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ガチャ屋開業編
068 カナタ、ダンジョンに行く2
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お知らせ
67話において、鉱山ダンジョンを洞窟ダンジョンだと勘違いしてずっと記述していました。
鉱山ダンジョンが正解です。修正しました。読み直す必要はないです。
※修正を入れると未読のカウントが増えるみたいなのでお知らせを入れるようにしています。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
鉱山ダンジョンはグリーンバレーの北門から出て北西に向かい歩いて20分ほどの山にあった。
グリーンバレー自体がその山々の間にある谷に作られた鉱山街であり、街から目視出来るほど近い距離にその鉱山ダンジョンはあった。
元々は鉄鉱石を少量算出する鉱山だったのだが、20年ぐらい前に坑道がダンジョンに繋がってしまい鉱山は閉山、王命により管理管轄が冒険者ギルドに移った。
冒険者ギルドは冒険者を募って現地調査を開始。
主にゴーレムが出現するダンジョンだと判明し、そのドロップオーブによって希少金属が排出する鉱山ダンジョンという認識となった。
鉱山主だったグリューン子爵は、冒険者ギルドが扱うドロップ品の売り上げから一定量の税金が入ることで、鉱山を失っても余りある収入源を得ることが出来た。
管理をしなくても良く、労働力の経費が無いうえに収入があり、街では排出する金属を加工する産業も栄えてさらに税収も増える、まさに宝の山となった。
カナタたちは、鉱山ダンジョンの入り口にやって来ていた。
そこには、ギロチン式の、扉を上から落下させる形の門が設置されていた。
これは、ダンジョンから魔物が溢れるスタンピード対策であり、緊急時には重い扉のロックを解除し落下させて、門を閉鎖することになっていた。
「凄い門だね」
「これぐらいじゃないと、スタンピードを押さえられないということでしょうね」
カナタたちは門を見上げてポカーンと口を開けて話していた。
そこに男が話しかけて来る。
「こらこら、ここは子供の来るところじゃないぞ。
危ないから帰った帰った」
その男は、冒険者ギルドの職員で、鉱山ダンジョンの入り口の管理人だった。
ダンジョンへの入場は危険を伴うため、誰が何人が入っていて、誰が何人戻って来ているのか把握する必要があったのだ。
予定期間を超えて帰って来ないパーティーがあれば、救助パーティーを募って派遣することもあった。
「僕たちはDランクパーティーだから、大丈夫だよ?」
カナタたちは、カナタとニクがDランクでヨーコがFランクなため、パーティーランクはDランクを名乗れていた。
Fランクのヨーコが居ても引率にDランクのカナタとニクがいれば、鉱山ダンジョン入りは問題がなかった。
カナタが冒険者カードを見せると、男は驚いた顔をしたが納得したようだ。
「マジか。Dランクなら大丈夫なんだろうが、気を付けるんだぞ?
今日はどうするんだ? 何日潜るつもりだ?」
男は見た目7歳児のカナタを本気で心配していたようだ。
そして、本来の職務である冒険者管理のための質問をした。
「今日はお試しで日帰りの予定だよ」
「そうか、気を付けるんだぞ」
男は”カナタD、ニクD、ヨーコF、騎獣1匹日帰り”とメモを取るとカナタたちのダンジョン入りを認めた。
「俺は、この鉱山ダンジョンの管理人のハンスだ。
一応冒険者ギルドの職員だからな。
何か困ったことがあったら相談に乗るぞ」
「うん、ありがとう」
ハンスはカナタたちを心底心配しているようで、その気持ちはカナタもありがたかった。
カナタはハンスを良い人なんだろうと認識した。
鉱山ダンジョンの門は緊急時以外は開きっぱなしだ。
元々洞窟の先を鉱山として開発したため、入り口は二階建ての家ぐらいの広さで口を開けていた。
魔物の出入りを防ぐなら、人ひとりが出入り出来るぐらいに入り口を小さくすれば良いと思うのだが、なぜか入り口は広いままだった。
「さあ、入ろうか。準備はいい?」
「はい、マスター」
「わん」
「まかせて、【ライト】!」
カナタと2人と1匹はダンジョンに突入した。
そこは自然の洞窟で入り口は広く、先に行くほど狭くなっていた。
