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家出編
013 カナタ、肉ゴーレムを手に入れる
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「バカ、リーダーと呼べとあれほど言っただろうが!」
中年の山賊は、急に取り繕うように態度を変えた。
「ハハハ。君、もし俺らが山賊だったら危なかったぞ。
俺らが冒険者で良かったな」
中年の山賊は気の良い冒険者を装い始めた。
「森は危ないぞ。
そうだ、君には護衛として肉ゴーレムをあげよう。
では、これで失礼する」
中年の山賊はアイテムオーブから肉ゴーレムを出すとカナタに所有権を譲った。
そして手下どもとさっさと去って行った。
この山賊兼業冒険者のパーティーは、カナタと肉ゴーレムをヴァルチャードッグの餌にして逃げる時間を稼ぐことにしたのだ。
もし、万が一カナタが生き残った時のことを考え、自分たちは山賊の怖さを教えたんだと装い、護衛に肉ゴーレムも付けたと言い訳が出来るようにしたのだ。
ヴァルチャードッグが迫っていることは知らなかったと知らばっくれれば良いだけだ。
カナタに肉ゴーレムの所有権が渡ったことがステータス画面でも確認できた。
この肉ゴーレムはカナタのものになった。
アイテムオーブの確定オーブにゴーレムのオーブがある。
開ければ何等かのゴーレムが出て来るのだが、その種類はオーブの色でほぼ確定している。
ランクの低い方から、肉、土、石、鉄、銅、銀、金、ミスリル……、と上はGRの希少金属のゴーレムまで存在するらしい。
それら上位のゴーレムはゴーレムとして使役されるより貴金属の塊として売られることが多いのは余談か。
ゴーレムは動きが遅く移動に制限がかかるので、オーブのまま運び、いざという時にオーブを開けて使用するというのが一般的だった。
特に肉ゴーレムは、囮としての用途でしか使い道がなく、オーブを手に入れても囮用として持ち歩くか、安価で手放すことが多いものだった。
カナタに押し付けられた肉ゴーレムの顔はお面だった。
正確に言うと下に本物の顔があってお面を被っているのではなく、お面そのものが顔なのだ。
ハニワ的な顔といったらいいだろうか?
全体のフォルムは女性型だった。
構成する物質は肉。つまり人体と代わり映えがしない。
ゴーレムなので全身裸。といっても、乳首も無ければ性器もない、のぺっとした身体だった。
フォルムが女性に見えるだけで、女性としての機能はない。
もし、女性としての機能があったら、肉ゴーレムはダッチワイフとして取引されていたことだろう。
冒険者など、穴があればなんでも良いという輩がいくらでもいるのだ。
いや、この世界は奴隷がいる。肉ゴーレムは性奴隷よりも安値になるに違いない。
それでも需要がありそうだと思わせるのが冒険者の実像だった。
「さて、君は何が出来るのかな?」
カナタは【ロッカー】から皮の鎧+1と魔鋼の槍、鋼の盾を出すと肉ゴーレムに装備させた。
常識を知らないカナタは、囮としての肉ゴーレムに戦う術を与えたのだ。
肉ゴーレムは皮の鎧を着て盾を持ち槍を構えるとコクリと頷いた。
それでも敵はヴァルチャードッグが20頭だ。
心もとない。
「攻撃魔法でも持ってないと勝てそうもないか……」
カナタは新たにガチャを引く決意をする。
しかし、所持金は3千5百DG。
魔法のスペル限定ガチャは1回3千DGだ。
1回しか引けない。
「ああ、封印された1億DGがあれば……」
それでも1回に賭けるしかない。
カナタは携帯ガチャ機を呼び出すと魔法のスペル限定ガチャを引いた。
そこにはハズレの生活魔法から大当たりの最上級魔法までが入っている。
ここで攻撃魔法が出なければ、カナタの人生が終わる。
携帯ガチャ機のレアリティ1UPに賭けてカナタはガチャ機のダイヤルを回した。
ガチャガチャ キン!
