装甲板を現物でもらった」
「そういや奴の艦の残骸が売れて、その一部が賠償として俺にも払い込まれていたな」
賠償金といっても殲滅に近い形で滅多撃ちされたので、金額の高い基幹部品は使い物にならないぐらい破壊されていて、修理代を賄うほどは出なかった。
僕が鹵獲出来るまで機能停止させたのに余計なことをしたもんだ。
まあ、あれは反乱に対する処刑の意味合いが強いから仕方ないにしろね。
「その装甲を使うのでいい? 気分的な問題もあるだろうし一応聞いておくよ」
自分を殺しに来た奴の専用艦の一部がずっと自分の艦に残るのって気分的に嫌な人もいるよね。
「ああそれでいい。戦利品として記念にしてやる!
それと晶羅、貰った賠償金をお前に渡す。
それを部品代の足しにしてくれ」
「うん。わかった。貰っとくよ。
それじゃあ始めようか」
図太い!
社長はそんな柔いメンタルの人じゃなかったかw
まあ、修理部品が僕の持ち出しだから、それをタダで寄越せとは言えないわな。
僕の次元格納庫にはブラッシュリップス艦隊が遠征で確保した艦も入っているから、菜穂さんなんかは無償提供しようとしたんだけど、社長は断った。
でも僕の在庫には遠慮がないのは、女性の世話になるのは恥じという男の矜持みたいなものだろうか?
方針は決まったので、僕たちは専用艦に乗り込み作業を開始する。
菜穂さん、紗綾の2人は艦が大型化してしまったので、比較的細かい作業が出来る小型艦――巡洋艦クラスだが――の僕と綾姫が部品を運ぶ。
美優艦は全長310mと短いが幅があるので却下された。
僕は次元格納庫から高速推進機D型、高速推進機E型、熱核反応炉D型、耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲板×10枚を取り出した。
神澤社長が専用艦のパイロットシートに座り融合の準備をする。
僕と綾姫は専用艦の腕を使って各種部品を神澤艦の破孔に設置する。
「あれ? これどこに置くの?」
「まず熱核反応炉を後部の破孔に突っ込んで」
「これは?」
「装甲板は左舷の破孔に並べといて」
「高速推進機は上がD? 下がD?」
「下がDだ。そう上下に重ねといて。
そう、その周囲に装甲板を配置だ」
部品を定位置に置き終わった。
僕たちは神澤艦から離れる。
「準備終わったよ」
「よし、融合カウントダウン」
僕たちが離れ終わると神澤社長は融合のカウントダウンを開始し艦を降りる。
これで閉じ込められることはない。
結構閉じ込められ事故というのが発生するんだそうだ。
融合終了まで艦内の非常食で過ごすなんて、いつ終わるかわからない状況じゃ恐怖でしかない。
「5・4・3・2・1・ゼロ、融合開始」
艦の周囲に融合フィールドが展開され繭のように包み込んでいく。
これでしばらく様子を見るしかない。
神澤艦は融合中は使用不能だ。
◇ ◇ ◇ ◇ ◆
いつのまにか僕の専用艦が成長していた。
おそらく遠征での敵艦の大量撃墜に加えて、先日の佐藤艦行動不能化が効いたんだろう。
成長した点は3点。
1つ目は跳躍弾という特殊弾が増えた。
跳躍というと次元跳躍のことだと思うんだけど、まさかのワープ弾だったりして。
2つ目は残弾のMAXが∞になった。
次元格納庫が重量を無視した所謂無限収納のようなものなのはご存知の通り。
なので、艦の弾体製造能力さえ追いつけば残弾を気にしないで撃てる。
3つ目は、その弾体製造能力の向上だ。
通常の艦は艦の搭載能力によって最大弾数が制限されている。
しかし次元格納庫を持つ僕の専用艦は重量容積問題を無視出来る。
さらに弾の材料も格納可能、外部反応炉で余剰なエネルギーもある。
それで製造能力が上がったのだろう。
Gバレットのチャージも余剰エネルギーが瞬殺していて、全弾いつでも打てる状態にある。
「晶羅、いるか?」
そんなことを考えていると社長の声がした。
社長が僕を探しに社長室に入って来る。いや普通逆でしょ?
「いるよ?」
「そこにいたか。よし遠征に行くぞ」
「どこに?」
「アノイ星系から近隣星系への緊急援軍の依頼が出ています」
サボートAIの有機端末である愛さんが答える。
そういや彼女も社長室にいたんだった。
アノイ行政府の差し金である愛さんは、もしかするとスパイかもしれないので発言に気を付けた方が良いのだろうか?