ヨーコが【ライト】を唱えたが、入り口付近には壁に照明の魔道具が設置されていて、【ライト】の魔法なしでも視界は確保されていた。
これは冒険者ギルドが設置しているもので、これも鉱山ダンジョンの管理業務の一部だった。
しかし、【ライト】の方が遥かに明るいため、ヨーコの魔法は無駄ではなかった。
カナタたちはニク、カナタ、シフォンとヨーコという1・1・2フォーメーションで進んで行った。
自然の洞窟を暫く進むと、その先には人の手で掘られた坑道が現れた。
ここからダンジョンは鉱山部分となる。
坑道は1人しか通れない狭さから横に2人並べるほどの広さ程度で狭かった。
いくつも枝分かれしているが、冒険者ギルドによって壁に道順が示されており、一本道で先へと進むことが出来た。
暫く進むと、ついに壁の質感が変わった。
自然の岩を掘った坑道から、人工物の壁になった感じだろうか。
広さも人が横に5人並べるほどのものになった。
まさにそこからが本当のダンジョンの内部だった。
「みんな、気を付けて。
横に広いから回り込まれるかもしれない」
ここから本格的に魔物が出て来るという危険と、道が広くなったことによる物理的な危険をカナタは皆に警告した。
「まずは1層目でダンジョンに慣れる。
ヨーコ、洞窟タイプのダンジョンでは火魔法は厳禁ね。
僕も風魔法中心でいく。
それじゃ、ニク頼むよ」
「わかった」
「わかりました。マスター」
「わん?」
シフォンが自分に指示がないと首を傾げて訊いて来る。
カナタはその可愛さにクスりと笑うと指示を出した。
「シフォンはヨーコを守って」
「わん!」
満足そうなシフォンに皆ほっこりするのだった。
暫く進むと、ついに魔物とエンカウントした。
「マスター、敵を視認しました。
マッドゴーレム1体が接近中です」
ニクの警戒網にマッドゴーレムが引っかかった。
マッドゴーレムとは、泥を主成分とした最も弱いゴーレムだ。
ガチャオーブからは陶器の材料になる粘土がドロップすることが多い。
これも産業には必要な材料なのだが、安すぎるあまり、倒さずスルーされることが多い。
ハズレオーブとしてカナタの元に来なかった理由がまさにそこにあった。
倒すのさえ面倒になるぐらい安い。
しかも、他の泥系魔物からは陶器の完成品そのものが出る。
安い粘土を得るために危険を冒してまで倒す価値がない。
動きが鈍いので、回避するのも簡単。
そうやって敬遠されるのがマッドゴーレムだった。
一般的なゴーレムの認識である肉石鉄銅銀金からマッドゴーレムの泥が省かれてしまうのもそういった理由だった。
「僕たちはダンジョン初心者だから、マッドゴーレムと戦ってみよう」
カナタは、そんなマッドゴーレムと戦うことを選んだ。
何事も最初があるので、いきなり強い魔物と戦うより良いと思ったのだ。
「はい。マスター」
「了解」
「わん」
全員が武器を構え準備を整え終えてマッドゴーレムを待ち構えた。
マッドゴーレムはこちらの存在を把握し、ズリズリと泥の道を造りながら近づいて来た。
その道となっている泥の分が減らないのは何故なのだろうとカナタが思っているうちに、マッドゴーレムは攻撃可能範囲に入っていた。
「【風刃】!」
ヨーコが【風刃】の魔法をマッドゴーレムに撃つ。
しかし、その魔法で切断された身体は、直ぐにくっついて再生した。
マッドゴーレムの身体は元々泥なので、切っても意味がないのだ。
「ご主人さま、エアーカッターが効かないわよ!?」
実はマッドゴーレムは、洞窟内禁じ手の火魔法が弱点だった。
焼いて身体の水分を飛ばしてしまうと身体が固まり崩れてしまう。
その火魔法が洞窟内では使えないので、ある意味厄介な相手になってしまうのだ。
「たしかコアを壊せば倒せるはず」
カナタが本の知識を披露するも、そのコアの位置がわからなかった。
それもそのはす、マッドゴーレムのコアは身体の中を移動しているので、狙うべき特定の場所などないのだ。
「コアってどこなの?」
ヨーコはもうお手上げという感じで魔法を諦め自衛用のナイフを構えた。
「そうだ。【魔力探知】【MAP】」
カナタは【魔力探知】と【MAP】を使い、マッドゴーレムのコアの位置を地図化した。
その地図にはリアルタイムでコアの位置が書き換えられており、それがカナタの目の前のマッドゴーレムに重なるようにAR表示されていた。
