父親が呪われているので家出してガチャ屋をすることにしました

北京犬(英)

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ガチャ屋開業編

067 カナタ、ダンジョンに行く1

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 カナタたちは雑貨屋に来ていた。
鉱山ダンジョンに向かうにあたって、それなりの準備が必要だったからだ。
日用品を補充し、携帯食料も手に入れた。

「テントは1人用と2人用が丁度ある。
毛布は買い足しておこう。
あ、ヨーコは魔術師で後衛ってことでいいんだよね?」

 ダンジョンに入るにあたり、役割分担をしておかなければとカナタは思った。
槍と盾使いのニクが前衛、剣と魔法使いのカナタが前後に動ける遊撃、魔法使いのヨーコが後衛となる。
カナタはヨーコの役割によっては装備が足りないかもと訊ねたのだ。
シフォンは、戦闘には参加させず、(荷物を持たないけど)荷物持ち的な位置づけとなる。

「はい。攻撃魔法は火魔法と風魔法、補助魔法は幻覚魔法が得意です。
あと、魔眼を解禁していただければ、魔物相手にも魅了が使えます」

 カナタは一瞬思案したが、ヨーコの魔眼を解禁することにした。
姉のキキョウのためにもヨーコが裏切ることは無いと思えたからだ。
むしろヨーコが単独行動する時に、自らの身を守る力を制限していたと反省した。
それに無いとは思っているが、もしカナタの身に危険が及ぶと判断した時はニクが守ってくれると信じていた。

「そうか、魔眼はもう解禁しても良かったね。
単独行動の時にヨーコの身を守るのにも必要な力だったよね」

 カナタは一呼吸置くと真剣な面持ちで命令をした。

「命令する。魔眼の使用禁止は解除だ」

「ありがとうございます。ご主人さま♡」

 ヨーコはカナタが自分を信じてくれたのが嬉しくて顔を赤らめてモジモジしている。

「あと、生活魔法の【ライト】は使えるよね?
鉱山ダンジョンの中は真っ暗な場所もあるらしい。
【ライト】持ちとはぐれると大変なことになるから、【ライト】が使えないならランプを用意する必要がある」

 カナタはヨーコとニクに視線をやって確認すると、ヨーコは使えると頷いたが、ニクは素知らぬ顔でスルーした。

「ニクは?」

 カナタが再度確認するとニクは自分が言われたと思っていなかったらしく、驚いた表情を見せた。
カナタはニクがなんだか人間的になった気がした。

「マスター、私は暗くても見えますから問題ありません」

 ニクの眼は暗視装置付きだった。
ニクはカナタがその能力を把握済みだと思っていたようだ。
確かに、暗い森の中を移動した時に、まるで昼間のようにニクが先導したことがあったなとカナタは思い出した。

「ヨーコの装備は、今のままでも大丈夫かな?
この後武器防具店と道具屋に行くけど、何か買い忘れがあったら遠慮せずに言ってね」

 魔術師の装備としては魔術師のローブに杖ぐらいのものだ。
ヨーコにはアイテムガチャから出たRアイテムのそこそこ良い杖を渡しているので問題ないだろう。
ローブも斬撃防御が付いているので特に鎧を装備することもなさそうだ。

「このままの装備でも大丈夫です」

 この後、武器防具屋では投げナイフ数点とカナタとニク用のローブを買った。
これは鉱山ダンジョン内の寒さ凌ぎのためだ。
鉱山の坑道や洞窟内は溶岩でも流れていなければ概ね涼しいものなのだ。

 続いて道具屋ではポーションの補充と、頼んでいた**人形シリーズのアイテムが入荷していないかを確認した。
残念ながら、**人形シリーズのアイテムの入荷は無かった。
それと肉ゴーレムのオーブも道具屋には無かった。

「ん?! これは!」

 そこには騎獣用の赤く可愛い首輪があった。
これは、魔法によるサイズ調整が付いていて、騎獣が大人になっても首が閉まらない仕組みになっている。

「これはシフォンに付けるべきだ!」

 カナタは、首輪を即決で購入しシフォンに装備させた。
シフォンもその赤い首輪を喜んでいて、カナタの顔をべろべろ舐めまわした。
カナタも負けじとシフォンをモフモフし、そこには幸せな時間が流れた。


「よし、準備はいいね?」

「はい」「ワン」「……(コク)」

 ヨーコとシフォンが元気よく返事をしてニクが頷いた。

「よし、出発!」

 カナタたちは、いよいよ鉱山ダンジョンへと向かった。
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