まあ遠征に行く行かないなんて会話はスパイする意味がないだろうけど。
「それだ。今クエストを募集していると傭兵達が騒いでいたぞ」
僕は腕輪を起動して仮想スクリーンを空中に映す。
そこで検索を始めると愛さんが説明しだした。
「惑星グラウルが敵勢力により攻撃を受けているようです。
そこへの援軍が募集されています。
参加資格は緊急のためなし。誰でも参加出来ます」
「だそうだ。俺に余剰艦を貸せ。稼ぐぞ」
神澤社長がニヤリと笑う。
僕が提供した部品代の残りを稼ぐつもりらしい。
僕は両手を広げてヤレヤレというポーズをして追従する。
「でも、綾姫は置いていくよ?」
「そうだな。以前の討伐任務とは違って戦いの真っ最中への援軍だ。危険度も違う。
次元跳躍門から出ると境界面の性質上、艦隊を組んでいてもバラけて出てしまう。
お前も1人で戦え。俺は指揮をするのは性に合わんし指揮を受けるのも面倒だ」
「わかった」
さて僕は久々のぼっちで戦うか。
グラウル星系に突入するにあたって、僕は出来るだけ情報を手に入れる事にした。
まあ、サポートAIの有機端末である愛さんからの受け売りなんだけどね。
それによると、遠征先の惑星グラウルは巨大ガス惑星だそうだ。
居住可能な星は、その衛星であるグラウルαとグラウルβ。その2つの衛星が帝国の植民星となっている。
グラウルαとグラウルβは巨大ガス惑星の衛星であるがために厳しい気候の星らしい。
衛星が巨大ガス惑星の太陽側に来た時はガス惑星からの反射で夜が無く、ガス惑星の太陽から裏側に来ると蝕により昼が無くなる。
それが公転周期により四季のように繰り返されるため、かなり過酷な環境なのだそうだ。
それを上手く回避するために2つの衛星を行き来して住むという面倒なことをやっているのだとか。
全住民の季節による大移動だなんて宇宙船がある恩恵を受けまくった生活をしているんだな。
人工太陽とか遮蔽フィールドの応用とかで対処出来るんだろうけど、コストを考えると移動の方が安くつくらしい。
人口が少ないからこそ出来ることと出来ないことがあるんだろう。
その惑星グラウルこそが犬族が治めるグラウル領だ。
巨大ガス惑星からの重水素採集が主な産業なのだそうだ。
これが熱核反応炉の燃料になっているのだから足を向けて眠れない。
領軍がアノイ星系という最前線に出向しているため、帝国領としてはあまり戦力が常駐していない。
帝国軍の駐留艦隊がいるが最低限のものになっている。
なので緊急時には、いつもアノイ要塞から援軍が向かうことになっているのだそうだ。
僕と神澤社長は援軍に応募し、ハブ次元跳躍門の前に集合した。
僕たちの艦の諸元は以下。
『AKIRA』
艦種 艦隊旗艦
艦体 全長250m 高速巡洋艦型+α 2腕 次元格納庫S型 (ステルス艦 1 艦載機『すてるす』1 外部反応炉 外部兵装 外部電脳 予備部品多数 預かり物 巡5 駆9)
主機 対消滅反応炉G型(15)(+外部反応炉 対消滅D型(18)) 高速推進機C型
補機 熱核反応炉G型(6)
兵装 主砲 長砲身5cmレールガン単装1基1門 通常弾 200/∞ 特殊弾 40/∞ 特殊弾 40/∞ 特殊弾 40/∞
(外部兵装 長砲身40cmレールガン単装1基1門 通常弾 160/∞ 他)
36cmブラスター単装1基1門
副砲 40cm粒子ビーム砲単装1基1門
20cm粒子ビーム砲単装1基1門
対艦刀 30m対艦刀【不知火】
対宙砲 10cmレーザー単装4基4門
ミサイル発射管 D型標準2基2門 最大弾数4×2 ミサイル残弾 8
艦載機用ミサイル D型標準2基×1 最大弾数4×2×1 ミサイル残弾 8
防御 耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲板(盾S型相当)
ビームキャンセラー(対ビームバリヤー)
耐ビームコーティング多重特殊鋼装甲盾S型 1
停滞フィールド(対実体弾バリヤー)C型