「見える!」
残念なことに、コアの位置がリアルタイムで移動するため、この情報を他人に伝える術がなかった。
口頭で伝えても、その瞬間にはコアは別の場所に移動している。
もし、この情報をパーティーメンバーで共有できれば、複数の魔物相手でも対処が楽になっただろう。
だが、今はカナタしかそれを目にすることが出来ない。
カナタ自身がマッドゴーレムを倒す必要があった。
カナタは鋼の剣+2を【ロッカー】にしまうと、ガチャから出て来た鋼の槍に持ち替えた。
そして一気にマッドゴーレムへと接近し的を絞ると槍でコアを突いた。
「えい!」
カナタはスキル【俊足】と【身体強化】、示威行動の時にスキルガチャで手に入れた【槍技】で見事マッドゴーレムを倒した。
ガチャ ポン! チャリン♪
マッドゴーレムはガチャオーブとDGをドロップした。
DGは銅貨3枚――30DG――で、ガチャオーブはNオーブのハズレオーブだった。
たぶん粘土が出るオーブだが、カナタが携帯ガチャ機に再装填すればHNオーブになるはず。
泥系のHNアイテムとはいったい何が出るのか、カナタは興味津々だった。
そうそう、カナタが示威行動を行った時に、消火のために水魔法スキルを手に入れる必要があり、スキルガチャを引きまくった。
そこで出たスキルが今回役に立っていた。
【槍技】以外にもスキルが増えているので現在のステータスを記しておく。
名前 :カナタ=ミル=ファーランド
種族 :人間 年齢:11才 性別:男
職業 :魔術師 (勇者)女神の加護により隠蔽中
レベル:10
体力 :300/300(100,000)呪いにより低下中
魔力 :51,000/51,000(1,000,000)呪いにより低下中
幸運 :65(+80+100(ガチャバカ一代補正分))呪いにより低下中
状態 :成長不良 (呪いの余波)
Nスキル:お財布 生活魔法 図鑑Lv.3 MAPLv.4 ロッカーLv.4
裁縫Lv.1new 料理Lv.1new 掘削Lv.1new 礼儀作法Lv.1new
HNスキル:魔力操作Lv.3 遠見Lv.1 剣技Lv.1 槍技Lv.1new 盾技Lv.1new
火魔法Lv.3 風魔法Lv.1 水魔法Lv.1new 土魔法Lv.1new
Rスキル:身体強化Lv.3 俊足Lv.2 金剛Lv.1new 回避Lv.1new
SRスキル:時空魔法Lv.5(7)呪いにより低下
付与魔法Lv.1new 錬金術Lv.1new 陣魔法Lv.1new
URスキル:魔力探知Lv.3
LRスキル:
GRスキル:携帯ガチャ機
称号:ガチャバカ一代 (勇者)女神の加護により隠蔽中
加護:女神ソフィアの加護(小)
取得魔法:回復(微小) 麻痺Lv.1
火球Lv.3 火壁Lv.3
水球Lv.1 水壁lv.1new 水刃Lv.1new 水竜斬滅Lv.1new
土壁Lv.1new 土槍Lv.1new
風壁Lv.1new 風刃Lv.1new 風槍Lv.1new
転移Lv.2 防壁Lv.1new 次元防壁Lv.1new
装備: 皮の鎧(小)
鋼の剣+2
所持品:→次ページ
所持金:1億625万4625DG(レベル10になったため1億DG解禁)
あの時、水魔法を手に入れるために、カナタは1回5000DGのスキルガチャを13回も引いている。
HNスキル1つを手に入れるために、RスキルやSRスキルまで手に入れてしまうのがカナタらしいところである。
このスキル獲得の異常さこそGRスキル【携帯ガチャ機】の恐ろしいところだった。
5000DG払えば、なんらかのスキルを1個手に入れられる。
今カナタが持っている1億DGを継ぎ込めば、20000個のスキル――重複はある――が手に入るのだ。
こんな能力は他にはどこにも存在していなかった。
教会で出来るガチャでさえ神様から授かった特別なオーブ――5歳10歳15歳の誕生日に授かる――を使う以外はスキル限定ガチャなど、あまりに高額すぎて出来はしないのだ。
そこには高額のお布施や手数料が乗り、手が出ないほど高額となっていた。
67話において、鉱山ダンジョンを洞窟ダンジョンだと勘違いしてずっと記述していました。
鉱山ダンジョンが正解です。修正しました。読み直す必要はないです。