「当たりエフェクトだ! しかも金!」
これはURの確定エフェクトだった。
オート開放で空中にスペルが表示される。
UR魔法 業火殲滅
『UR魔法 業火殲滅を覚えました。
ただし、火魔法のスキルも持っていないため使用不能です』
システム音声が非情な通知を伝えて来る。
『UR魔法 業火殲滅を代償として、火魔法のスキルを手に入れますか? YES/NO』
なんとシステム音声が救済措置を提示して来た。
「うーん。使えないよりも火魔法のスキルが今後使えるようになればいいか……」
カナタは空中のYESに触れる。
『HNスキル 火魔法Lv.1を手に入れました。
火魔法ファイアボールを覚えました。
火魔法ファイアウォールを覚えました』
カナタはUR魔法を代償にして火魔法の初級魔法を手に入れた。
これで少しは戦えるようになったとカナタは思っていた。
中年の山賊は、急に取り繕うように態度を変えた。
「ハハハ。君、もし俺らが山賊だったら危なかったぞ。
俺らが冒険者で良かったな」
中年の山賊は気の良い冒険者を装い始めた。
「森は危ないぞ。
そうだ、君には護衛として肉ゴーレムをあげよう。
では、これで失礼する」
中年の山賊はアイテムオーブから肉ゴーレムを出すとカナタに所有権を譲った。
そして手下どもとさっさと去って行った。
この山賊兼業冒険者のパーティーは、カナタと肉ゴーレムをヴァルチャードッグの餌にして逃げる時間を稼ぐことにしたのだ。
もし、万が一カナタが生き残った時のことを考え、自分たちは山賊の怖さを教えたんだと装い、護衛に肉ゴーレムも付けたと言い訳が出来るようにしたのだ。
ヴァルチャードッグが迫っていることは知らなかったと知らばっくれれば良いだけだ。
カナタに肉ゴーレムの所有権が渡ったことがステータス画面でも確認できた。
この肉ゴーレムはカナタのものになった。
アイテムオーブの確定オーブにゴーレムのオーブがある。
開ければ何等かのゴーレムが出て来るのだが、その種類はオーブの色でほぼ確定している。
ランクの低い方から、肉、土、石、鉄、銅、銀、金、ミスリル……、と上はGRの希少金属のゴーレムまで存在するらしい。
それら上位のゴーレムはゴーレムとして使役されるより貴金属の塊として売られることが多いのは余談か。
ゴーレムは動きが遅く移動に制限がかかるので、オーブのまま運び、いざという時にオーブを開けて使用するというのが一般的だった。
特に肉ゴーレムは、囮としての用途でしか使い道がなく、オーブを手に入れても囮用として持ち歩くか、安価で手放すことが多いものだった。
カナタに押し付けられた肉ゴーレムの顔はお面だった。
正確に言うと下に本物の顔があってお面を被っているのではなく、お面そのものが顔なのだ。
ハニワ的な顔といったらいいだろうか?
全体のフォルムは女性型だった。
構成する物質は肉。つまり人体と代わり映えがしない。
ゴーレムなので全身裸。といっても、乳首も無ければ性器もない、のぺっとした身体だった。
フォルムが女性に見えるだけで、女性としての機能はない。
もし、女性としての機能があったら、肉ゴーレムはダッチワイフとして取引されていたことだろう。
冒険者など、穴があればなんでも良いという輩がいくらでもいるのだ。
いや、この世界は奴隷がいる。肉ゴーレムは性奴隷よりも安値になるに違いない。
それでも需要がありそうだと思わせるのが冒険者の実像だった。
「さて、君は何が出来るのかな?」
カナタは【ロッカー】から皮の鎧+1と魔鋼の槍、鋼の盾を出すと肉ゴーレムに装備させた。
常識を知らないカナタは、囮としての肉ゴーレムに戦う術を与えたのだ。
肉ゴーレムは皮の鎧を着て盾を持ち槍を構えるとコクリと頷いた。
それでも敵はヴァルチャードッグが20頭だ。
心もとない。
「攻撃魔法でも持ってないと勝てそうもないか……」
カナタは新たにガチャを引く決意をする。
しかし、所持金は3千5百DG。
魔法のスペル限定ガチャは1回3千DGだ。
1回しか引けない。
「ああ、封印された1億DGがあれば……」
それでも1回に賭けるしかない。
カナタは携帯ガチャ機を呼び出すと魔法のスペル限定ガチャを引いた。
そこにはハズレの生活魔法から大当たりの最上級魔法までが入っている。
ここで攻撃魔法が出なければ、カナタの人生が終わる。
携帯ガチャ機のレアリティ1UPに賭けてカナタはガチャ機のダイヤルを回した。
ガチャガチャ キン!
「当たりエフェクトだ! しかも金!」
これはURの確定エフェクトだった。
オート開放で空中にスペルが表示される。
UR魔法 業火殲滅
『UR魔法 業火殲滅を覚えました。
ただし、火魔法のスキルも持っていないため使用不能です』
システム音声が非情な通知を伝えて来る。
『UR魔法 業火殲滅を代償として、火魔法のスキルを手に入れますか? YES/NO』
なんとシステム音声が救済措置を提示して来た。
「うーん。使えないよりも火魔法のスキルが今後使えるようになればいいか……」
カナタは空中のYESに触れる。
『HNスキル 火魔法Lv.1を手に入れました。
火魔法ファイアボールを覚えました。
火魔法ファイアウォールを覚えました』
カナタはUR魔法を代償にして火魔法の初級魔法を手に入れた。
これで少しは戦えるようになったとカナタは思っていた。
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