電子兵装 電脳S型 対艦レーダーS型 広域通信機S型 戦術兵器統合制御システムS型 サブ電脳D型 (外部電脳A型)
空きエネルギースロット 0(5)
状態 良好
『巡洋艦A』(神澤社長座乗)
艦種 高速巡洋艦
艦体 全長230m 巡洋艦型 2腕
主機 熱核反応炉D型 高速推進機E型
兵装 主砲 長砲身20cmレールガン単装1基1門 通常弾 80/80
副砲 20cm粒子ビーム砲連装2基4門
対宙砲 10cmレーザー単装4基4門
ミサイル発射管 E型標準4基4門 最大弾数2×4 ミサイル残弾 8
防御 耐ビームコーティング特殊鋼装甲板
耐実体弾耐ビーム盾D型 1
停滞フィールド(バリヤー)E型
電子兵装 対艦レーダーE型 通信機E型
空きエネルギースロット 0
状態 良好
僕の専用艦は最大弾数限定解除で残弾数が増え続けている。
新装備は長砲身5cmレールガンの特殊弾で跳躍弾。
長砲身5cmレールガンは発射間隔と弾体速度が速いのでこの特殊弾の性能如何によっては凄いことになる。
この跳躍弾だが、ワープ弾だと期待しているので必殺の急所狙いをしてみたい。
社長の専用艦の修理で次元格納庫に入っていた巡洋艦1突撃艦1が部品獲りで分解されている。
取られた部品が推進系なので外側はそのままでも航行不能だ。
そして社長貸し出しで巡洋艦1も出ているので、使える艦はステルス艦――これも遮蔽フィールドを部品獲りされている――ぐらいのものだ。
貸し出した巡洋艦は余剰部品を使っていろいろ改造済み。
推進機もワンランクアップしてE型にしてある。
ただし重量が増えているので強襲巡洋艦としての高速性は落ちてしまい艦種が高速巡洋艦になっている。
かなりの戦力アップにはなっているはず。
この2艦が僕たちの事務所の遠征参加艦だ。
◇ ◇ ◇ ◆ ◇
『みんさん、よく集まってくれた。
私はグラウル領軍司令のハンターだ。
わが母星の危機に参集していただき感謝する。
作戦としては駐留軍が遅滞戦闘で支えているうちに、援軍の我々が通常次元跳躍門から星系へ突入、敵を後方から挟み撃ちにして撃破する。
各員通常次元跳躍門出口は任意に突入し戦闘に入ってくれ。よろしく頼む』
援軍は当然グラウル領軍が行くが、増援部隊として任意参加の小領地混成軍や地球軍の艦船が加わる。
カプリース領軍の艦はゼロだ。
アノイ要塞の守りが必要とはいえ本当に仲が悪い。
『座標セット、ハブ次元跳躍門突入!
ハブ下にある通常次元跳躍門のグラウル星系には直ぐに着く。
敵味方識別信号に注意しレッドを殲滅せよ!』
僕たちの艦は次々にハブ次元跳躍門へと突入して行く。
初めての救援任務だ。胸の高鳴りが抑えられない。
ハブ次元跳躍門へと突入すると目の前に亜空間が広がる。
パイロットシートに座る僕の目の前全周に仮想画面が開き、外部映像が表示されているのだ。
その映像には航路を示すグラフィックがAR表示で重なっている。
その航路の先に丸い鏡のような次元跳躍門の出口が見える。めちゃくちゃ近い。
僕は航路にそって艦を進め、打ち合わせ通りに境界面に入る。
一瞬の違和感の先には、僕の目の前に巨大ガス惑星が鎮座していた。
横を見ると神澤社長が乗る巡洋艦Aも飛び出していた。
出現先はランダムなので恐ろしい偶然だ。
『社長! 暴れるよ!』
『おう! お前もがんばれよ!』
ジミーちゃんか! という突っ込みを飲み込み、僕は対艦レーダーと戦術兵器統合制御システムを起動し、地球軍全艦とグラウス領軍旗艦にデータリンクを繋げる。
巡洋艦Aが僕の完全支配下にあって、いつでも介入出来ることは社長には内緒だ。
レーダー各種センサーのデータを一瞬で収集して敵味方展開図を作成、地球軍全艦にデータリンクでおすそ分けする。
今回は救助目的の援軍なので、敵勢力の殲滅を優先する。
僕は外部兵装の長砲身40cmレールガンを次元格納庫から取り出す。
もう秘匿することは諦めた。SFOならいざ知らず、ここでは皆命がけ、最大戦闘力を隠して何の意味がある?
射撃補正装置を起動、敵勢力の脅威優先度でナンバリングをして狙い撃つ!
