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一章 聖女さん、追放されたので冒険者を始めます。
19 聖女さん、難関に挑む
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「そういえば聞いてなかったけど、ステラは得意な戦い方とかある? 接近戦が得意とか遠距離が得意とか」
なんとなく返答は読めているんだけど、シルヴィに確認したような事をステラにも聞いてみた。
「得意な戦い方か……そうだな。自慢みたいになっちまうかもしれねえけど、結構なんでもできるしな……」
うん、予想通り。
「あ、でもどちらかと言えば近付いて殴る方が得意かな」
あ、なんか解釈一致!
「得意技はアッパーカットと右ストレート、かなぁ」
凄い解釈一致!
「なんかこう……似合いますね」
「うん、凄くしっくりくる」
とてもカッコ良くて良いと思う!
……って私は。後シルヴィも思ってたのだろうけど。
「そ、そうか。ははは……なるほど。やっぱそういうのが似合うか……こういうところがあんまり女扱いされない原因なんだろうな……」
当の本人はこれだ。
……うん、ヤバイ。結構地雷踏み抜いちゃってる気がする。
そして次の瞬間、私とシルヴィはすぐさまアイコンタクトを取り小さく頷いて口を開いた。
「いや、違いますよ! それ今まで周りに見る目のある人が居なかっただけです!」
「そうだよ! 強くて可愛いは最強なんだよ! うん、ほんと……馬鹿しかいない!」
「ステラさんは凄く可愛いですよ!」
「うん! 普通に美少女すぎて嫉妬するから!」
「そ、そうか? ……そっか」
私達の言葉にステラは嬉しそうに小さく笑みを浮かべる。
よし、これで一安心。
……いや、安心していいのかなこれ。
嘘は言ってないつもりだけど、無茶苦茶チョロくない?
大丈夫? 結構普通にモテてもおかしくないと思うんだけど、悪い男に捕まったりしない?
うわぁ……全然安心できない。
ま、まあそれはともかく。
私達は依頼書の張られたクエストボードの前に立つ。
「何か良いのありますかね?」
「一応俺が事前に確認した話だと、三人いれば駆け出し冒険者でもゴブリン討伐とかは受けられるみてえだ」
「どれ?」
「ほら、そこの端の奴」
「ああこれね……うん、それ相応の報酬額だ」
ゴブリン程度の討伐じゃそこまで大した報酬にならない。
まあ、一人で受けられる薬草採取とかの依頼と比べれば高額なんだろうけど……もうちょっとなんか良いのないかな?
と、そこで視界の端に一枚の依頼書が映った。
薬草採取。
ただし難易度はSランク。
北の山のドラゴンの巣の近くで極めて少数だけ採取できる、万能薬と呼ばれる程の薬草。
通称、黄金草の採取。
当然報酬額は膨大。
「一応駄目元でこれ受けられるか聞いてみる?」
当然駆け出し冒険者の私達ではこの依頼は受けられない。
こんなのはトップクラスのパーティー専用の依頼だ。
……それでも正直それだけの実力はあるのだから、駄目元でも試してみるのは悪い事では無いと思う。
通れば奇跡のような物だけど、通せさえすれば私達ならきっと楽勝だろうから。
「そうですね。駄目元でやってみますか」
「悪いな。何言われるか分からないのにこんな事させて」
「良いって良いって。よしじゃあ頑張って超えよう。最大の難関を」
そうして始まる。
私達VS受付嬢の、最も高難易度の戦いが。
なんとなく返答は読めているんだけど、シルヴィに確認したような事をステラにも聞いてみた。
「得意な戦い方か……そうだな。自慢みたいになっちまうかもしれねえけど、結構なんでもできるしな……」
うん、予想通り。
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あ、なんか解釈一致!
「得意技はアッパーカットと右ストレート、かなぁ」
凄い解釈一致!
「なんかこう……似合いますね」
「うん、凄くしっくりくる」
とてもカッコ良くて良いと思う!
……って私は。後シルヴィも思ってたのだろうけど。
「そ、そうか。ははは……なるほど。やっぱそういうのが似合うか……こういうところがあんまり女扱いされない原因なんだろうな……」
当の本人はこれだ。
……うん、ヤバイ。結構地雷踏み抜いちゃってる気がする。
そして次の瞬間、私とシルヴィはすぐさまアイコンタクトを取り小さく頷いて口を開いた。
「いや、違いますよ! それ今まで周りに見る目のある人が居なかっただけです!」
「そうだよ! 強くて可愛いは最強なんだよ! うん、ほんと……馬鹿しかいない!」
「ステラさんは凄く可愛いですよ!」
「うん! 普通に美少女すぎて嫉妬するから!」
「そ、そうか? ……そっか」
私達の言葉にステラは嬉しそうに小さく笑みを浮かべる。
よし、これで一安心。
……いや、安心していいのかなこれ。
嘘は言ってないつもりだけど、無茶苦茶チョロくない?
大丈夫? 結構普通にモテてもおかしくないと思うんだけど、悪い男に捕まったりしない?
うわぁ……全然安心できない。
ま、まあそれはともかく。
私達は依頼書の張られたクエストボードの前に立つ。
「何か良いのありますかね?」
「一応俺が事前に確認した話だと、三人いれば駆け出し冒険者でもゴブリン討伐とかは受けられるみてえだ」
「どれ?」
「ほら、そこの端の奴」
「ああこれね……うん、それ相応の報酬額だ」
ゴブリン程度の討伐じゃそこまで大した報酬にならない。
まあ、一人で受けられる薬草採取とかの依頼と比べれば高額なんだろうけど……もうちょっとなんか良いのないかな?
と、そこで視界の端に一枚の依頼書が映った。
薬草採取。
ただし難易度はSランク。
北の山のドラゴンの巣の近くで極めて少数だけ採取できる、万能薬と呼ばれる程の薬草。
通称、黄金草の採取。
当然報酬額は膨大。
「一応駄目元でこれ受けられるか聞いてみる?」
当然駆け出し冒険者の私達ではこの依頼は受けられない。
こんなのはトップクラスのパーティー専用の依頼だ。
……それでも正直それだけの実力はあるのだから、駄目元でも試してみるのは悪い事では無いと思う。
通れば奇跡のような物だけど、通せさえすれば私達ならきっと楽勝だろうから。
「そうですね。駄目元でやってみますか」
「悪いな。何言われるか分からないのにこんな事させて」
「良いって良いって。よしじゃあ頑張って超えよう。最大の難関を」
そうして始まる。
私達VS受付嬢の、最も高難易度の戦いが。
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