※修正を入れると未読のカウントが増えるみたいなのでお知らせを入れるようにしています。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
鉱山ダンジョンはグリーンバレーの北門から出て北西に向かい歩いて20分ほどの山にあった。
グリーンバレー自体がその山々の間にある谷に作られた鉱山街であり、街から目視出来るほど近い距離にその鉱山ダンジョンはあった。
元々は鉄鉱石を少量算出する鉱山だったのだが、20年ぐらい前に坑道がダンジョンに繋がってしまい鉱山は閉山、王命により管理管轄が冒険者ギルドに移った。
冒険者ギルドは冒険者を募って現地調査を開始。
主にゴーレムが出現するダンジョンだと判明し、そのドロップオーブによって希少金属が排出する鉱山ダンジョンという認識となった。
鉱山主だったグリューン子爵は、冒険者ギルドが扱うドロップ品の売り上げから一定量の税金が入ることで、鉱山を失っても余りある収入源を得ることが出来た。
管理をしなくても良く、労働力の経費が無いうえに収入があり、街では排出する金属を加工する産業も栄えてさらに税収も増える、まさに宝の山となった。
カナタたちは、鉱山ダンジョンの入り口にやって来ていた。
そこには、ギロチン式の、扉を上から落下させる形の門が設置されていた。
これは、ダンジョンから魔物が溢れるスタンピード対策であり、緊急時には重い扉のロックを解除し落下させて、門を閉鎖することになっていた。
「凄い門だね」
「これぐらいじゃないと、スタンピードを押さえられないということでしょうね」
カナタたちは門を見上げてポカーンと口を開けて話していた。
そこに男が話しかけて来る。
「こらこら、ここは子供の来るところじゃないぞ。
危ないから帰った帰った」
その男は、冒険者ギルドの職員で、鉱山ダンジョンの入り口の管理人だった。
ダンジョンへの入場は危険を伴うため、誰が何人が入っていて、誰が何人戻って来ているのか把握する必要があったのだ。
予定期間を超えて帰って来ないパーティーがあれば、救助パーティーを募って派遣することもあった。
「僕たちはDランクパーティーだから、大丈夫だよ?」
カナタたちは、カナタとニクがDランクでヨーコがFランクなため、パーティーランクはDランクを名乗れていた。
Fランクのヨーコが居ても引率にDランクのカナタとニクがいれば、鉱山ダンジョン入りは問題がなかった。
カナタが冒険者カードを見せると、男は驚いた顔をしたが納得したようだ。
「マジか。Dランクなら大丈夫なんだろうが、気を付けるんだぞ?
今日はどうするんだ? 何日潜るつもりだ?」
男は見た目7歳児のカナタを本気で心配していたようだ。
そして、本来の職務である冒険者管理のための質問をした。
「今日はお試しで日帰りの予定だよ」
「そうか、気を付けるんだぞ」
男は”カナタD、ニクD、ヨーコF、騎獣1匹日帰り”とメモを取るとカナタたちのダンジョン入りを認めた。
「俺は、この鉱山ダンジョンの管理人のハンスだ。
一応冒険者ギルドの職員だからな。
何か困ったことがあったら相談に乗るぞ」
「うん、ありがとう」
ハンスはカナタたちを心底心配しているようで、その気持ちはカナタもありがたかった。
カナタはハンスを良い人なんだろうと認識した。
鉱山ダンジョンの門は緊急時以外は開きっぱなしだ。
元々洞窟の先を鉱山として開発したため、入り口は二階建ての家ぐらいの広さで口を開けていた。
魔物の出入りを防ぐなら、人ひとりが出入り出来るぐらいに入り口を小さくすれば良いと思うのだが、なぜか入り口は広いままだった。
「さあ、入ろうか。準備はいい?」
「はい、マスター」
「わん」
「まかせて、【ライト】!」
カナタと2人と1匹はダンジョンに突入した。
そこは自然の洞窟で入り口は広く、先に行くほど狭くなっていた。
ヨーコが【ライト】を唱えたが、入り口付近には壁に照明の魔道具が設置されていて、【ライト】の魔法なしでも視界は確保されていた。
これは冒険者ギルドが設置しているもので、これも鉱山ダンジョンの管理業務の一部だった。
しかし、【ライト】の方が遥かに明るいため、ヨーコの魔法は無駄ではなかった。
カナタたちはニク、カナタ、シフォンとヨーコという1・1・2フォーメーションで進んで行った。
自然の洞窟を暫く進むと、その先には人の手で掘られた坑道が現れた。
ここからダンジョンは鉱山部分となる。
坑道は1人しか通れない狭さから横に2人並べるほどの広さ程度で狭かった。
いくつも枝分かれしているが、冒険者ギルドによって壁に道順が示されており、一本道で先へと進むことが出来た。
暫く進むと、ついに壁の質感が変わった。
自然の岩を掘った坑道から、人工物の壁になった感じだろうか。
広さも人が横に5人並べるほどのものになった。
まさにそこからが本当のダンジョンの内部だった。
「みんな、気を付けて。
横に広いから回り込まれるかもしれない」
ここから本格的に魔物が出て来るという危険と、道が広くなったことによる物理的な危険をカナタは皆に警告した。
「まずは1層目でダンジョンに慣れる。
ヨーコ、洞窟タイプのダンジョンでは火魔法は厳禁ね。
僕も風魔法中心でいく。
それじゃ、ニク頼むよ」
「わかった」
「わかりました。マスター」
「わん?」
シフォンが自分に指示がないと首を傾げて訊いて来る。
カナタはその可愛さにクスりと笑うと指示を出した。
「シフォンはヨーコを守って」
「わん!」
満足そうなシフォンに皆ほっこりするのだった。
暫く進むと、ついに魔物とエンカウントした。
「マスター、敵を視認しました。
マッドゴーレム1体が接近中です」
ニクの警戒網にマッドゴーレムが引っかかった。
マッドゴーレムとは、泥を主成分とした最も弱いゴーレムだ。
ガチャオーブからは陶器の材料になる粘土がドロップすることが多い。
これも産業には必要な材料なのだが、安すぎるあまり、倒さずスルーされることが多い。
ハズレオーブとしてカナタの元に来なかった理由がまさにそこにあった。
倒すのさえ面倒になるぐらい安い。
しかも、他の泥系魔物からは陶器の完成品そのものが出る。
安い粘土を得るために危険を冒してまで倒す価値がない。
動きが鈍いので、回避するのも簡単。
そうやって敬遠されるのがマッドゴーレムだった。
一般的なゴーレムの認識である肉石鉄銅銀金からマッドゴーレムの泥が省かれてしまうのもそういった理由だった。
「僕たちはダンジョン初心者だから、マッドゴーレムと戦ってみよう」
カナタは、そんなマッドゴーレムと戦うことを選んだ。
何事も最初があるので、いきなり強い魔物と戦うより良いと思ったのだ。
「はい。マスター」
「了解」
「わん」
全員が武器を構え準備を整え終えてマッドゴーレムを待ち構えた。
マッドゴーレムはこちらの存在を把握し、ズリズリと泥の道を造りながら近づいて来た。
その道となっている泥の分が減らないのは何故なのだろうとカナタが思っているうちに、マッドゴーレムは攻撃可能範囲に入っていた。
「【風刃】!」
ヨーコが【風刃】の魔法をマッドゴーレムに撃つ。
しかし、その魔法で切断された身体は、直ぐにくっついて再生した。
マッドゴーレムの身体は元々泥なので、切っても意味がないのだ。
「ご主人さま、エアーカッターが効かないわよ!?」
実はマッドゴーレムは、洞窟内禁じ手の火魔法が弱点だった。
焼いて身体の水分を飛ばしてしまうと身体が固まり崩れてしまう。
その火魔法が洞窟内では使えないので、ある意味厄介な相手になってしまうのだ。
「たしかコアを壊せば倒せるはず」
カナタが本の知識を披露するも、そのコアの位置がわからなかった。
それもそのはす、マッドゴーレムのコアは身体の中を移動しているので、狙うべき特定の場所などないのだ。
「コアってどこなの?」
ヨーコはもうお手上げという感じで魔法を諦め自衛用のナイフを構えた。
「そうだ。【魔力探知】【MAP】」
カナタは【魔力探知】と【MAP】を使い、マッドゴーレムのコアの位置を地図化した。
その地図にはリアルタイムでコアの位置が書き換えられており、それがカナタの目の前のマッドゴーレムに重なるようにAR表示されていた。
「見える!」
残念なことに、コアの位置がリアルタイムで移動するため、この情報を他人に伝える術がなかった。
口頭で伝えても、その瞬間にはコアは別の場所に移動している。
もし、この情報をパーティーメンバーで共有できれば、複数の魔物相手でも対処が楽になっただろう。
だが、今はカナタしかそれを目にすることが出来ない。
カナタ自身がマッドゴーレムを倒す必要があった。
カナタは鋼の剣+2を【ロッカー】にしまうと、ガチャから出て来た鋼の槍に持ち替えた。
そして一気にマッドゴーレムへと接近し的を絞ると槍でコアを突いた。
「えい!」
カナタはスキル【俊足】と【身体強化】、示威行動の時にスキルガチャで手に入れた【槍技】で見事マッドゴーレムを倒した。
ガチャ ポン! チャリン♪
マッドゴーレムはガチャオーブとDGをドロップした。
DGは銅貨3枚――30DG――で、ガチャオーブはNオーブのハズレオーブだった。
たぶん粘土が出るオーブだが、カナタが携帯ガチャ機に再装填すればHNオーブになるはず。
泥系のHNアイテムとはいったい何が出るのか、カナタは興味津々だった。
そうそう、カナタが示威行動を行った時に、消火のために水魔法スキルを手に入れる必要があり、スキルガチャを引きまくった。
そこで出たスキルが今回役に立っていた。
【槍技】以外にもスキルが増えているので現在のステータスを記しておく。
名前 :カナタ=ミル=ファーランド
種族 :人間 年齢:11才 性別:男
職業 :魔術師 (勇者)女神の加護により隠蔽中
レベル:10
体力 :300/300(100,000)呪いにより低下中
魔力 :51,000/51,000(1,000,000)呪いにより低下中
幸運 :65(+80+100(ガチャバカ一代補正分))呪いにより低下中
状態 :成長不良 (呪いの余波)
Nスキル:お財布 生活魔法 図鑑Lv.3 MAPLv.4 ロッカーLv.4
裁縫Lv.1new 料理Lv.1new 掘削Lv.1new 礼儀作法Lv.1new
HNスキル:魔力操作Lv.3 遠見Lv.1 剣技Lv.1 槍技Lv.1new 盾技Lv.1new
火魔法Lv.3 風魔法Lv.1 水魔法Lv.1new 土魔法Lv.1new
Rスキル:身体強化Lv.3 俊足Lv.2 金剛Lv.1new 回避Lv.1new
SRスキル:時空魔法Lv.5(7)呪いにより低下
付与魔法Lv.1new 錬金術Lv.1new 陣魔法Lv.1new
URスキル:魔力探知Lv.3
LRスキル:
GRスキル:携帯ガチャ機
称号:ガチャバカ一代 (勇者)女神の加護により隠蔽中
加護:女神ソフィアの加護(小)
取得魔法:回復(微小) 麻痺Lv.1
火球Lv.3 火壁Lv.3
水球Lv.1 水壁lv.1new 水刃Lv.1new 水竜斬滅Lv.1new
土壁Lv.1new 土槍Lv.1new
風壁Lv.1new 風刃Lv.1new 風槍Lv.1new
転移Lv.2 防壁Lv.1new 次元防壁Lv.1new
装備: 皮の鎧(小)
鋼の剣+2
所持品:→次ページ
所持金:1億625万4625DG(レベル10になったため1億DG解禁)
あの時、水魔法を手に入れるために、カナタは1回5000DGのスキルガチャを13回も引いている。
HNスキル1つを手に入れるために、RスキルやSRスキルまで手に入れてしまうのがカナタらしいところである。
このスキル獲得の異常さこそGRスキル【携帯ガチャ機】の恐ろしいところだった。
5000DG払えば、なんらかのスキルを1個手に入れられる。
今カナタが持っている1億DGを継ぎ込めば、20000個のスキル――重複はある――が手に入るのだ。
こんな能力は他にはどこにも存在していなかった。
教会で出来るガチャでさえ神様から授かった特別なオーブ――5歳10歳15歳の誕生日に授かる――を使う以外はスキル限定ガチャなど、あまりに高額すぎて出来はしないのだ。
そこには高額のお布施や手数料が乗り、手が出ないほど高額となっていた。
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そんな俺が、
世界最強クラスの妖怪と契約することになるなんて――
この時は、まだ知る由もなかった。
これは――
妖怪の王を倒すべく、九尾の葛葉や他の仲間達と力を合わせて成長していく陰陽師見習いの物語。
『冒険者をやめて田舎で隠居します 〜気づいたら最強の村になってました〜』
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> 世界には4つの大陸がある。東に魔神族、西に人族、北に獣人とドワーフ、南にエルフと妖精族——種族ごとの国が、それぞれの文化と価値観で生きていた。
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