「初弾発射! 直撃! 次弾チャージ。発射! 直撃!」
思うように狩れる。
余裕が出て来たので狙撃の合間に侵食弾も撃つ。
実はレールガン2門持ちなんだよね。
その2門で別々の目標を撃てる。
狙いは敵戦艦。神澤社長に対消滅反応炉をプレゼントしてあげよう。
「目標敵戦艦。侵食弾撃て!」
侵食弾が敵戦艦の艦橋に当たる。
侵食が終わるのを待つ間に他の艦を長砲身40cmレールガンで狙い撃つ。
『侵食完了。データリンク開始。乗っ取りますか?』
システムメッセージが目の前の仮想画面に表示される。
「NOだ」
今回は電脳を売りたい。しばしの行動不能だけでいい。
対艦刀でエネルギー分配器を破壊して制圧する。
『跳躍弾を発射しますか?』
今までに無い新しい反応がある。もしかするとこれは……。
「YESだ!」
『了解。敵艦サーチ開始。敵艦ウイークポイント把握。どこを狙いますか?』
「エネルギー分配器だ! 跳躍弾発射!」
『電磁誘導路のエネルギー吸収。跳躍弾発射します』
跳躍弾の弾体が電磁誘導炉のエネルギーを吸収し紫の電磁パルスを纏う。
輝きが増したと思った瞬間、その輝きが消え去る。
と同時に弾体が消え敵戦艦内で爆発が起こる。
『その戦艦は僕が鹵獲した。手を出すなよ!』
僕は味方艦に鹵獲宣言を発した。
『こら晶羅、俺達にも残しとけ。こっちはまだ有効射程にも入らん!』
『てめー独り占めは許さん!』
『そうだそうだ!』
神澤社長が愚痴る。傭兵さんたちも追従して一斉抗議だ。
僕の奇襲攻撃で敵艦隊は統制を乱し始めている。
脅威度認定で艦隊の指揮を取っている艦ばかり狙ってたからね。
後は傭兵さんらに任せるか。
独占し過ぎると恨まれるからね。
この後僕は戦場を見回し、危ない場面にだけ介入して過ごすことにした。
僕の戦果は戦艦1鹵獲。巡洋艦12大破だった。
これらは戦場を駆けまわり、サクっと次元格納庫に回収した。
戦艦鹵獲は美味しかった。現在次元格納庫内で電脳を調教中だ。
侵食弾と跳躍弾の組み合わせで楽に鹵獲できることがわかった。
今後は楽に大いに稼げそうだ。
ついでに犬族にとても感謝された。
アノイ要塞に帰ったら表彰してくれるらしい。
他民族の友好度が上がり共存共栄できるのは今後の生活に役立ちそうだ。
0
あなたにおすすめの小説
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
魔物に嫌われる「レベル0」の魔物使い。命懸けで仔犬を助けたら―実は神域クラスしかテイムできない規格外でした
たつき
ファンタジー
魔物使いでありながらスライム一匹従えられないカイルは、3年間尽くしたギルドを「無能」として追放される。 同世代のエリートたちに「魔物避けの道具」として危険な遺跡に連れ出され、最後は森の主(ヌシ)を前に囮として見捨てられた。
死を覚悟したカイルが崩落した壁の先で見つけたのは、今にも息絶えそうな一匹の白い仔犬。 「自分と同じように、理不尽に見捨てられたこの子だけは助けたい」 自分の命を顧みず、カイルが全魔力を込めて「テイム」を試みた瞬間、眠っていた真の才能が目覚める。
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
現代ダンジョンの苦情係 〜元クレーム処理担当の俺、魔物の言葉がわかるので菓子折り一つで世界を救う〜
ぱすた屋さん
ファンタジー
「その咆哮は、騒音公害に当たります」
現代日本に出現した『ダンジョン』と、そこから溢れ出す魔物たち。
人々が英雄(Sランク探索者)の活躍に熱狂する一方で、組織の闇に葬られた部署があった。
――ダンジョン管理ギルド・苦情係。
そこへ左遷されてきたのは、前職で数万件のクレームを捌き倒した伝説のカスタマーセンター職員・久我良平(くが りょうへい)。
彼にとって、新宿に降臨した災害級ドラゴンは「騒音を撒き散らす困ったお客様」であり、聖女の奇跡は「同意なきサービスの押し付け(強売)」に過ぎない。
「力」でねじ伏せる英雄たちが敗北する中、久我は「正論」と「どら焼き」と「完璧な事務手続き」を武器に、魔物たちの切実な悲鳴(クレーム)をハックしていく。
一癖も二癖もある仲間と共に、久我はギルド上層部の腐敗や外資系企業の傲慢な介入を次々と「不備」として処理していく。
これは、組織の鎖を断ち切った一人の事務屋が、人間と魔物の間に「新しい契約」を紡ぎ、世界を再起動させるまでの物語。
「――さて。予約外の終焉(ラグナロク)ですか? 承知しました。まずは、スケジュールの調整から始めましょう」
転生したらスキル転生って・・・!?
ノトア
ファンタジー
世界に危機が訪れて転生することに・・・。
〜あれ?ここは何処?〜
転生した場所は森の中・・・右も左も分からない状態ですが、天然?な女神にサポートされながらも何とか生きて行きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初めて書くので、誤字脱字や違和感はご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる